月刊短波2022年5月号(第3版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎Captain Blackbeard RadioがChannel 292より特別放送 3版新規
英国のAlan Roe氏によると、来る2022年5月14日・15日にCaptain Blackbeard
Radioが3時間の特別放送をChannel 292より実施する。
スケジュールは以下の通り。
13:00-16:00 9670
12:00-15:00 6070
13:00-14:00 15:00-17:00 3955 (14:00-15:00はBBCのDRM放送が使用する)
Captain Blackbeard Radioは「The finest sounds around from the
Underground」をキャッチフレーズにしているがどのような局かは不明である。(WORIG 5/11) Channel
292上の連絡先一覧にも表示されていません。インターネット上で放送している「地下海賊局」らしいです。
◎Atlantic 2000がChannel 292より特別放送 3版新規
Atlantic2000は来る2022年5月15日04:00-05:00にChannel
292より3955kHzで特別放送を行う。なお同時にインターネットhttp://radioatlantic2000.free.fr上でストリーミング放送も実施する。受信報告は〈atlantic2000international @ gmail.com〉へ。(Atlantic
2000)
◎5月のRadio Andorraリバイバル 2版新規
ドイツのChristian Milling氏によると、5月のRadio
Andorraリバイバルは2022年5月8日の02:00-05:00に6180kHz(Moosbrunn送信所、欧州向)、
13730kHz(Moosbrunn送信所、北米向)で放送される。インターネット放送は
http://www.aquiradioandorra.com上でわれる。今回の放送主題はエジプト出身のイタリア系フランス歌手Dalidaである。丁度35年前の1987年5月3日、パリ・モンマルトルの自宅で服毒自殺し44歳の生涯を閉じた。彼女は死の3年前の1984年当時のRadio
Andorraで3時間の生放送を行った。今回は当時の録音をよみがえさせる。(WORIG 5/3)
◎Korches Radio特別放送 2版新規
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、同国のKorches Radioは創立3周年を迎え、記念放送をChannel
292より5月8・9日に実施する。スケジュールは次の通り。内容は音楽番組「volkstümliche Musik und
Schlage」、Ottenauを本拠に活動しているDXクラブRTIのメンバーによるDX番組等である。
5/8 21:00-22:00 6070
5/9 07:00-08:00 6070(再放送)
局のURLはhttp://www.korches-radio.de、受信報告は〈QSL @ Korches-Radio.de〉へ。(WORIG 5/2)
◎Radio Caroline Northの復活放送 2版新規
英国のMike Terry氏によると、1960年代の海賊局Radio Caroline Northが当時使用していたラジオ船「Ross
Revenge」の上から復活生放送を行う。送信は英国のRadio Carolineから648kHz(5kW)、Manx
Radioから1368kHz(25kW)で合法的に行われる。前者は英国、後者はオランダ・ベルギー等をカバーする。期日は5月6日-8日で、
1960-90年代の音楽をふんだんに流す。またFelixstowe & Offshore
Radioの協賛による賞品も出る。受信報告・リクエストは〈memories @ radiocaroline.co.uk〉へ。(WORIG 5/2)
◎Asian DX Review 5月号発行 2版新規
インドのSandipan Basu Mallick氏によると、Indian DX Club Internationalより「Asian DX
Review」5月号(Vol 40 No.571)が発行された。巻頭記事は「The World Amateur Radio Day」とAWR・Adrian
Petersen氏寄稿の「She is My
Girl」。全28ページ。https://idxci.in/wp-content/uploads/2022/05/ADXR-Volume-40-No-571-May-2022.pdfよりやがてダウンロードできる見込みである。(WORIG
5/2)
◎エチオピア秘密局情報 2版新規
ドイツのHansjörg Biener博士によると、エチオピア向秘密局Raadiyyoni Dirree Shaggar (Oromia
Public Mediaの運営)
はA22スケジュールで01:00-01:30に15415kHz(Issoudun送信所、500kW、127°)でAfan語、Oromo語の放送を行う予定の筈であるが、5月2日には01:00-02:00に放送していた。エチオピアからのジャミングは01:37に終了し、最終部分のキリスト教宗教放送は良好に受信できた。ブルガリアのIvo
Ivanov氏も同日確認している。(WORIG 5/2)
ドイツのHansjörg Biener博士によると、エチオピア向秘密局Arraata Biyyoolessa Oromiyaa(Oromia National
Media)は現在以下のスケジュールで放送している。
火-木曜 土・日曜 00:00-00:30 15400 Galbeni送信所・300kW・140° Afan語・Oromo語
放送終了後にRadio Romania
InternationalのISが出るため、同放送と同じ送信機を使用している模様である。4月下旬現在エチオピアからのジャミングはかかっていない。(WORIG
4/30)
◎IRRSがFeature Story Newsを中継 2版新規
イタリアIRRSは米国Feature Story
News(FSN)の英語放送をKostinbrod送信所(50kW、306°、欧州西部向)より7290kHzで03:00より中継している。(Bulgarian
DX blog 5/1)
◎Voice of MartyrsがKununura送信所から 2版新規
4月30日より韓国Voice of
MartyrsがオーストラリアKununurra送信所より出ている。時間は18:30-19:00、周波数9580kHz(100kW
335°)で朝鮮語放送である。(Bulgarian DX blog 5/1)
◎Radio Northern Europe Internationalの放送予定 2版新規
スペインのManuel Méndez氏によると、Radio Northern Europe
Internationalは以下のように放送すると発表した。
2022/5/1(日) 21:00-21:30 6070 Channel 292 無指向
2022/5/8(日) 21:00-21:30 9670 Channel 292 332°
2022/5/15(日) 07:00-07:30 9670 Channel 292 80°
毎週木曜 10:00-10:30 WRMI 5850 315° 7730 44°
毎週木曜 22:00-22:30 WRMI 15770 44°
毎週日曜 11:00-11:30 WRMI 5010 181°
詳細はhttps://rnei.org/2022/04/29/radio-northern-europe-international-show-29-announcement/を参照のこと。受信報告は〈qsl
@ rnei.org〉へ。
(WORIG 4/30)
◎JVUDXCが「TV-FM受信ガイド」2022年版を発行 2版新規
VHF-DX専門のサークルJapan V・UHF DXers Circle(jvudxc)では、前年の受信結果をまとめた「TV-FM
受信ガイド」シリーズを毎年発行している。冊子での発行は2011年で停止しており、2012年以降はPDF版で発行し、一般へのVHF-
DXの普及を目的に、JVUDXC会員以外にも無償で配布している。2021年まで一般向け配布は受信編のみで、資料編は会員特典としていたが、2022
年、JVUDXCは設立40周年を迎え、その記念事業として資料編も併せて一般向け配布することにした。詳細は
http://fmdx.blog81.fc2.com/blog-entry-38.htmlを参照のこと。(赤林)
◎南極LRA36が特別放送 2版新規
ブラジルのLucas Willian氏によると、南極のアルゼンチンEsperanza基地にあるLRA36 National Radio
Arcángel San
Gabrielは来る5月8日(日)の00:00より15476kHzUSBで特別放送を実施する。また同日03:00から再放送を行う。(WORIG 5/1)
◎ロシアで見られなくなった外国のTV放送 2版新規
ロシアのAiF.ruはロシアで聴取できなくなっている外国のTV放送のリストを作成した。ロシアで見られなくなった主な外国TV放送は次の通り。
Discovery系:Discovery Channel、Discovery Science、Animal Planet、Discovery HD
Showcase、ID Investigation Discovery 、TLC (女性チャンネル)、Eurosport 1、Eurosport 2、Food
Network
Paramount系:NickToons、NickToons HD、Nick Jr.、Nickelodeon,、Nickelodeon HD、VH1
European、MTV HD、MTV Live HD、 MTV Rocks 、Paramount Channel HD、Paramount
Comedy、Paramount Comedy HD
その他:Disney、ABC、CBS、CNN、France 24 、NHK WORLD TV、TV5Monde、Love Nature 4K、JimJam
(RUS-DX 5/1 via WORIG 5/1)
◎WWDXC
Top News 1500号を迎えて
WWDXC Top
Newsが1500号を迎えた事について世界中から多くのお祝い言葉をいただいた。もうあと1500号くらいは出したいものだが、短波受信という趣味があと50年後まで持つとは考えられない。
自分の短波受信の歴史は1957年に、当時の東ドイツThuringiaにあった学生寮で、東ドイツStern Radio
Rochlitz社製短波受信機を使って49mbのBBCドイツ語放送を受信した時に始まる。1962年にはSchaub-Lorenz社製「T-40
touring」、1968年にはGrundig社製「Satellite
208-ssb-set」をFrankfurtの繁華街FressgasseにあったMAIN-Radioで購入した。1969年にはADDX
Courierクラブ(現在も続いている)と当時Duetchelandfunkが主催していた短波クラブに入会した。1971年にはMike
Bethge氏と一緒にWWDXC(World Wide DX
Club)に入会した。このクラブで指導してくれたのは当時Darmstadtの学生であったManfred
Steinel氏で、米軍局のスタジオに連れて行ってもらい放送録音の手順を教えてもらった。
1971年2月よりWWDXC発行のDXマガジンのニュース編集を担当した。アドラー社とブラザー社のタイプライターを使用してA4サイズの雑誌を作成し会員に郵送した。郵送業務はNeu-IsenburgのWolfgang
Kasper氏から引き継ぎ1984年11月まで担当し、ベルリンのJurgen Kubiak氏に引き継いだ。
1989年頃インテルの8086プロセッサーを使った16ビットPCを八重洲のFMトランシーバーと接続して1200b/sの低速無線パケット通信を使って会誌をRegensburg大学のサーバーに伝送するようになった。当初はA4のテキスト1ページを送るのに50分を要した!
1992年には電話モデムを利用して当時ミュンヘンを拠点としていたCompuServeを介して、シーメンス社製16MHzノートPCを接続して会誌のメール配信を行うようになった。
自宅のヒューレットパッカード社製FAXや自分の営んでいた出版社でこの45年間一体何千枚のコピーをしたのだろうーーーー思い出せば楽しかったのだが。
WWDXC Topnews(BCーDX
Topnews)の1993年10月以降のアーカイブはhttps://www.wwdxc.de/archive.shtmlよりダウンロードすることができる。
2022年4月22日 Wolfgang Bueschel
(WWDXC TP 1501)
(左)Wolfgang Bueschel氏 (右)WWDXC Top Newsのヘッダー
◎Grigoriopol送信所999kHzをRadio Rossiiに置き換え
ブルガリアのRumen Pankov氏によると、モルドバのGrigoriopol送信所は02:30-04:35に999kHzで行われていたTrans
World Radioのウクライナ語・ロシア語・ロマ語・白ロシア語の放送を4月5日よりRadio Rossiiの中継に置換えた。(WORIG 4/7)
ロシアのValentin Glushchenko氏によると、ロシア東部アゾフ海に面するBatayskでは昼間でも強力に受信できるようになった。受信画面をhttps://youtu.be/yAzAQJxy-jUに示す。(RUD-DX 4/10 via WORIG 4/11)
ドイツのKai Ludwig氏によると、TWRの発表ではウクライナ戦争に伴いウクライナ・ロシア向放送の強化を行うことにしたたため、中波の周波数を621kHz、1035kHzに変更した。インターネット上ではhttp://ice-edge.eclipse-streaming.co.za:8000/TWR-ukraine.mp3で聴くことができる。621kHzはGrigoriopol送信所・150kW(古いソ連製送信機使用)、1035kHzはエストニアの宗教局Radio
Eliで、2019年迄はTWRの放送を中継しており、そのために出力を200kWに増力していた。現在は100kWである。なおGrigoriopol送信所の999kHzは1971年製のソ連製送信機から出ており500kWで送信していたが、4月5日以降は1000kWに増力してRadio
Rossiiを中継している。ロシア国内で流れているRadio Rossiiよりも20秒遅れて出ていることが指摘されている。(WORIG 4/18)
フィンランドのMauno Ritola氏によると、Grigoriopol送信所はロシアが事実上支配するトランスニストリア地方にあり、Radio
Rossiiの24時間中継開始はロシアのウクライナ侵攻を支持する目的である。TWRは621kHzに変更されたが実際に放送されたのは4月7日のみであり、4月18日よりはTWRウクライナ語放送は03:45-04:45に1377kHz(Yerevan-Gavar)で、同ロシア語放送は03:00-04:00に1035kHz(Radio Eli)で放送されるようになった。(Arctic Rado Club mv-eko items 19
April via WORIG 4/19) ドイツのWolfgang
Bueschel氏によれば、Grigoriopol送信所への支払いはTWRのロシア支社から行っていたが、経済制裁で支払いが不可能となっているとのことです。
◎モルドバGrigoriopol 送信所に攻撃?
2版追加
英国のChris Greenway氏によると、モルドバのトランスニストリア地方Mayak村にあるGrigoriopol
送信所に4月26日12:40と13:05の2回に渡り攻撃があり、中波送信用アンテナが倒壊した。その結果同送信所から中継されているVesti FMとRadio
Rossiiの送信が停止している。けが人は出ていない模様である。倒壊したアンテナの写真はhttps://twitter.com/nexta_tv/status/1518845320616198144?s=20&t=b2k61W7GDqkI_h9t_vdl5g、この攻撃に関する現地側のニュースはhttps://t.me/mvdpmr/13093を参照のこと。(WORIG 4/26)
ロシアのAnatoly Klepov氏はモスクワで4月26日の夜、この送信所からの999kHz(Radio
Vesti)、1413kHz(Radio Russia)が聞こえているのを確認した。
Ydun’s Medium Wave Infoによると、同会員のMarco氏はYou
Tubeに掲載されたビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=e0HzoYVWjFk)とGoogle
Earth(http://www.frocus.net/images/antennas/Maiac/4ants_130m.jpg)の解析結果として①4本マストのARRTアンテナアレーは残存している、②短波用アンテナ2基が損傷を受けているが、既に2002年に廃止されたものの残骸である可能性がある、としている。(RUS-DX
5/1 via WORIG 5/1) この地域はロシアが実効支配し、ロシア軍が進駐しています。この事件の真相は不明ですが、モルドバは同国に侵攻する口実を作ろうとするロシアの「偽旗作戦」またはフェイクニュースと見て警戒しています。
◎Voice of Martyrsが新たな英語放送 ~モルディブ向
インドのJose Jacob氏によると、韓国の対北宗教放送Voice of
Martyrsが新たな英語放送を4月初めより00:00-00:30に11620kHzで開始している。この放送は、モルディブに向けたもので現在は英語のみだが現地のDhivehi語の放送も近日中に開始する予定であるという。送信所は不明である。この放送に対して韓国のVoice of
Martyrsに受信報告を送ったところ、PastorのTim Dillmuth氏よりQSLレターが発行された。同氏のメルアドは〈tdillmuth @
vomkorea.com〉である。(WORIG 4/13 4/14) 放送で言っている連絡先は〈maldives @
vomkorea.com〉。朝鮮語で出ていることもあるそうです。インド洋に浮かぶ島国モルディブは、新型コロナ以前には日本からスリランカ航空で行くことができ人気のリゾート地でした。この国の住民は100%がスンニー派スラム教徒です。国旗にもイスラムの象徴である三日月が描かれています。日本でも信号が非常に強いためモルディブにビームを向けているとしたら送信地はMadagascar当たりでしょうか?
◎ロシア・ベラルシ・ウクライナ向短波放送Radio Prawda dlja Rossii開始
英国のAlan Pennington氏によると、4月9日より新短波放送Radio Prawda dlja Rossii(Радио Правда для
России)が開始された。ロシア・ベラルシ・ウクライナ向だが、主要なターゲットはロシアであり、情報統制でインターネットでも情報の得られない同国に対して検閲を受けていない40分間のニュース等を短波で提供する。(WORIG
4/12)
スケジュールは以下の通り。放送はロシア語。
月・水・金曜 14:00-15:00 9670 Rohrbach 10kW 無指向性(Channel 292)
水・金・日曜 00:00-01:00 13600 Moosbrunn 100kW 55°
水・金・日・月曜 04:00-05:00 9670 Rohrbach 10kW 無指向性(Channel 292)
火・木・土曜 04:00-05:00 6070 Rohrbach 10kW 無指向性(Channel 292)
(Bulgarian DX blog 4/14)
更に4/29以降以下の放送が追加される。
月曜 04:00-05:00 6070 Moosbrunn 55°
土曜 01:00-02:00 9670 Moosbrunn 55°
(Bulgarian DX blog 4/28)
同局からWRTHに届いたメッセージによると、放送目的は情報検閲で正しいニュースが届けられていないロシアのリスナー向けに正しい内容のニュースを届けることで、ジャーナリストは無償で働いており、局では送信費用のみを支払っている。「Radio-22クラウドキャンペーン」をAlexander
Barz(Александр Барз)氏が中心となって行い費用を集めている。詳しくはhttps://fundrazr.com/21yUL8?ref=ab_cB8he7_ab_4cROT3YnWyI4cROT3YnWyIを参照のこと。(WORIG 4/13)
連絡先は〈radioprawda @ outlook.com〉。13600kHzの放送は日本でも良好に受信できます。Alexander
Barz氏からの返信によると、番組内容は、YouTube上ではhttps://www.youtube.com/channel/UC8rzZ6YW5p016aVQm-7hXeA(画像付)、Telegramではhttps://t.me/pravdaforrussia(テキスト)で参照できます。ロシアだけでなくベラルーシやウクライナからも反響があったとのことです。
同局のロゴ 使用周波数6070・9670・13600kHzが記載されている
◎Radio Broadcasting in Russian
ロシア以外でロシア語放送を行っている短波・中波放送局のA22スケジュールをNovosibirsk DX Siteが掲載した。監修はIgor
Yaremenko氏。
http://www.novosibdx.info/schedules.htmlで参照できる。(RUS-DX 4/3 via WORIG
4/3) すべてロシア語。Ukraine Radio(国内向)も掲載されています。
◎Abkhaz Radioでロシア語ニュース
Novosibirsk DX Siteによると、アブハジア自治区のAbkhaz
Radioがロシア語のニュースを放送している。スケジュールは以下の通り。周波数は9535kHz(Sukhumi送信所、出力5kW)。火-土曜
00:15-00:25 14:40-14:50、月-金曜 21:00-21:25。(RUS-DX 4/3 via WORIG 4/3)
◎ペルーのRadio del Pacificoが31mbで復活
チリのClaudio Galaz氏によると、ペルーのRadio del
Pacificoが9675kHzで復活している。4月1日11:40に確認した。コロンビアのClaudio
Galaz氏によると、同氏も4月2日の12:00-13:00に同周波数で確認した。(SWB 4/3 via WOR 4/4)
米国のBruce Churchill氏はニュージーランドMangawhaiのSDRで4月5日の16:05に確認出来た。宗教番組であった。(WORIG
4/5)
古くから短波で放送していた局で、年配のDXerはご存じだと思います。こういうこともあるのですね。
◎Media Networkで放送されなかった音声のコレクションを公開
英国のMike Barraclough氏によると、同国のメディア制作者で1980年代にRadio NetherlandsのDX番組Media
Networkのホストを務めていたJonathan Marks氏が、Media
Networkで放送されなかった分のインタビュー等の録音を公開した。この種の録音は捨てられてしまうことが多いが、同氏は40年を経ても所持していたのでこの機会に順次公開する。手始めとして1982年4月2日アルゼンチンの占領下で録音されたFalklands
Island Broadcasting Stationの録音を公開する。録音中station managerであったPatrick
Watts氏はしばしば録音を停止し、最後には電池切れで尻切れトンボのようになってしまった。
https://jonathanmarks.libsyn.com/media-network-off-air-collection-april-2-82。(WORIG 4/4)
◎グリーンランドのユーティリティー短波局
グリーンランドではTELE Greenlandが同島周辺海域を航行する船舶向にVHF/中波/短波による気象情報、航行情報を海岸局Aasiaat
Radioから提供している。
Aasiaat Radioの短波海上気象通報の公式スケジュールは以下の通りである。
周波数: 2116/2129/2225/2250/2265/2304/2310/2400/2630/3125/3276/3280/4381/6522kHz
通報時間: 09:37 12:37 15:37 18:05 18:37 21:37 22:05 00:37 03:37 04:05 06:37
08:05(送信は最大10分間)
IcelandのSDRで確認したところ、ほとんどの周波数では出ていなかった(一部はモニター用と思われる)。なお気象警報、氷山警報は2182kHzで放送されている。
(CIDX Messenger April via WORIG 4/5) Aasiaat
Radioの詳細はhttps://www.tusass.gl/en/coastal-radio/を参照のこと。
◎ウクライナ戦争での電波諜報戦
ウクライナ戦争での電波諜報戦について、英国Financial Timesが「Ukraine's battle of the
airwaves」という動画をYouTube上で公開している。https://www.ft.com/video/4adad9c9-151b-4448-8547-908b49d74fde。(東京都 鳥居英晴氏)
英国のNick Sharpe氏によると、①ロシア軍部隊内の無線通信の傍受、②インターネット検閲をかいくぐるラジオ放送、③「Russian
Lady」と呼ばれていた乱数放送停止の真相、の3アイテムが取りあげられている。(WORIG 4/11)
◎コロンビア La Voz de tu Concienciaの短波放送が復活
コロンビアのRafael Rodriguez氏によると、同国Puerto LlerasにあるLa Voz de tu
Concienciaの短波放送が6010kHzで復活している。4月8日の07:30頃確認した。08:00にはコロンビア国歌が演奏された。
Rodriguez氏は同局のQSLマネージャーをしているので、受信報告にはQSLカードを発行する。宛先は〈rafaelcoldx @
yahoo.com〉。(WORIG 4/7)
◎WRMI Jeff White氏とのインタビュー
米国のRichard Larson氏によると、WRMI社長Jeff White氏とのインタビュー記事がRadio
World誌に掲載されている。https://www.radioworld.com/global/wrmi-at-heart-of-sw-broadcasts-to-russia-ukraine。(WORIG 4/7)
◎USAGMはアフガニスタンの送信所を引き続き運用
フランスのMichel
Fremy氏によると、米国USAGMはアフガニスタン国内の送信所におけるディーゼル発電機と送信機のメンテナンスについて3月末に調達入札を開始した。対象範囲はアフガニスタン国内にある16箇所のFM送信所及びKhostにある中波送信施設である。なおKabulにあったUSAGMの中波送信施設は現在Afghan
Radioが使用中であるためメンテナンス対象に入っていない。Khost送信所からは621kHz・200kWでMashaal
Radioが13:00-22:00、VOA Deewa Radioが22:00-04:00に中継されている。何れもパシュート語。(WWDXC TP
1500) USAGMの施設はタリバン政権による外国放送中継局排除の範囲外のようです。
◎DX番組リスト
4月3日改訂の各放送局の英語DX番組のリストがWorld of
Radioのサイト上で公開されている。http://www.worldofradio.com/dxpgms.html。
A22シーズン(4月6日現在)における各放送局の英語・ドイツ語・スペイン語のDX番組リストがpdf形式でドイツWorld Wide DX
Clubにより無料で提供されている。https://www.wwdxc.de/swl.pdf。A4版4ページ。
(WWDXC TP 1500)
◎4月初めの太陽活動状況は予想を上回っている
英国のMike Terry氏が4月8日現在のRSGB(Radio Society of Great
Britain)の発表として伝えたところによると、サイクル25における太陽活動は予想よりも高いレベルで進行している。太陽からの電磁波の強さを表すSolar
Flux
Indexの値は4月第2週の始めで140、磁気の強さを表すK値は最大4(active)になった。NASAによれば全体的にサイクル25の進み方は予想より早く、現在の太陽活動状況は過去7年間で最大である。太陽黒点数は18個月連続で予想を上回った。全体的には2025年7月にピークを迎えると思われるが、それまでにも急な立ち上がりが観測されると考えられる。従って短波の高い周波数での伝搬状態は良好になってきており、10mハムバンド(28MHz)で長距離通信が可能となっている。(WORIG
4/8) HFCCのA22スケジュールには13mbで55波、11mbで6波が登録されています。
◎KTWRから感動のメール
米国のBill
Harms氏によると、同氏は最近KTWRに受信報告を送った、その時に1978年に受領したQSLカードの写真も添付した。氏の添付した写真を、当時のQSLカードの発行者だったSue
Roessnerさんに、局内の誰かが転送してくれたようだ。その結果彼女から丁重なメールをいただいた。メールには「1978年に2月にグアムKTWR
局に家族で赴任した。2人の息子は学校終了後に放送局に来て、海外から届いた手紙の整理を手伝ってくれた。息子達にもQSLカードの写真を転送した。こんなに古いカードを大切に保存してくれていて、更に今もKTWRを聴いてくれているなんて、本当に嬉しい事です」と記してあった。局のスタッフがこんな昔のQSLについて思いをめぐらしてくれた事に本当に感動した。
同氏が添付した1978年のKTWR放送開始直後発行のQSLカード。左下には旧約聖書申命記の言葉「いにしえの神は難を避ける場所、とこしえの御腕がそれを支える」がある。
◎EDXC Conference今年も中止 ~ウクライナ戦争の影響も
EDXC事務局のChrissy Brand氏及びChristian
Ghibaudo氏は4月11日、2022年5月にルーマニアのBucharestで開催予定であったEDXC
Conferenceを中止すると発表した。ルーマニアの隣国ウクライナで戦争が勃発し、更に新型コロナウイルスの脅威が継続していることで、ルーマニアへの旅行を躊躇する人が多く、充分な協力者・参加者が確保できなかった事が理由である。代わりにEDXC会員及び世界中のBCLを対象としたZOOMミーティングを数ヶ月以内に開催することにしている。(EDXC)
◎新秘密局Radio Axumite
エチオピア向の新秘密局Radio AxumiteがTDFのIssoudun送信所より放送を開始した。スケジュールは02:30-02:45
15340(250kW 127°)である。アフリカ東部向ティグリナ語。エチオピアからのホワイトジャミングがかかっている。(Bulgarian DX blog
4/14)
オーストリアのWolfgang von Poellnitz氏によると、この放送はケニア・ナイロビにあるAxumite Media
Ltd(https://axumitemedia.com/)の制作によるものである。この会社はエチオピアのTigray地域で続く民族の殺戮・差別、言論統制、情報遮断等の迫害から逃れてきたジャーナリストによって設立されものである。(WORIG
4/12)
Tigray州はエチオピアの北西部にあるTigray人の住む地域で、エリトリアとの国境地区にあり、本国エチオピア、隣国エリトリアとの間で紛争が絶えない状況になっています。
◎短波の意義を語ったpodcast
英国のMike Terry氏によると、Wireless
Podcastの2022年4月号では短波について、放送バンド、過去から現在のデジタル時代にいたるまでの重要性について語っている。語り手はSWLing
blogの創始者Thomas
Witherspoon氏で、短波の歴史から始まり、現在のウクライナ戦争でもロシアの情報検閲を打ち破るために重要な役割を果たしていると論じている。
https://wirelessflirt.radio.ie/2022/04/04/programme-60-april-2022/。 (WORIG 4/12)
◎送信機メーカーGatesAirの100年
英国のMike Terry氏によると、米国Illinois州Quincyにある送信機メーカーGatesAir社は今年で創立100周年を迎えた。同社はHenry/Cora B. Gates夫妻とその息子のParker(1922年の創業当時14歳)によりGates Radio Companyとして設立された。その後Gates Radio and Supply Companyと改名されたが、1957年にはHarris Intertype社に買収され、更にHarris
Corporationの一部門となった。Harris
Corporationから再び分離独立した際創業者に敬意を表してGatesの名前を社名に冠して現在に至っている。これまでの同社の歩みが写真とともにRadio
World誌4月12日号に掲載されている。https://www.radioworld.com/columns-and-views/roots-of-radio/gatesairs-100-years-of-history-in-pictures?を参照のこと。(WORIG 4/13)
◎VOAがアフガニスタンで衛星TVチャンネル立ち上げ
米国のGlenn Hauser氏はAIB(Association for International
Broadcasting)の報道として伝えたところによると、アフガニスタンを支配するタリバンがVOA
Televisionを国内地上波で放送・中継することを3月27日に禁止(同時に女性のニュースキャスターやレポーターも禁止された)したため、VOAは翌日に衛星TVチャンネルを立ち上げ、パシュート語及びダリ語の検閲されていないニュースを24時間提供することになった。名称は「VOA
Afghanistan」で、Yahsat Y-1A衛星 (東52.2°)、トランスポンダ 12
(ダウンリンク周波数11.938GHz)、チャンネル469で放送する。この衛星のチャンネルはアフガニスタンで最も良く視聴されている。VOAの Yolanda
López局長は「アフガニスタンは世界で最もメディア統制の強い国となった。タリバン政権により言論の自由はなくなった状況でも、アフガニスタンの人々は「VOA
News」で信用のおける正しい情報を得ることができる」と語っている。VOA Newsの他に「TV Ashna」のニュースや女性向番組、「Azadi
Radio」の番組も放送する。またアフガニスタンでは音楽が禁止されたため、娯楽音楽番組の放送も計画されている。衛星受信機からの他、YouTube、VOAのパシュート語・ダリ語のwebサイトからも聴取できる。原記事はhttps://aib.org.uk/voa-officially-launches-afghan-satellite-tv-channel/。(WORIG 4/14)
◎エチオピアにGTNAを設立
エチオピアのAddis Ababaに、新放送局「Global Television Network of
Africa」(GTNA)が設立されることになり、同市との間で約100年間の土地賃貸契約を結んだ模様である。設立者は中国CGTNの在エチオピア上級特派員であったGirum
Chala氏である。GTNAの設立目的は「声なきアフリカ人の意見を代弁」することにあり、アフリカ全土に特派員を派遣し、北京、ロンドン、ニューヨーク、ワシントンに支局を設けることにしているという。このプロジェクトの資金がどこから出ているかについては明らかにされていない。(AIB
3/30 via WORIG 4/14) URLはhttps://africa.cgtn.com/。
◎NASBの年次総会は予定通り開催
米国NASB(National Association of Shortwave
Broadcasters)の2022年・年次総会は来る6月14-16日にWashingtonのRadio Free Asia局舎(2025 M Street
NW, Suite 300, Washington, DC
20036)で開催されることになった。年次総会への参加料は無料である。参加希望者はSecretary/TreasurerのWRMI社長Jeff
White氏〈radiomiami9 @ gmail.com〉にコンタクトをとること。(NASB via WORIG 4/15)
詳しくはhttps://www.shortwave.org/index.php/annual-meeting-info/を参照。
◎TWR-AsiaがKTWRからウクライナ語放送を開始
コロンビアのRuben Medina氏によると、Trans World
Radio-Asiaは2022年4月18日よりウクライナ語放送を開始する。スケジュールは01:00-02:00で周波数は15200kHz、欧州東部向である。(WORIG
4/17) 送信所はGuam(KTWR)、出力250kW、320°です。
◎Denge WelatがKostinbrod中継のみに
クルド秘密放送Denge
Welatは4月18日よりIssoudun及びGrigriopolからの送信をすべてキャンセルし、以降はKostinbrodからの送信のみとなった。スケジュールは以下の通り。出力は50kW、方向は90°、西アジア向クルド語。
13:00-14:30 7285
14:30-02:00 11775
02:00-06:00 5935
(Bulgarian DX blog 4/19)
◎2022年のトロピカルバンド内国内局の状況
米国のGlenn Hauser氏によると、デンマークDSWCIのAnker
Petersen氏は1973年以来2200-5800kHz間の国内向短波放送局の数を周波数ベースで集計してしてきているが、最近発表した2022年の結果は以下の通りである。秘密局・海賊局は入っていない。残存率は1973年の数に対するもの。
地域名 |
1973年 |
1985年 |
1997年 |
2009年 |
2022年 |
残存率% |
アフリカ中部 |
102 |
76 |
40 |
18 |
2 |
2 |
アフリカ南部 |
57 |
39 |
33 |
20 |
5 |
8.8 |
中東 |
9 |
4 |
1 |
0 |
0 |
0 |
インド |
62 |
45 |
45 |
29 |
1 |
1.6 |
東南アジア |
40 |
29 |
21 |
4 |
1 |
2.5 |
インドネシア |
171 |
105 |
65 |
13 |
2 |
1.2 |
中国・台湾・モンゴル |
119 |
110 |
75 |
32 |
19 |
16 |
旧ソ連 |
61 |
59 |
47 |
7 |
3 |
4.9 |
極東 |
38 |
28 |
28 |
9 |
7 |
18.4 |
パプアニューギニア |
17 |
20 |
20 |
15 |
0 |
0 |
豪州・太平洋 |
10 |
4 |
13 |
8 |
9 |
90 |
中央アメリカ |
21 |
23 |
24 |
5 |
0 |
0 |
カリブ海 |
29 |
3 |
3 |
2 |
3 |
10.3 |
南米北東部 |
98 |
41 |
19 |
3 |
1 |
1 |
エクアドル |
47 |
33 |
22 |
5 |
0 |
0 |
ペルー |
78 |
69 |
78 |
28 |
5 |
6.4 |
ボリビア |
35 |
42 |
25 |
14 |
1 |
2.9 |
ブラジル |
107 |
87 |
67 |
35 |
7 |
6.5 |
南米南部 |
5 |
2 |
1 |
0 |
0 |
0 |
合計 |
1106 |
819 |
627 |
247 |
66 |
6 |
世界的にこの帯域の国内向放送衰退の傾向は止まっていない。年々局数は減る一方で、2021年より9局減少した。インドはAll India
Radio短波局の閉局でほとんど無くなってしまった。中国はさほど減少していない。老朽化した短波送信施設を更新するよりも、他のメディアに転嫁した方が手っ取り早いことが要因であろう。
2020-2022年の2年間で放送を取り止めた局は以下の通りである。
2485 2 Radio Vanuatu, Emten Lagoon, Vanuatu 2020/1
3260 10 NBC Madang, Papua New Guinea 2021/1
3325 10 NBC Bougainville, Papua New Guinea 2020/9
3945 10 Radio Nikkei, Nagara, Japan 2020/6
4055 0.25 Radio Verdad, San Esteban, Guatemala 2021/3
4775 1 Radio Congonhas, MG Brazil 2021/4
4820 15 Kyrgyz Radiosu, Bishkek, Kyrgyzstan 2020/8
4835 10 AIR Gangtok, Sikkim, India 2020/7
4921 1 Radio La Voz del Pueblo, Santiago, Peru 2020/9
4940 1 Radio San Antonio, Villa Atalaya, Peru 2020/10
4950 50 AIR Srinagar, Jammu & Kashmir, India 2021/12
4965 5 Radio Alvorada, Parintins, AM Brazil 2-21/7
4985 10 Radio Brasil Central, Goiânia, GO Brazil 2020/10
4990 1 Radio Apintie, Paramaribo Suriname 2020/4
5035 10 Radio Aparecida, Aparecida, SP Brazil 2020/7
5040 50 AIR Jeypore, Odisha, India 2021/12
原資料はhttps://aer.org.es/wp-content/uploads/2022/04/202204_trendstropical.pdfを参照のこと。(WORIG
4/18)
◎BBCが1584kHzでDRM・AM同時放送の試験
英国のDave Kenny氏によると、BBCとEncompass Digital
Media社は1584kHzで4月19日よりDRMとAMの同時放送の試験を行っている。送信所はWoofferton短波送信所で、BBC Radio
Hereford and
WorcesterのAM放送用に使用されていたアンテナを利用している。時間は17:00-01:00で、9kHz幅の帯域内にDRM信号とAM信号を同時に載せるSCS(Single
Channel Simulcast)方式で行われる。他の時刻には通常のAM波を流す。出力は1kW。(WORIG 4/19)
◎Shortwave Bulletinが2000号に
スウェーデンのThomas Nilsson氏が発行している「Shortwave
Bulletin」(SWB)は2022年4月17日の号で第2000号となった。http://www.hard-core-dx.com/swb/2000.pdf。(WORIG
4/19) これを記念してNilsson氏ら編集者は第4週の週末にAnnual Conventionを開催し、今後の方針について話し合うことにしています。
SWB2000の冒頭部分
◎南シナ海での中国軍の短波利用についての報告書公表
米国のSaul Broudy氏によると、南シナ海での中国軍の短波利用状況に関する報告書「HIGH-FREQUENCY
COMMUNICATIONS」がJohns Hopkins大学より公表された、南シナ海における中国軍の軍事能力調査の一環である。https://www.jhuapl.edu/Content/documents/High-FrequencyCommunications.pdf。(WORIG 4/19)
◎VOA博物館Dayton Hamventionに合わせて開館時間延長
英国のMike Terry氏によると、米国の国立VOA博物館(8070 Tylersville Road, West Chester, Ohio
45069、電話+1 513-777-0027)は5月19-22日にDaytonで開催されるHamvention
2022に合わせて特別に開館し、開館時間も延長する。5/19(木)-5/21(土)は現地時間13:00-21:00、5/22(日)は
13:00-17:00に開館される(通常の開館日は土・日曜の13:00-16:00)。入場料は$10.00。なお臨時アマチュア局WC8VOAがこの期間中運用される。Hamventionの会場からは車で訪れることが可能である。この期間の展示は、Robert
Drake氏のラジオコレクション、修復されたWLWO局の旧送信機(1942年2月1日欧州に向けたVOAの初放送に使用された)、アンテナ運用を示すジオラマ等である。詳しくはhttp://voamuseum.orgまたはhttp://wc8voa.orgを参照のこと。(WORIG
4/19) Hamventionは2020年及び2021年と2年連続で新型コロナウイルスのために中止されていました。
◎エストニアRadio Eliの現状 ~TWRロシア向等で24時間放送維持
英国のTony Rogers氏によると、エストニアのRadio
Eliは3月9日facebookに以下のメッセージを投稿している。昨今の情勢と昨秋からの電力料金の値上がりで、1035kHzの中波放送を24時間実施するだけの資金を維持できなくなっていたが、3月に至り(註:多分TWRロシア語放送の発注等により)再び可能となった。今後もこれが維持されることを祈りたい。
その結果更新された同局のスケジュールがhttps://mediaeli.ee/programm/に掲載された。それによると、曜日により様々な外国の宗教団体が放送時間を購入している。この中には対北宗教放送として有名なVoice
of Martyrs(同局は2020年にロシアにおける宗教弾圧に対して批判・警告している)もあり、毎週水曜日に2回、日曜日に1回、30分の放送がある。(BDXC
4/21 via WORIG 4/21) Radio Eli上のVoice of Martyrsはロシア語放送?
◎秘密放送A22スケジュール
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると北朝鮮・アフガニスタン・イラン向秘密放送のA22スケジュールは以下の通り。
1.対北放送
Voice of Martyrs/殉教者之声(北朝鮮向朝鮮語)
21:00-21:30 15550 Tashkent 100kW 76° (9930より変更)
00:30-01:00 7530 Tashkent 100kW 76° (7525より変更)
06:00-06:30 7550 Tashkent 100kW 76°
日本の風(北朝鮮向朝鮮語)
22:00-22:30 11875 Tashkent 100kW 76°
00:00-00:30 7335 Tashkent 100kW 76°
00:30-01:00 7335 Tashkent 100kW 76°
02:30-03:00 5845 Tashkent 100kW 76°
ふるさとの風(北朝鮮向日本語)
22:30-22:57 11875 Tashkent 100kW 76°
23:30-00:00 11955 Tashkent 100kW 76°
01:00-01:30 7335 Tashkent 100kW 76°
03:00-03:30 5845 Tashkent 100kW 76°
自由北韓放送(北朝鮮向朝鮮語)
22:00-23:00 9910 Tashkent 100kW 76°
05:00-06:00 7630 Tashkent 100kW 76°
北韓改革放送(北朝鮮向朝鮮語)
23:00-00:00 11570v Tashkent 100kW 76°
05:00-06:00 7590 Tashkent 100kW 76°
Voice of Wilderness/曠野之声(北朝鮮向朝鮮語)
23:00-00:00 9330 Tashkent 100kW 76°(9380より変更)
月曜 00:00-00:30 9330 Tashkent 100kW 76°(9380より変更)
新国(Sae Nala)放送(北朝鮮向朝鮮語)
水・金・月曜 02:30-03:00? Tashkent 100kW 76°
2.アフガニスタン向
Afghanistan International TV (英国Volant Media、パシュート語)
12:00-22:00 7600v Tashkent 100kW 236°
22:00-12:00 7600 Erevan 100kW 100°
3.イラン向
Iran International TV (英国Volant Media ペルシャ語)
12:30-00:30 15630v Tashkent 100kW 236°
00:30-12:30 5830v Tashkent 100kW 236°
Radio Ranginkaman/Radio Rainbow(ペルシャ語)
01:30-02:00(9/21以降02:30-03:00)7610 Tashkent 100kW 236°
Channel One TV(ペルシャ語)
土曜02:30-03:00? Tashkent 100kW 236°
( RUS-DX #1181 via WWDXC TP 1501) (WWDXC TP 1501)
◎BBC Kranji中継局の3960kHzが出ていない!
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、BBC WSはA22スケジュールでシンガポールKranji中継局より新周波数3960kHz(250kW
0°)で英語放送を行うことを登録しているが、4月17日現在確認されていない。スケジュールでは07:00-09:00に放送することになっている。他のパラレル周波数はすべて受信できるが3960kHzのみ受信されていない。
(WWDXC TP 1501)
◎Voice of Indonesiaの3325kHz復活
米国のRon Howard氏によると、Palangka Raya送信のVoice of Indonesia
3325kHzはこのところ長期間受信されていなかったが、4月22日に復活しているのが確認された。復活したのは同日22:00以降であった。 (WORIG
4/22)
米国のBruce
Churchill氏によると、3325kHzの復活はJakartaとPalangka Rayaの間の音声回線の不具合によるものとされているが、復活後に信号の質が大幅に改善されていることから、回線だけでなく、送信機自体にも問題があり、送信機の修理も行っていたのではないかと推測される。
(WWDXC TP 1502)
◎軍事通信用信号の情報
米国のPaul
Staupe氏によると、短波帯での軍事通信に使用される信号を識別するのに有用な情報がhttps://www.sigidwiki.com/wiki/Category:Militaryに掲載されている。(WORIG
4/25)
◎RadioDXFreunde来る6月5日に放送
ドイツのRalf Bender氏によると、Radio
PowerRumpel、DecadeAM、Studio97eins、SchanzFMの4局共同によるDXer向ドイツ語特別番組
RadioDXFreundeが来る6月5日の22:00-04:00にChannel
292より6070kHzで実施される。再放送は6月16日の20:00-02:00に6070kHzで行われる。受信報告にはeQSLが発行される。 (WORIG
4/27) 詳しくはRadioDXFreundeのURL https://radiodxfreunde.de/を参照して下さい。
◎Encore - Classical Music on Radio
Tumbrilの最新スケジュール
Encore - Classical Music on Radio TumbrilのBrice Avery氏によれば、同局の最新スケジュールは以下の通り。
本放送 日曜 19:00-20:00 6070 9670 Channel 292 欧州向
再放送 日曜 10:00-11:00 7730 5850 WRMI 欧州・北米向
月曜 01:00-02:00 9670 Channel 292 欧州向 06:00-07:00 3955 Channel 292 欧州向
月曜 11:00-12:00 5950 WRMI 北米向
火曜 22:00-23:00 15770 WRMI 欧州・北米東部・アイスランド向
土曜 04:00-05:00 6070 Channel 292 欧州向
詳細はhttp://www.tumbril.co.ukを参照のこと。WRMIとChannel
292の送信料金は妥当なものであるが、それでもWRMI月200ドル、Channel
292に月200ユーロの送信料が発生する。コストを賄うためにPaypal等によるリスナーからの寄付を募集中である。(WORIG 4/28)
◎VORW 4月30日より毎週高出力で放送 ~QSL発行再開
米国のVORW
Internationalは4月30日以降毎週土曜日の01:00-02:00に9670kHz(Moosbrunn送信所、100kW)にて欧州・ロシア・中央アジア・東アジア向に放送する。これに伴い2020年以来停止していたQSLの発行を再開する。受信報告は〈vorwinfo
@ gmail.com〉へ。(WORIG 4/28)
◎中国で3ラジオ放送局を廃止に
中国国家広播電視総局が3月に発表した「放送局名録」によると、2022年度第一四半期中に以下の3ラジオ局が廃止されることになった。
外語教学広播 北京 1008kHz
泰安旅遊広播 山東省泰安 90.1MHz
普城農村広播 山西省普城 106.3MHz
北京の外語教学広播1008kHzはまだ出ているが、外国語のレッスン番組はなく、CRIのEasy FM(91.5MHz、英語)の番組を中継している。
(weibo.com 4/13 4/18) 普城農村広播は2013年に開局したばかりでした。
◎FRS Hollandが放送開始40周年記念ブックレットとCDを発行中
FRS Hollandは2020年に放送開始40周年を迎えたが、これを記念したブックレット「FRS 40th Anniversary
Booklet」と「FRS 40th Anniversary CD」を現在も発行中である。
FRS 40th Anniversary
Bookletは32ページ、40年に渡る放送の記録、リスナーからの声、当時の写真・ロゴを収録した冊子(オールカラー版)である。
FRS 40th Anniversary
CDは、1980年8月の放送開始時の録音、2020年11月8日の40周年記念特別放送の録音、40周年記念ジングル集などを80分に渡り収録したオーディオCDである。
価格はそれぞれ€5+送料€2.5、申込・送信先はFRS Holland, P.O.Box 2702 in 6049 BE Herten, the
Netherlands、またはPayPalで〈frs @ frsholland.nl〉へ送金する。(FRS Holland)
◎米国GatesAir社をフランスThomson社が買収に
米国のBen Dawson氏によると、米国の送信機・通信システムメーカーGatesAir社をフランスのThomson
Broadcast社が2022年第2四半期までに買収合併することが4月24日発表された。1922年設立のGatesAir社は過去100年にわたり米国の放送局に送信機やネットワークを提供する会社として君臨してきた。米国の大規模送信機メーカーはNautel社がカナダへ、Broadcast
Electronics社がイタリアへ身売りしており、大規模送信機メーカーは米国から消え去ることになる。(WWDXC TP 1502)
創立100周年が入っているGatesAir社のロゴ
◎RFE/RLの記者がロシアのミサイルで死亡
ドイツの Hansjörg Biener博士によると、RFE/RLの記者Vira
Hyrychさん(55)の居住するウクライナ・キーウ市内の建物が4月28日夜間にロシアのミサイル攻撃を受け、彼女は死亡した。国連グテーレス事務総長のキーウ訪問に合わせたと見られるロシアによる対キーウ・ミサイル攻撃の一環であった。詳細はhttps://www.rferl.org/a/rferl-hyrych-killed-kyiv/31826912.htmlを参照のこと。(WORIG
4/29)
◎オーストラリア国内短波局へのコールサイン付与を停止
オーストラリアUnique RadioのTim Gaynor社長によると、オーストラリアのACMA(Australian Communication and
Media
Authority)は、オーストラリア国内及びオーストラリア領土の国内向短波放送局に今後はコールサインの付与を行わないことになった。但し以前に免許された局でコールサインを持っている局は当面使用できる。放送免許付与状況はACMAのHP(https://web.acma.gov.au/rrl/assignment_range.search)で検索することができる。(WORIG
4/28)
出典の略称
WORIG : World of Radio io group
WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
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