月刊短波2016年3月号(第2版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎HCJB日本語放送受信にJSWCから特別QSLサービス 2版新規
来る3月12日(土)、19日(土)のHCJB日本語放送の「サタデイ・トーク」で2月22日にJSWC(日本短波クラブ)の大武逞伯理事が米国アリゾ
ナ州にあるHCJB尾崎一夫師宅を訪問した時のインタビューが放送される。JSWCではこの番組に対する受信報告に対してQSLを発行する。原則として申
年のQSLカードを発行するが、両日の放送を受信し2回分の受信報告を一度に送り、特に希望する場合には1枚は申年のカード、2枚目はクラブ創立5周年の
1957年に当時各局から放送された特別番組向に発行された特別QSLカードの実物を発行する。受信報告はSASE(宛先を記入して切手を貼った封筒)
を同封して〒248-8691
鎌倉郵便局私書箱44号 日本短波クラブQSL係まで送付する。なおeQSLはjswcqsl @
live.jpで受け付けるがこの場合は申年のQSLのみの発行となる。 (JSWC事務局) 放送時間・周波数は両日とも07:30
17760、再放送20:00 15400kHz。
(左)1957年発行の創立5周年記念QSLカード (右)当時5周年記念番組を放送した放送局と日付・放送時間・周波数(kc)
◎Radio Six Internationalが特別短波放送 2版新規
Radio Six InternationalのTony Currie氏によると、同局は3月19日の21:00-02:00にドイツのChannel292より次のように放送を行う。周波数は6070kHz。
3/19 21:00 Behind The Tracks (Susan Fisher)
22:00 Kenny Tosh Revival Show
23:00 Saturday Sounds live (Tony Currie)
3/20 01:00 Soundwave (John Cavanagh)
受信報告に対してはQSLカードが発行される。宛先はRadio Six International, 21 Sherbrooke Avenue,
Glasgow G41 4HF, Scotland, U.K.(€1または$1の同封が望ましい)、E-mailではletters
@ radiosix.com。(DXLD 1609)
◎三才ブックスより「なつかしBCL大全」発行 ~「BCLブーム」を受信機・放送局・立役者の三面から徹底解剖!
三才ブックスより三才ムックvol.859として「なつかしBCL大全」が発行された。1970-80年代に日本で起きたBCL人口が300万
人に達したと言われる史上最大のBCLブームについて、受信機、放送局、立役者の三面から徹底的に解剖した「BCL歴史書」である。全体は4つのパートに別れ、Part1:「ブームを牽引したソニーと松下のラジオ」では当時のBCLならば誰でも持っていたソニーと松下(現パナソニック)のBCLラジオについて解説している。両者のBCLラジオ開発の歴史、代表機種掘り下げレビュー(ソニーのスカイセンサー5900、松下のクーガ2200等計6種)、ソニー
12機種、松下9種のカタログ、更に当時のメーカーカタログをそのまま掲載して、両社によるBCLラジオの全貌に迫っている。Part2:「みんな憧れた海外放送局」ではBCL黄金時代の海外日本語放送局10局を選び日本語放送の経緯・当時の番組等を詳細に解説、更にベリカード・ペナント・ステッカーにつ
いて取り上げている。ベリカードについては岩沙一彦氏による「思い出のベリカード」、元ラジオ・オーストラリア大村清氏による「ラジオ・オーストラリアのベリカード集」、更に白石晋一氏による「古き良き時代のベリカード集」等貴重な資料が目白押しである。Part3:「BCLの立役者」では「BCLの神様」故山田耕嗣氏の業績を偲ぶ著書、企画受信報告、ラジオ番組、制作カセットテープ、イベント、生原稿等を紹介、更に「山田耕嗣が選んだ心に残るアナウン
サー10傑」では氏が過去に執筆した原稿を復刻掲載、更に氏の愛機(最後まで愛用していたのはNASAのHF-4E)、氏のBCL活動を物語る写真を紹介
している。そしてPart4:「いまでも欲しい第三のラジオたち」ではこの頃発表されたソニー・松下以外のメーカー(東芝、三洋、三菱、日
立、ビクター、アイワ)のBCL受信機(特に東芝RP-2000F、日立KH-2200などは優れた性能を有していた)、当時のBCLに人気であった通信
型受信機(トリオ、ドレーク、八重洲)について詳しく紹介している。付録のCD:「山田耕嗣コレクションPart3」には氏が出演した番組(毎日放送「山田耕嗣のBCLライフ」、ドイチェ・ウェレ等)、氏による解説音声、氏による当時の日本語放送直接録音音声(スリランカ放送、バチカン放送、ラジオ・オーストラリア、朝鮮
中央放送等)が収録されている。オールカラー版、B5版130ページ、価格¥1,500(税別)。書店にない場合はアマゾンより直接入手できる。今までの
「ノウハウ本」とはひと味違う「ヒストリー本」であり、資料が豊富であるため将来更に価値が上がる内容である。(赤林)
◎NDXC40周年記念ミーティング開催
名古屋DXersサークル(NDXC)が1976年3月14日に創立されて今年で40周年となるのを記念して、去る2月14日に「40周年記念
ミーティング」が名古屋駅前の「ウィングあいち」で開催された。ミーティングに先立ち2月13日には稲沢市の「にかく本店」、更に一宮市の「ホテルサカ
イ」で前夜祭が開催された。記念ミーティングには27名が全国(関東、関西、遠くは屋久島等)から参加し、「日本BCLの集い」のような雰囲気であった。
席上サークル幹部の青木茂紀、長谷川清一、鄕原徹氏による挨拶があり、参加者の自己紹介、交流となった。参加者には青木氏が自作3Dプリンターで制作した
「NDXC40th」と打ち抜かれた銘板立てと記念のTシャツが配布された。ミーティング終了後は地下の沢瀉食堂で二次会が開催され更に交流を深めた。
(赤林)
(左)NDXC40周年記念ミーティングに参集したDXer達 (右)記念Tシャツにプリントされた柄
◎JVUDXCが会誌400号記念事業 ~新規入会会員の会費を半額に
30MHz以上の放送波DXを専門とするサークル、JVUDXC(Japan V-UHF DXers
Circle)は1982年3月に設立以来、月刊会報「Over-Horizon」を発行してきた。現在会員は22名で、FM・TVを中心とする
DXingの情報交換を紙の会報で地道に行っている。そしてこの度2月1日に通算400号の会報を発行した。これを記念して、2016年2月から2017
年3月までの新たな入会者の年会費を通常の半額である2,000円とする事業を行うこととした。新規入会をし易くするとともに、会報の活性化、ひいては
V-UHF
DXingの更なる普及/発展に寄与することを目指しての決定である。お試し入会も歓迎する。自分の受信データを紙会の報に残したい、情報交換方法を知りたい等々の興味がある方は、まずご連絡をいただきたい。連絡先は、メルアドjvudxc @
gmail.comの「JVUDXC事務局」まで。(JVUDXC代表 福永光洋氏)
Over-Horizon400号
◎Vanuatuが75mb短波放送再開
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、停波していたRadio Vanuatuが2月初めから復活しているのが受信出来た。23:00にラジオ日経が終了した後3945kHzで聞こえて来る。(WWDXC TP 1239)
◎米国のドローン攻撃でアフガンのIS放送局破壊
英国のMike
Cooper氏が英米の各メディアの報道として伝えたところによると、米国は2月1日、アフガニスタンのNangarharにあったISの放送局「カリフ
の声」をドローン4機による攻撃で破壊した。ISはこのところアフガニスタン国内で急速に精力を伸ばしつつあり、昨年12月より同地でFM放送を開始して
いた。この攻撃で放送局の技術者3名が死亡した。(DXLD 1605)
◎Radio Verdadコンピュータ制御疑似高出力送信の試験
グアテマラRadio VerdadのÉdgar Amílcar
Madrid局長によれば、同局は2月2日より一週間15:05-19:00に4055kHzで疑似高出力送信の試験を行った。これは送信機を高出力にし
たのではなく、送信機への音声入力をコンピュータ制御で最適化し実質的に従来より高い出力で送信するものである。このプロジェクトは欧州・米国・メキシコ
の技術者が共同で行っているのもので、実現すれば短波放送の活性化に役立つものである。結果としてはグアテマラから離れた国では周波数のわずかな変動が観
察された。(DXLD 1605)
◎Monte Carlo Radioの気象放送
ニュージーランドのJonathan Wood氏によれば、同氏はMonte Carlo
Radio(コール3AC)の気象放送を16:58-17:02に8728kHzUSBで受信した。英仏語でID、スケジュールがアナウンスされ、国歌で終了した。(DXLD 1605)
◎Mighty KBCが短波撤退に
米国のKraig Krist氏がオランダMighty KBCのEric van
Willegenから受け取ったメールによると、同局は経済的に苦しく、新たなスポンサーが見つからない場合が3月27日限りで短波放送を中止するとのこ
とである。原因は送信所のコストが高くて捻出できないことによる。現在スポンサーを募集中であり、希望者はEric氏に連絡して欲しい。(DXLD
1605)
◎NBC2局低出力送信中
オーストラリアのIan
Baxster氏によると、NBC-Madang(3260kHz)とNBC-Alotau(3365kHz)は公称10kWであるが、現在3kWに低下
させて送信中である。両局共にNEC製10kW短波送信機を使用している老朽化して寿命が迫っているため、少しでも長持ちさせるための措置である。
(DXLD 1605)
◎Radio Sakha Yakutskが5月より短波復活か?
ブルガリアのRumen Pankov氏がロシアのAnatoly Klepov氏からの情報として伝えたところによると、同国のRadio
Sakha
Yakutsは短波復活権を行使して、今年5月1日よりの短波放送を登録した。それによると、放送時間は月ー金曜の18:00-21:00、
00:00-02:00、06:00-09:00、土・日曜の10:00-02:00、06:00-09:00で、周波数は
7295kHz(250kW)、7345kHz(100kW)の予定である。(DXLD 1605)
◎TWR-Europeは短波放送から撤退
ドイツのKai Ludwig氏によると、Trans World Radioロシア語部のVasily
GulyaevはTWR-EuropeがA16シーズンから短波放送の利用を停止すると発表した。現在行われているポーランド語、ハンガリー語の放送も中
止されることになる。(DXLD 1605)
◎Swedish DX Federationの特別短波放送
Swedish DX Federationの特別短波放送はSala送信所より、毎月最終土曜日の21:00-22:00に3975kHz(5kW
AM)、6060kHz(10kW
LSB)で実施される。2016年前半は2月6日、2月27日、3月26日、4月30日に放送される。放送はスウェーデン語。(Swedish DX
Federation) この放送の1時間前(20:00-21:00)には同一周波数でRadio Revival Swedenが放送される筈です。
◎Bjorn Fransson氏癌でDX界引退
スウェーデンのGreen Party氏によると、同国の有名DXerであるBjorn
Fransson氏は肝臓癌が全身に転移してDX活動が困難となったため2月初めのDX会誌「DX
Aktuellt」への投稿を以てDX界から引退した。氏は1957年とりDXingを開始し、213カントリーの1802局より受信証を獲得していた。
受信機はAR7030、アンテナは簡単なロングワイアー(但し長さは100-400m)を使用していた。現在までVisbyで教師として生涯教育に携わっ
ていた。(DXLD 1605)
◎VINTAGE RADIO AND COMMUNICATIONS MUSEUM
NRCのShawn Axelrod氏によると、米国コネチカット州WindsorにあるVINTAGE RADIO AND
COMMUNICATIONS MUSEUMの詳細がYou
Tube上でビテオ公開されている。https://www.youtube.com/watch?v=jtaPOYP5AP0。展示されているのはハム
用機器のみならず古いラジオ受信機やTV受像機、真空管、放送用送信機、真空管テスター、初期のパソコン、マイクロホン等々多岐に渡る。ビデオも見ている
だけでも楽しい。(DXLD 1605) こういう施設を作っておかないとDXerの死後貴重な設備や資料は廃棄されてしまいます。
◎AWARUA COMMUNICATIONS MUSEUM
New Zealand DX Timesによると、ニュージーランドのInvercargillに、同市の市長Tim Shadbolt氏により
AWARUA COMMUNICATIONS
MUSEUMが1月27日開設された。日曜日の11~15時に一般公開されており、予約をすれば他の日でも閲覧可能である。ニュージーランドにおける通信
について、電信の時代から現在に到るまでの歴史を展示するのが主目的の博物館である。当時の機器の他、当時の映画フィルムなどで歴史を辿れるようになって
いる。博物館のURLはhttp://www.awaruamuseum.co.nz/。なおこの地は海岸局Awarua
Radioがあったところでもある。当時のAwarua
Radioについての記事はhttp://www.radiodx.com/articles/station-profiles/pacific
/the-awarua-radio-story/で参照することができる。(DXLD 1605) Invarcargillは故Arthur
Cushen氏の活動の地でもあり「ニュージーランドDXのメッカ」と言われる地です。
◎NURTS Bulgariaから直接返信
米国のRichard D'Angelo氏によると、同氏はKostinbrod送信所を管理するNURTS
Bulgariaから直接返信を受け取った。返信はSales DepartmentのAccount ManagerであるGoran
Raynovski氏(E-mail:Goran.Raynovski @
nurts.bg)からで、「その内にSpaceline社(ブルガリアの送信ブローカー)のCEOであるDimitar
Todoro氏(E-mail: lz1ax @ mail.bg)よりQSLカードを送る」という内容のものであった。(WWDXC TP
1240) その後はなしのつぶての事が多いのですが。
◎災害時緊急放送用短波周波数
米国のGlenn Hauser氏によると、HFCCでは災害時緊急放送用短波周波数を設定している。B15スケジュールではSanta Maria di Garelia送信所の100kW送信機より次の周波数がアサインされている。
13620 24H
15650 24H
17500 24H
21480 24H
9430 10:00-18:00
7400 16:00-21:00
11995 16:00-20:00
11840 23:00-09:00
実際の災害時には他の送信所も動員されるものと見られる。(WWDXC TP 1240) 周波数のアサインだけでこの周波数で放送している訳ではありません。
◎Radio Pakistan新型100kW中波送信機の試験放送開始
インドのAlokesh Gupta氏によると、Radio
PakistanのMultan局は1035kHzにて2月4日よりNautel社製新型NX-100送信機(100kW)による試験放送を開始した。2
月5日にはJose
Jacob氏は23:00頃に確認している。試験放送の時間は21:00-01:00で、音楽と共にリスナーからの受信状態の電話報告がそのまま放送されている。(WWDXC TP 1240)
◎AIR Kolkataが新型送信機試験中
インドのAlokesh Gupta氏によると、AIR
Kolkataは新型DRM送信機の試験放送を行っている。1008kHzでAMモード、1018kHzでDRMモードが同時に出ている。DRMモードの
放送はDelhiのC.K.Raman氏により、2月9日の00:45-01:00に確認された。AIRによれば2月中にSBS(Special
Bangla Service)と呼ばれるベンガル語番組を試験電波に乗せ、3月31日より本放送を開始する予定である。(WWDXC TP 1240)
◎2016年の主なBCL会合
フィンランドのRisto Vaehaekainu氏によると、2016年に世界で行われる予定の主要なBCL会合は以下の通りである。
2月19-20日 Winter SWL Fest(米国ペンシルバニア州Plymouth) 150人
3月13-15日 Radiodays Europe 2016(フランスParis) 詳細はhttp://www.radiodayseurope.com
3月18-20日 New Zealand Radio DX League Convention(ニュージーランドMoeraki) 詳細はhttp://www.radiodx.com
5月20-22日 Dayton Hamvention(米国オハイオ州Dayton) 詳細はhttp://www.hamvention.or
5月21-22日 SDXF創立60周年記念DX-Parlamente 2016(スウェーデンStockholm) 詳細はhttp://www.sdxf.se
6月2-3日 Annual NASB
Conference(米国テネシー州Nashville) 詳細はhttp://www.shortwave.org
6月24-26日 Hamfest(ドイツFriedrichshafen)詳細はhttp://www.hamradio-friedrichshafen.de
7月30日~8月13日 ADXB DX Camp(オーストリアDoebriach) 詳細はhttp://www.dxcamp.org
8月5-7日 Finnish DX Association Summer Meeting(フィンランドMessilae) 80人 詳細はhttp://www.sdxl.org
8月20-21日 HAM FairにおけるJSWCの展示・年次総会・講演会(東京ビッグサイト)
9月2-7日 IFA Internationale
Funkausstellung(家電フェア、ドイツBerlin) 詳細はhttp://www.b2b.ifa-berlin.com
9月8-13日 IBC 2015(オランダAmsterdam) 詳細はhttp://www.ibc.org
9月9-11日 WTFDA・IRCA・NRC Joint Meetings(米国ミズーリ州Kansas City)
9月9-12日 EDXC年次総会(英国Manchester) 50~70人 詳細はhttps://\\edxcnews.wordpress.com/category/edxc-conference-2016/
10月8日 DSWCI解散総会(デンマークKalundborg) 詳細はhttp://www.dswci.org
11月(日付未定) Ham Fest India 2016(インド・ラジャスタン州Brahma Kumaris)
(WWDXC TP 1240)
◎インドの中波DRM放送日本で受信される
今までVatican
Radio-1611kHz、DW(スリランカ中継)-1548kHz、BBC(スリランカ中継)-1548kHzの大出力DRMテスト放送は日本で受信
確認されたことがあったが、ついに通常のMW-DRM放送が日本で受信された。多分日本での初確認と思われる。受信したは島根県のDXerで2月上旬から
ほぼ連日AIR-Chennai
C 783kHz 20kWを02:00頃から02:40頃(s/off)のラベルデコードに成功した。番組は1chがTamil語のVividh
Bhartiプロ、2chがReinbow
FMであるが、残念ながら音声のデコードは出来なかった。インドのDXerからの情報ではAIRのDRMは大出力送信機のアナログ放送の+10kHzで同
一送信機からサイマル放送を行っているがこのChennai局はインド国産のBEL
HMB
163型(10kW)を2機使用した合成の20kW送信で全時間DRMのみの放送を行っている。どんなDRMのエキサイターを使用しているかについては詳
細不明である。なお最新のAIR
MW局リストはhttp://www.qsl.net/vu2jos/mw/freq.htm上に掲載されている。(NDXC 長谷川清一氏)
◎Colombia DX Blog
米国のDon Moore氏によると、同氏が主催するColoibia DX
BlogではこのほどCali地区の情報を充実し、実際の受信に基づき同地区の全中波局を網羅した。また同地区の写真も多数掲載している。全体のブログは
http://www.pateplumaradio.com/blog/colombiadx/index.html、Cali地区のみについては
http://www.pateplumaradio.com/blog/colombia/cali.htmlで参照することができる。(DXLD
1606)
◎CRI「Messanger」の発行も取り止め
英国のDave
Kenny氏によると、中国国際放送(CRI)は英語の機関誌「Messenger」の発行を2014年で取り止め、現在は「China
Plus」という名称で年4回発行され、オンラインで提供している。「Messanger」の名称はオンラインサイトの名称として残っている。過去の
「Messenger」及び「China Plus」の内容はhttp://english.cri.cn/messenger/
よりダウンロードすることができる。(DXLD 1606)
オンラインのみで発行されるChina Plus誌
◎Tallin Aereoの気象放送
イタリアのMauro Giroletti氏によればエストニアのTallin
Aereoの気象放送が06:10に4645kHzで受信出来た。「This is Tallin Airport
Information.」の英語IDがとれた。(DXLD 1606) 使用しているのはこの周波数のみでモードはSSB。
◎欧州海賊局情報
米国のChris Lobdell氏は08:00頃に以下の欧州海賊局を確認した。
Italian Broadcasting Corporation: イタリア海賊局、6970kHzUSB、英語のIDとpops、E-mailはibc @ europe.com
Mike Radio: オランダ海賊局、6295kHzUSB、G5RVダイポールアンテナから1kW送信、E-mailはmikeradio @ live.nl
Blue Dragon AM: イタリア海賊局、6975kHzAM、古いpops、イタリア語・英語のID、E-mailはbluedragonAM @ hotmail.com
(DXLD 1606)
◎NBC Madangの近況
米国のDavid Ricquish氏によると、パプアニューギニアにNBC
Madangの短波放送3260kHzは現在4kWに減力して送信している。本来は10kW。Mandangからは他にNBC Karai
RadioがFM90.7MHz(250W)で出ている。NBC
Madangの放送時間は04:00-08:00がローカル放送、08:00-16:00がNBC Port
Moresby本局の中継、16:00-21:00がローカル放送、21:00-04:00がNBC Port
Moresby本局の中継となっている。中波の864kHzは現在使用されていない。なおRadio
WantokはFM放送105.9MHz(600W)をNBC
Madangの鉄塔から送出している。コンタクト先はDirector Provincial RadioのMakalai
Bell氏。E-mailはrmadang @ nbc.com.pg。(DXLD 1606)
◎スウェーデンのFM放送デジタル化を議会が否決
英国のMike
Terry氏によると、スウェーデン議会の立憲委員会はFM放送デジタル化の政府提案を正式に否決した。政府提案では現行のFMアナログ放送を2017年
よりDAB+方式でデジタル化し、2022年に完了するというものであった。政府自体も2015年に24年前から計画されていたFM放送デジタル化を事実
上断念していたが、担当省庁が来年度の予算を請求してきたため今回の正式否決となった。同国では商業局のBauerとMTGがデジタル化に積極的であっ
たのに対して、聴取率60%の公共放送Sveriges
Radioは1992年に一早くDABの試験放送を行う等最初は積極姿勢であったが、最近は携帯電話放送やインターネット放送で十分デジタル化していると
して新たな設備投資を伴うFM放送デジタル化には否定的であった。(DXLD
1606) 北欧のFM放送デジタル化はノルウェイだけが先行して他は脱落という方向になりそうです。
◎BBG2017年予算案
米国のStephen Luce氏が「World Radio Today」の報道として伝えたところによると、米国BBG(Broadcasting
Board of
Governors)より2017会計年度の予算案が提示された。それによると、映像、デジタル化、SNSによる情報伝達に注力することが強調されている。短波放送は電力コストが安いKuwait中継局に集約させ、他の中継局は縮小・廃止を進めるとしている。(DXLD
1606) オバマ政権の元での提案であり、年末に政権が変わった後もこの方針が維持されるかは分かりません。
◎新ウガンダ秘密局Uganda Diaspora P10 Radio出現
米国のGlenn Hauser氏らによると、ウガンダ向の新秘密局Uganda Diaspora P10 Radioが2月18日より放送を開始した。送信所は明らかにされていないが、スケジュールは以下の通りである。ウガンダ向スワヒリ語・英語である。
12:00(金曜のみ13;00)-15:00 9685
18:00-20:00 17840
22:00-01:00 17840
01:30-02:00 15680
送信所はNauen、Issoudun、Trincomaleeの何れかとされている。(WWDXC TP
1241) 「diaspora」とは「捕囚」という意味です。ウガンダでは2月18日より大統領選挙が行われますが、現大統領ムセベニは当選を確実にす
るため反対派の指導者を逮捕拘束しているため、選挙にぶつけて反対派が送出していると思えます。同名の団体によって運営されておりURLは
http://www.ugandadiasporap10.org/です。
01:30-02:00の放送のみが記載されている
◎Voice of TajikよりeQSL
イタリアのAntonello Napolitano氏はVoice of Tajik(Ovozi
Tojik、7245kHz)よりeQSLを受け取った。返信者はMrs. Anisa
Haidarovaであった。同局のE-mailアドレスはinfo @
ktr.tj及びradiotoj @ mail.ruであるが、機能しているのは前者のみである。(WWDXC TP 1241)
◎BBC北朝鮮向放送を秋に開始か?
ドイツのWolfgang Thiele氏がKBS Radioの報道として伝えたところによると、BBC World
Serviceは北朝鮮向朝鮮語放送を今秋に開始する予定である。放送時間は30分で、主として韓国、中国、日本、北朝鮮のニュースを扱う。シンガポール
からの短波送信と、インターネット放送を併用する予定である。北朝鮮では短波ラジオが普及しているので短波放送の聴取者は期待できるとしている。この放送
計画に対して北朝鮮は激しく反発し英国外務省や英国議会に警告を行った。(WWDXC TP 1241)
上記の報道に対してBBCは2月現在放送開始時期を決定していないとしている。ただしこの放送実施のために年間8500万ポンドの予算が認められたこと
は事実で遅くない時期に実施されるであろう。短波放送は米国BBGの調査によれば250名の脱北者の内27名が聞いていたというので効果的と判断された。
中波放送は更に効果的と思われる。VOAが例外的に韓国FEBCの放送時間を借用して1188kHzで放送している。しかしこれは例外的で北朝鮮周辺の韓
国、中国、日本ともに放送規制が厳しくとても中波放送は実施できないと判断された。(North Korea Tech 1/27 2/18)
◎Radio TV Martí は今後どうなるのか?
英国のMike Terry氏が2/14付のMiami
Heraldの報道として伝えたところによると、米国とキューバの国交回復交渉の際、キューバ政府は反キューバのRadio TV
Martíの放送停止を要求してきた。国交回復後の同局のあり方は論議中で結論は出されていないが、同局及び同局を統括するOffice of Cuba
Broadcastingには多数の職員がいるため即刻廃止する訳にも行かない。現実的な案としては①民営化して文化的な番組をキューバ向に放送する局と
して残す、②VOAのラテンアメリカ向放送部門に吸収してしまう、の2案が有力である。但し①案には同局の職員組合が反対の意向を示している。(DXLD
1607)
◎AIRの中波DRM放送
インドのAlokesh Gupta氏によると、All India
Radio(AIR)の中波DRM放送の詳細がhttp://allindiaradio.gov.in/Profile
/Radio%20Network/Pages/default.aspxに掲載されている。AIRでは中波DRM放送実施の際の帯域幅は原則10kHz
とする。一部9kHzの局が存在するが徐々に10kHzに統一する、また10kHz離調時-16dBとするとしている。(DXLD
1607)
◎北韓改革放送送信時間を追加
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、対北放送の一つである北韓改革放送(North Korea Reform Radio)は2月1日より新たに05:30-06:30 7510(Tashkent送信所、100kW、70度)の放送を追加した。(DXLD
1607)
◎Abu DhabiにPravasi Bharathi放送新設 ~DRM放送実施に
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、中東アブダビに建設中のインド系中波局「Pravasi
Bharathi」(810kHz)は開局当初より中波DRM放送を実施する予定である。DRM放送を聞くことのできないリスナー向にはインターネット放
送を実施する。URLはhttp://www.pravasibharathi.com、正式名称はPravasi Bharathi
Broadcasting Corporation FZ.LLC、宛先はP.B.No. 77914, Twofour54, Media Zone
Authority, Abu Dhabi, UAE、電話は+971 2 3043 818, +971 2 401
2602、E-mailはinfo @
pravasibharathi.com。スタジオはインドのThiruvananthapuramとドバイにある。
◎英国・アイルランドの周波数ファインダー
英国とアイルランドの放送局とその詳細情報を局種別に網羅した「FREQUENCY FINDER UK AND
IRELAND」が公開されている。周波数、カバーエリア、放送内容、所有者、送信所、歴史、所在地図等が記載されている。URLは
http://www.frequencyfinder.org.uk/。(DXLD 1607)
◎ウルグアイの6125kHz一時停波
ウルグアイのHoracio Nigro氏によると、Radiodifusión Nacional del
Uruguay(RNU)から6125kHzで出ている低出力短波放送(コールCXA6)は最近停波している。同放送は中波の1050kHz(コール
CX26)で行われている放送を中継していた。停波の理由は同一送信所内にある他の中波送信機の移設によるもので、2016年の半ばには復活する予定である。これはSantiago
Vázquez近郊にある送信所を2月にウルグアイやアルゼンチンのDXerと共に直接訪問して分かったことである。短波送信には半波長ダイポールが使用されていた。(DXLD 1607) 同氏はウルグアイのラジオ放送歴史サイト「La Galena del
Sur」(https://lagalenadelsur.wordpress.com/)を運営しています。
◎Alyx & Yey社仲介の秘密局A16スケジュール
ベルギーのAlyx & Yey社が仲介する秘密局のA16スケジュールは以下の通り。ISS:Issoudun、KCH:Moldova、SCB:Kostinbrod、TSH:Tashkent、HBN:Palau、PUG:Paluig。
Denge Kurdistan; 西アジア向クルド語
12:00-14:00 11600 ISS 250 kW 90度
14:00-23:00 11600 KCH 300 kW 116度
23:00-02:00 11600 SCB 100 kW 90度
02:00-04:00 11600 ISS 250 kW 90度
04:00-06:00 11600 KCH 300 kW 116度
Suab Xaa Moo Zoo; 東南アジア向モン語
20:30-21:00 11570 TSH 100 kW 250度
07:30-08:00 7530 TSH 100 kW 250度
Radio Que Me; 東アジア向ベトナム語
金曜21:00-21:30 9930 HBN 100 kW 318度
Living Water Ministry Broadcasting; 北東アジア向朝鮮語
木曜00:30-01:30 9650 PUG?
Oromo Voice Radio, Raadiyoo Sagalee Oromoo; 東アフリカ向(エチオピア政府よりホワイトノイズによるジャミング妨害あり)
火曜01:00-01:15 17850 ISS 250 kW 130度 オロモ語
火曜01:15-01:30 17850 ISS 250 kW 130度 英語
木・日曜01:00-01:30 17850 ISS 250 kW 130度 オロモ語
Radio Xoriyo; 東アフリカ向ソマリ語(エチオピア政府よりホワイトノイズによるジャミング妨害あり)
火・土曜01:00-01:30 17870 ISS 250 kW 130度
Radio Assenna; 東アフリカ向ティグリナ語
火・金・日曜02:00-03:00 15245 ISS 250 kW 130度
Eritrean Forum Medrek; 東アフリカ向
水・月曜02:00-03:00 15245 ISS 250 kW 130度 ティグリナ語
木・土曜02:00-03:00 15245 ISS 250 kW 130度 アラビア語
日曜03:00-04:00 15245 ISS 250 kW 130度 アラビア語
(Bulgarian DX Blog 2/24)
◎Radio Grodno
ベラルシ(白ロシア)のローカル局Radio
Grodnoの番組が00:00頃6080kHz(Minsk送信所、100kW、127度、北欧・中欧向)、7255kHz(Minsk送信所、
125kW、72度、東欧向)で受信出来る。ベラルシ語。(Bulgarian DX Blog 2/24)
◎Radio Ranginkaman / Radio Rainbowのスケジュール
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、イランのLGBT向秘密放送Radio Ranginkaman / Radio Rainbowは次のように放送されている。Babcock社の仲介で、放送はペルシャ語。
火-土曜 02:00-02:30 7460(Konstinbrod 50kW 90度) 7550(Tashkent 100kW 236度)
(WWDXC TP 1242)
◎Radio Oemeni-ti / Tamsaasa RaadiyooがQSY
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、エチオピア向秘密放送Radio Oemeni-ti / Tamsaasa
Raadiyooが2月25日より周波数を15170kHzに変更した。従来は9480kHzであった。現在のスケジュールは次の通り。放送はオロモ語。
木ー月曜 03:00-04:00 15170 Kostibrod 50kW 195度
スペインのJose M. Romero氏によると、この放送はエチオピアの反政府団体Oromia Media
Network(OMN)の運営によるものでIRRSの仲介で出ている。2014年から放送を4千万人いるオロモ語使用者向に短波放送を開始した、既に
15回にわたりジャミングの妨害を受けて周波数を変更した。同団体のURLはhttps://www.oromiamedia.org、E-mailは
info @ oromiamedia.org、電話は+1 612-888-6766である。
(WWDXC TP 1242)
◎Winter SWL Festival便り ~日本からも参加
米国のRichard D'Angelo氏によると、第29回のNASWA主催「Winter SWL
Festival」がペンシルバニア州Plymouth)去る2月19-20日に開催された。参加者は106名で、15の講演・論議が行われた。主なもの
は「放送の未来」(Anthony Messina、Rob Femly氏)、「海賊局の現況」(George Zeller、Chris
Lobdell)、「何故今も短波が必要なのか?」(World Christian BroadcastingのPaul
Ladd氏)、「長波ビーコン局」(Kevin Carey氏)、「2016年の短波受信機こうなる」(Thomas
Witherspoon氏)、「短波周波数帯の上限と下限」(Sheldon Harvey、Alan
Roberts)、「キットで受信機を作る」(Skip Arey氏)、「短波の饗宴」(David
Goren)、「次のフロンティアは中波か?」((Brett Saylor氏)、「スキャニングの楽しみ」(Eric
Cottrell氏)、「懐かしの受信機」(Dan
Robinson氏)であった。Festivalの最後には大宴会があり、物故会員や新入会員の紹介が行われた。来年の第30回Festivalは30周
年記念として日程が3日間に拡大されて2017年3月2-4日に開催される。(WWDXC TP 1242) 日本からはJSWCの大武逞伯氏と小原栄氏氏が参加されました。米国のBCLもまだまだ元気ありますね!
(左)JSWC特設ブースでの小原氏と大武氏 (中)左はNASWAのRichard D'Angelo氏 (右)会場に設けられた受信機体験コーナー(日本製受信機も並んでいる) 写真提供 大武逞伯氏
◎「両刀遣い」受信機ELAD FDM-DUOr発売 ~日本でも入手可能に
イタリアELAD社はSDR受信機だが単体でも使用できる短波受信機FDM-DUOrを発売した。高速ADコンバータとDSPチップを備えた本格的
SDR
受信機だが、周波数ノブ、ボリュームツマミ、フィルター切換ボタン等が前面に配置され単体の受信機としてPCなしでも使用できる点が最大の特徴である。受
信周波数範囲は10kHz~54MHz(将来的にはFM放送バンドもカバーする見込み)、アンテナ入力は2系統切換可能、単体使用の場合USB、LSB、
CW、AM、FMの各受信モード、PC接続(USB2.0で接続)の場合は更にWFM、DRM、AM同期検波モードが受信出来る。PC接続の場合は専用ソフト
FDM-SW2の他、他のSDRソフトも使用できる。単体の場合の仕様は以下の通り。受信周波数:10kHz~54MHz、周波数読取精度:最小
1Hz、AM帯域幅: 2.5~6kHz間で0.5kHzステップ、3次混変調歪:
92dB、イメージ比: 100dB以下、スプリアスレスポンス:減衰器なしで105dB以下、大きさ:幅180×奥行130mm×高さ70mm、重量:
1.2kg、電源:13.8V
500mA。欧州での価格は€899(送料別)、日本ではWebショップ「ノイテック」(http://webshop.tupartners.com
/sdr.html)が送料共¥118,000で輸入代行を行っている。(赤林) 感度や音声出力は不明ですが、面白そうな受信機です。
FDM-DUOrの前面パネル シンプルな通信型受信機といった感じである
.
出典の略称
DXLD: DX Listening Digest
DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
WRTH: World Radio TV Handbook
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