月刊短波2023年6月号(第3版)
編集 赤林隆仁  時間  JST

◎Atlantic 2000が創立41周年記念放送 3版新規
 
ドイツAtlantic 2000のRalf Bender氏によると、2023年6月10日にAtlantic 2000は創立41周年記念放送を行う。同局は1982年6月2日に最初の放送を行っており、6月で放送開始41周年を迎える。特別放送は6月10日の17:00-18:00にChannel 292より6070、9670kHzで行われる。併行してオンライン上でも行われる。受信報告(最低15-20分の番組詳細が必要)には特別QSLを発行する、宛先は<atlantic2000international @ gmail.com>。リモートSDR受信の場合はその受信機の所在地を正確に記すこと。(WORIG 6/8)

◎Tropical Bands Monitorの6月改定版発行 3版新規
 米国のGlenn Hauser氏によると、Tropical Bands Monitorの6月改定版が発行された。http://www.dswci.org/tbmonitor/2023.pdfよりダウンロードできる。(WORIG 6/5)

◎台風2号でグアムKTWRのアンテナに大きな被害 ~他送信所に振替えも・日本語放送は休止     2版追加 3版追加

 
インドのAlokesh Gupta氏によると、2023年5月24-25日に台風2号(Mawar)がグアム島を直撃し、KTWRでは短波送信用のアンテナ5基すべてが大きな被害を受け送信が停止した。現在被害の規模を調査中である。KTWRの職員に被害はなく無事であった。(WORIG 5/26) 
    ンドのAlokesh Gupta氏がグアムのKTWRより受け取った情報によると、同局の台風被害は極めて甚大で完全に元の状態に復旧するには相当の時間を要することが分かってきた。2023年6月6日現在KTWRが送信していた番組の約50%は他の送信所に振替えて送信を行っている。
 例えば南アジア向のDRM放送は6月6日よりTashkent送信所より以下のスケジュールで実施される。
 水-土曜 00:15-00:45 15390 月曜 00:00-00:45 15390 月曜 01:00-01:30 15205
(WORIG 6/6)
    5/28の日本語放送Friendship Radioも取りやめとなった。(JSWC 大武逞伯理事)
    日本語放送Friendship Radioを制作しているビージャパンの発表ではKTWRのアンテナ復旧と送信再開まではすべての番組をキャンセルして放送を休止する。インターネットによる代替は検討中だが6/4の番組は行わない。(赤林)KTWRの代替送信はTashkentの他、Kununurra、Dhabayyaからも行われることになりそうです。
   


被害を受けて素子が垂れ下がったアンテナ(同局のTwitterより)



◎グアムKSDAの短波送信用アンテナにも被害 
3版追加

 インドのJose Jacob氏がAdventist World Radioから受け取ったメッセージによると、同局のグアム送信所KSDAは台風2号(Mawar)により、2基の短波送信アンテナに被害を受けた。別の2基はメンテナンス作業中で使用できず、A23シーズンに使用可能なアンテナは1基のみとなったが、5月末にはこのアンテナのみで通常スケジュールによる送信を復帰する予定である。実際にはもう1基も復旧した模様で2023年5月28日より2基のアンテナで送信を再開している。モニターした実際のスケジュールはhttps://qsl.net/vu2jos/KSDA_Mawar.pdfを参照のこと。(WORIG 5/28) 
 インドのJose Jocob氏がAdventist World Radioから受け取った情報では、グアムKSDAは一部の送信が可能であった。但し5月31日-6月6日は電力供給が途絶し、完全に送信が停止していた。6月7日よりは以下の送信が復活しているのを確認した。19:30 15450 11720 20:00 11855 15210 (15500では聞こえない)。(WORIG 6/5 6/8)

◎台風2号でUSAGMのTinian送信所にも被害   2版新規
 
米国のBen Dawson氏によると、台風2号で、USAGMのTinian送信所のアンテナ1基が損傷を受け、反射器のワイヤーが垂れ下がったが、他のアンテナで代用(2018年の台風被害の後このような事態に対応できるように整備された)され、送信に影響はなかった。(WORIG 5/29)

◎RAE日本語放送変更   2版新規
 米国WRMI中継で行われているアルゼンチンRAEの日本語放送のスケジュール・周波数が5月12日より変更された。新スケジュールは以下の通り。
 火-金曜 08:00-09:00 7570 Okeechobee 100kW 315°
(JSWC 大武逞伯理事)

◎アルジェリア新局Ifrikya FMが短波で放送

 英国のAlan Roe氏によると、アルジェリアより新局Ifrikya FMが短波で放送を開始した。放送開始はで13:55で周波数は9470kHz、アフリカ音楽がふんだんに放送されている。
 フランスのChristian Ghibaudo氏によると、14:00前後にs/onしている。放送はフランス語と英語で、英語のIDは「Ifrikya FM, the Voice of Africa」と言っている。周波数は21550、13790kHz。
 英国のTony Rogers氏によれば、この局は2023年5月3日より放送を開始したもので、 Radio Algérienneの発表では同局が出資してアフリカ諸国向に音楽や情報を届けるために設立された放送局で、アルジェリア南部TamanrassetFM送信所(105.6/98.4MHz)及びアルジェリア国内の短波送信所よりアフリカ9ヵ国(アルジェリア、ブルンジ、チャド、レソト、マリ、カメルーン、ニジェール等)からのスタッフにより5カ国語(アラビア語、フランス語、ハウサ語、バンバラ語、タルキ語)で24時間放送を実施する予定であるという。元記事(フランス語)はhttps://news.radioalgerie.dz/fr/node/25665、https://news.radioalgerie.dz/fr/node/25723を参照のこと。 同氏によると同局はFacebookを開設している。 https://www.facebook.com/profile.php?id=100090062677320。(WORIG 5/5)
   フィンランドのMauno Ritola氏によれば、同局の連絡先は、 21 Boulevard des Martyrs, 16000 Algiers, Algeria、URLはhttp://ifrikyafm.com、E-mailは<ifrikyafm @ gmail.com>、局長はMohamed Sayem氏である。
 WRTH2023Updateに以下のスケジュールが掲載されているが、実際にはこの通りには出ていない。bec:Bechar送信所、org:Ouargia送信所。
 12:00-15:00 9470bec、15:00-18:00 15110bec、18:00-20:00 17600bec、18:00-21:00 17560org、20:00-03:00 21550bec、21:00-00:00 21455org、00:00-03:00 17560org、03:00-05:00 15160org、03:00-06:00 17600bec、05:00-18:00 13790org、06:00-12:00 13570bec。
 受信報告にはeQSLが発行されるとのこと。(WWDXC TP 1543)

Ifrikyaのロゴ



◎ビルマ向少数民族系新秘密局Burma News International放送開始
 ビルマ向の新秘密局Burma News Internationalが放送を開始した。スケジュールは以下の通り、放送はビルマ語。
 10:00-10:30 13710 Dhabayya 250kW 90°
    20:30-21:00 17730 台湾褒忠300kW 285°
 22:00-23:00 21710 Dhabayya 250kW 90°
(WRTH Update 5/23) Burma News International (BNI) は2003年にビルマ西部のインドやバングラデシュとの国境地域にある4報道機関によって設立され、その後タイ国境地域の報道機関も加わって、現在は15の非政府系・少数民族系独立報道機関(Chin World、Development Media Group、Independent Mon News Agency、Kachin News Group、Kaladan Press Network、Kantarawaddy Times、Karen Information Center、Khonumthung News Group、Mizzima News、Myitkyina Journal、Narinjara News、Network Media Group、Shan Herald Agency for News、Than Lwin Times、 The Voice of Shan Ni)の連合体となっています。ビルマ全体に少数民族に関する正しいニュースを配信することを目的としています。URLはhttps://www.bnionline.net/enです。21710kHzでは21:00からビルマ語放送が行われていますがこの局かどうか判断できません。



◎Radio Libertyロシア語中波放送を強化

 ウクライナAlexander Miatlikov氏によると、Radio Liberty(RL)のロシア語放送はリトアニアViesientos送信所から1386kHzで03:30-06:00に行われていたが、4月初めより更にアルメニアGavar送信所より864kHzにて23:30-00:30、エストニアTartu Pajukurmu送信所より1035kHzにて03:00-04:00にも行われている。
(BDXC "Communication" May via WWDXC TP 1540)



◎Gavar送信所からのTWRは送信縮小
 ウクライナAlexander Miatlikov氏によると、上記の関連かGavar送信所の864kHzを20年以上ロシア語放送に使用していたTWRはこの周波数でのロシア語及びウズベク語放送を停止した。Gavar送信所の864kHzは現在以下のスケジュールで送信されている。
 23:30-00:30 RLロシア語
 02:10-02:25 TWRトルクメン語
 02:25-02:40 TWRカザフ語
 02:40-02:55 TWRカラカルパク語
(BDXC "Communication" May via WWDXC TP 1540)

◎Denge WelatはTashkent送信所より
 ドイツのKai Ludwig氏によると、クルド秘密局Denge Welatは送信所をブルガリアKostinbrodからモルドバGrigoriopolに変更していたが、最近はウズベキスタンTashkent送信所から出ているとされている。この局は過去フランスIssoudun、セルビア旧Bijeljina、アルメニアYerevan Gavar、ロシア旧Samara送信所から出ていたこともあり、状況によって送信所を変えている。(WWDXC TP 1540)

◎BDXC「Broadcasting In English A23」発行
 英国のBritish DX Clubより有料冊子出版物「Broadcasting In English A23」が発行された。価格は送料込みで£5、€6、US$6、またはIRC3枚である。申込先はAndrew Tett
British DX Club, 19 Park Road, Shoreham-by-Sea, BN43 6PF,U.K.である。Paypalの送金先は<bdxc @ bdxc.org.uk>である。(BDXC "Communication" May via WWDXC TP 1540)

◎BBC World Serviceがスーダン向緊急pop-upラジオサービス
 米国のStephen Luce氏によると、BBC World Serviceはスーダン内戦を受けて2023年5月2日より、緊急のアラビア語pop-upラジオサービスを実施する。今後3ヵ月に渡り1日2回スーダン及び周辺諸国の人々向にニュースと情報を提供する。番組はアンマン、カイロにいるチームで監修・制作される。内戦の中で生存に必要な情報を提供する。スケジュールは毎日16:00-16:30に21510kHz(Dhabayya 250kW 206°)、00:00-00:30に16310kHz(Dhabayya 250kW 206°)である。(WORIG 5/1)

◎Music Programs on Shortwave A23 第2版
 英国のAlan Roe氏によると、「Music Programs on Shortwave A23」の第2版がpdf版で提供されている。https://app.box.com/s/kbdxb4c5lwpju0kpoi27aiwc35br2g2aまたはhttps://bit.ly/3LgKNJ2よりダウンロード可能である。(WORIG 5/1)

◎ルーマニアの中波局再開
 ルーマニアのRADIOCOM (Societatea Na ianională de Radiocomunica Soii SA) はConstanta近くのValu lui Traian送信所より1458kHz 50kWでRadio Româniaのニュース放送を開始した。この送信所は過去数年間使用されておらず、送信棟の屋根は壊れ、送信機には雨水が浸水して使用不能であった。そのため40万ユーロをかけて送信機を新調しての再開となった。ルーマニアは現在のところ中波を廃止する計画はなく、Bucharestの送信所も同様に更新されるものと思われる。(Medium Wave News 69/02 May/June 2023 via WORIG 5/4)

◎Radio Ukraineリトアニアから中継
 Radio Ukraineの英語ニュースが毎日09:00より数分間リトアニアより1386kHzで中継されている。日によっては英語の討論番組が15分程度ニュースに続いて放送される。(Medium Wave News 69/02 May/June 2023 via WORIG 5/4) Radio Baltic InternationalのViesintos送信所75kW。

◎オーストラリアの120mb局
 オーストラリアのCraig Seager氏によれば、同国では以下の120mb局が健在である。
 2310 Shortwave Australia 21:10頃ジャズなど
 2325 Station X, Wee Waa 試験送信 21:54頃
 2368.5 Radio Symban, Sydney 18:49頃ギリシア・キプロス音楽
(ARDXN May via WORIG 5/5)

◎短波デジタル固定実験局発動 2版追加
 木村良太氏によると、千葉県に短波デジタル固定実験局が開設されている。総務省総合通信基盤局電波部電波政策課の公開情報によれば、DATACOM SERVICES合同会社に対して以下の2実験局が免許されている。
 コールサインJS2RA 免許期間 2022年9月15日-2023年12月31日 米国シカゴ向データ送信用 10kW
    電波形式 D1D 6864 6900 9081 9126kHz   G1D 10845 10953 12117 12159 14673 14736 16119 16209kHz

    コールサインJS2RB 免許期間 2023年1月15日ー2023年12月31日 フィリピン向データ送信用 5kW
       電波形式 D1D 6864 9081 10845 12117kHz
         G1D 14673 16119kHz
   金融取引用データ通信の実用化を目指しており、送信所は千葉県袖ケ浦市久保田で、それぞれの方面向のログペリアンテナが建設されている。詳細はhttps://jj1wtl.seesaa.net/article/499204144.htmlを参照のこと。
 全国法人リストによればDATACOM SERVICES合同会社は2016年設立で、本社所在地は東京都中央区日本橋室町4-3-9となっている。
 短波帯デジタル固定局については総務省情報通信審議会陸上無線通信委員会に作業班は設けられ2022年12月~2023年3月に3回の検討が行われ、パブリックコメント及び答申を経て2023年下期に制度化を行う予定となっている。金融関係のデータ通信では遅延が大きな問題となる。東京-シカゴ間の場合衛星通信では約260ms、光ケーブル通信では約50msの遅延が生じるが短波通信の場合は33msと最小で済み、設置費用もかからない点が大きなメリットといわれている。米国では2018年時点で157の実験局が存在する。電波形式は旧F9に分類されたものでD1Dは「振幅・角度変調単一チャンネルデータ伝送」方式、G1Dは「位相変調単一チャンネルデータ伝送」方式と呼ばれるもの。(赤林)木村氏によれば房総半島には同類と見られる短波アンテナを備えた局があと2局観察されたそうです。詳しくはhttps://jj1wtl.seesaa.net/article/499505940.htmlを参照して下さい。米国では公共財産である短波周波数帯を利益を求める一部の人々に占有させるのはどうかと言う反対意見も存在します。

◎FCCが短波データ通信実験局を承認
 米国のBill Smith氏がExperimental Mews #8の報道として伝えたところによると、米国FCCはAmberwell LLCより申請された短波データ放送実験局の申請を承認した。コールサインはWN2XKQ、7490-14520kHz間で15波を、データ通信用に既存の短波サービスに影響を与えないという条件で使用できる。許可出力は24kW。免許期限は2025年3月1日まで。(HCDX 5/20) 上述のJS2RA/JS2RBの相手局とも考えられます。

◎DPA Mac社の短波データ通信免許申請に対して異議申し立て
 コンサルティングエンジニアのAlex Pilosov氏は、DPA Mac社がFCCに申請している短波データ通信放送について異議申し立てを行った。DPA Mac社はウクライナ向DRM放送(VOA放送の再送信)の実施で短波免許を取得した後その設備で放送以外のデータ通信を行う予定とされている。Alex Pilosov氏は外国と利害関係がある免許申請が制限されている点を指摘し、DPA Mac社の背後にイスラエルの金融取引データ業者が存在し、法的に問題のある「外国人による放送以外の目的での電波利用」であるとしている。なおFCCには他の2社が同じ目的で免許申請を行っている。(WORIG 5/9)


◎Broadcasting in Russian Handbook第34版発行
 ロシアのAlexander Berezkin氏によれば、St.Petersburg DX Clubから第34版の「Broadcasting in Russian Handbook」が発行された。「空中波放送の部」では長波、中波、短波帯で行われているロシア及び世界のロシア語放送33ヵ国49局についての、局名、周波数、放送時間、送信地、出力、ターゲットエリア、住所、電話・FAX番号、URL、SNS、メールアドレス、QSLポリシーが掲載されている。A23スケジュールが反映されている。「インターネット放送の部」では20ヵ国24局のロシア語インターネット放送を紹介している。「歴史の部」ではロシアにおけるTrans World Radioの活動について記述している。全文ロシア語でA5版72ページ。購入希望者は<dxspb @ nrec.spb.ru>同クラブに問い合わせること。(RUS-DX #1256 5/7 via WORIG 5/7)

◎ギリシアOlympia Radioが短波サービス放送実施
ロシアのViktor Tsekhanovich氏によると、ギリシアの海岸局Olympia Radioはギリシア語によるニュース評論を以下のスケジュールで放送している。モードはUSB。
 20:45-21:20 13134 17341
 04:45-05:20 8776 13134
    受信報告等の宛先は<olymprad @ otenet.gr>または<shipsva @ otenet.gr>。
(RUS-DX #1256 5/7 via WORIG 5/7)

◎IRRSがウクライナ支援キャンペーン
 イタリアのIRRS-ShortwaveのRon Norton氏によると、同局はウクライナ支援キャンペーンを行い募金等を実施している。キャンペーンの詳しい内容はhttps://nexus.org/broadcasting-to-ukraine-and-conflict-zones-campaign/、募金に関してはhttps://donorbox.org/supporting-broadcasting-to-ukraine-and-conflict-zonesを参照のこと。(WORIG 5/9)

◎不明局「Music 4 Joy」がNauen送信所から放送
 英国のDave Kenny氏がチェックしたMedia Broadcast社の送信スケジュールによれば、A23スケジュールで新たに「Music 4 Joy」という音楽局が送信を開始
している。スケジュールは以下の通り。
 3/26-6/30 火・木 7/1-10/28 日・火・木 22:00-23:00 17670 Nauen 東アジア向
    3/27-7/1 水・金 7/2-10/29 月・水・金 03:00-04:00 11790 Nauen アフリカ東部向
 3/27-7/1 水・金 7/2-10/29 月・水・金 03:30-04:30 9755 Nauen 欧州・中東向
 3/27-7/1 水・金 7/2-10/29 月・水・金 05:00-06:00 9800 Nauen アフリカ向
 この局の詳細は不明だが、アナウンス一切なしの電子音楽の番組である。Nauen送信所の送信料は安くない筈だが。(BDXC Communication May via WORIG 5/10) B22にも既に受信されていますが正体不明です。

◎サウジアラビアがAl Jazeelaに対抗する大規模英語ニュースチャンネルを計画
 英国のMike Terry氏が同国のFinancial Timesの報道として伝えたところによると、サウジアラビアはカタールのAl Jazeelaを上回る規模の英語ニュースチャンネルを立ち上げる予定である。目的は利益ではなくサウジアラビアの世界での影響力拡大である。まだ準備段階だが、国による数十億ドル規模の巨大な資金の投入により経済・メディアでアラブ首長国連邦にとって代わることを目指している。既に設立されているAl Arabiyaもその一環である。国営メディアであるため番組は検閲され、サウジアラビアに都合の良い情報のみが放送される点がAl Jazeelaとは異なる。(WORIG 5/10)

◎韓国の京畿放送の閉局疑惑で家宅捜索 ~文政権から閉局圧力か?
 英国のMike Cooper氏が、韓国聯合ニュースの報道として伝えたところによると、韓国のソウル北検察局は2023年5月10日、韓国放送通信委員会のオフィス及びソウル南方の水原市役所を家宅捜索し証拠種類等を押収した。2019年の免許更新の際に水原から放送していた京畿放送(KFM)に圧力をかけ、同局を不当に閉局させた容疑である。2019年の京畿放送の再免許の際には「条件付きで3年間のみ」の免許が交付された。同放送は翌2020年2月に突如閉局を宣言し、3月30日に閉局してしまった。韓国で通常の地上波ラジオ放送が閉局したのはこれが初めてであった。閉局の真の理由は、同局のレポーターは当時の文在寅大統領に厳しい質問を浴びせたためで、大統領府から閉局圧力がかかったとされていた。(WORIG 5/10) 同局は他のネットワークに属さない京畿道のみをサービスエリアとして放送する地域専門局で、99.9MHz 5kWで水原から放送していました。閉局理由は表向き「経営上の理由」とされていました。

周波数を図案化したロゴ

◎2023年EDXC総会
 2023年のEDXC総会(European DX Council Conference)は既報の通り9月7-10日にフランスMetzのHotel Campanileにて開催される。参加希望者は事務局のChristian Ghibaudo氏<chr.ghibaudo @ gmail.com>またはChrissy Brand氏<chrissylb @ hotmail.co.uk>に連絡すること。総会の詳細はhttps://edxcnews.wordpress.com>を参照すること。(BDXC "Communication" #582 May 2023 via WWDXC TP 1541)

◎ラオスの中波が停波
 スリランカのSarath Weerakoon氏によると、Lao National Radioのメイン周波数567kHzが2023年5月9日より停波している。567kHzの送信所は首都Vientianeの北49kmのWienchan(北緯18度20分18.95秒、東経102度27分00.73秒)にあり、Harris社製200kW送信機、279m高のマストから出ていた。(WWDXC TP 1541)

◎Radio Lentaの放送時間
 ウクライナのAlex Miatlikov氏によると、リトアニアのSitkunai送信所から1557kHzで行われているRadio Lentaの放送は現在00:40-07:05に行われている。4月初めには00:45-09:05であった。用意できる資金の額で放送時間を変えているようである。中国語講座や軍事音楽も放送されている。(WWDXC TP 1541) 元々「中立的なニュース」の放送するための非ロシア系局です。「月刊短波」2022年8月号も参照して下さい。

◎ペルー局3局の話題
 スウェーデンのFredrik Dourén氏によると、ペルーHunataのRadio Cultural Amauta(OAX5S)が弱いながら4955kHzで09:43頃放送していたのを確認できた。放送では使用周波数を99.9MHzと4955kHzとアナウンスしていた。(SWB 5/14 via WORIG 5/14) 
 オーストラリアのBob Wagner氏はTarmaのRadio Tarmaを4775.04kHzで19:10に確認した。信号はとても弱かったが内容は確認できた。
 同氏はChazutaのRadio Logosらしき局を4810kHzで19:05に受信した。IDは一切出なかったが、より近いBonaireのリモートSDRで受信した4810kHzの内容と一致していた。Victoria州Mount Evelynでこの局が聞こえるのは稀である。(NASWA Flashsheet May 14 via WORIG 5/14)Radio Cultural AmautaのURLはhttps://radioamautaperu.com/、メールは<radioamauta1960 @ gmail.com>。URL上ではFM99.9MHzのみ表示されています。Huanta市内向に99.9MHz、ペルー全土向に4955kHzと使い分けているようです。ペルーではAM局は減少していますが、短波局が無くなった訳ではないようです。

◎EDXCカントリーリスト発行
 オーストリアのMichael Öxner氏によると、European DX Council発行の2022年版カントリーリストが公開されている。https://edxcnews.files.wordpress.com/2021/12/edxc-radio-countries-2022.pdf?force_download=true。(SWB 5/14 via WORIG 5/14) 大陸別に放送局のある全カントリーが掲載されています。日本はZONE45、略称はJです。

◎Rohde&Schwarz社より超高級SDR「R&S® ESMW」発売
 オーストリアのChristoph Ratzer氏によると、ドイツRohde&Schwarz社はプロ用超高級広帯域モニタリングSDR「R&S® ESMW」を発売した。高感度、高精密度、高直線性を誇る最高級の受信機で、価格は標準版が€56,000(約823万円)、フルオプション版は€133,000(約1955万円)と高価である。BCLの場合、良いアンテナと受信環境があればPerseusやWinRadio G33クラスのSDR受信機で十分な受信性能が得られるとは思われるが。(SWB 5/14 via WORIG 5/14) 最高級のSDR受信機と言えましょう。標準では20MHz-6GHzが受信範囲で短波を受信するにはオプションをつけると8kHz-80GHzが受信可能になるそうです。Rohde&Schwarz社の日本語ページで詳細を調べることができます。https://www.rohde-schwarz.com/jp/products/aerospace-defense-security/desktop-and-rackmount-single-channel/rs-esme-wideband-monitoring-receiver_63493-570850.html。英文カタログはhttps://scdn.rohde-schwarz.com/ur/pws/dl_downloads/dl_common_library/dl_brochures_and_datasheets/pdf_1/ESME_bro_en_5215-7268-12_v0300.pdfよりダウンロードできます。

R&S® ESMWのカタログ


◎BBCキプロス中継局復活
 イスラエルのAlexei Lubich氏によると、BBCのキプロス中継局が5月12日より復活しているのが確認された。周波数は中波の639、720kHzの2波で、試験送信らしく音楽と試験送信である旨のアナウンスが繰り返し英語で流されていた。(SWB 5/14 via WORIG 5/14)

◎米国AM局と自動車ラジオの蜜月時代に幕
 英国のMike Terry氏が「Outside the Beltway」の報道として伝えたところによると、米国では多くの自動車メーカーがAMラジオの車載を停止する傾向にあり、過去100年続いたAMラジオ局と自動車ラジオの蜜月関係が終焉しつつある。既にBMW、フォルクスワーゲン、マツダ、テスラはEV車へのAMラジオ搭載を停止していたが、ついにフォード車はすべての車種について新車にはAMラジオと搭載しない決定を行った。米国に4185局あるAM局のオーナーは死活問題として反対し、有力議員を通じて議会にAMラジオ車載の義務化を求めている。但し共和党の中には「AMラジオは左翼思想を流している」としてAMラジオの車載廃止に賛成の声もあり足並みは揃っていない。米国のAMラジオ局の最盛期は1950-1970年代で、その後はFM局が優勢となり、これに対抗してAM局は移動中の車内で受信状態が少々悪くなっても差し支えない話中心の「Talk Radio」に番組をシフトさせて生き残りを図ってきた経緯がある。新技術に不慣れな高齢ドライバーは情報・娯楽をAMラジオで得る他に方法がないが、若いドライバーの車内での情報・娯楽の中心はスマホであり、FM放送も含めてカーラジオを聴くのは携帯の電波が届かない場合に限られてきている。AM局の中には災害時のメディアとしての役割を強調して車載廃止に反対しているところもある。原記事はhttps://www.outsidethebeltway.com/am-radios-slow-demise/を参照のこと。(WORIG 5/14)

◎自動車ラジオで米国放送業界が巻き返し ~AM自動車ラジオ義務付法案提出か?
 英国のMike Terry氏が「Axious」の報道として伝えたところによると、EV車からAM自動車ラジオを排除する動きに対して超党派の議員グループがAM自動車ラジオの法的義務付けに動いている。EV車メーカーの言い分は、電気モーターからの雑音でAMラジオは聞きにくくなるためで、代替措置としてストリーミングやスマホアプリで聞けば良いとするものである。それに対しての反対意見は、全米5,000万人がAM自動車ラジオを利用しており、ドライバーが新しいメディアにアクセスできるとは限らず、災害時等の重要な安全警告を見逃す恐れがあるというものである。超党派議員グループでは、すべての新車にAM自動車ラジオ搭載を追加料金なしに義務付け、すでにAMラジオを排除したEV車メーカー(BMW、フォード、マツダ、ポールスター、リヴィアン、テスラ、フォルクスワーゲン、ボルボ)には消費者にAMが使えないことを公表することを義務付ける内容の法案を提出することを目指している。主唱者の一人であるJosh Gottheimer民主党下院議員は「携帯電話が切れたり、インターネットが遮断されたり、家に電気や電力が来なくなってテレビが映らなくなったりしても、AMラジオをつければ良い」とその有用性を語っている。原記事はhttps://www.axios.com/2023/05/17/am-radio-congress-carを参照のこと。(WORIG 5/17)

◎カナダは米国での車載AMラジオの義務化を希望 ~「Save AM Radio」キャンペーン
 Canadian Radio Newsによると、米国ではElon Reeve Musk氏が電気自動車にラジオを搭載しない方針を発表するなど、カーラジオを廃止する動きが盛んだが、これに反対して安全上の観点からAMカーラジオの車載義務化を望む声も大きい。カナダでは米国でAMカーラジオ新車に搭載することが義務化されると、車種の違いによるコストを最小限に抑えることができるため、これを希望している。カナダの「Coast to Coast AM」は、番組タイトルにAMを強調していることから、リスナーに対して、AM受信機の搭載を義務付けるための請願書にテキストで署名するよう促すコマーシャル「Save AM Radio」を制作、2023年4月29日より流している。(IRCA DX Monitor May 13版 via WORIG 5/9)

◎インド政府携帯電話へのFMラジオ搭載を勧告
 英国のMike Terry氏によると、インド政府はメーカーに対して、携帯電話にFMラジオ受信機能を搭載するように勧告した。FM受信機能を使えなくしている機種については必要に応じて受信可能にすることも求めている。これは強制ではないが、事実上の義務付けである。(WORIG 5/17)

◎Shortwave Radio Winsenがスケジュール変更
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、同国のShortwave Radio Winsenは2023年5月13日よりスケジュールを変更した。新スケジュールは以下の通りである。
 00:00-07:00 6160   02:00-08:00 3975
   日曜 16:00-24:00 6160
   放送対象地域は英国、アイルランド、ベネルクス諸国である。この局の受信報告に対してWorld Wide DX ClubはQSLカードを発行する。受信報告の宛先はWorld Wide DX Club - Shortwave Radio, P.O.Box 1214, 61282 Bad Homburg, Germanyである。QSL発行条件は30分以上受信し、返信料€3以上を支払うことである。なお局(URLはhttps://shortwaveradio.de)では寄付も募っている、寄付金の送り先はIBAN: DE82 5186 1806 0000 0025 77、またはBIC: GENODE51OBMで、名称は「Freundeskreis Shortwaveradio」。(WWDXC TP 1542)

◎Radio Twente Gold中波周波数変更 ~短波でも放送中
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、オランダのRadio Twente Gold(https://www.twentegold.nl)は1920-50年代のヒット曲を専門に流す局だが、2023年4月26日に今まで使用していた1467kHzの放送を停止し、5月6日より1008kHzに周波数を変えて放送を再開した。その間はインターネット放送のみとなった。現在の中波放送のスケジュールは14:00-05:00である。スケジュール表によると、短波でも放送しておりスケジュールは以下の通りである。
 土曜 18:00-19:00  日曜 18:00-20:00 5140
(WWDXC TP 1542) 連絡先はPostbus 2, 7550 AA Hengelo, Nederland。5140kHzはCharleston Radio Internationalが使用しているドイツBerlinの送信所から出ているものと思われます。

◎KVOHのトラブル続く
 英国のDave Kenny氏によると、米国カリフォルニア州Simi ValleyにあるKVOHの短波送信機にトラブルが多発し、同局のRay Robinson社長によれば2023年5月5日より修理に当たっているとのことである。同局の短波放送は金-月曜の09:00-14:00 9975kHzのみとなっている。放送は英語で日曜の09:00にのみスペイン語のDX番組が放送されている。インターネットではスペイン語で24時間放送を行っている。番組表はhttp://www.voiceofhope.com/schedule/kvoh_program_grid.pdfを参照のこと。(WWDXC TP 1542)

米国WJHRスケジュール変更
 英国のDave Kenny氏によると、米国フロリダ州Miltonの宗教局WJHRは2023年4月より放送時間を1時間早めて、22:00-06:00 15555kHzに変更している。この局はキリスト教原理主義の説教を専門に放送している。公称出力50kWだが、実際には非常に弱い出力のようで欧州では殆ど受信できない。(BDXC via WWDXC TP 1452)

◎掲陽交通旅游広播が閉局 
 広東省の交通旅游広播(95.2MHz)が2023年5月1日に閉局した。106.5MHzで放送していた掲陽農業広播が同日に掲陽農業交通広播に改名され、事実上廃止統合された形となった。https://mp.weixin.qq.com/s/ylDGWpD2BPxBz3B23sXMIgに改名された掲陽農業交通広播のプロモーションビデオが公開されている。(Cahcn自留地 5/3)  掲陽市は小都市のように見えますが人口600万人以上です。



韶関交通旅游広播が閉局
 広東省の韶関交通旅游広播(97.5MHz)は2023年5月15日の01:00に閉局した。同時にTV放送の韶関緑色生活チャンネルも閉局した。何れも韶関市広播電視台の放送で、閉局は前日の5月13日に公告された。閉局により韶関市広播電視台にはラジオ放送として韶関綜合広播(105.7/89.1MHz)とTV放送として韶関新聞綜合チャンネルが1つづつ残るのみとなり、広東省の市レベルでは最も少ない放送数の広播電視台となる。韶関緑色生活チャンネルは2022年5月30日に開始されたばかりであり、1年も経たずに閉局したことになる。広東省では韶関交通旅游広播、掲陽交通旅游広播の2局が5月に閉局されたことになる。2022年11月には既に茂名農村之声が閉局されており、1年足らずの間に3局のラジオ局が閉局された。インターネットの発展で既存のラジオ・TVメディアが衰退してきた上に地方政府の財政が悪化しており、経費削減のため今後もラジオ放送やTVチャンネルの削減が実施されることが予想される。(Cahcn 5/15) 人口は掲陽市の半分の約300万人です。



◎Global Radio Guide 2023年夏版発行
 米国Teak Publishing社より「Global Radio Guide 2023年夏版」(第20版)が発行された。Larry Van Horn 氏(N5FPW)編集、Gayle Van Horn's 氏(W4GVH)執筆である。特集は「THE IONOSPHERE IS ALIVE」、サイクル25で活発化した伝搬状態を放送局数が減少して行く中でBCLとしてどのように活用して行くかに焦点を当てている。定番の国際放送スケジュール表、長波~短波24時間受信リストは500局分を掲載している。また多くの局のURLも掲載されている。AmazonのKindle版として提供され、ページ数は1020ページ、価格はUS$8.95である。(WWDXC TP 1542) 円安の影響で値上がりし、日本では約¥1,250です。



◎WRMIの欧州向7730kHzの送信を復旧
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、WRMI Okeechobee送信所の欧州向アンテナ(7730kHz用)は2022年9月ハリケーンIanで損傷したが、角度44°のビームアンテナを臨時に建設し2023年5月第2週に7730kHzの欧州向送信を復旧した。5月12日より、各放送機関の中継を復活している。そのスケジュールは以下の通りである。
 09:00-17:00; 09:00 Radio Slovakia International(スロバキア語・英語)、10:00 火-土 Hal Turner、11:00 火・土 Truth2Ponder、12:00 Supreme Master TV、13:00 Israel Radio、14:00 Overcomer Ministry、15:00 日替り番組、16:00 Overcomer Ministry
 20:00-09:00; 20:00 日替り番組、21:00 Radio Liberty(ロシア語)、22:00 日替り番組、23:00 Supreme Master TV、05:00 日替り番組、06:00 Supreme Master TV、07:00 RTI/日替り番組、08:00 Overcomer Ministry。(WWDXC TP 1542) 国営放送、宗教放送の他、内容不明な政治団体の放送もあります。

◎VOH Africaスケジュール改訂
 Voice of Hope Africaは2023年5月1日より、以下のスケジュールで放送している。送信所はLuska市街より26kmの地点にあるMakeni Ranch、出力100kW、無指向性。
 23:00-01:00 6065 アフリカ南部・中部向英語
 01:00-06:00 4965 アフリカ南部・中部向英語
(WWDXC TP 1452)

◎リベリアELWAが6050kHzで復活!
 ニュージーランドのBryan Clark氏によれば、リベリアのキリスト教局ELWAが6050kHzで復活していることが2023年5月20日の16:00に確認された。16:00に現地時間7時の時報が出た。他は英語の宗教番組であった。翌5月21日にも弱く受信できた。故障していた1kW送信機が直ったものと推測される。昔のパワフルな信号が懐かしい。(WORIG 5/21)

◎ブルガリア海岸局Varna Radio気象放送
 ロシアのViktor Tsekhanovich氏によると、ブルガリアの海岸局Varna Radioは毎日16:03と04:03に黒海沿岸の天気予報と航路通報、22:03に黒海の気象情報を3740kHzUSBにて、英語・ブルガリア語で放送中である。(RUS-DX #1238 5/21 via WORIG 5/21)

◎Voice of VietnamがPhước Dinhに高出力中波送信所
 米国のDan Goldfarb氏によれば、Voice of Vietnamは南シナ海に面したベトナム南部のPhước Dinhに400kWの新型中波送信機を設置し1071kHzで放送を開始している。VOV5の海外向放送が以下の時間に放送されている。中国語:13:30-14:00 19:30-20:00、英語:13:00-13:30。送信方向は135°である。沖合にある南沙諸島に出没する中国海軍の艦船とスプラトリー島に居住するベトナム人をターゲットにしている。南沙諸島では南シナ海での覇権を目指す中国の動きが活発だが、ベトナムは22カ所を実効支配しており、特にスプラトリー島には大規模な拠点を構築している。(WORIG 5/21)

◎AM休波 関東地方AM局の意向 ~休波決定は1局
 東京新聞(5/21)によると、総務省は2024年2月より民間放送局のAM休波を認める。そのためには2023年11月の一斉免許更新の際に申請し、実施3ヵ月前に周知広報することが必要である。関東地方における各AM局の対応は次の通り。
 東京都:ニッポン放送(木更津 1244kHz/東京 93.0MHz) 、TBSラジオ(戸田 954kHz/東京 90.5MHz)、文化放送(川口 1134kHz/東京 91.6MHz)の3局ともにAM休波を行わない。理由は各局とも中波送信所が1カ所しかなく、補完FM波でカバーできない地域が北関東にあるためである。
 神奈川県:ラジオ日本(川崎 1422kHz/小田原 1485kHz/横浜鶴見 92.4MHz)は高齢者リスナーが多くAMで聞く人の割合が多いため休波を行わない方向で検討中である。
 栃木県:栃木放送(宇都宮 1530kHz/那須 864kHz/足利 1062kHz/宇都宮 94.1MHz/足利 91.1MHz/他3中継局 93.4MHz)は補完FM用の受信機普及状況が懸念されるとしてまだ決定していない。
 茨城県:茨城放送(水戸 1197kHz/2中継局 1458kHz/つくば 88.1MHz/日立 88.1MHz/守谷 88.1MHz/水戸 94.6MHz)はつくば中継局(461m高の宝篋山山頂のFM波により中波時代よりもサービスエリアが拡大し、また水戸以外では88.1MHzで中継されており従来のFMバンド(76-90MHz)用ラジオで受信できるためAM休波の申請を行う方針である。
 原記事はhttps://www.tokyo-np.co.jp/article/251392参照のこと。(赤林)

◎CNR5/CNR6の短波消滅
 中国局モニターのTom Laobaixing氏によると、中央人民広播電台第5放送(CNR5:台海之声)及び第6放送(CNR6:神州之声)は短波放送を中止し、FM放送のみになっている。(WWDXC TP 1543) WRTH2023によると、CNR5は廈門 94.9、福州 102.3MHz、CNR6は福州106.2MHzのみとなっています。

◎SM Radio Dessau 6月に100kW特別放送
 ドイツのHansjoerg Biener博士らによると、同国のSM Radio Dessauは2023年5月6日にリスナーミーティングを開催し、オーストリアMoosbrunn送信所からの100kW送信の評価が高かったために、6月に再度同送信所からの送信をChannel 292からの送信と合わせて実施することにした。スケジュールは次の通り。放送時間は1時間。
 6/4   00:00 6070 Channel 292 10kW #38 Cat Stevens+ Music of the 90s
    6/11 00:00 6070 Channel 292 10kW #40 Suzi Quatro
    6/11 20:00 6070 Moosbrunn 100kW Radio Advertising Part2 + リスナーミーティング便り
 6/18 00:00 6070 Channel 292 10kW #41 Cliff Richard + Seesender
    6/25 00:00 6070 Channel 292 10kW #42 James Last + Sea Transmitter
受信報告等の宛先はMax Berger, Saalestrasse 44, 06846 Dessau, Germany、E-mailは<maxberger @ smradio-dessau.de>。(WWDXC TP 1543)

◎Radio Sri Lankaへの受信報告はVictor Goonetilleke氏経由で継続
 ロシアのViktor Tsekhanovich氏によると、Radio Sri Lankaへの受信レポート処理は引き続き同国のVictor Goonetilleke氏が行っており、e-QSLが発行される。宛先は<victorg.broadcaster @ gmail.com>。同氏はblog上で模範レポートを示している。同局のA23スケジュールは次の通りである。
 09:30-10:00 11905 ベンガル語
 11:00-11:30 11905 ヒンズー語
 01:30-03:30 11750 シンハリ語
(RUS-DX #1238 via WWDXC TP 1543)



出典の略称
   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle


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