月刊短波2022年4月号(第3版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎Domestic Broadcasting Survey 2022発行 2版新規 3版追加
米国のGlenn Hauser氏によると、Danish Shortwave Club Internationalより「Domestic
Broadcasting Survey
2022」(第24版、略称DBS-24)が発行された。http://www.dswci.org/dbs/dbs/dbs24.pdfより無料でダウンロード可能である。
(WORIG 4/2)
日本短波クラブ(JSWC)は、著者の
許可を得て、プリント版の提供をすることになった。。価格は送料共¥700
。プリント版を希望の場合は、郵便振替口座:00210-8-116071
口座名:日本短波クラブに、「DBS-24」と記し、宛先・氏名を明記の上送金する。(JSWC)
Anker Petersen氏編集、PartⅠは「Tropical Bands Survey
第50巻」に当たり2200-5700kHzで、2021年4月~2022年3月までに実際にモニターされた国内向短波放送局の周波数、出力、国名、局名、番組内容等、モニターされた年月を記述しています。PartⅡは49mb以上の周波数でモニターされた国内向短波局、Part
Ⅲは2017年4月以降消滅した全バンドの国内向短波放送を網羅しています。A4版14ページ。
Domestic Broadcasting Survey 2022(表紙はフィジーの楽団)
◎4月9日にAtlantic 2000が特別短波放送 2版新規
フランスのAtalantic
2000は来る4月9日(土)の17:00-18:00niChannel
292より6070及び9670kHzで特別短波放送を行う。放送はhttp://radioatlantic2000.free.fr上でストリーミングでも行われる。受信報告は〈atlantic2000international
@ gmail.com〉へ。
(Atlantic 2000)
◎4月17日にFRS Hollandが特別放送 2版新規
2022年4月17日はイースターであるが、これを記念してFRS Hollandは2022年第1回目の特別放送を行う。スケジュールは以下の通り。
16:52-21:30 7700 5800 6185
21:35-01:35 7700 5800 (再放送)
なお3月21日の00:00-01:00に7700及び5800kHzの送信試験を行い満足の行く結果を得た。なお放送はストリーミングでも行われる、それらのスケジュールは以下の通り。
http://frsonline.ddns.net 4/19 01:00-05:30 4/23 01:00-05:30
http://laut.fm/jukebox 4/22 01:00-06:00 4/23 15:00-20:00 4/24 16:00-21:00
(FRS Holland) 7700、5800は以前よりある秘密送信所から、6185kHzはRadio PiepzenderのZwolle送信所。
◎BBCニュースサイトにロシアからのアクセス急増 ~ウクライナ戦争後
米国のMartyn
Williams氏によると、ウクライナ戦争勃発後BBCニュースサイトに対するロシアからの閲覧が急増している。BBCのロシア語ニュースサイトには
2022年2月21-27日の1週間で1日平均1070万回のアクセスがあり前週の310万回の3倍を記録した。英語のニュースサイトについても42.3
万回と前週の2.52倍となった。
BBCではロシアの侵攻以降実況サイトを設けているがそのロシア語版にも530万回のアクセスがあった。ウクライナ語ニュースサイトには1日平均390万回と前週の2倍以上、また英語のBBCニュースサイトにもウクライナから前週比1.54倍のアクセスがあった。
侵攻が開始された2月24日から28日までの5日間ではBBCの英語ニュースサイトには世界各地から1日平均7740万回のアクセスがあった。BBCの Tim
Davie会長は「戦争の最初の犠牲者は『真実』だと言われる。偽情報とプロパガンダだらけの戦時には情報を公正かつありのままに伝えることが必要とされる。数百万人単位のロシア人がBBCニュースにアクセスするようなったのもその結果だ。これからも可能な限りロシアの人々に真実をお伝えする。」と語った。(WORIG
3/2)
◎BBCロシア国内での報道取材活動を停止
ドイツのHansjörg
Biener博士がBBC
Newsの報道として伝えたところによると、ロシアが新しい報道規制の法律を執行したため、BBCはロシア国内での報道取材活動を停止している。新しい法律は「軍から見てフェークニュースを報道した者は逮捕できる」という内容であり、ジャーナリストをいつでも逮捕できる。BBCのTim
Davie会長は「背府から独立したジャーナリズムの活動はすべて犯罪になる」と非難している。例えばウクライナに関して「戦争」、「侵入」という文言を使うと違法(懲役15年+罰金)となる、「特別軍事行動」と言わなければならない。BBC
Newsのロシア語番組は今後ロシア国外を拠点に制作される。原記事はhttps://www.bbc.com/news/world-europe-60617365。(WORIG 3/4)
◎BBC短波放送のウクライナ戦争に対する役割
英国のMike
Cooper氏によると、同国Durham大学のTim Luckhurst教授は、Financial
Timesに次のように寄稿した。BBCがウクライナ戦争開戦後すぐにロシア及びウクライナ向に短波でニュース放送を開始したことは賞賛に値する。短波放送の受信はリスクが最も少ない方法である。受信の現場を押さえられない限り、受信行為をトレースされて逮捕される恐れはない。インターネットの如く2-wayでないからである。BBCの短波放送は第二次大戦時の欧州でナチスに対するレジスタンス活動に大きな貢献をしたが、今回のプーチンによる侵入でも同じ役割を果たす。しかも英国国内の送信所から発射されている。ジョンソン政権も事の重要さを認識すべきである。(WORIG
3/16)
◎BBC World
Serviceのウクライナ・ロシア向特別短波放送A22では1日4回
3月に1日2時間になったBBC World
Serviceのウクライナ・ロシア向特別短波放送は、A22では1日18.5時間4波が登録されている。すべて英語。
13:00-15:00 15740 Dhabbaya 250kW 330°
15:00-05:00 15740 Woofferton 300kW 86°
05:00-07:00 9915 Woofferton 300kW 90°
03:00-03:30 15280 Woofferton 300kW 70°
(Bulgarian DX blog 3/17)
◎BBC World
Serviceにウクライナ戦争対応緊急特別予算
米国のDavid Cole氏がBBC
Newsの報道として伝えたところによると、ウクライナ戦争勃発によりBBC World
Serviceには英国政府から400万ポンド以上にのぼる緊急特別予算の支出が承認された。ロシア語及びウクライナ語放送の聴取者(但しこれらの言語では短波放送は行われていない)が戦争勃発以来飛躍的に伸びており、情報が行き渡っていない両国の人々に更に正しい情報を伝えて行く必要性が認められた。BBC World
Serviceの予算は2014年以前は英国外務省から支出されていたが、それ以降は原則受信料収入で賄われてきた。但し2016年よりは一部政府支出が復活し、2016-2021年の5年間で3億7800万ポンドが国家から支出されている。既に2021年・22年には世界の情報が行き渡らない地域向サービス改善のため800万ポンドの支出が認められていた。原記事はhttps://www.bbc.co.uk/news/uk-60852833。
(WORIG 3/24) ロシア語・ウクライナ語の短波放送も復活しては?
◎VOA発足80周年
米国のBrightleaf Amateur Radio Clubによれば、Voice of
Americaは2022年2月1日発足80周年を迎えた。1942年のこの日当時のナチスによる偽情報とプロパガンダを打ち破るために欧州に向けて初めての放送が行われた。報道の基本方針は、米国にとって都合・不都合に拘わらず真実を伝えるということであった。この高邁な方針はその後も維持され真実と信用を以てプロパガンダと戦ってきた。この80年間世界に対して偏りのない情報を提供し、フェイクニュースを駆逐してきた。世界の多くの国でVOAは信用できる唯一の情報源であり、今日も世界の平和維持に重要な役割を果たしている。原記事はhttps://w4amc.com/2022/01/07/80th-anniversary-of-voa/?fbclid=IwAR0CwA-4qhxG74SpKS1rBtysahzynjTfE7BvfKn3xj-r-MgQ-VX3mtwJtBoを参照のこと。(New Zealand DX Times 2022年3月号 via WWDXC TP 1496)
◎VOA「Communications
World」開始の内幕
米国VOAの旧スタッフで1980年代VOA英語放送の人気BCL番組「Communications
World」の制作・出演者であったDan Robinson氏が、この番組が制作された経緯を語った「How The Former VOA
Communications World Got
Started」が公開されている。当時の録音つき。https://swling.com/blog/2022/03/how-voas-communications-world-started/。(WORIG
3/6)
◎VOA/BBC/RFEがロシアの検閲回避ツールを制作配布
米国のGlenn Hauser氏がWashington
Post紙の報道として伝えたところによると、VOA/BBC/RFEは共同でロシアの検閲を回避するアプリPsiphonを開発し提供を開始した。ロシアは特定の文言の入ったコンテンツへの接続をすべてシャットアウトしてるが、このツールを使えば特殊なVPNに接続でき中で流されている暗号化されたコンテンツを複合化して聴取することができる。ロシア侵攻後VOAのロシア語サイトにはアクセスが殺到し、侵攻前は1日4万回であったものが25万回に増加した。この内特殊なVPN経由のアクセスは20%に達している。原記事はhttps://www.washingtonpost.com/media
/2022/03/05/international-news-media-response-russian-censorship/。
(WORIG 3/5)
◎ドイツFunklustとデンマークWMRの周波数が混信 ~WMRは15790kHzを変更に
デンマークWMRのStig Hartvig Nielsen社長がドイツのHansjoerg
Biener博士に伝えたところによると、ドイツでは放送局Funklust(Fraunhofer
IISの経営)が15785kHzを使用することを当局が認可している。WMRはデンマーク政府の認可周波数15790kHzを使用しているが、
15790kHzを使用開始した時点でFunklustは15785kHzを長期間使用しておらず、今後出てくることはないものと思っていた。ところが昨今Funklustが急に15785kHzの使用を再開しWMRの15790kHzは多くの地域で潰されてしまっている。親会社のFraunhofer
IISと交渉したが、周波数変更は拒否された。仕方無くWMRはA22シーズンより15700kHzに変更せざるを得なくなったが、A22の開始する3月
27日には間に合わない可能性がある。所詮潰されてしまうため、15790kHzでは2022年1月1日から20W未満の超低出力で24時間放送を行っていた。それでもFunklustのスキップする中欧の一部では受信可能な場所もあった。15790kHzの送信は1月31日で停止した。現在使用しているのは5930kHz(200W)と25800kHz(65W)である。(WWDXC
TP 1496) FunklustはDRMモードで放送しているため5kHz上のWMRはマスクされてしまうようです。
◎ウクライナ放送・新聞関係サイト
カナダのSheldon Harvey氏がまとめたウクライナの放送・新聞に関するサイトは以下の通りである。
・ウクライナ総合サイト UKRAINIAN101 https://www.101languages.net/ukrainian/ukrainian-radio/
・ウクライナTVライブ https://wwitv.com/television/215.htm
・TV channel
1+1ライブ https://www.youtube.com/watch?v=lhs2JS_f9bI
・国家ラジオTV委員会 http://comin.kmu.gov.ua/control/en/index
・RADIO UKRAINE
INTERNATIONAL http://comin.kmu.gov.ua/control/en/index
・キーウのラジオ局 https://radiomap.eu/ua/kyiv
・オンラインラジオ局 https://onlineradionet.com/country/ua/
・オンラインニュース https://www.w3newspapers.com/ukraine/
・オンライン新聞 https://onlinenewspapers.com/ukraine.shtml
(RUS-DX #1174 via WWDXC TP 1494)
◎キプロスで中波が復活
Offer
Barth氏によると、キプロスCYBCは603kHzの中波放送(国内向第3放送)を廃止していたが、2月末より放送を復活した。但しかなり低出力(以前は100kW)の送信である。同じく同国にあるBBC東地中海中継局も廃止した720kHzを復活し、2月20日よりBBCアラビア語放送の送信を開始した。残っている639kHzとパラである。(Medium
Wave News 67/10 28 March 2022 via WORIG 3/2)
BBCの702kHzはOman中継局から送信されていたもので、同中継局で不具合があったのか、新たな欧州・中東向中波放送の準備でしょうか?
◎4625kHzの「ブザー」周波数でも戦い
ウクライナの「The Kiyv
Independent」(http://www.kyivindependent.com)によると、ロシアの軍事通信に使用されている通称「ブザー」の周波数4625kHzでロシアとウクライナの無線愛好家が「乗っ取り合戦」を繰り広げている。この周波数をハイジャックして悪口やプロパガンダを画面表示することが続いている。元になっている「ブザー」はコールサインUVB-76で1970年代より4625kHzでブザー音を発信しているのでこの名前がある。Numbers
Station Research and Information
Centerによると、送信所はモスクワ近郊のNaro-Fominskにあり、ロシア陸軍の西方管区部隊に暗号化したメッセージを送信しているとのことである。連続したブザー音の合間に暗号が送信される場合もある。昨年11月位から暗号送信の回数が多くなったという報告もある。ウクライナ側からは韓国の「Gangnam
Style」やMGMTの「Little Dark
Age」等の楽曲がこの周波数に流され、信号を画面表示すると色々な絵やメッセージが出る、一方ロシア側からはソ連国歌、90年代のロシア流行歌、ロシアのプロパガンダが流されている。ただし開戦後はロシア軍は強力なジャミングをこの周波数で発射し双方をシャットアウトしている。(WORIG
3/2) リモートSDRで確認したところ、現在はジャミングとUVB-76のブザー音が重なって受信されます。
◎ドイツ国内でウクライナ語・ロシア語ニュース放送
ドイツのHansjörg
Biener博士によると、2022年2月28日より同国WDRは移民向多言語チャンネル「WDR
Cosomo」でウクライナ語のニュースサービスを開始した。同局としては11番目の外国語である。またDeutschlandminuteは同様のロシア語ニュースを開始した。ロシア語番組は同局ポーランド語部とウクライナ人ジャーナリストにより制作されている。WDR
CosmoのJacek Tyblewski氏によると、自分達はドイツ国内向ウクライナ語番組を作ってるのだから、Deutsche
Welleはウクライナ向ウクライナ語番組を制作すべきだと語っている。(WORIG 3/4)
◎Scandinavian Weekend
Radioのスケジュール
米国のRon Trotto氏によると、フィンランドのScandinavian Weekend
Radioのスケジュールは以下の通りである。放送は毎月第1土曜日のみ。最終放送終了はその翌日となる。中波の1602kHz、FM94.9MHzでは全時間放送している。
第1土曜日 07:00-17:00 5980
第1土曜日 17:00- 23:00 6170
第1土曜日 23:00-02:00 5980
第1土曜日の翌日 02:00-07:00 6170
代替周波数として11720kHzで出ることもある。ストリーミング放送は17:00-07:00にhttp://www.radioverkko.fi/で同時に出る。
(WORIG 3/5) 4月は2日、5月は7日です。
◎「Radio Nacional de Colombia
80周年」無料発行
ギリシアのZacharias
Liangas氏によると、2020年に創立80周年を迎えたコロンビアのRadio Nacional de Colombiaが発行した記念冊子「80 años
de historias sonoras」が電子版として公開されている。José
Perilla著、262ページでhttps://drive.google.com/file/d/1DqXZebeMJiDyLzScPGzd8BgollIw0-q7/view?fbclid=IwAR2DriajG-YLkpYikgpLwEvaZcgUO0iKgg43z0Fgcuut7GjD9-nTGcbuIBIよりpdf版(106.19MB)がダウンロードできる。スペイン語。(WORIG
3/5)
◎ウクライナのラジオサイト
英国のMike
Barraclough氏によると、ウクライナのラジオ放送状況を知るためには同国のサイト「СВiт Радiо」(World of
Radio) が便利である。http://www.proradio.org.ua/news/2022mar.php。ウクライナ語で表示されているので、web翻訳を使うと良い。それによればRadio Ukraine
Internationalは3月4日より英語放送を再開した。(WRMI中継の)米国の聴取者向である。(WORIG 3/5)
◎ウクライナがロシアの軍用通信にジャミングで対抗
英国のMike
Barraclough氏によると、クライナは短波通信を使っているロシア軍の通信に対してウクライナ国歌を流す妨害電波を出している。ロシア軍が
3685kHzで戦闘計画を送信している時にかけられたジャミングを現地ジャーナリストの Christo
Gosev氏が録音したものがhttps://bit.ly/3Cdwyykで公開されている。(WORIG 3/5)
◎ロシア向に短波でRadiogram送信 ~インターネット遮断に対抗
米国のKim Andrew
Elliott氏によると、WRMIは3月5日の22:00-22:30に15770kHzでロシア向にロシア語のニューステキストと関連する写真をradiogramで送信した。ロシアでインターネット閲覧が遮断されたことに対応するため。送られた情報は以下のサイトで確認できる。
https://twitter.com/SWRadiogram/status/1499744389236727815、https://twitter.com/SWRadiogram/status/1499739649383841793、https://twitter.com/SWRadiogram/status/1499740337262276613。
(WORIG 3/5)
◎Echo of Moscowが閉局させられる
~同じ周波数でRadio Sputnik Moscowがとって代わる!
ロシア・モスクワのオスタンキノTV塔から91.2MHz・5kWで放送していた「Echo of
Moscow」(Эхо Москвы)が事実上廃局させられ、電波が停止した。ロシア検察当局は既に同局のwebサイトと「外国の手先」と見なしていたDozhed
TVチャンネル(https://vk.com/tvradiomsk)の閲覧禁止を命じてこれらをブロックしていた。このような情勢の中、2022年3月3日に同社の取締役会は会社を解散し、webサイトを閉鎖、ラジオ・TVの放送の廃止を行うことを決定した。ウクライナ侵攻についてロシアに不利な報道を行ったことが原因と見られこれ以上放送を維持できなくなった。この決定に番組制作スタッフは異議をとなえており、裁判所に提訴して放送再開を目指すことにしている。同局はGazprom-
Media
Holdingの経営で、1990年8月22日に開局して自由な報道を目指したが、1991年8月には早くも閉局を命じられた。この時もスタッフが反対して放送を継続した過去がある。原記事はhttps://onair.ru/main/enews/view_msg/NMID__82442/、
https://www.interfax.ru/russia/825936を参照のこと。(RUS-DX #1175 via WORIG 3/6)
ロシアのAndrey Abramkin氏によると、同国Moscowでは放送を停止させられたEkho
Moskvyの使用していた周波数91.2MHzで早速政府の放送Radio Sputnik
Moscowが3月9日より放送を開始した。同局の局長によれば「Radio
Sputnikはロシアラジオ局の比類のないリーダーであり、Moscowを初めとしてSt.Petersburg、その他の都市に放送網を拡大して行く」とのことである。同局のURLはhttps://radiosputnik.ru、放送開始当日(現地時間3月9日07:00)の録音はhttps://www.youtube.com/watch?v=dqHbDQO6tx8。(RUS-DX 3/13 via WORIG 3/14)
ロシアのAndrey
Abramkin氏によると、St.Petersuburgとその周辺のLeningradskya郡でもEkho
Moskvyが使用していた91.5MHzにRadio
Sputnikが出現した。放送はステレオでRDS機能は使用されていない。放送は現地時間で07:00に開始している。多分他の都市でも同様なことがおきているのであろう。(RUS-DX
#1176 via WWDXC TP 1498)
◎Echo of Moscowの周波数が競売入札に
閉局させられたEcho of
Moscow各局が使用していた周波数は2022年5月25日に競売入札にかけられることになった。ロシアのマスメディアやネットメディアの監視・検閲・制御を担当する連邦執行機関であるRoskomnadzor(連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁)が決定したもので、入札は同日10時(モスクワ時間)に同庁の庁舎内で行われる。対象となるのはロシア国内24都市で旧Echo
of Moscowが使用していた周波数である。主なものは以下の通りである。Moscow (91.2MHz 5kW)、St. Petersburg
(91.5MHz 10kW)、 Volgograd (101.1MHz 1kW)、 Samara (99.1MHz 1kW)、Kazan (105.8MHz
1kW)、Ufa (91.1MHz 1kW)、Ulan-Ude (102.8MHz 1
kW)。全周波数一括の希望価格は5747.4万ルーブル、入札参加料は114.95ルーブルである。(RUS-DX 3/27 via WORIG 3/27)
◎Echo of
Moscowの地方系列局生き残りを図る
本局は廃止させられたEcho of
Moscowの地方系列局が生き残りを模索している。Kirovの系列局Echo
Kirov(101.0MHz)は、ネットワーク系列を別の企業に切り替え、現地時間07:00-13:00には独自に番組を制作し、現在も放送を継続している。またYekaterinburgの系列局Echo
of Moscow
Yekaterinburgは放送を停止しているが、ネットワーク系列を別のものに切り替え更に局名も変更してSverdlovsk地区向放送を再開することを目指している。(RUS-DX
#1177 via WORIG 3/22)
◎GoogleがRussia TodayとSputnikのアプリ配信を停止
Googleの欧州支部は2月24日ロシアのウクライナ侵攻を受けて、ロシアのニュース「Russia
Today」(RT)と対外放送SputnikのアプリのGoogle
Playからの配信、YouTube上での両局のライブ配信を停止した。既にTiktokとFacebookもRT及びSputnikからの配信を停止しているため。またドイツでは侵攻前の2月初旬にすべてのプラトフォームでRTの配信を禁止している。なおRTはロシアの友好国セビリアでドイツ語チャンネルの放送許可を取得しており停止後も同国を通じて欧州33ヵ国に配信できるとしている。原記事はhttps://www.vedomosti.ru/media/news/2022/03/01/911442-youtube-kanali-rt-sputnik?utm_source=yxnews&utm_medium=desktop。(RUS-DX #1175 via WORIG 3/6)
◎Czech
Radioがウクライナ語ストリーミング放送開始
ドイツのHansjörg Biener博士によると、Czech
Radioはウクライナの公共放送UA-PBCからの要請でUA-PBCのウクライナ語放送のインターネットストリーミング配信(http://www.mujRozhlas.cz)を開始した。スマホのアプリでも受信できる。ロシア侵攻でチェコに逃れたウクライナ人に戦争状況を伝えるためである。更に国際放送Radio
Prague Internationalは「チェコ国内のウクライナ人向ニュース」を制作しpodcastで配信を開始した。3月14日にはPrague Radio
Symphony OrchestraがRudolfinumで「ウクライナ支援チャリティーコンサート」を開催しウクライナを支援することにしている。原記事は
https://www.czech.radio/czech-radio-launches-live-ukrainian-broadcasting-8694537。(WORIG 3/7)
◎米国でロシア向短波放送基金「Shortwave for Freedom」のキャンペーン開始
米国のMartyn
Williams氏によると、米国の民間短波局はUSAGMのロシア語番組をロシア向に送信できるようにすることを目的としたクラウドキャンペーン「Shortwave
for Freedom」を開始した。
開始後24時間で$1,000が集まったという。これはUSAGMにロシア向短波放送の実行を促す運動である。詳細はhttps://fundrazr.com/radiowaves?ref=ab_6B5fU6_ab_3DvLEZE3qze3DvLEZE3qzeを参照のこと。(WORIG 3/7)
米国のDan
Robinson氏によると、このキャンペーンは功を奏しているらしく、三大ネットワークがRFE/RL取材のビデオを放送したり、CNNがVOAウクライナ語放送スタッフとのインタビューを放送した。それにしてもウクライナ戦争でのUSAGMの活動に関して米国マスコミの関心は低いようだ。(WORIG
3/11)
◎「Shortwave for
Freedom」の資金でWRMIからRadio Liberty送信
米国のKim Andrew
Elliott氏によると、「Shortwave for
Freedom」の集めた資金で3月14日よりWRMIはRadio Liberty(Radio Svoboda)とVOAの番組送信をを以下のスケジュールで開始した。
11:00-13:00 7780 Radio Liberty ロシア語
04:00-05:00 9370 Radio Liberty ロシア語
火-土曜04:30-05:00 15770 VOA'Flashpoint Ukraine' 英語
(WWDXC TP 1498)
◎米国政府RFE/RL及びRFAに大量の資金を投入
米国のMatt Francis氏が2022年3月22日付Washington
Post紙の報道として伝えたところによると、米国議会はRadio Free Europe/Radio Liberty(RFE/RL)及びRadio Free
Asia(RFA)に対する予算増加を承認した。RFAには30%増の年間6250万ドル、RFE/RLには15%増の年間1億4500万ドルが認められた。ロシア政府の抵抗でRFE/RLはロシア国内での取材活動が出来なくなっているが、ウクライナ戦争後2週間で同局のロシア語webサイトにはアクセスが集中し、ロシア政府がブロックしているにも拘わらず同局の提供する情報へのニーズが高いことを示している。原記事は
https://www.washingtonpost.com/opinions/2022/03/22/radio-free-europe-congress-correct-to-fund/を参照のこと。(WORIG 3/22)
◎RFE/RLがラトビアとリトアニアに支局設置
RFE/RLはロシアの支局が閉鎖されたため、3月6日ラトビアの首都Rigaとリトアニアの首都Vilniusに支局を開設した。これらの支局には
RFE/RLのロシア語およびベラルシ語制作チーム、デジタル及びTVメディアチームの一部が派遣され、東欧における配信拠点として活動を開始する。 Jamie
Fly局長は次のように述べた;ロシア政府・ベラルシ政府がどんなに抑圧しても、我々は両国の聴取者が必要とする情報を提供し続ける。ラトビアとリトアニアの両政府が報道の自由を尊重し、弱い立場のジャーナリストを支援したことに感謝している。(RUS-DX
#1177 via WORIG 3/22)
RFE/RLの3月17日付の発表はhttps://pressroom.rferl.org/a/rferl-opens-offices-latvia-lithuania/31757867.htmlを参照のこと。
◎Radio Onda
ASBLが短波でウクライナのTV放送音声を中継
英国のAlan Roe氏によると、オランダのRadio Onda
ASBLは3月8日より、ウクライナのUkrainian
TVの音声を終日6140kHzで中継している。TVの画像はhttp://www.nrcu.gov.ua/en/上で流されているが短波放送より数秒遅延している。(WORIG
3/8)
6140kHzはBorculo送信所より1kW・無指向で送信されている。広域のB21スケジュールでは17:00-05:00にブラジルの同名局の番組(ポルトガル語)を中継する予定であった。(Bulgarian
DX blog 3/8)
◎Radio
MoldovaがRFE/RLの放送を中継開始
フィンランドのMauno Ritola氏によると、Radio
Moldovaは3月よりRFE/RLのロシア語・ルーマニア語放送の中継を開始した。時間は以下の通り。
火曜 04:15-04:45 ロシア語 05:30-06:00 ルーマニア語
日曜 03:25-03:55 ルーマニア語 06:30-07:00 ロシア語
月曜 03:25-03:55 ルーマニア語
(WWDXC TP 1497) 国内向で中波放送は873kHz(50kW)が主力です。
◎スロバニアがウクライナ語ニュース放送を開始
オーストリアのPaul
Gager氏によると、スロバニアの国営放送RTVSはウクライナ語のニュースをラジオで3月3日より開始した。当面毎週金曜日の02:55であっったが、現在は毎日放送となっている。TV放送ではChannel2で毎日19:30に行われている。また国境近くのRadio
Regina Ostでは19:00、21:00、00:00、01:00の4回行われている。(WWDXC TP 1497)
◎ウクライナ549kHzの送信所を移転中 ~ロシア軍が送信所を占領
ドイツのErich Bergmann氏によると、ウクライナのNSTU
Teleradiokompaniaは中波549kHzの送信所をウクライナ西部のLviv
Krasne近郊に移転中である。場所は北緯49度54分12秒84、東経24度41分15秒30の地点で、ここにはソ連時代の259m鉄塔が立っている。従来送信所のあったMykolaivは南部のクリミア半島近くに位置しており、3月6日にはロシア軍に占領されたためである。そのため3月6日現在
549kHzは聞こえておらず、657kHzでは聞こえている。(WWDXC TP 1497)
◎CGTN Radio国内向英語放送南昌で
旧CRI China Plus Radioと呼ばれたCGTN
Radio国内向英語放送は北京にて846kHzで行われてきたが、2022年1月17日より江西省の省都である南昌でも放送されるようになった。CGTN
Radioは中国国内でも放送エリアを拡大する意向で、既に雲南省のEZFMで中継されているが、南昌では専用周波数FM91.1MHzで独自に放送される。このようにCGTN
Radioが中国地方都市において独自周波数で放送するのは初めてであり、今後他都市に広がるものと思われる。これを伝えるTVニュースはhttp://pc.yun.jxntv.cn/dsxw/p/511301.htmlを参照のこと。中国の現地DXerが録音した内容はhttps://tieba.baidu.com/p/7711759632で公開されている。(Cahcn自留地 3/11) スマホアプリでも受信できるようです。
◎ウクライナ戦争で短波復活 ~エコノミスト誌等が分析
米国のGlenn Hauser氏によると、3月12日付の「Science &
Technology」誌はウクライナ戦争で、ウクライナ人が世界の情報に接するためには衛星・インターネットなどの新技術だけでなく、電池式ラジオなど古い技術も必要になったと報じた。また同国のDavid
Cole氏によれば、3月12日付の「The
Economist」誌は、冷戦期共産主義諸国の人々にとって唯一の外部情報獲得手段であった短波放送は、冷戦終結と共に衛星放送やインターネットに取って代わられたように見えたが、ウクライナ戦争の勃発とともに見直され、各局が短波放送を強化するようになったと伝えた。(WORIG
3/11)
◎第35回Winter SWL Festival報告
2022年3月5・6日にオンラインで行われたNASWA主催第35回Winter SWL
Festivalには米国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、スイス、日本、フィンランド、スウェーデン、イタリア、アイスランドから300人が参加した。開催責任者のRichard
Cuff氏とJohn Figliozzi氏が2日間のフォーラムを取り仕切った。取りあげられた話題は;受信シャックの構成方法、日本からの報告、EDXCの活動、2021/22年の海賊局の状況、過去と現在の有名ハム紹介、VOAのtechnical
monitoring、ヴィンテージラジオ、ウクライナ戦争でのラジオの役割、ラジオ趣味検定試験、2021年に世を去った有名BCL/DXerであった。今回のホストはCanadian
International DX Club(CIDX)で、Bob Brown氏が尽力した。(CIDX March via WORIG 3/11)
◎ロシア軍事無線の周波数
ウクライナ戦争でロシア軍が使用している無線の周波数は欧州各国のSDRにより以下の様にモニターされている。
第1周波数セット; 4380 USB 4621 LSB 4649.5 USB 5349 USB 7580
USB 7811 USB 8131 USB
第2周波数セット; 3920 USB(非戦闘地域のロシア軍との通信用)4380 USB
(Kaliningradの空軍基地との連絡用)4397 USB 4421 USB(空挺部隊用)4610 USB 4649.5 USB(主通信周波数)5125
USB(ウクライナ側からの妨害あり)5130 USB(ウクライナ側が周波数占拠)5320 USB 5330 USB 5342 USB 5837 USB
他に使用される周波数; 6685 8847 11360 18030
部隊名コールサイン; Davlenie: Taganrog 708連隊、Kasta: Tver
224支隊、Klarnetist: Tver 196連隊、Korsar: Moscow補給本部、Magnetron: Seshcha 566連隊、Lad'ya: 所在地・隊名不明、Polis:
Orenburg 117連隊、Polotno: 所在地・隊名不明、Proselok: Pskov 334連隊
(CIDX March via WORIG 3/11)
◎ロシアがGPS周波数を攪乱
フィンランドのKari
Kallio氏によると、フィンランド東部ロシア国境付近でGPSを使った航空機の位置探知器が使用不能となった。ロシアがGPS周波数を攪乱したためである。Traficomはこの空域を飛行する航空機に注意を喚起している。このような事例は2018年にフィンランド北部でNATO軍の演習が行われた時に行われたことがあるが、今回は更に広範囲に影響が及んでいる。ノルウェイはロシア軍がGPSと同一の周波数でジャミング信号を発信しているものと見て検証を急いでいる。(WORIG
3/11)
◎Radio Jong Europe
Netherlandsが6175kHzで
Radio Jong Europe
Netherlandsは3月13日現在18:30頃6175kHz(Alphen aan den
Rijn送信所、1kW、無指向性)で出ている。オランダ語放送。HFCCのA21スケジュールでは23:00-05:00
6125kHzとなっている。(Bulgarian DX blog 3/13)
◎第二次大戦中の「Aspidistra」について
英国のRichard
Langley氏によると、第二次大戦中に対独情報戦に使用された秘密の600kW中波送信機「Aspidista」についての記事がNUTS AND
VOLT誌により無料提供されている。またコメントとしてJonathan
Marks氏による特別ビデオも一緒に公開されている。https://www.nutsvolts.com/magazine/article/britains-raiding-dreadnought-of-the-ether。(WORIG
3/12)
◎TVNZとRNZが統合
英国のMike Terry氏によると、ニュージーランドのTV New
Zealand(TVNZ)とRadio New
Zealand(RNZ)は2023年に統合することが同国政府から発表された。統一した一つの公共放メディア組織となるが、名称はまだ決まっていないが、2023年7月までには活動を開始することにしている。統合の目的は人員削減ではなく、TV放送、ラジオ放送の枠をなくして、インターネット・携帯電話での提供を中心とする新しいメディアに脱皮することであると表向きにはされている。実際にはRNZの運営費用がTVNZの収入を上回ってしまったのが原因である。統合した組織は広告収入と政府からの資金援助で運営することになっている。原記事はhttps://www.abu.org.my/2022/03/10/new-zealands-tvnz-and-rnz-to-merge/を参照のこと。(WORIG 3/12)
◎ORFがQSLカードの発行再開
オーストリアのChristoph
Ratzer氏によると、オーストリアORFはウクライナ戦争で短波放送の時間が増えたため、短波放送の受信に対するQSLカードの発行を再開した。 受信報告の宛先は<oe1.service @ orf.at>、担当者はORF Ö1 Listener
ServiceのAntonia Chott氏である。(WORIG 3/12)
◎Oesterreichischer
Rundfunk-1特別ウクライナ・ロシア向短波放送のA22スケジュール
月-土 19:00-20:00 13730 Moosbrunn 100kW 70° 欧州東部向ドイツ語
月-土 01:00-01:25(土01:20 月01:15)5940 Moosbrunn 100kW 70° 欧州東部向ドイツ語
(Bulgarian DX blog 3/17) 他に6155kHzの通常放送があります。
◎キーウのFM放送を短波中継
英国のAlan Roe氏によると、ウクライナのキーウにあるFM放送局Kraina
FMが51015kHzで中継されている。送信地は不明。3月11日の16:15に確認出来た。なお同局のオーディオストリームは
http://185.65.245.34:8000/kievに出ている。(RUS-DX 3/13 via WORIG 3/14)
◎米国でロシア系放送排除の動き ~反発も
米国民間放送連盟NAB(National Association of
Broadcasters)は配下の放送局に、ロシア政府提供の番組を放送しないように勧告した。詳細はhttps://www.nab.org/documents/newsRoom/pressRelease.asp?id=6412を参照のこと。これに対して「酒屋の棚からウォッカを排除せよと言うのと同じ」として反発する意見もある。https://radioink.com/2022/03/02/nab-responds-to-invasion/参照の」こと。(WORIG 3/2) 「ロシアの手先」と届出て月3万ドルの罰金を支払えば放送しても良いそうです。
◎米国内のAM/FM局にロシア政府提供番組の中止を呼びかけ
米国のNational Association of
Broadcastersは、米国内のすべての民間AM/FM局に対して、Russia Today(RT)やRadio
Sputnikなどのロシアの政府系メディアが提供する番組を中止するように呼びかけた。NABはこれについて米国憲法で保障された「言論の自由」の侵害にはならないとしている。これに対してSputnikはロシア側の言論を米国全体で封じようしているとして激しく反発している。米国にはRTやSputnikの番組を専門に中継している局があり、首都ワシントンでもW288BS局(105.5MHz)やWZHF-AM局
(1390kHz)でこれらを受信することができる。これらの放送局はロシアのウクライナ侵攻には賛成しないが商売とは別という立場である。(RUS- DX 3/13
via WORIG 3/14)
◎KCXL Kansas CityはRadio
Sputnikを中継中
米国のDavod Cole氏によると、同国Missouri州Kansas
City郊外Libertyにある小さな放送局KCXLは、ウクライナ戦争勃発後も毎日12時間ロシアのRadio
Sputnikを流している。これに対して多くの批判を浴びているが、Peter
Schartel社長は「言論の自由を実践しているだけ」、「西側のメディアが報道したがらない事を伝えているのだ」と反論している。原記事は
https://www.yahoo.com/news/small-missouri-radio-station-airing-
165233949.html。(WORIG
3/26) 周波数1140kHz、元々保守的な言論を専門に放送する局でしたが、2020年より昼間の時間はすべてRadio
Sputnikの英語放送を中継するようになり注目を浴びています。
◎Experimental Radio
News No.4発行
世界の電波技術界の話題を集めた雑誌「Experimental Radio
News」の第4号が発刊された。短波に関する話題も取り扱っている。https://www.experimentalradio.news/experimental-radio-news-4/より無料で読むことができる。(WORIG 3/14)
◎アンゴラがスケジュール大幅変更
ドイツのHansjörg
Biener博士によると、アンゴラのRNAは大幅なスケジュール改変を行った。国際放送のスケジュールはhttps://rna.ao/rna.ao/rna-internacionalを参照のこと。
3月初旬の平日にモニターした結果では14:00にフランス語ニュース、02:00-05:00にフランス語番組、05:00-08:00にポルトガル語番組、他の時間はリンガラ語であった。(WORIG
3/11) 他に英語もある筈です。インターネット放送も行われています。
◎Rádio Nacional de
Angolaが3放送をオンライン提供
ドイツのHansjörg Biener博士によると、アンゴラのRádio Nacional de
Angolaは2月以降、Canais Nacionais(全国向放送)、Canais Provinciais (地方向放送)、Canais
Municipais(都市向放送)をインターネット上でストリーミング配信している。
Canais Nacionais
https://rna.ao/rna.ao/radio-genre/radios-nacionais/
Canais Provinciais
https://rna.ao/rna.ao/radio-genre/radios-provinciais/
Canais Municipais
https://rna.ao/rna.ao/radio-genre/radios-municipais/
また国際放送R-N-A
Internacionalはhttps://rna.ao/rna.ao/rna-internacional/で行われているが、各国語のスケジュールは以下の通りである。20:00-08:00(20:00
英語、23:00 Lingala語、02:00 フランス語、05:00 ポルトガル語)、再放送は08:00-20:00(08:00 英語、11:00
Lingala語、14:00 フランス語、17:00 ポルトガル語)である。但し日曜午後~月曜朝は異なる場合がある。
(WORIG 3/18)
◎RTLの長波放送夜間停止昼間減力送信に
英国のMike
Terry氏によると、RTLの長波放送234kHzは、Junglinster送信所を長持ちさせるために現地時間の夜間は放送停止、昼間は出力を落として送信している。同局はこれに関して苦情のメール窓口を設けており、復活要求が多ければ措置を再考するかも知れないとしている。(WORIG
3/16) Junglinster送信所の長波送信機は歴史的なものであり、修理のため、単に長持ちさせるため、電力節減のためなど憶測が飛び交っています。
◎Polish
Radioウクライナ人向特別放送を強化
英国のMike
Cooper氏によると、ポーランドのPolish
Radioはウクライナ人向ウクライナ語放送を強化し、金曜日の03:00(現地時間木曜日19:00)より同局の携帯アプリ、インターネット、DAB+
放送で受信できる。ロシア軍の砲火を避けて、ウクライナからポーランドに避難してくる人々向けに必要な情報を提供するとともに、この問題に対するポーランド政府の立場や支援内容についても説明する。またDAB+とインターネット上ではUkrainean
Radioの中継も行っている。ウクライナ語番組はExternal
Serviceウクライナ語課が制作している。原記事はhttps://www.polskieradio.pl/395/7791/Artykul/2921991,Polish-Radio-launches-another-programme-for-Ukrainiansを参照のこと。 (WORIG
3/18)
◎ポーランドの地方局Polskie
Radioのウクライナ語放送を開始
ドイツのHansjörg Biener博士によると、ポーランドの地方局Polskie
Radio Rzeszów (FM, DAB, online
https://radio.rzeszow.pl)がウクライナ語放送を開始した。元々海外向Polskie
Radioのウクライナ語放送を火-金曜の09:05-09:35に戦争前から中継しており、また毎週月曜日の深夜にもウクライナ語番組があり土曜日に再放送されていたが、更に今回新しい独自のウクライナ語ニュース番組を開始した。月-土曜日17:00、20:00、24:00、日曜日の16:00、
20:00、24:00、翌朝02:00に放送される。またウクライナ関連の長時間深夜ニュース番組も新たに開始した。インターネットアクセスは
https://radio.rzeszow.pl/wiadomosci/wiadomosci-w-jezyku-ukrainskiへ。ウクライナ語番組のアーカイブはhttps://radio.rzeszow.pl/audycje/skryniaを参照のこと。またRzeszówの住民で現在キーウに滞在中のDorota
Jaworskaさんからの生々しい戦況報告も放送されている。https://radio.rzeszow.pl/audycje/kijow-zycie-w-oblezonym-miescieを参照のこと。(WORIG
3/18) Rzeszów(ジェシェフ)はポーランド東部、国境をはさんでウクライナのLiviv(リビウ)と向かい合っている街です。
◎Owning a Shortwave Radio
Richard
Larson氏によると、ウクライナ戦争の勃発で、戦時の情報収集手段として短波ラジオを持つ重要性が再認識されつつある。その必要性や入手方法について書かれた以下の記事が公開されている。https://hackaday.com/2022/03/17/owning-a-shortwave-radio-is-once-again-a-subversive-activity/。(WORIG
3/18)
◎秘密局のA22スケジュール
いくつかの秘密局のA22スケジュールは以下の通り。
Manara Radio International
16:00-17:00 13740 Issoudun 100kW 170° アフリカ西部向ハウサ語
(A21では13710)
01:00-02:00 15285 Issoudun 250kW 170°
アフリカ西部向ハウサ語 (A21と同じ)
Radio Mazaris Sumay
02:30-03:00 11705 Madagascar 250kW
340° アフリカ東部向ティグリナ語(A21では00:00-00:30)
Dandal Kura Radio International
14:00-14:30 11830 Nauen 125kW 185°
アフリカ中部向カヌリ語(A21では16:00-17:00 15260)
03:00-03:30 11830 Issoudun 100kW 167°
アフリカ中部向カヌリ語(A21と同じ)
Mizzima Radio
21:00-22:00 17730 Dhabbaya 250kW 90° 東南アジア向ビルマ語
(20:30-21:00 22:00-22:30に試験放送あり)
(Bulgarian DX blog 3/18)
◎欧州QRP局のA22スケジュール
World Music Radio(Rander送信所)
24H 15700 Randers 200W
180° 欧州南東部向 (A21では15790kHz)
Radio OZ-Viola
木曜 06:00-07:00 5980 Hilleroed 100W 0°
欧州北部向 デンマーク語・英語
土・日曜 20:00-22:00 6055 Hilleroed 100W 0°
欧州北部向 デンマーク語・英語 (5980kHzの場合あり)
ICON BV - Sunlite
14:00-05:00 5955 Overslag 1kW 90° 欧州西部向オランダ語
Offshore Music Radio Rockpower
19:00-23:00 7260 Nijmegen 1kW 0° 欧州北部向オランダ語
23:00-09:00 7270 Nijmegen 1kW 0° 欧州北部向オランダ語
Radio Jong Europe Netherlands
24H 6175 Alphen aan den Rijn 1kW 無指向性
欧州西部向オランダ語(A21では18:00-06:00 6125)
(Bulgarian DX blog 3/17 3/18)
◎DWアフガニスタン向放送A22スケジュール
23:00-24:00 6100 Tashkent 100kW 150°(A21ではNauen
15230)15230 Dhabbaya 250kW 45°(A21では15390)西アジア向ダリ語・パシュート語
(Bulgarian DX blog 3/18)
◎Radio For Peace
Internationalがフランス国内の短波送信所を使用
A22スケジュールでフランスのRadio For Peace
Internationalは同国内のAuros送信所より定時放送を行う予定である。スケジュールは以下の通り。送信所はすべてAuros。
18:00-08:00 17520 1kW 45° 中東向フランス語
18:00-20:00 21565 1kW 45° 中東向フランス語
01:00-03:00 7280 1kW 0° 欧州西部向フランス語
03:00-05:00 12005 1kW 45° 中東向フランス語
(Bulgarian DX blog 3/17)
Aurosはフランス南西部ボルドー近くの小さな町。QRP送信機を設置した模様。
◎マリがRFIとFrance
24の国内中継を停止 ~うしろにロシア
英国のMike Cooper氏によると、マリ政府はフランスのRFIのラジオ放送とFrance
24のTV放送の国内中継を停止した。これはフランスのメディアがマリ軍とロシアの民間軍事組織Wagner
Groupによるイスラム系武装組織に対する人権侵害行為について報道したためである。マリ政府の報道官は3月17日「フランスのメディアと国連人権委員会は、政権移行を妨害し、マリ人の士気を低下させ、勇敢なマリ軍の信用を低下させた」と激しく非難し、RFI及びFrance
24の放送中継はもちろんインターネットや携帯電話での配信を禁止した。また同局関連のジャーナリストに対して3月末までに国外退去するように命令した。マリはロシアとの軍事的関係を深め西側諸国と距離を置くようになっている。(WORIG
3/17) マリでは2011年5月クーデターで軍事政権が成立し、ロシアとの関係が深まっています。国内6カ所にRFI
AfriqueのFM中継局があり、フランス語・Mindinka語の放送を中継していました。
◎エッフェル塔アンテナの追加でまた高くなる
英国のMike Terry氏が、Radio
World誌の報道として伝えたところによると、3月15日パリのエッフェル塔の最上部にパリを中心とするイルドフランス地域をカバーするためのデジタルラジオ放送用アンテナが設置され、同塔の高さは330mと東京タワーに迫った。1889年に建設された時の高さは312mであったが、1959年にアナログTV放送用アンテナが追加されて318m、更に2005年にデジタルTV放送用アンテナが追加されて324mになっていた。原記事は
https://www.radioworld.com/global/a-dab-boost-adds-6-meters-to-eiffel-tower。(WORIG 3/17)
◎リトアニアのロシア中継放送局が改名
リトアニアでロシアの放送を中継放送している「Russian
Radio」または「Rusradio」社は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて名称を「Rradio」に改名した。リトアニア当局も正式にこれを承認した。この局は1週間平均で34万人の聴取者がおり、主としてロシアの音楽番組を中継し、局独自の制作によるリトアニア語ニュースも放送している。
(RUS-DX #1175 via WWDXC TP 1498)
この局は首都Vilniusで105.6MHzにて放送しています。リトアニアには約8%のロシア語人口(ロシア人は5%)が存在します。
◎エストニアRadio Eliが増力
エストニアで唯一中波放送を行っている宗教局Radio
Eliは3月より24時間放送を実施し、出力は従来の50kWから200kWに増力する。送信所はKavastu、周波数は1035kHzである。(RUS-DX #1176 via WWDXC TP
1498) WRTH2022には掲載されていません。URLはhttps://mediaeli.ee/ですが、ロシアにはhttp//www.radioeli.ruもあります。従来現地時間10:00-16:00でした。中波1035kHzで全国をカバーし、他にNarvaにて
95.6MHz、Kohtra-Yarveにて98.2MHzで放送しています。
◎Mongolian Radioの4895kHz復活
米国のRon Howard氏によると、3月13日の20:30頃4895kHzのMongolian
Radio国内向第一放送が復活しているのが確認された。7260kHzとパラである。HFCC登録では08:00-01:00、Ulan
Bator送信所、出力10kWである。(WWDXC TP 1498)
◎オランダRadio OndaがVatican
Radioを中継
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、オランダのRadio
Ondaが6140kHzで16:30よりVatican
Radioの英語放送を中継している。6140kHzの送信所はBorculo(記号はBCL)、出力1kW、無指向性である。(WWDXC TP 1498)
◎廃止されるイルクーツク近郊の有線放送
ロシアのイルクーツク及びその周辺のバイカル地方では長らく親しまれた有線放送が姿を消すことになった。この地区の高齢者で家から出歩けない人々にとっては唯一のメディアであった。有線放送なきあと都市から離れた地方では、6000世帯程度で非常時等に情報を伝える手段は皆無となってしまう恐れがある。有線放送会社は3年前から経営不振で債務不履行に陥っており、有線放送の維持に必要な年間1,600万ルーブル(ウクライナ戦争前のレートで約2,400
万円)の資金を供出不能となっている。なおこの地方のShelekhov,、Bratsk、
Baikalsk、Ust-Ilimskでは既に有線放送が消滅している。(RUS-DX #1176 via WWDXC TP 1498)
◎ウクライナで復活した中波送信
ロシアの侵攻以来Ukrainian
Radioは一度廃止された中波の送信を復活している。3月9日現在の状況は以下の通りである。
1.Luch送信所の549kHzとTaranovka送信所の1278kHzは聞こえなくなった。
2.Odessa近郊のKurisovo-Petrovka送信所が1278kHzで復活した。
3.1404kHzで聞こえていた信号は微弱にしか聞こえない。ルーマニアやモルドバの同一周波数の潰されている。
4.陸軍のArmy FMは引き続き810kHzで聞こえている。
(RUS-DX #1176 via WWDXC TP 1498)
◎CIDXに特別ページ「Focus on
Ukraine」
カナダのCanadian International DX
Club(CIDX)は10ページに渡る特別ページ「Focus on
Ukraine」を公開した。ウクライナ戦争関連のリンク先や放送局情報を掲載している。https://cidxclub.ca/ukraine/。 (RUS-DX
#1176 via WWDXC TP 1498)
◎NHK
World-Japanがウクライナ語ニュースを放送
NHK
World-Japanは3月15日よりウクライナ語ニュース放送をネット上で開始した。https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/uk/news/。(赤林)
◎Radio Japan
A22スケジュールでスペイン語放送を廃止
米国のRon
Trotto氏によると、Radio JapanはA22スケジュールで現在中南米向に行われているスペイン語放送(13:00-13:30 WRMI
Okeechobee 5985kHz)を廃止する。(WORIG 3/6) これで同局のスペイン語放送はなくなります。
◎Radio JapanのA22スケジュール変更点
Radio JapanではA22スケジュールで以下の様な変更がある。
・Encompass社のDhabbayya、Media Broadcast社のNauen、RRTM
TelecomのTashkent、MGBのMadagascar送信所の使用が中止される。但しNauenからは臨時のロシア向放送1回のみが出る。
・短波でのスワヒリ語放送が廃止される。
・ベンガル語、ビルマ語、中国語、インドネシア語、韓国語、タイ語、ウルドー語、ベトナム語の放送時間が変更される。
(SWL Bulgaria News 3/18)
英国のAlan Holder氏によると、ウクライナ戦争に伴い以下の英語放送が追加されている。
土・日曜 12:30-12:51 17560 八俣 ロシア極東向 1386 Lithuania 欧州向
土・日曜 13:30-13:51 6165 Nauen 欧州東部向
土・日曜 14:30-14:51 11790 八俣 ロシア極東向
土・日曜 19:30-19:51 7355 八俣 ロシア極東向
火-土曜 00:10-00:25 7355 八俣 ロシア極東向
日・月曜 00:00-00:30 02:00-02:51 1386 Lithuania 欧州東部向
火-土曜 02:10-02:25 1386 Lithuania 欧州東部向
(WORIG 3/23)
◎HJCB-Germanyがウクライナ戦争対応番組編成に
HCJB-GermanyのDmitry
Elagin氏によると、ウクライナ戦争の状況の鑑み同局は番組編成を変更した。3月12日からはSegenswelle社の協力のもと7365kHzで
24時間のロシア語放送を開始した。Segenswelle社ではウクライナ語番組も制作する予定にしている。また同社を通じて食料などの援助をウクライナに対して開始した。ロシア語放送はhttp://hcjb.de/、http://segenswelle.de:8000/russisch、
https://www.sw-radio.com/でストリーミング放送も聞くことができる。(WORIG 3/22)
7365kHzの送信はWeenermoor送信所、出力3kW、145°で欧州南東部向である。(Bulgarian DX blog 3/23)
英国のAlan Pennington氏によれば、IDは "Radio
Segenswelle"と出ている。(WWDXC TP 1499)
◎HCJB-Germanyが3995kHzでもロシア語放送
英国のAlan
Pennington氏によれば、HCJB-Germanyは08:00-13:00に3995kHzで新たなロシア語放送を3月11日頃より開始した。従来3995kHzでは13:00-14:00のみにロシア語番組があり、08:00からの時間には英国CorkのLife
FMを中継していた。(WWDXC TP 1499) 上記の放送とは別のようです。
◎Radio Swedenがロシア語放送再開
3月15日よりRadio
Swedenは6年ぶりにロシア語放送を再開した。再開されたのは10分間のニュース番組で現地時間16:00-16:10に放送される。ロシア語番組の制作はRadio
Sweden Ekotが行っている。当面はpodcastとインターネットストリーミングのみである。URLはhttps://obob.tv/inoveshhanie/radio-shveciya-vozobnovilo-peredachi/。(RUS-DX #1177 via WORIG 3/22)
◎London CallingならぬKyiv
Calling
英国のRichard Langley氏によると、BBC World Serviceの「London
Calling」をもじった「Kyiv Calling」というパンクロックがウクライナ戦争の映像とともに歌詞付でYouTube上で公開されている。
https://www.youtube.com/watch?v=xWQUkRKqp2E。(WORIG 3/21)
◎オーストラリアABCがジャーナリスト採用等に予算増額要求
英国のMike Cooper氏が3月21日付のSunday Morning
Herald紙の報道として伝えたたところによると、オーストラリアABCは今後より多くのジャーナリストを雇用し太平洋地域で、国際放送サービス用の衛星回線を確保する予算として1200万オーストラリアドルを政府に要求した。衛星回線はRadio
Australiaの現地FM中継と、ABCの国際TVサービスであるABC
Australiaの拡張に使用される。増員したジャーナリストによりパプアニューギニアNBC等太平洋諸国の放送局の番組制作を支援する。予算の可否についての公聴会が2月に上院で開催されたが、まだ最終結論は出ていない。ABCの国際放送部門は縮小を続けており、かって太平洋・アジア46ヵ国で放送していたAustralia
Networkは2014年に廃止されてしまった。太平洋諸国ではその後中国が急速に影響力を強めている。バヌアツやソロモン諸島は台湾と断交して中国側についてしまい、現地では中国系メディアが跋扈するようになった。ところがこの状況でもABCは太平洋諸国に資金を投入せず、2017年には残った手段の短波放送も全廃してしまった。ABCの使用していた周波数は中国局にとって代わられているが、ABCは短波放送は遅れたメディアで、これを行わないだけで年間1900万オーストラリアドルが節約できるとして、短波放送の復活には否定的である。(WORIG
3/21) 労働党は短波放送の復活を選挙公約にしたそうですが。
◎Radio Piepzenderが周波数変更
オランダのRadio
Piepzenderは3月20日より周波数を6185kHzから新周波数7524.8kHzに変更した。送信所はZwolle、出力1kW、無指向性送信である。放送は現地時間の土・日曜のみである。(Bulgarian
DX blog 3/21)
◎DXers Diary
インドのN. Arun Kumar氏によると、同氏が制作している5分間の英語DX番組「DXers
Diary」は毎週日曜日の19:28よりKTWRから15200kHzDRMで放送されているが、以下のサイトでオンラインで聴くこともできる。
https://anchor.fm/dxers-diary
https://open.spotify.com/show/3o33zLWGtRCgRPcHWKtcbQ
またApple Podcast及びAmazon Music上でpodcastとしても提供されている。
(WORIG 3/21)
◎John Ekwall website
スウェーデンのJohn
Ekwall氏のwebサイトhttp://joesweden.info/上では、同氏がセントヘレナを訪れた時のレポート、南米局(ペルー、エクアドルなど)を中心とする珍しい放送局の録音が公開されている。(SWB
3/20 via WORIG 3/20)
◎RTBFがウクライナ語放送開始
ドイツのHansjörg
Biener博士によると、ベルギーのフランス語社会系RTBFはDAB+とインターネット(https://www.rtbf.be/radio/liveradio/rtbf-ukraine)で3月21日より24時間のウクライナ語放送を開始した。ウクライナ戦争でこの日までに12000人の難民がベルギーに入国したためである。番組担当は25歳のBrussels在住ベルギー人である。ウクライナ戦争の状況とベルギーにやってくる難民にベルギーについての情報を繰り返し提供する。またウクライナ語のwebサイトhttps://www.rtbf.be/dossier/ukraineも開設した。(WORIG
3/25)
◎WBCQ Radio Angelaが始動
WBCQのBill
Tifford社長によると、同局は4790kHz(50kW)で新しい音楽サービスRadio
Angelaを開始した。現地時間の毎月第5水曜日に特別番組の放送を予定している。初回は3月31日、次回は6月30日の11:00-13:00に行われる。前半は「WBCQ
Open Mic」、後半は「WBCQ Polka Party」となる。(WORIG 3/24) AngelaはBill Tifford氏の妻の名前。
◎モナコが216kHzの長波放送を復活に ~ウクライナ戦争対応
フランスのChristian Chibaudo氏によると、モナコ政府はMonaco Radio
Diffusionが休止中の長波放送(216kHz
900kW)を復活して夜間にウクライナ語及びロシア語で当該地域に放送することを決定した。但し局名等の詳細は決まっていない。(WORIG 3/24)
送信所はフランス領内のRoumoulesにあります。
◎Pakistan Broadcasting
Corporation配下のFM局を公営・民営に移管
ドイツのHansjörg Biener博士によると、国営のPakistan Broadcasting
Corporation(PBC)は現在管理しているFM局の大半を公営または民営に移管する予定である。11ある「FM-93」局の内8局、「FM-
94」局の全部、21ある「FM-101」局の内13局について3月中に入札を行い移管先を決定する。なおQuran
Networkは移管対象にしない。移管に際し、PBCは人材・技術について支援し、番組のガイドラインを提示する。民営化する局ではコマーシャルを放送する。目的は破綻しつつあるPBCの財政状態を立て直すことにある。原記事はhttps://www.radio.gov.pk/04-03-2022/tender-notice-04-03-2022。(WORIG 3/24)
◎スウェーデンEcho SthlmがChannel
292よりロシア向に短波放送開始
スウェーデンのStockholmに本拠を置くロシア語局Echo
Sthlmが、3月25日よりドイツChannel
292より短波放送をロシアに向けて開始した。ロシア国内の情報、ウクライナ戦争の状況について偏りがなく検閲を受けていない情報をロシア人に伝えることが目的である。時間は毎週水・金・日曜日の06:00-07:00、周波数は9760kHzで直接ロシアに向けて放送する。同局のURLは
http://www.echosthlm.se、メルアドは<radio @ echosthlm.se>である。(赤林)放送曜日はChannel
292のスケジュール表では金・土・日になっています。「Sthlm」はStockholmの略と考えられます。
◎Radio
Andorraリバイバル第一土曜日の翌朝放送
ドイツのChristian Milling氏によると、「From the archives of
Radio Andorra」の放送は毎月第一土曜日の翌朝03:00-04:00に6180kHz(Moosbrunn送信所)から行われることになった。https://www.aquiradioandorra.com上でも同時放送される。5月の放送は8日となる。(WORIG 3/25)
◎アラスカHAARPが試験送信
米国のGlenn Hauser氏によると、アラスカのHAARP(High-frequency Active
Auroral Research Program)は以下の予定で試験電波を発射する。
2022年3月24日~4月2日 14:00-16:00
2022年4月3~7日
周波数は6800kHz。
受信報告はHAARP, P.O.Box 271, Gakona AK 99586, Alaska,
USAへ。HAARPの活動について詳しくはhttps://haarp.gi.alaska.edu/を参照のこと。(WWDXC TP 1499)
オーロラ観測のためのパルス電波のようなものを発射するようです。20世紀には中国・旧ソ連の人々の脳を直接資本主義化するための強力な電波発射が検討されたこともあったと言われています。
◎Radio Libertyロシア語短波放送を復活
ロシアのViktor Tsekhanovich氏によると、Radio
Libertyはロシア語の短波放送を復活した。以前からあった中波1395kHzと合わせて以下のスケジュールで放送されている。
03:00-04:00 1395 Yerevan-Gavar
04:00-05:00 9370
9370kHzの送信所は発表されていない。(BrDXC-UK groups.io via WWDXC TP 1499) Lampsham送信所100kWか?
◎台湾国際放送がロシア語放送を増強
英国のAlan
Roe氏によると、台湾国際放送はA22より05:00-05:30のロシア語放送を新設し、ロシア語放送は1日2時間となる。全スケジュールは以下の通り。
20:00-21:00 9490 褒忠
02:00-02:30 5940 Kostinbrod
05:00-05:30 6005 Kostinbrod(新設)
(BrDXC-UK groups.io via WWDXC TP 1499)
◎Radio Ndarasonにフランス語番組出現
アフリカ中部向にイスラム過激組織ボコハラム対策として英国・オランダ・ドイツが資金を拠出して放送中のRadio
Ndarasonは従来カヌリ語(ナイジェリア北部とチャドで話される言語)のみで放送されてきたが、フランスのJean Michel
Aubie氏によると、15:15頃及び03:45頃より約10分間フランス語で放送していることが確認された。ドイツのWolfgang
Bueschel氏によれば、A22全スケジュールは以下の通りである。
14:00-15:00 5960 Ascension 250kW 55-30°
15:00-16:00 12050 Woofferton 250kW 160°
16:00-17:00 12050 Ascension 250kW 65°
03:00-04:00 12050 Ascension 250kW 55-30°
04:00-06:00 12050 Woofferton 250kW 152°
(WWDXC TP 1499)
◎ドイツ送信のRUIにロシアがジャミング
英国のMike Barraclough氏によると、ドイツKall-Krekel送信所中継のRadio
Ukraine Internationalの英語放送(18:00-19:00
6005kH)に3月下旬よりロシアからと見られるジャミングが発射されている。このジャミングは特異なもので、50秒おきにLSBとUSBを切り換えている。(WWDXC
TP 1499)
◎Vatican
Radioがウクライナ・ロシア向ニュース放送を増強
3月21日よりVatican
Radioはウクライナ・ロシア向ニュース放送を増強した。従来は現地時間の午後と夕刻に2回行われている両言語の放送に朝20分間の放送が新たに追加される。送信所はSt.Maria
di Galeria、出力250kW、欧州東部向である。
追加分のA22スケジュールは以下の通りである。
ロシア語 14:00-14:20 7260 54° 9705 50°
ウクライナ語 13:40-14:00 7260 54° 9705 50°
(Bulgarian DX blog 3/16)
◎Radio PurgaのA22スケジュール
チェクト管区向Radio
PurgaのDRM試験放送のA22スケジュールは以下の通りである。送信所はKomsomolsk na
Amure、出力20kW、方向34°、すべてDRMモード、ロシア語放送である。
05:00-08:00 9850
08:00-13:00 12025
13:00-19:00 15735
(Bulgarian DX blog 3/27)
◎Shortwave RadioのA22スケジュール
ドイツのHansjörg Biener博士によると、同国のShortwave Radio
(https://www.shortwaveradio.de)はA22スケジュールでは以下の様に放送する。
16:00-07:00 6160
01:00-07:00 3975
イタリア語及び英語のDX番組「The DX program
Scorribande」は制作時間の問題から一時休止中である。アマチュア無線家向の英語番組「CQ Serenade」は引き続き週末に放送中である。(WORIG
3/26)
◎広西北部湾之声A22スケジュール
中国・広西北部湾之声短波放送のA22スケジュールは以下の通り。一部の番組が入れ替えられたものの大きな変化はない。
夜の放送 18:45-01:03;18:45-19:00 ベトナム語 19:00-19:30 中国語 19:30-20:00
CRI中国語(録音) 20:00-21:00 CRIベトナム語(中継) 21:00-21:02 中国語学習(月 カンボジア語 火 ラオス語 水 ビルマ語 木
タイ語 金 ベトナム語 土・日 不定) 21:02-22:00 ベトナム語 22:00-22:20 左江土語(広西南部方言)22:20-22:35 中国語 22:35-22:40
外国語「一詞一世界」(月 カンボジア語 火 ラオス語 水 ビルマ語 木 タイ語 金 ベトナム語 土・日 不定)22:40-23:10 中国語
23:10-23:20 CRI(録音) 23:20-23:30 音楽 23:30-00:00 広東語 00:00-00:15 中国語 00:15-00:20
英語「一詞一世界」00:20-00:25 音楽 00:25-00:30 広東語 00:30-00:45 タイ語 00:45-01:03 音楽
朝の放送 07:48-10:02; 07:48-08:05 音楽 08:05-08:55
CNR第7放送「大湾区之声」(中国語・広東語/録音)08:55-09:05 音楽 09:05-09:50
CNR第9 放送「文芸之声」(中国語/録音)09:50-10:00 音楽 10:00-10:02 中国語学習(月 カンボジア語 火 ラオス語 水 ビルマ語 木
タイ語 金 ベトナム語 土・日 不定)10:02 月-金 ベトナム語天気予報 土・日 音楽
ベトナム語の番組名の一部は「Văn hóa Trung
Quốc」(文化中国)と聞き取れた、他の番組名については分かりにくいので局に問い合わせているが回答はない。原記事はhttps://cahcn.github.io/posts/2022-03-27-Beibu-Bay-Radio.htmlを参照のこと。 (Cahcn自留地
3/27) 周波数は5050kHz(南寧 100kW 232°)及び9820kHz(南寧 100kW 191°)。
◎クレムリンが抑制すれば増えるRFE/RLの聴取者
英国のMike Cooper氏がWashington
Post紙の報道として伝えたところによると、ロシア政府はロシア国内でRFE/RLの息の根を止めた筈だが聴取者は逆に急増している。2020年に
RFE/RLのロシア支局は「西側の手先」の指定を受けた。当局の指定通り「西側の手先」であることの表示を行わなかった罪で1300万米ドルの罰金が科せられ、2021年5月モスクワの支局に対して強制執行が行われ、支局は廃さされた。2022年2月にウクライナ戦争が始まると同時にロシア政府は
RFE/RLの破産手続きが開始され、同局関係者やジャーナリストは一切活動が出来なくなり、一部のジャーナリストは逮捕された。しかし開戦後3週間の時点でRFE/RLへのロシアからのアクセスは2600万回と開戦前の1.5倍、RFE/RL制作の動画を流すYouTubeチャンネルには2億3700万回と3倍のアクセスが殺到した。RFE/RLは1950年代に言論の自由がない「鉄のカーテン」の向こう側に正しい情報を伝えるために設立されたが、21世紀の今日に至ってもその当初の働きを続けることになったのである。原記事は
https://www.washingtonpost.com/media/2022/03/27/radio-free-europe-russia-ukraine/。(WORIG 3/27)
◎ギリシアの短波放送A22開始後も継続している
ドイツのHarold
Frodge氏らによると、B21シーズンで廃止されると発表されていたギリシアVoice of
Greeceの短波放送9420kHzはA22に入って以降も弱いながら継続されている。(WORIG 3/28)
◎Voice of Greeceの放送期限を5月31日迄延長
米国のChristos Rigas氏によると、ギリシアERTの理事会は同国国防省の要請を受けてVoice of
Greece短波放送の放送期限を2022年5月31日迄延長することを決定した。再度延長するかどうかはその時点で検討する。Avils送信所では5月31日迄毎週月ー金曜に2人の要員がシフト勤務を行って対応する。(WORIG
4/1)
◎アフガニスタンが外国メディアの中継放送を禁止
英国のMike Cooper氏がLokmat
Timesの報道として伝えたところによると、アフガニスタンを支配するタリバン政権は3月28日以降国内メディアが外国メディアのラジオ・TV放送を中継することを禁止した。その命令によりBBCは3月27日夜でラジオ・TV放送の中継などを停止させられた。BBCは600万人の聴取者が情報にアクセスできなくなるとしてタリバンに抗議した。ペルシャ語のBBC衛星TV放送は見ることができるが、衛星TV受像設備を持ってる人は20%程度である。BBC
を手初めとしてVOA、DW、CGTNの放送中継も禁止された。「国境のない記者団」(RSF)によればアフガニスタンで働いていたジャーナリストの
40%に当たる6400人がタリバン政権下で職を失い、女性ジャーナリストでは80%にのぼる。2021年11月以降ジャーナリストは政府についてインタビューしたり番組内で意見を言うことが禁止され、50人以上が特務機関Istikhbaratに逮捕拘束されている。原記事は
https://www.lokmattimes.com/politics/taliban-decides-to-ban-intl-media-
from-airing-in-afghanistan/。(WORIG 3/28)
◎IRRSはeQSLのみを発行
Italian Radio Relay Service(IRRS)の受信報告は現在〈reports @
nexus.org〉のみにて受付け、受信証はeQSLのみで発行される。郵送用の私書箱は廃止され、リスナーからの連絡はE-mailでのみ可能となっている。現在eQSLも残りがなくなっており(?)、ドイツのアーティストがウクライナの人々への希望を表現した新しいeQSLを今後発行する。ウクライナ戦争を反映して1323kHzの出力を増強して02:00-06:10に放送中である。また03:00-04:00に短波7290kHzではウクライナ向のニュースや人々を元気づける番組を放送中である。全A22スケジュールはHPを参照して欲しい。(WORIG
3/30)
◎Asian DX Review 4月号発行
Indian DX Club InternationalのSandipan Basu Mallick氏によると、Asian DX
Reviewの2022年4月号(No.570)が発行された。https://idxci.in/wp-content/uploads/2022/03/ADXR-Volume-40-No-570-April-2022-min.pdfより無料でダウンロードできる。感想・投稿は〈idxc.international
@ gmail.com〉へ。(WORIG 4/1) 今月号の特集は「ウクライナ戦争とラジオ」。
出典の略称
WORIG : World of Radio io group
WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
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