月刊短波2019年4月号(第4版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎WRMI・WINBから日本語文のradiogram送信 4版新規
radiogramを主催する元VOAのAndrew Kim
Elliott氏からの連絡によると、WRMI及びWINBより4月19-21日に日本語文のradiogramを放送する。スケジュールは次の通り。受
信のチャンスは21日と思われる。
4/19(金) 22:00-22:30 15770 (WRMI) MFSK32モード
4/20(土) 00:00-00:30 15210 (WINB) DRMモード
4/21(日) 17:00-17:30 5850 7730 (WRMI) MFSK32モード
MFSK32モードの復調ソフトFldigiはhttp://www.w1hkj.com/files/fldigi/よりダウンロードできる、アンドロ
イド・スマホの場合は
https://sourceforge.net/projects/fldigi/files/AndFlmsg/TIVAR/よりTIVAR
をインストールすると、ラジオのスピーカー近くにスマホを置いておくだけで復調される。なお以降金・土・日の上記の周波数・時刻で
radiogramの放送が行われる。詳しくはhttps://twitter.com/swradiogramを参照のこと。(JSWC
大武逞伯氏) 2/28-3/1のWinter SWL FestでAndrew Kim
Elliott氏が大武氏に約束していた日本語文の送信が実現した訳です。
◎Studio52がNauen送信所から特別放送 第3版新規
英国のAlan Roe氏によると、オランダ・ドイツを拠点とする趣味の放送グループStudio
52が、4月末及び6月中旬にドイツNauen送信所から125kWの特別放送を行う。放送はオランダ語とドイツ語になる予定で、以下のスケジュールで行
われる。
4月28日(日) 03:00-05:00 15620 北米東岸向
6月13日(木) 21:00-23:00 5955 欧州西部向
詳細はhttps://studio52radiogroup.jimdo.comを参照のこと。なお放送はhttp:
//radio60.jimdo.com/でも同時に行われる。(DXLD 1914)
◎中国DRM試験放送臨時周波数変更 第3版新規
中央人民広播電台は華北向の中国之声DRM試験放送の周波数を4月16日~27日に変更して放送する。
この期間には、18:00-21:00 9870 10:00-18:00 15250 15:30-18:00 15735
09:30-15:30 17800 が臨時に停波し、代わりに13:00-16:00 9655 10:00-11:00 9830
11:00-13:00/14:00-18:00 9840 10:00-11:00 13685 11:00-12:00 15250
12:00-18:00 17770 が追加される。4月27日以降は元のスケジュール(2月発表)に戻る。受信報告はdrmrtprc @
163.comに。(Cahcn的自留地 4/16)
◎民放連AM放送の廃止を要請 ~懸念の声も
3月23日(土)の朝刊各紙で共同電として伝えられた情報によると、日本民間放送連盟(民放連)は、3月27日に総務省で開催される有識者会議にて、ラジ
オのAM放送を廃止してFM放送に転換できるようにするための制度改正を求める方針を決めた。AM局は広告収入が低迷していることから、現在災害
対策として実施しているFM補完放送に一本化したい考えで、2028年までにそのための制度改正を求める。これが実現した場合北海道や九州の離島
等の一部地域 を除き民放のAM放送は将来消滅する可能性がある。(滋賀県 居松重和氏)
3月27日の総務省有識者会議で民放連は「ラジオの意義と課題」(http://www.soumu.go.jp/main_content
/000610221.pdf)という資料を提出し、①AM民間放送の営業収入が1991年度と比べて2017年度には60%減となり、今後も減
少傾向にある、➁AM大規模親局(5kW以上)を放送を継続しながら更新することは物理的にも財政的にも困難である、として以下の要望を行った。
①FM補完中継局制度を見直し、AM放送からFM放送への転換や両放送の併用を可能とするような制度を整備する、➁遅くとも2028年の再免許時
までに、AM放送事業者の経営判断によってAM放送からFM放送への転換や両放送の併用を全国的に可能とする、③2023年の再免許時を目途に
AM放送を一部地域で実証実験として長期間にわたり停波できるように必要な制度上の措置をとる。
3月27日の産経新聞(https://www.sankei.com/entertainments/news/190327
/ent1903270010-n1.htmlおよびhttps://www.sankei.com/economy/news/190327
/ecn1903270040-n1.html)によると、上記申し入れについて有識者からは「自助努力で解決できるレベルを超えている」と理解
を示す声が出る一方、災害時に従来通
りラジオを聴ける環境の維持が求められるとの意見も示された。経営悪化が進むAM局の多くがFMへの一本化を選び、一部地域を除く国内の大半で民
放AMがなくなる可能性がある。政府内では「空白地帯」となった(中波)周波数の利用をめぐり、中国や韓国などの近隣国との軋轢を懸念する声もあ
る。
AM波の廃止はITUに報告する義務はないが、中国などの近隣国が日本が廃止した周波数で計画を申請した場合、放送開始には原則日本の同意が必要となる。
しかし日本が相手国に計画の変更を要請しても「不使用」を理由に拒否される可能性がある。(赤林)
◎NHKはAM放送継続の方針 2版新規
4月4日の東京新聞によると、NHKの上田良一会長は4月4日記者会見を行い、AM放送を今後も継続する意向を示した。放送法第15条であまね
く日本全国で受信できるようにすることが定められていることを強調した。(赤林)
◎中国台湾3局のQSLマネージャー
中国のJonathan
Short氏は、中国華芸広播公司(中国)、金陵之声広播電台(中国)、復興広播電台(台湾)のQSLマネージャーを引き受けている。これら3局のQSL
を希望するリスナーは受信報告を中国 215500 江蘇省常熟市李閘路明日楓林3号1002 Jonathan
Short氏宛に送付する。その際2米ドルまたは何か放送局グッズ(スケジュール表、ラジオ本など)を同封することが望まれる。既に大阪のDXerに中国
華芸広播公司のQSLカードを送付した。(WWDXC TP 1374)
◎Trans World Radio放送開始65周年
英国のMike Terry氏によると、2019年2月22日に、Trans World
Radio(TWR)は放送開始65周年を迎えた。1954年2月22日に当時フランス領北アフリカのTangier送信所から放送を開始した。当時は
「ジブラルタル海峡を隔てた欧州で抑圧や差別に苦しむ少数派のプロテスタント」を支援する放送であった。モロッコが独立するとTWRは
Tangierからの送信を停止することを求められ、モナコのMonte Carloに移転し、Radio Monte
Carloの送信所を借用して夜間のみ放送した。またこの時からTWRは世界中に向けて放送するようになった。詳しいTWRの歴史が
https://www.mnnonline.org/news/twr-marks-65-years-in-ministryで語られている。
(WWDXC TP 1374)
フィンランドのJari
Savolainen氏によると、1950年代Tangierは国際管理地域となっており4つの短波局-Radio Africa、Radio
Tangier、Pan African Radio、VOAがここから放送しており、TWRは「Voice of
Tangier」の名称でRadio
Tangierの送信時間を借りて放送していた。1956年にモロッコが独立し、Tangierを領有するようになったため各局は1959年までに送信を
停止するように求められた。「Voice of
Tangier」もそれに従って1959年に放送を停止した。但しVOAには特別許可が与えられ同年以降も送信を続けた。(WWDXC TP
1375) https://www.twr.org/our-historyには初期の頃を説明するビデオ「First Sixty
Years」も掲載されています。
Voice of Tangier (上記のビデオより)
◎Radio Romania International印刷されたQSLの発行停止
Radio Romania
Internationalからの返信によると、同局は予算の関係で印刷されたQSLカードの発行を停止している。放送に関するフィードバッ
クは引き続き歓迎する、としている。(新潟県 金子浩氏)
◎故Richard E. Wood氏の1980年代中波DX録音を公開
米国のSteve McGreevy氏は1986年にハワイの故Richard E.
Wood氏宅を訪れた時にダビングさせてもらった1980年代録音のカセットテープの整理を行っている。Wood氏は受信状況の良好なハワイ島のPuna
に Beverageアンテナを張り、Drake
R4とケンウッドR-1000を駆使して中波DXを行っていた。氏の住んでいた場所はキラウェア火山の噴火で今は近づけなくなっている。カセットテープに
はWood氏が当時受信したサウジアラビアの中波等貴重な録音が遺されており、これらはhttps://archive.org/details
/TheBestOfHawaiiMediumwaveamBroadcast-bandDx-86To91/Dr_Richard_E_Woods_MWDX_from_Saudi_Arabia_in_early_80s_tape-dub-by-
SPMcGreevy_Aug_1986.mp3上で公開されている。(DXLD 1909)
1988年のRichard E. Wood氏とHiloの邸宅 (NZDXLより)
◎Point Reysに「KPH Software Defined Receiver」設置
オランダのPaul Dobosz氏によれば、米国海岸局KPH/KFSの保存運用を行っているグループが、局のあるSan
Francisco北郊のPoint ReysにKiwi
SDR受信機を設置し、0~30MHzのオンライン受信サービスを開始した。中波帯以下のアンテナにはMarconi
T、短波のアンテナにはTCI-530が使用され、ノイズが極めて少ない環境に架設されている。パソコンから直接制御できる。URLは長波・中波が
http://198.40.45.23:8072/、短波がhttp://198.40.45.23:8073/である。(DXLD
1909)
◎CRIのBamako中継再開
休止中であった中国国際放送のBamako送信所からの中継送信が3月2日より再開した.当初1基のみで運用していたが、3月9日よりは以前と
同様の100kW送信機2基での運用になった。例えば22:00-01:00には13685kHzと17880kHzで同時にフランス語
(22:00)・英語(23:00)が出ている。(Bulgarian DX blog 3/9)
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、CRI
Bamako中継局のA19スケジュールは以下の予定である。
7295kHz 0°17:00-18:00 ハウサ語 08:00-09:00 中国語
11640kHz 85°03:00-04:30 03:00 ハウサ語 03:30 アラビア語
111°04:30-06:30 04:30 ポルトガル語 05:00 英語
11975kHz 20°06:30-09:00 06:30 フランス語 07:30 中国語
13630kHz 111°04:30-07:30 04:30 ポルトガル語 05:00 英語
13645kHz 111°02:00-03:30 02:00 スワヒリ語 03:00 ハウサ語
13685kHz 111°22:00-01:00 22:00 フランス語 23:00 英語
20°03:30-04:30 アラビア語
15125kHz 85°01:00-02:00 アラビア語 111°02:00-03:00 スワヒリ語
15505kHz 85°07:30-08:00 中国語
17630kHz 85°23:00-01:00 英語
17880kHz 111°22:00-23:00 フランス語 20°01:00-02:00 アラビア語
(DXLD 1910)
ドイツのWolfgang
Bueschel氏によると、Bamako中継局は中国によって2003年から2005年にかけて建設され、2005年7月より運用に入ったものである。
2003年にマリと中国の間に15年間のCRI中継協定が締結されたといわれ、2018年に協定が満期を迎えたため、送信所の再整備の上さらに
15年間中継を行う協定が締結されたものと見られる。(WWDXC TP 1376) 2018年8月にはマリのIbrahim
Boubacar Keita大統領が訪中して習近平主席と会談しています。
◎マリORTMの短波放送も復活
米国のDan Robinson氏、John Figliozzi氏らによると、ここ数カ月停波していたマリORTM(Office de
Radiodiffusion Télévision du Mali)
の国内向短波放送が5995kHzにて復活した。07:30頃受信でき08:36頃にs/offしている。以前より信号のレベルが良くなっている。
(DXLD 1910)
英国のDave
Kenny氏によると、中国によってBamakoのCRI中継局と同時にORTMの短波送信機も修理された。そして3月10日よりORTMの短波放送が再
開された。英国では03:50-04:06に5995kHzで英語放送が復活しているのが確認された。ここ10年間は送信品質が悪く局名が確認で
きない状態が続いていた。また現地時間の昼間用に使用されていた9635kHzも03:00まで確認された。WRTH2019によると、公式放送
時間は17:00-03:00 9635kHz、14:55-17:00 03:00-05:00 5995kHzである。(WWDXC TP
1376)
◎TWRがBeninの送信所に2基目の中波送信機設置を計画
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、Trans World
RadioはBeninにある西アフリカ送信所に2基目の高出力中波送信機を設置する計画である。この地域(特にナイジェリア)で暴力行為がはびこってい
る事への対応であり、出力は200kW、2019年末までにナイジェリアとその周辺地域をカバーして送信を開始する予定である。総費用は
1,300 万ドルだが、2019年初で更に75万ドルの調達が必要であり、寄付を募っている。(WWDXC TP 1375)
◎ドイツ2カ所で送信のRadio Sputnik停止
RUS DX 2/3によると、ロシアのRadio Sputnikは「SNA Radio」という名称でBerlin市と
Brandenburg州で放送していたが、3月1日以降放送が停止された。地元の裁判所が、放送免許を同局には今後付与しないことを決めた政府の決定を
合法と判決した事がその理由である。同局は昨年まで一時的な放送免許によって放送を続けていた。昨年末政府に対して恒久的な放送免許を要求した
が、放送内容がロシアによって決められており免許者が放送内容を管理できないという理由で拒絶され、裁判で争っていた。SNA
Radioは今後インターネット上で継続する。またドイツのHesse州、オーストリアのVienna、スイスのBernでは放送を継続する。
(WWDXC TP 1375)
◎WWV送信開始100周年
英国のMike
Terry氏によると、WWVは今年送信開始100周年を迎え、世界で最も長く電波を出し続けている放送局となる。米国国立標準技術研究所
(National Institute of Standards and Technology: NIST)
と北コロラドアマチュア無線クラブ(Northern Colorado Amateur Radio Club:
NCARC)は共同で記念イベントを開催する。10月1日にはNIST主催の開局100周年記念式典が行われ、Fort
CollinsにあるWWV局の見学が許可される。NCARCは特設アマチュア無線局WW0WWVを開設し、9月28日より10月2日まで、WWVの施設
より4基の送信機を併行使用してマルチバンド、マルチモード24時間の運用を行う。詳しくは100周年特設サイト
http://wwv100.com/を参照のこと。(WWDXC TP 1375)
米国のGayle Van
Horn氏によると、WW0WWVの免許が2月23日に認められた。米国政府はこの記念行事に対して財政的支援を行わないが、国防上の重要地域外にある
WWVの土地15エーカーを期間中NCARCのメンバーが使用することを許可した。(WWDXC TP 1378)
◎アルジェリアBechar新短波送信所からのスケジュールをA19に登録
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、アルジェリアのRadio
AlgérienneはHFCCの新設Bechar新送信所からのスケジュールを登録した。Bechar送信所のGoogle
Earth衛星写真では131度の固定ビームダイポールアンテナが完成していることが判読できる。12波23時間の放送が登録されている。なお同時に建設
中と言われているOuargla短波送信所の方にも資材が設置されているのが確認できるが工事は進んでいない模様である。(DXLD 1910)
WRTH2019によれば両送信所とも送信出力は300kWの予定で、さらにSidi
Hamadouche(現在600kWの中波送信所がある)にも短波送信施設を計画中とのことです。
◎IBB Saipan中継局が復活
オーストラリアのRob
Wangner氏によると、IBBのSaipan中継局が一部復活している模様である。2月23日の05:30には9455kHzでRFAの中国語放送
(B19スケジュールでは05:00-06:00)が、06:00には9985kHzでRFAの朝鮮語放送(同06:00-07:00)が、
15:10には17660kHzで中国語放送(同14:00-16:00)が確認された。通常IBBは送信所がSaipanかTinianかを発表してい
ないが、Wagner氏はオーストラリアに駐在する米国放送理事会(USAGM: United States Agency for
Global
Media)のモニターから事前にSaipan送信所の5波の周波数が復活するとの通告を受けていたので、Saipanと判断した。3月9日現在
Tinianからと思われる電波は確認できていない。(WWDXC TP 1376)
カナダのMick Delmage氏によると、今冬開催されたSWL Festのフォーラムの中で、Radio Free
AsiaのHarry
Scott氏はSaipanおよびTinian送信所の被害写真を示して、Saipan送信所で朝鮮語放送の送信が可能になるまでの過程を説明していた。
アンテナの鉄塔は倒壊を免れたものの、カーテンアレイは張り直さなければならない状況であった。Tinian送信所の復旧に関しての説明はなかっ
た。 カナダのRichard Langley氏によればWRMI社長のJeff White氏はHarry
Scott氏より、2月22日にSaipan送信所より1日11時間の朝鮮語および中国語放送の送信が復活したことを告げられたとのことである。
(WWDXC TP 1377) Harry Scott氏の講演は2月28日の15:00-16:30に「RFA
Today」という題名で行われ日本からはJSWCの大武逞伯理事が聴講し、SW DX Guide 4月号に報告されています。
「RFA Today」の講演風景 大武逞伯氏提供(SW DX Guide 4月号より)
◎Encompass Digital Media Servicesの試験送信
米国のHeath Hall氏がBucharestのKiwi
SDRで受信確認したところ、Babcockから運営を引き継いだEncompass Digital Media
ServicesのWoofferton送信所で行われたアンテナ修理に伴う試験送信が3月9日の18:13-18:21に9485kHzで行われてい
た。「You are listening to a test transmission. Please send reception
reports to <transmissiontest -at- gmail.com>
」というアナウンスが繰り返された。ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、transmissiontest @
gmail.comに送付した受信報告に対してはWoofferton送信所からeQSLが発行される。(WWDXC TP 1376)
◎WINBはSlow Scan Radioの試験送信
米国のHans Johnson氏によると、WINB局は短波によるデータ送信「Slow Scan
Radio」の試験送信を毎週日曜日の02:30-03:00に実施する。またこれとは別にHB9OABのFranco氏が制作するSSTVの試験放送を
日曜日の07:00-07:15に実施する。周波数は9265kHz。受信報告はwinb40th @
yahoo.comまたはTwitter @SWWINBに。(WWDXC TP 1376)
◎2019年EDXC会議
British DX
Clubの会誌「Communications」3月号によれば、2019年のEDXC会議は既報のようにアンドラで来る9月6日(金)~8日(日)に開
催される。会議の開始は6日の夕方で、7日・8日には各セッションと遠足が予定されている。また今回は会議終了後にフランスのToulouseな
いしはスペインのBarcelonaへの2日間ツアーも企画中である。会議の開催場所はGolden Tulip Andorra Fenix
Hotel(C/Prat Gran 3-5, AD700, Escaldes-Engordany,
Andorra、http://www.andorrafenixhotel.com)である。ここで宿泊する場合は1泊シングル€75.12、ツイン
/ダブル€85.85、トリプル€122.23であり、延泊も同じ料金である。ホテルの予約は「Golden Tulip EDXC
Meeting」に参加と明記してreserves @
daguisa.comへ。この際30%の前払金をクレジットカードで支払う必要がある。なお規定によりキャンセルは7日以前に行わないと100%のキャ
ンセル料をとられる。アンドラには空港がないので、フランスのToulouseからバスか列車で行くのが便利だが、他にParisの
Austerlitz駅から
夜行列車、Barcelonaからのバスもある。詳しくはhttps://edxcnews.wordpress.com/を参照のこと。
(WWDXC TP 1376)
EDXC2019の会場となるGolden Tulip Andorra Fenix Hotel
◎カナダの長波・中波NDB廃止に
カナダのBill Hepburn氏によると、同国の交通管制を行うNAV Canadaは、航空機用のNDB(aeronautical
beacons)とVOR(very high frequency omnidirectional
rangefinders)を順次廃止している。GPSの普及でこれらのシステムが必要なくなっているからである。現在長波および中波で運用されている低
出力のNDBは廃止されて行くことになる。詳しくはhttp://www.navcanada.ca/EN/products-and-
services/Aeronautical%20Studies/AeronauticalStudyNAVAIDModernization.pdf
を参照のこと。(DXLD 1911) 2019年4月25日以降廃止が始まるとのことです。
◎DXers Unlimitedがpodcastに
米国のPaul Dobosz氏によると、Arnie Coro氏担当でRadio Habana
Cubaの人気DX番組「DXers
Unlimited」(週2回放送)がpodcastとして提供されている。http://www.radiohc.cu/en/audios。
(DXLD 1911) 左の選択欄で上から5つ目の「Dxers
Unlimited」をクリックします。4月初め現在3月19日付のものが上がっています。
◎VOAもDRM送信を計画
米国のKim Andrew Elliott氏が「Asia Radio
Today」の報道として伝えたところによると、VOAはここ数カ月中にDRM短波放送を実施する予定である。送信所はGreenvilleになる見込み
である。米国のHans
Johnson氏によれば、米国では既にWINBがDRM放送を行っているが、VOAは10kHzの帯域幅をフルに使用した放送を行うと見られる。
(DXLD 1911) DRM ConsortiumのRuxandra
Obreja議長がDBS2019の会合で発表した中で言及されたものです。
◎New Zealand DX Timesのアーカイブ公開
ニュージーランドのStu Forsyth氏によると、同氏はNew Zealand DX Clubの会誌「New Zealand DX
Times」のアーカイブを作成した。現在1972-1979年および1998-2000年の分はスキャンが完了している。また2001年以降の
分はBryan Clark氏からデジタル版の提供を受けた。https://drive.google.com/drive/folders
/0B_rrbyZ5F30WWHBHVjBGbjhoa1U?usp=sharing。(DXLD 1911)
1972年11月号(第25巻第3号)
◎TWRが世界各地にSDR受信機配置
スウェーデンのSvenn Martinsen氏によると、Trans World Radioは世界各地のノイズが少ない場所にKiwi
SDR受信機を配置して、リスナーがオンライン受信できるようにした。現在設置されているのは以下の通りである。https://sdr.hu
/?q=twrで一括参照が可能。
Manzini, Swaziland: http://kiwi.twrafrica.org:8073/
Key West, FL: http://keywest.twrmon.net:8073/
Raleigh, NC: http://raleigh.twrmon.net:8073/
Bonaire: http://bonaire.twrmon.net:8073/
Santo Domingo, Dom.Rep.: http://dr.twrmon.net:8073/
Boa Vista, Brasil: http://boavista.twrmon.net:8073/
(DXLD 1911)
◎Radio Nacional Arcangel San Gabrielの状況
ブラジルのRudolf Grimm氏によると、南極のアルゼンチンEsperanza基地から放送されているLRA36
Radio Nacional Arcangel San Gabriel
(15476kHz)は非常に弱いながら22:20頃に信号は出ている。ドイツのWolfgang
Bueschel氏によると、現地時間の火曜日に限り送信機維持のために試験送信を行っている模様である。スペインのManuel
Mendez氏によると、欧州では他のKiwi
SRも含めて受信できないが、ブラジルのPardinhoに設置のSDRでは23:00頃に受信できた。(WWDXC TP 1377)
スペインのManuel
Mendez氏によると、3月26日の22:00(s/on)よりスペインではキュリアのみが確認できた、ブラジルのPardinhoに設置のSDRで受
信したところ22:57に「Pueden escribirnos a Radio Nacional Arcangel San
Gabriel, nuestra direccion de correo electronico <lra36 -at-
hotmail.com>. Vamos a escuchar una cancion」(Radio Nacional
Arcangel San Gabrielへのお便りはE-mailで<lra36 -at-
hotmail.com>に、では歌を一曲聴きましょう)という明確なアナウンスが出た。(WWDXC TP 1378)
◎BBC World Service A19スケジュールにおける送信所
米国のChuck Gessner氏によると、BBC World
ServiceのA19スケジュールにおける送信所を解析した結果、以下のようなことが分かった。
1) A19で使用される送信所はArmenia、Ascension島、Austria、Bulgaria、Madagascar、
Moldova、Oman、Philippines、Sao Tome、Singapore、Tajikistan、UAE、
UK、Uzbekistanの14カ所である。南アフリカのMeyerton送信所が使用されなくなった。
2) 送信時間から見るとUAEのDhabbaya送信所が1日71時間と最も多く使用されている。各送信所の1日平均送信時間は以下の通り。
UAE (Dhabbaya) 71、Oman (A'Seela) 55、Ascension 41、Singapore(Kranji)
37、UK(Wooferton) 24、Armenia(Erevan) 10、Madagascar(Tarata Volondry)
10、Bulgaria(Kostinbrod) 8、Austria(Moosbrunn) 6、Uzbekistan(Tashkent)
8、Moldova(Grigoriopol) 1、Philippines(Tinang) 1、Sao Tome
1、Tajikistan(Dushanbe) 1
(WWDXC TP 1377) 上位5送信所は旧BBC直営中継局(現在はEncompass社が管理)です。
◎World Radio NetworkもEncompuss社の配下に
米国のMartyn Jago氏によると、Babcock Media Servicesの送信業務などがEncompass Digital
Mediaに移管されたことに伴い、衛星やインターネットで配信を行っていたWorld Radio
Network(WRN)も同社の管理下に入った。それに伴いWRNのスケジュールにも変更が生じている。またWRNのURL
http://wrn.orgは自動的にhttps://www.encompass.tv/world-radio-network/に転送さ
れるようになっている。またもう一つのURLであったhttp://worldradionetwork.orgはInspiracomという米
国南部の宗教放送配信団体が取得しているので注意が必要である。(WWDXC TP 1377)
◎Lutheran World Federation/Voice of GospelのA19スケジュール
ドイツのLutheran World Federation/Voice of
GospelのA19スケジュールは以下の通り。アフリカ中西部向フルフルデ語。
03:30-04:00 15315 Issoudun送信所 500kW 180度
(SW DX Bulgaria News 3/25)
◎HFCC A19スケジュール公開
インドのJose
Jacob氏によると、HFCCにA19スケジュールが公開された。http://hfcc.org/data/a19/よりダウンロードできる。
(DXLDyg 3/18)
◎South African Radio League短波放送の今後
ドイツのHarald Kuhl氏がSouth African Radio
League(SARL)からの情報として伝えたところによると、SARLがSentchのMeyerton送信所から実施していた短波放送
「Amater Radio Today」(毎週日曜17:00 17760
7205kHz)は同送信所の廃止に伴い3月24日の放送で終了した。番組の制作は継続され、Durbanから7082kHzLSB(コール
ZS5LP、他にVHF144MHzのレピーターあり)で今後同じ曜日・時刻に送信される他、現状通りpodcastとして
http://www.sarl.org.za上で提供される。今後現地時間の月曜夕方(多分火曜01:30、3月までは4895kHzで行って
いたらしい)に再放送を行うことを検討している。Durbanからの送信周波数も7100-7200kHz間に変更する可能性がある。
(WWDXC TP 1378)
◎WBCQの送信所に大型短波用アンテナ搬入
米国のArtie
Bigley氏によると、WBCQのMaine州Monticello送信所にスイスAmpegon社製の260フィート高の短波アンテナが設置された。
Continental社製500kW短波送信機も同時に搬入された。地元TV局のニュースではWBCQ社長のAllan
Weiner氏が自ら出演して「世界一の短波送信所」を説明している。https://www.wagmtv.com/content/news
/260-foot-tower-antenna-in-Monticello-nearing-completion-
507864781.html?fbclid=IwAR3YjgeJJkJpX44IUBW3Oa3bNtWpDAZ_QGWPZxtrz9-
OiipbMdCQLIZlgを参照のこと。またBritish DX
Clubの会誌「Communications」3月号の表紙にも新アンテナの写真が掲載されている。(WWDXC TP 1378)
雪のMonticello送信所に設置された新短波アンテナ(WBCQのHPより)
◎WWV/WWVHが新たなメッセージを放送
米国のGayle Van Horn氏によると、WWV/WWVHは来る4月20日~5月3日に米国国防総省(Department of
Defense)のメッセージを放送する。WWVでは毎時10分、WWVHでは毎時50分に放送される。Wisconsin州で実施される軍事演習
「Vital Connection interoperability
exercise」に連動して放送されるもので、今後同様の演習が8月、10月にも予定されているため、この時期にも放送され、以降は年中放送されると見
られる。通常はWWV/WWVHの受信と受信報告を促す内容である。(WWDXC TP 1378)
◎しおかぜ A19より5波中2波を同時使用に
3月30日付の産経新聞によると、特定失踪者問題調査会が北朝鮮拉致被害者向に発信している放送「しおかぜ」は、4月1日より予め決められた5
波中2波を無作為に選択し、2波で番組を同時放送することになった。北朝鮮の妨害に対処するため従来は3波中1波で放送していた。このことにより
妨害が一層困難になることが期待される。「しおかぜ」は他にモンゴルから中波でも放送していたが2018年5月以降明確な理由なしで送信所が送信
を休止しており再開の見通しも立っていないことから、今回短波放送を増強することになった。これに伴い政府は新たな支援策の検討に着手した。
(赤林)
◎2019年短波関係行事・会合リスト追補
フィンランドのRisto S. Vaehaekainu氏によると、前月号掲載のリストに以下のイベントが追加となった。
6/21-23 Ham Radio
場所:ドイツFriedrichshafen 参加予定:2万人 参照先:http://www.hamradio-
friedrichshafen.de/
7/6-20 ADXB-OE DX-Camp
場所:オーストリアDoebriach 参照先:http://www.dxcamp.org/
8/2-3 25th Mexican
DX Meeting(Grupo Diexista Mexicoの年次定例総会
場所:メキシコTlaltenango 参照先:https://www.facebook.com/groups/DiexismoExtremo/
連絡先:sivanr77_necaxa @ hotmail.com
(WWDXC TP 1378)
◎FM+radikoの「ラジスマ」を発表
IT Media Mobile
3月6日号によると、日本民間放送連盟(民放連)は3月6日、FMラジオとIPサイマルラジオ「radiko.jp(ラジコ)」双方の聴取に対応するス
マートフォン「ラジスマ」を発表した。対応するスマートフォンは、NTTドコモの「らくらくスマートフォンme
F-01L」(富士通コネクテッドテクノロジーズ製)とau(KDDIと沖縄セルラー電話)の「URBANO
V04」(京セラ製)の2機種である。FM補完放送対応のAM局及び特定のFM局をradikoで受信中の場合、FM切替スイッチが表示されて、FM放送
に切替えて受信できる。著作権の関係でradikoでは放送できない番組も受信可能となる。一般のFM放送は周波数を指定すれば受信できる。FM
受信にはイヤホン装着が必要で、これがアンテナの役割をする。2018年3月現在、radiko.jpアプリのダウンロード数は3000万回、1
日のユーザー数は120万人いるため、スマホの普及によるラジオ放送の埋没を防止する効果が期待できるとしている。詳しくは
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1903/06/news121.htmlを参照のこと。(赤
林) キャンペーン用のサイトhttps://radisma.com/が開設されています。
出典の略称
DXLD: DX Listening Digest
DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
WRTH: World Radio TV Handbook
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