月刊短波2020年4月号(第5版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎RAEが8言語特別番組「ホームメードRAE」を制作
5版新規
アルゼンチンRAEは新型コロナウイルス緊急事態宣言(4/26までの予定)のために番組制作を止めているが、代替措置として、8言語(スペイン語、英語、イタリア語、フランス語、ポ
ルトガル語、ドイツ語、中国語、日本語)による60分の特別番組「#Made In
Casa」(日本語名「ホームメードRAE)を制作した。番組は各言語の担当者の自宅で録音され、PCまたはスマホのアプリ等で局に転送された。既に過去4回制作され、http://www.radionacional.com.ar/programa-especial-multilingue/上でオンライン聴取ができる。4/16公開の第4回の時間と担当者は以下の通り。00m00s
スペイン語(Fernando Farias)、7m27s フランス語 (Eric Domergue)、15m45s ドイツ語 (Rayen
Braun)、22m39s イタリア語(Caritina Cosulich/Marcelo Ayala)、29m34s 中国語(Lina Ji
Oviedo)、34m50s 英語(Fernando Farias)、43m50s ポルトガル語(Mirta Canepa/ Julieta
Galvan)、49m50s 日本語(植田敬子)、57m30s スペイン語(Fernando Farias)。WRMIによる放送の受信報告の宛先はraeqsl
@ gmail.comへ、デジタルQSLが発行される。(RAE
https://gruporadioescuchaargentino.wordpress.com/2020/04/17/programa-especial-multilingue-por-rae-argentina-al-mundo/)
日本語放送はhttp://www.radionacional.com.ar/japones/参照のこと。
◎インド封鎖後のAIR External Service
4版新規
インドのJose
Jocob氏によると、インドの新型コロナウイルス対応全土封鎖に伴いAll India Radio(AIR)のExternal
Serviceは3月24日~5月3日の予定で放送を停止している。例外的に4月12日より20:15-21:15のタミール語放送が7270kHz(Chennai送信所、スリランカ・東南アジア向)で再開された。
またYou
Tube上でヒンズー語、ウルドー語、英語の一部番組を流している。英語は23:00-23:30にhttps://www.youtube.com/channel/UCSE_P_fj1EMu0PO7lf4v6IA、01:00-01:30にhttps://www.youtube.com/channel/UCSE_P_fj1EMu0PO7lf4v6IAで流されている。また22:30-23:30にはBengaluru送信所の500kW送信機(6110、7550DRM、9690、9865、9950、11560、17510kHzなど)及びDelhiの100kW送信機(9950、11620kHzなど)から試験送信を行う場合がある。(WORIG
4/15)
◎Atlantic 2000が4月18日に特別放送 4版新規
フランスのAtlantic 2000は来る4月18日(土)に特別短波放送を欧州向に実施する。スケジュールは次の通り。
17:00-18:00
6070 7440 (Channel 292)
18:00-19:00
http://radioatlantic2000.free.fr上でストリーミング放送
なおpodcastはhttps://www.mixcloud.com/atlantic2000で利用できる。
(Atlantic 2000 4/16)
◎Radio Vanuatuサイクロン対応で24時間連続放送 4版新規
米国のBruce W. Churchill氏、英国のAlan
Pennington氏らによると4月6日にカテゴリー5の強大なサイクロン「Harold」がバヌアツに襲来した。気象当局が緊急警報を出したため、Radio
Vanuatuは2485kHzの送時間を延長していることが世界各地で確認されている。(WWDXC TP 1422)
スペインのManuael
Mendez氏が、世界各地のリモートSDRを駆使して確認したところによると、サイクロンの影響でRadio Vanuatuは次のように24時間連続で放送している。
03:30-09:00 3945
09:00-16:00 5040
16:00-19:00 3945
19:00-03:30 2485
(WORIG 4/14)
◎KTWR DRM送信のA20スケジュール ~5月に日本向は追加 4版追加
KTWR(Trans World Radio-Guam)のDRM送信A20スケジュールは以下の通りである。出力は90kW。
水曜 19:26-19:56 9910 315度 東アジア向中国語
木曜 21:30-21:45 7500 345度 日本向日本語
日曜 19:26-19:56 15220 285度南アジア向英語
(Bulgarian DX blog 3/20)
上記に加えて日本向には以下の送信が5月3日(日)より追加される。
日曜 21:45-22:15
7500 345度 日本向日本語
(Bulgarian DX blog 4/14)
◎スリランカSLBC海外向短波放送を中止 3版新規
スリランカのSri Lanka Broadcasting Corporation(SLBC)はHFCC
A20スケジュールでの周波数登録をすべて抹消した。11750kHzや11835kHzの放送は出ておらず、中止されたらしい。(Bulgarian DX blog
4/10)恒久的なものか、新型コロナウイルスによる一時的なものかは不明です。
◎フィリピンPBS海外向短波放送を中止 ~新型コロナウイルス対応 2版新規 3版追加
フィリピンのPhilippines Broadcasting
Service(PBS)はHFCCに事前登録してあった短波放送のA20スケジュールをすべてキャンセルした。A20の短波放送は中止されている。事前に登録されたスケジュールは以下の通り。すべてUSAGM
Tinang送信所、250kWを使用する予定であった。
11:00-12:30 12010 283度 15640 270度 17820 315度
中東向英語
02:30-04:30 9960 283度 12120 283度 15190 283度 中東向フィリピン語
(DX REMIX NEWS #1167)
インドのJose Jacob氏がRadyo
Pilipinasにfacebook上で問い合わせたところ、マニラ首都圏での新型コロナウイルス対応封鎖措置のため一時的に送信を停止しているとのことであった。(WORIG
4/11)
◎FRS Hollandが特別短波送信 3版新規
FRS Hollandは来る4月12日に、「秘密の」短波送信所(出力不公開)より特別送信を行う。スケジュールは以下の通り。
18:52-24:00
5810付近 7700付近 欧州西部向英語・オランダ語
00:00より再放送を行う予定。混信状況により、5810kHzは5790kHzに、7700kHzは7705、7715、7685kHzに切り替える。詳細はhttps://swldxbulgaria.blogspot.com/2020/04/free-radio-service-holland-will-be-on.htmlを参照のこと。(SWL
Bulgaria News 4/11)
◎Domestic Broadcasting Survey第22版発行 2版新規
デンマークのAnker Petersen氏によると、同氏は「Domestic Broadcasting
Survey」第22版(2020年版)を発行した。昨年と同じくhttp://www.dswci.org/dbsより、pdf版を無料でダウンロード可能である。(WORIG
4/3)
◎新型コロナウイルスと財政上の影響でKNLSが送信を停止 2版新規
ロシアのDmitry
Kutuzov氏がKNLSから受け取った情報では、新型コロナウイルスの影響でアラスカKNLS局は3月20日からスタッフの活動を縮小していたが、4月からは更に財政上の困難が生じ、送信を停止せざるを得なくなった。4月中に送信を再開できるように努力中である。なおマダガスカルのMadagascar
World Voice (MWV)は送信を継続している。 (WORIG
4/5)インターネット放送は継続しています。
◎IRRSのA20スケジュール ~新型コロナウイルス特別放送継続 2版新規 3版修正
ブルガリアのIvo
Ivanov氏によると、イタリアIRRSのA20スケジュールは以下の通りである。送信所や出力はIRRS発表のものと異なる。SAF:Saftica、SCB:Kostinbrod。
毎日 03:00-04:00 7290 SAF 100kW 300度 欧州・中東・北アフリカ向英語 European Gospel Radio /
United Nations Radio
土曜 17:00-18:00 9510 SAF 100kW 0度 欧州・中東・北アフリカ向英語
日曜
18:30-21:00 9510 SAF 100kW 0度 欧州・中東・北アフリカ向英語
毎日 22:00-23:00
9640 SCB 50kW 126度 中近東・アジア向英語 Special Coronavirus Program
毎日 02:00-03:00 7290 SAF 100kW 300度 欧州・中東・北アフリカ向英語 Special
Coronavirus Program
毎日 04:00-05:00 9660 SCB 50kW 195度 アフリカ向英語
Special Coronavirus Program
日曜 00:00-00:30 15515 SCB 100kW 195度 アフリカ東部向オロモ語
Radio Warra Wangeelaa-ti
IRRSによれば、これと併行して中波954kHz(欧州北部の送信所、10kW)で02:00-06:00に放送している。更にhttps://nexus.org/mp3ではインターネット放送も行っている。新コロナウイルス特別放送(Special Coronavirus
Program)は30分おきに更新している。受信報告はreports @ nexus.orgへ。(WWDXC TP 1421)
毎日00:00-01:00に11990kHz(SCB 100kW 195度)で行われていたアフリカ東部向オロモ語による Oromiya Media
NetworkのSpecial Coronavirus Programはキャンセルされた。(SWL Bulgaria News 4/11)
◎新型コロナウイルスにより米国で送信停止局出現 2版新規 4版追加
NRC DX News 4月号によると、米国では新型コロナウイルスの影響で一部の放送局が財政危機等に陥り送信停止する局が出ている。
4月1日までに新型コロナウイルスが原因で送信停止をFCCに届け出た中波局は以下の通り。日付は送信停止日(現地時間)。
550 KNUI HI
Wailuku 3/18 (財政危機)、670 WRJR VA Claremont 3/10
(新型コロナウイルスの影響で燃損したフィーダー線を修理できないため)、1130 KXET OR Mount Angel 3/23(局員の感染防止上)、1140
WPNS FL Destin –3/21(財政危機)、1210 KMIA WA Auburn-3/23(局員の感染防止上)、1280 WDSP FL De
Funiak Springs 3/21(財政危機)、1390 KZGD OR Salem 4/1(財政危機)、1470 WNWF AL Evergreen
3/23(地域から人が避難しリスナーがいない)、1470 KMNQ MN Brooklyn Park 3/16
(送信機の更新作業が新型コロナウイルスの影響で不能なため)。
FCCは財政危機の放送局がエネルギーコストを削減するために電力を落として放送することを認めていないが、アラスカKICY局(850kHz)が新型コロナウイルスに伴う財政的問題で減力放送を実施するのを例外的に黙認している。または4月28日に行う予定であったFM周波数などのオークションを延期することを決定した。延期がいつまでになるかは決められていない。(WORIG 4/7)
◎Winter SWL Festの録音公開
米国のRichard Langley氏によると、2/27-29にPlaymouth Meetingで行われた「Winter SWL
Fest」の録音がhttps://wavefarm.org/radio/wgxc/audio-archive/156bsa上で公開されている。
(WORIG 2/29) JSWC大武逞伯理事とのインタビューはHCJB日本語放送サイトで公開されています。
◎XEPE局Herald Radio Networkの配下に
米国のNational Radio Club Facebookの情報によると、メキシコのXEPE局1700kHzは去る2月3日にHerald
Radio Networkの配下に入った。それに伴い「98.5 XHDL el Heraldo
Radio」のIDが出ている。昼間はニュース・トーク、夜間は音楽というフォーマットである。(NZ DX Times 3月号 via WORIG
2/29) 親局の経営危機に伴いXEPE局は売りに出されていたとのことです。XHDLはMexico Cityで放送している同国のHerald
Radio Network(El
Heraldo)のFM局(98.5MHz)です。URLはhttps://heraldodemexico.com.mx/。
◎4KZが中波中継局を売却
オーストラリアのLaurie Levanto氏によると、オーストラリア4KZ局は1620kHzの中波送信所をUCB
Australiaに売却した。(NZ DX Times 3月号 via WORIG
2/29) UCBは米国にの本社がある薬剤開発・製薬等を行う大手の企業です。1620kHzの送信所はQueensland州Taylors
Beachにあり、Innisfailにある本局の中継を行っていました。短波放送には影響なさそうです。
◎Radio Kahuziが送信出力増加
米国のDan Robinson氏が、コンゴRadio
Kahuziの創立者MacDonalds氏から受け取ったメッセージによると、2月29日より同局は送信出力を500Wから750Wに増加した。結果としてBukavu地域でのカバー範囲は25%から50%に増加した。ただしその結果供給電圧が低下し、現地時間の19:45に終了せざるを得なくなった。当面は様子を見て増力を続けるか判断する。送信用のInverted
Vアンテナはスタジオのすぐ近くにあるが、嵐が多い気候なのでフィーダー線が増加した出力に耐えられるかどうかも気がかりである。(WORIG 2/29)
◎大湾区之声サービス地域を拡大
香港・マカオ・大陸側の珠江デルタ河口沿岸地域をターゲットとする「大湾区之声」は2019年12月にマカオの対岸の珠海から1kW送信機によるマカオ向FM送信を開始し、マカオ進出の糸口を築いた。2月末現在の送信規模は以下の通りであり、サービス地域が拡大していることがわかる。
専用周波数
FM98.0 広州
FM101.2 中山(五桂山送信所、深圳・香港向)
FM93.2 佛山
FM105.4 珠海(マカオ向)
AM1215 珠海
番組内での中継
FM102.7 広州(広州汽車音楽電台・広州金曲音楽広播)
FM94.9 肇慶(肇慶旅游之声)
(Cahcn的自留地 2/28)
◎AIRがDRM放送拡大に意欲
ARDXCのAustralian DX News 3月号が、Radio Worldの報道として伝えたところによると、Digital
Radio Mondiale(DRM)の株主総会がインドのNew Delhiで2月12日に開催された。その席でAll India
Radio(AIR)はDRM放送の進展について次のようにスピーチを行った。現在AIRはAM用DRM送信機35基を有しており、内4基はDRMモードでのみ送信を行っている。アナログと併行送信を行っている送信機も今後順次DRMモードのみに切り替えて行く。DRMモードでは一波に複数のチャンネルを載せられるので、放送コンテンツを豊富にすることができる。更に半導体・自動車・受信機産業にとってはDRM化は大きなビジネスチャンスになる。
DRMは間もなく一般化するだろう、今後DRM普及のために多くのメディアを動員したキャンペーンを実施する。AIRでは今後中波の大電力送信機6基もDRM化することにしている。DRM化で生み出された多チャンネルを活用して、民間放送との周波数シェアやインド国家防災庁による災害警報放送への応用を進めて行く。(WORIG 3/4) AIR内には電波放送を廃止して携帯・インターネット放送に移行する意見と、DRM化して電波放送を維持する意見があるとのことです。
◎Radio Sawtu Linjiila廃止か? ~旧Voice of Gospel
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、カメルーンに本拠地を置くLutheran World
Federation(ルター派世界連盟)のRadio Sawtu
Linjiilaが1月末以来聞こえていない。HFCCのB19スケジュール最終版では火ー金曜03:30-03:58
9800kHz(Issoudun 500kW
170度)が登録されている。また同局のwebサイトhttps://www.sawtulinjiila.orgも閉鎖されている。同局は1963-1967年にエチオピアから「Voice of
Gospel」というプロテスタント系キリスト教伝道放送を高出力の短波送信機から行っていた。エチオピアから撤退した後はカメルーンの
Ngaoundéréに拠点を移していた。同局は原則としてターゲットとする地域のプロテスタント教会関係者がその地域向番組を制作する方針(例外は教会がない中国向のみ)を貫いたため、短波放送の国有化でエチオピアを追い出されても番組制作を継続することができた。撤退当初は制作した番組をカセットテープで配布し、現地の放送局で放送してもらっていたが、2003年以降はRNW Madagascar中継局、TWR-Swaziland、Africa
Nr.1などから短波放送を復活し、最近はドイツWertachal、フランスIssoudun送信所を利用していた。(WORIG 3/3)
同局のFacebookは残っておりFMの95.7MHzが表示されている、FMはどこからの送信であろうか?
◎HFCC A20の注目点
3月末に発表されるHFCC A20スケジュールで注目されるのは次の諸点である。ただし登録のみで実施されない場合もある。
・YemenのAdenとSana'aの送信所が登録された。
・ロシアが5945kHz 5kWを登録した。Yakutskの短波放送復活の予兆かも知れない。
・インドネシアRRIがUjung Pandang 11750kHz 250kWを登録。25年前位に英国から買ったMarconi社の送信機だが、既にスクラップになっている筈である。
・アルジェリアがBechar短波送信所を登録、現状のIssoudun中継から移行か?
・USAGMのドイツBiblis中継局が多くのクルド語・トルコ語放送を登録。
・タジキスタンのDushanbe近郊YangiYul送信所100kWに加えて、南部のOrzu送信所200/250kWが登録された。
・フィリピンFEBCがTashkent、Dhabayya送信所を新たに利用登録。
・UAEのDhabayya送信所が250kW送信機2基を束ねて500kW送信に、チベット向送信で中国のジャミングに対抗するためらしい。
・ドイツMedia BroadcastがアルメニアYerevan-Gavar送信所を活用、極東向送信を強化か?
・ルーマニアのGalbeni送信所が300kWでの短波DRM送信を登録、実際にはテキスト送信サービスを90kW程度で行う予定か?
・Issoudun送信所がRFIのカリブ海域向送信を13mbで登録 22:00-22:30 21485kHz 500kW 。
・色々な新しいベンダーがWRMI中継を利用開始する。
・RFIがDRM放送を拡大。
・モルドバGrigoriopol送信所がクルド秘密局Denge Welatの送信周波数・送信時間を大幅増に。トルコのジャミング回避が目的。
・ウクライナがKharkov送信所からの短波周波数を登録、多分登録のみ。
・韓国金海送信所がAmpegion社製新250kW短波送信機と新カーテンアンテナを登録。
・ザンビアのVoice of Hopeが4965kHzと11860kHzを登録。
・米国AGMのSaipan中継局が22mbに多数の周波数を登録。Tinian送信所と同様、中国のジャミングに対して周波数を頻繁に変えて運用するため。
・オマンのSeeb短波送信所、チュニジアのSfax短波送信所がまだ登録されている。
・Vatican Radioは土曜・日曜の祈祷式の特別番組用の時間・周波数と登録。
・ソロモン諸島及びバヌアツが新周波数予定を登録。
・ブルガリアKostinbrod送信所を運用するSpaceline社が新たに75mbの3939kHzと13mbの21800kHz、DRM放送用と推測される6000kHz 25kW、英国のプレミアリーグ用らしき9660/15420kHz(土曜日)を登録。
・ノルウェイNPT社がSveijo送信所(5985kHz、1kW)を登録。
・オマンRadio Sultanate of Omanが15140kHzの代替用に15325kHzを登録。
・Ludo Maes氏のBroadcast BelgiumがKTWR中継の韓国語放送を登録。
・Radio Thailandがドイツ語放送用に9920kHz(Udon Thani送信所)を登録。
・ポーランド「PRW Warschau」という局が7415、7430kHz(それぞれ10kW)を登録。バルト海及びウクライナに向けて放送するのか?
・イランIRIBの西アフリカ向13mbの周波数の登録が行われていない。
・Issoudun送信所からMedia Broadcast社仲介で、07:00-08:00に3995kHz(100kW 260度)のドイツ語放送(詳細不明)が登録されている。
(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)HFCCのA20スケジュールはhttp://www.hfcc.org上で公開されています。
◎ペルーRadio Tarma情報
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、ペルーのRadio
Tarmaは2019年中には4775kHzで欧州での受信が報告されていた。同局のストリーミングオーディオは
https://www.radiotarma.com/radioenvivoに出ているので比較することができる。webサイトに記載された現在の放送時間は平日が18:50-11:00、日曜が19:50-08:00である。なおWRTH2020では23:00-05:00には放送が中断するとしている。米国のStephen C. Wood氏は最近も19:30過ぎに受信できた。真剣に聞けば聞こえる受信レベルであった。(WWDXC TP 1418)
◎Switch 95.9が2325kHzでオンエアー
オーストラリアのCraig Seager氏によると、Wee Waaの「Switch 95.9」局がABC Tennant
Creekの旧周波数であった2325kHzで試験的にオンエアーしている。出力は100W。送信時間は21:00過ぎ頃でIDとポップスが出ている。この局のオペレーターはARDXCの会員Peter Tate氏である。
ドイツのRoger
Thauer氏によれば、同局の番組はhttps://switchwebcast.com/でストリーミングされている。Switch
95.9とSwitch Webcastは同じ番組をシェアしている。FM放送は95.9MHzでQueensland州Romaで「X Radio
Network」の局として2019年に開始された。連絡先はinfo @ switch959fm.comである。(WWDXC TP 1418)
Unique RadioのTim Gaynor氏によると、「Wee Waa」は「ウィーワー」と発音する。場所はUnique
RadioがあるNew South
Wales州Gunnedahの北80kmのNarrabriより西38kmの地点にある。2325kHzの送信所はX Radio
Networkの1611kHzの送信所と共用しており、出力は約100Wである。但し1611kHzとは番組内容が異なる。NarrabriにあるリモートSDRではS9+30dBで受信できている。Peter氏は将来増力を行いDRMの試験送信も行いたいとしている。(WORIG 3/9)
◎ドイツの放送100年のサイト公開
ドイツアマチュア無線連盟DARCによる、「ドイツの放送100年」の資料記事、映像、録音を集めた「100 Jahre
Rundfunk」のサイトが公開されている。https://www.100jahrerundfunk.com/。(WWDXC TP 1418)
◎短波でアクティブだったブラジル局
英国BDXCの会誌「Commmunications」3月号によると、ブラジルでは短波放送局が急激に消滅しつつある、2019年中に欧州で実際に受信された局、2018年に受信されたが受信されなくなった局は以下の通りである。前半・後半・四半期等の記述は2019年についてである。
3365 Radio Cultura, Araraquara 地元のサッカーチームの試合が行われる時に放送中
3375 Rádio Municipal, São Gabriel da Cachoeira (AM) 2018年10月に復活したが、2019年は芳しくなかった。BCLのDaniel Wyllyans氏がQSLマネージャーを務めている。
4775 Rádio Congonhas, Congonhas (MG) カトリック局。URL http://www.radiocongonhas.com.brには短波周波数が記載されていない。
4805 Radio Difusora do Amazonas, Manaus (AM) 前半に受信された。 URL http://www.difusora24h.comには短波周波数が記載されていない。
4845 Radio Cultura do Amazonas, Manaus (AM) 第一四半期には受信された。
4862 Radio Alvorada, Londrina (PR) カトリック局。第一四半期には受信された。URL htps://www.radioalvoradalondrina.com.br 。
4875 Radio Difusora de Roraima, Boa Vista (RR) 中頃受信された。URL http://radiororaima.com.br。
4885 Rádiodifusora Acreana, Rio Branco (AC) 前半に受信された。Radio Clube do Paráが混信。URL http://difusora.ac.gov.br。
4885 R. Clube do Pará, Belém (PA) 年間を通じて受信できた。URL http://www.radioclubedopara.com.br。//690 kHz、ストリーミング放送あり。
4905 Nova Rádio Relógio, Rio de Janeiro (RJ) 後半に受信された。年間を通じて時々受信された。URL http://www.radioruraltefe.com.br (//93.9 MHz)。
4965 Radio Alvorada, Parintins (AM) ほとんど受信されていない。URL http://www.alvoradaparintins.com.br(//100.1 MHz、ストリーミング放送あり)。
4985 Radio Brasil Central, Goiânia (GO) 年間を通じて通常に受信できた。URL http://www.radiobrasilcentral.com.br (//1270 kHz)。
5035 Radio Aparecida, Aparecida (SP) カトリック局。2018年は受信できたが2019年は受信実績なし。
5035 R. Educação Rural, Coari (AM) 当初はアクティブであったが、7月以降受信されていない。
5940 Rádio Voz Missionária, Camboriú (SC) 年間を通じて時々受信された。「Pentecostal
Gideões Missionários da Última Hora」が所轄する宗教局。URL
https://www.radiovozmissionaria.com.br。
6010 Radio Inconfidência, Belo Horizonte (MG) 年間を通じてアクティブであった。//15190kHz。URL http://inconfidencia.com.br。
6080 Rádio Marumby(- "A Emissora da Paz"), Curitiba (PR)
2018年はアクティブであったが2019年は殆ど受信されていない。URL
http://radioevangelismo.com/index.htmにはAM放送に関する記述がない。
6135 Radio Aparecida, Aparecida (SP) 年間を通じて受信された。URL http://www.a12.com/radio-am(ストリーミング放送あり)。
6180 R. Nacional da Amazônia(-"a sua voz na rádio brasileira"),
Brasília (DF) //11780kHz。URL
http://radios.ebc.com.br/nacionalamazonia(ストリーミング放送あり)
9515 Radio Marumby, Curitiba (PR) 年間を通じてアクティブであった。cf.6080kHz。
9550 Radio Boa Vontade, Porto Alegre (RS) 夏期に受信された。
9630 Radio Aparecida, Aparecida (SP) ,年間を通じてアクティブであった。//6135kHz。
9665 Radio Voz Missionária, Camboriú (SC) 年間を通じて最も良く受信された。
9819 Radio Nove de Julho, São Paulo (SP) 年間を通じて(特に夏期に)比較的良く受信された。URL http://www.radio9dejulho.com.br(ストリーミング放送あり)
10000 Observatório Nacional, Rio de Janeiro 24時間送信の時報局。
11780 Radio Nacional da Amazônia, Brasília DF //6180kHz
11815 Radio Brasil Central, Goiânia (GO) //4985kHz
11855 Radio Aparecida, Aparecida (SP) 年間を通じて比較的良く受信された。//6135kHz。
11895 Radio Boa Vontade, Porto Alegre (RS) 年間を通じて比較的良く受信された。//9550kHz。
15190 Radio Inconfidência, Belo Horizonte (MG) 受信できたこともあった。ストリーミング放送より10秒進んでいた。//6010kHz。
(WORIG 3/10)
◎オーストリアの短波放送50周年の記念番組公開
オーストリアの「Austrian Mediatek」誌によると、同国での短波放送開始50周年を祝って1979年にDavid
Hermges氏により制作され同年4月29日にRadio Austria Internationalから放送された「Austrian Radio
Panorama-Austrian Shortwave
50th」の記念番組(音声、英語)が同誌のサイトで公開されてる。https://www.mediathek.at/portalsuche/?q
%5B%5D=Shortwave。(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)
◎新型コロナウイルスでRNE地方局休止
スペインのMauricio
Molano氏によると、同国Palencia(Madridの北約200km)にあるRNE-Palencia(第5放送、603kHz、10kW)は
局員の1人が新型コロナウイルスに感染し、他の局員も隔離されたため、運用不能となり放送を休止している。(WORIG 3/18)
◎Tony Alamo Christian MinistriesのA20スケジュール
米国の宗教団体Tony Alamo Christian MinistriesのA20スケジュールは次の通り。放送は英語で、毎週月曜日のみ。
01:00-02:00 11830 Nauen 125kW 128度 中東向 (B19では6120kHz)
01:30-02:30 6155 Tashkent 100kW 163度 南アジア向(B19では5945kHz) 7425 Tashkent 100kW 90度 中央アジア向 (B19では6060kHz)
(Bulgarian DX blog 3/22)
◎サウジアラビアBSKSA A20スケジュールを申請せず
サウジアラビアのBSKSAはHFCCのA20スケジュールに対して周波数や時間の申請を行っていない。 (Bulgarian DX blog 3/22)
A20シーズンに入った3/31現在20:58-23:57に21505kHz(Riyadh送信所、500kW、295度)で行われている中近東向アラビア語放送はブルガリアで受信できている。(SWL
DX Bulgaria News 3/30-31)
◎CRI Cerrik中継A20では送信予定なし
China Radio InternationalのアルバニアCerrik中継はA20スケジュールでは送信しない(inactive)の申請となっている。(Bulgarian DX News 3/20-21)
◎WLC RadioがWoofferton中継も実施
米国の地球平面説宗教団体によるWLC
RadioはA20スケジュールからWBCQに加えて中東・北アフリカ向にEncompass社のWoofferton中継も開始する。スケジュールは以下の通り。すべてWooferton送信所、出力250kW、言語はアラビア語。
03:00-06:00 9800 114度 中東向
06:00-09:00 6015 172度 北アフリカ向
09:00-13:00 6010 114度 中東向
13:00-15:00 7260 170度 北アフリカ向
なお09:00、13:00からの2送信は同局のwebサイトに掲載がなく、申請のみかも知れない。
(Bulgarian DX blog 3/20)
◎災害対応国際緊急放送制度 ~新型コロナウイルスには使われず?
ドイツのHansjörg Bienerg博士によると、HFCCには災害対応国際緊急放送(International Radio for
Disaster Relief: IRDR)の制度がある。実験放送以外は実際に行われたことはなかった。A20ではSanta Maria
di Galeria送信所の100kW送信機(無指向性)がアサインされており、実際に行う場合は次のスケジュールとなる。
5910 09:00-10:00 14:00-15:00 06:00-09:00
7400 03:00-22:00 02:00-03:00 05:00-09:00 24hの場合あり
9430 10:00-08:00 24hの場合あり
11840 12:00-10:00 24h時間の場合あり
13620・15650・17500・18950・21840・26010 24h
現状では周波数のアサインのみが行われており、他の局はアサインされた時間にその周波数の5 k±Hzの間の周波数を使用しないことが求められている。
米国のGlenn
Hauser氏によれば、新型コロナウイルス蔓延などの事態には有効な筈だが、国際放送メディアは番組題材として新型コロナウイルスを多く取りあげているものの、この仕組みにあまり興味がないらしい。新型コロナウイルス蔓延に対する全世界向短波放送は現在唯一Steve
Bannon氏が制作しているが、IRDRの制度ではなくIBA-Nexusによる私的送信によっている。この制度に関する詳細は
http://hfcc.org/humanitarianを参照のこと。(WORIG 3/23)
◎西蔵人民広播電台の英語放送
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、中国西蔵人民広播電台の英語放送「Holy
Tibet」は、英語の受信報告に対してQSLカードを発行している。受信報告の宛先はholytibetprogram @
163.com、または中国西蔵850000拉薩市北京中路41号である。なおHPに記載されているnewvtibet @
yahoo.com.cnというアドレスでは届かない。同局によると英語放送は01:00-02:00、16:00-17:00に4905、4920、
6110、6130、6200、9580、7255、7385、9490kHzで行われている。英語のURLは
http://www.vtibet.com/en/radio/で、ストリーミング放送もあるがうまく再生されない。(WWDXC TP 1420)
◎メキシコXEPPM局短波復活 ~中波廃止の代替か?
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Mexico CityにあるXEPPM局(Radio
Educación)6185kHzは故障した送信機の修理を終えて正常に送信している。米国のGlenn
Hauser氏によると、国営の同局は法律によって1060kHz(XEEP、100kW)をFMの96.5MHz(XHEP-FM)に移転することが義務づけられているが、FM化するとカバーエリアが大幅に縮小することから、短波送信機を修理したのではないかとしている。裏付け記事は
https://www.americaeconomia.com/negocios-industrias/radio-educacion-busca-retener-la-historica-xeep-am-1060-de-la-ciudad-de-mexicoを参照のこと。(WORIG 3/27)
◎VOA関係者は新型コロナウイルスのため在宅勤務に
米国のDavid R.
Alpert氏によると、VOAは新型コロナウイルスが米国でパンデミック状態になったため、放送制作者に自宅で番組を制作・録音して本部にアップロードする体制をとるように命じた。またニュースキャスターやレポーターからの報告は電話で直接送られたものを放送することにした。音質が落ちるが非常事態であるため致し方がないとしている。(WORIG 3/27)
◎新型コロナウイルスに伴い国際郵便引受停止相次ぐ 2版修正
新型コロナウイルスの蔓延で、航空便が相次いで停止されたため、殆どの国宛の国際郵便は引受けが停止されている。日本郵便(https://www.post.japanpost.jp/int/information/2020/0409_01_01.pdf)によると、4月9日現在航空国際郵便が発送可能なのは以下の国宛に限られる。但し発送遅延、配達遅延が予想され、また配達も非対面配達が多くなる。
アジア: 中国、韓国、シンガポール、タイ、台湾、ベトナム、香港、マカオ、マレーシア
オセアニア: トンガ
北米・中米: 米国、カナダ、メキシコ
南米: なし
中近東: なし
欧州: アイスランド、英国、スロバキア、スロベニア、ドイツ、フランス
アフリカ: なし
(赤林) このような事態は初めてです。基本的には郵送によるやりとりは不可能になりつつあります。
◎Hans Knot's International Report 2020年春版発行
英国のMike Terry氏によると、世界の海賊局の歴史などの話題を取り扱った「Hans Knot's International
Report」の2020年春版が発行・公開された。https://www.hansknot.com/より参照できる。(WORIG 3/28)
◎BBC WSソマリ語短波放送終了
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、BBC World
ServiceはB19でソマリ語短波放送を終了する。その経緯はBBC東アフリカ言語部のRachael
Akidi氏によって、https://www.bbc.com/somali/war-52051980上で説明されている。以降はTV放送とインター
ネット放送となる。この措置は他の言語の短波放送の将来にも影響を及ぼしそうである。
BBCが東アフリカ向のソマリ語短波放送を開始したのは1957年7月で、同時にハウサ語、キスワヒリ語の放送も開始された。当初週2回15分の放送であったが、翌1958年には毎日の放送となった。2018年には30分の放送となった。最近はサッカーの試合結果を詳しく伝えることで人気が上がっていた。
(WORIG 3/28)
◎「RFワールド」No.49が放送用アンテナの特集
「RFワールド」No.49(2月1日発行)は73ページにわたり「温故知新!鉄塔とアンテナ」の特集を掲載した。加藤電機工業所の川上春夫氏の執筆で、放送用アンテナと鉄塔の歴史・構造・原理等について詳細な解説が行われている。構成は第1章 アンテナと鉄塔建設の現場から、第2章 中波ラジオ放送のアンテナと鉄塔、追加 短波放送用アンテナ、第3章 テレビ放送の歴史を辿る、追加 東京スカイツリーのFM放送アンテナ、第5章 地上デジタルのアンテナと電波塔、第6章 エア・モニタとミニサテライト用リング・アンテナ、第7章 FPUとパラボラ・アンテナ、第8章 マイクロ波鉄塔などの写真集、エピローグからなり、日頃目にする放送用アンテナをカバーしている。連動企画としてhttp://www.rf-world.jp/bn/RFW49
/album/index.shtmlより「鉄塔とアンテナのミニアルバム」をダウンロードできる。全144ページ、「無線と高周波の国内周波数チャート
2020年版」が折り込み付録となっている。CQ出版社発行、税込\2,200。(赤林)
◎マダガスカルMGlobe送信所の現状ビデオ
マダガスカルにあるMGlobe社の短波送信所(旧Radio Nederlandマダガスカル中継局)を2019年に再訪し、同送信所の旧技術者のEddy氏(Harimihaso
E. Rahamefy、5R8FT)に案内・解説していただいた。その時のビデオをオンライン上で視聴できる。
https://youtu.be/dgVo41AVZPo
https://youtu.be/zjGQiPVjcic
https://youtu.be/1AJaRQM5Zvw
https://youtu.be/YtTTBk7L4Vc
https://youtu.be/8DH45iJ7b9w
https://youtu.be/wFTVl4Crjo8
https://youtu.be/QIc7tj8pvHQ
https://youtu.be/ECuGCoxkSSk
https://youtu.be/lT33BEhuHek
https://youtu.be/Wg-HNhoO-lc
https://youtu.be/_C7vcF2TpxA
(北海道 里見英樹氏 JH8JWF / 5R8A / W7JF) 里見氏は2004年に当時のRadio
Nederlandマダガスカル中継局を訪問し、2005年1月に「RADIO NEDERLAND
MADAGASCAR中継局訪問記」(「月刊短波」のトップページからダウンロード可能)を発表しておられ、15年振りの同送信所訪問となります。
2004年の訪問時にEddy氏と一緒に対応した技術者Solofo
Randrenjason氏は残念ながら2009年1月19日に心臓病で死去されました。
(左)カーテンアンテナ (中)送信所の入口に立つEddy氏(表示は「MALAGASY MGLOBAL BUSINESS」になっている)
(右)スイスABB社(旧Brown Boveri)製SK53 C3-2P 250kW送信機の前に立つEddy氏 (写真提供 里見英樹氏)
出典の略称
WORIG : World of Radio io group
SRSB: Shortwave Reception from Sofia Bulgaria
WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
WRTH FB: World Radio TV Handbook facebook
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