月刊短波2025年11月号
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎Radio Slovakia Internationalは年末で廃止の危機
米国WRMI社長のJeff
White氏によると、自国からの短波放送を廃止した後もWRMIやドイツShortwaveServiceで短波放送を継続してきたRadio Slovakia
Internationalは組織自体が2025年12月31日までには廃止され、放送もそれに伴って出なくなることが予想される。上部組織が国際放送は不要と判断したものである。Radio
Slovakia Internationalの従業員はこの決定に反発しており、海外のリスナーからの支援の手紙やメールを求めている。メールの宛先は<gr @
stvr.sk>、<podatelna @ stvr.sk>、<Martina.Falasikova @ stvr.sk>。(WORIG 10/22)
2018年に放送開始25周年を迎えた時の記念ロゴ

◎KTWR「フレンドシップラジオ」日本語放送はB25以降もKununurra送信で継続
KTWRぼGuam送信所閉鎖に伴いビー・ジャパンが行っていた「フレンドシップラジオ」日本語放送はB25では「TWR フレンドシップラジオ」の名称でReach
Beyond
AustraliaのKununurra送信所より毎週日曜日の20:30-21:00に15460kHzで継続される。番組担当者に変更はないが、HPとメルアドは変更される予定である。なお放送は従来通りTrans
World Radioとビー・ジャパンとの間の契約で実施される。(ビー・ジャパン
10/5) 一時は廃止のニュースも流れましたが、Tashkentより安定しているKununurra送信に落ち着いた模様です。11月2日以降このスケジュールで出ると通知されていましたが、実際にはB25の始まりである10月26日から変更されました。
◎Reach Beyond Australiaの日本向放送B25スケジュール
インドのAlokesh Gupta氏によると、Reach Beyond
AustraliaはB25スケジュールで日本向には以下の様に放送する。Kununurra送信所から75kW、5°。
HCJB日本語放送 土曜 07:30-08:00 17650 20:00-20:30 15460 日本語
Saturday Talk
日曜 07:30-08:00 17650 20:00-20:30 15460 日本語
Bible Talk
TWRフレンドシップラジオ 日曜 20:30-21:00 15460
日本語
Wavescan 月曜 07:30-08:00 17650 英語DX番組
いのちのみことば 火-金曜 07:30-08:00 17650 日本語
Air Jaron 月-金曜 20:30-21:00 15460 英語
(WORIG 10/15) Air
Jaronは米国カリフォルニア州Fresnoでアジア向Baptismキリスト教布教放送番組を制作している団体で、URLはhttps://www.campusbiblechurch.com/media/rqt74qp/air-jaronです。当初日本語放送と伝えられましたが、実際には英語放送が出ています。
◎VORW Radio Internationalが東アジア向放送を新設
米国VORW Radio InternationalのJohn
Jurasek氏によると、同局はB25より東アジア向の高出力放送を開始する。放送は木曜18:00-19:00で、周波数は9705kHz(台湾褒忠送信所、300kW)。主として日本及び朝鮮半島をターゲットとしているが東南アジア、南アジア、太平洋、北米でも受信可能である。放送内容は音楽に乗せたニュースと解説だが、音楽リクエストも受付ける。受信報告にはeQSLを発行する。宛先は<vorwinfo
@ gmail.com>。(WORIG 10/27) 10月30日の初回放送は大変強力でしたが、KNLSのロシア語放送が若干混信していました。
◎SLBCがTrincomallee送信所より中波の送信試験
インドのJose Jacob氏によると、Sri Lanka Broadcasting
Corporation(SLBC)はTrincomallee送信所より1548kHzの送信試験を行っている。タミール語で、00:35頃s/offしている。(WORIG
10/2) 旧DW中継局からの放送で一時BBCの中継に使用されていましたが、このところ使用されていませんでした。
◎3940kHzの「ロシア海賊局」はベラルーシからか?
チェコのVashek Korintek氏によると、「ロシア海賊局」と自称している「Music Wave
Radio」3940kHzがアナウンスしているメールアドレス<podradio @ mail.ru>に受信報告を送ったところ、同局のEvgeny
Shaden氏から返信があった。それによると、正式局名は「Русское Пирацкое Радио(文字通り「ロシア海賊局」で、「Music Wave
Radio」、「Nostalgic Broadcasting」、「Radio
Wagner」(Wagnerはロシアの私的外人部隊)等々は番組の名称とのことだそうである。ロシアへの愛国心を煽る内容の放送が中心で、日曜、月曜の04:00から十数時間程度放送を行っている。出力は20kW。送信所の場所は明らかにしていないがベラルーシとの推測がある。(SWB
9/27 via WWDXC TP 1630) メールを送るとロシアへの賛同者と見なされてWagnerへの入隊勧誘がくることがあるそうです。
◎NHKラジオ第二放送廃止を総務省に申請
9/30付の日本経済新聞他の各紙によると、NHKは2025年9月30日に、ラジオ第二放送の2026年3月末の廃止を総務省に申請することを発表した。各地の綜合通信局等へ順次申請する。廃止後は現在の第一放送(ニュース・生活情報中心)、FM放送(音楽・教育番組中心)の2波体制で放送し、具体的な番組編成は2026年2月に公表する。第一放送には新たな名称を設定する。(赤林)
◎横須賀で「放送100年記念講演会」開催
日本での放送開始100周年を記念して、横須賀リサーチパーク(YRP)では「放送100年記念講演会」(参加申込必要)を2025年12月12日の14:00-17:00に開催する。講演会では、この100年間の放送の歩みを振り返るとともに、その社会的影響、文化的役割、そして未来の展望について考察する。合わせて電波・無線の技術継承を目途としてYRP内に開設された無線歴史展示室も講演会の前後に特別開館する。詳細はhttps://yrp.co.jp/lecture_20251212/を参照のこと。(神奈川県
池川禎一氏)無線歴史展示室についてはhttps://yrp.co.jp/exhibitionhall/を参照して下さい。
◎Arctic Radio Clubの会誌閲覧
スウェーデンの中波・長波専門DXクラブであるArctic Radio Clubの会誌「ARC
MV-Eko」(Thomas
Nilsson氏編集)の過去号が公開されている。https://www.dxinfo.se/ARC/ARC_archive.html。(RUS-DX #1362
via WORIG 10/5) 一ヶ月前の号以前が閲覧できます。

◎Radio Habana Cuba短波送信機の復旧進む
英国のDave Kenny氏によると、キューバのRadio Habana
Cubaは2024年10月のハリケーンで損傷した各短波送信所の復旧作業を進めており、中断していたサービスが復活してきている。
9/8の20:00-24:00には11760、13780、15140。15230kHzでスペイン語放送が復活、また9/15の00:00-00:30にはエスペラント語放送が11760、15140kHzで復活した。英語放送は10:00-15:00頃に6000、9710kHz、時々は11760kHzでも聞こえる。また04:00-05:00の英語放送も15140kHzで復活している。(BDXC
"Communication" Oct 2025 via WORIG 10/4)
◎フィンランドから再びRadio Ambience
英国のDave
Kenny氏によると、2024年12月に一度だけ電波を出したフィランドのQRP面白局Radio
Ambienceが、2025年9月12日に6095kHz 20Wで試験送信を行った。フィンランドのリモートSDRで受信しても信号は弱かった。(BDXC
"Communication" Oct 2025 via WORIG 10/4)年末に再び電波を出す前触れでしょうか?

◎スペインREEの外国放送最新スケジュール
スペインREEの放送スケジュールは以下の通りである。
アラビア語 オンライン 金 19:04-20:00 短波 土 05:00-06:00
中国語 オンライン 月 19:30-20:00 短波 火 05:30-06:00
英語 オンライン 水 19:04-21:00 短波 木 07:00-08:00
フランス語 オンライン 火 19:04-20:00 短波 水 07:00-08:00
ポルトガル語 オンライン 木 19:04-20:00 短波 金 07:00-08:00
ロシア語 オンライン 土 19:04-20:00 短波 日 07:05-07:30
ラディノ語 オンライン 月 19:04-19:30 短波 火 05:00-05:30
(BDXC "Communication" Oct 2025 via WORIG 10/4)
同局のB25スケジュール全体は以下の通りです。(上記以外の時間はスペイン語)
火ー土曜 01:00-09:00 12030 17775 04:00-12:00 9690 17715
日・月曜 00:00-09:00 9690 12030 17715 17775
火・木・土曜 04:00-04:30 WRN(Dhabbaya送信)中継 ロシア語 5990kHz
ラディノ語とは15世紀までイベリア半島に居住していたユダヤ人は話していた言語。オンラインはURLが変更された模様で変更先が不明です。
◎スペインRNEもDAB+規格デジタルラジオ放送実施を決定
英国のMike Terry氏がRed Techの報道として伝えたところによると、スペインRNE(Radio
Nacional de
España)はDAB+規格のデジタルラジオ放送を今後実施することを決定した。インターネットに依存しない電波伝達のデジタル放送手段を確保しておくことが主目的であるとしている。詳細はhttps://www.gorkazumeta.com/2025/10/rne-liderara-la-implantacion-de-la-dab.htmlを照のこと。これに伴いAM放送は順次縮小して行くとされている。(WORIG
10/10)
◎"Shortwave Interval Signals of 2024"
をYouTube上で公開
米国のJoe Halton氏によると、「Shortwave Interval Signals of
2024」がYouTube上で公開されている。https://youtu.be/NEqwR2cHJ-Y?si=YO0DDLU8RhNgYagx。珍しいISも収録されているが、Radio
Pakistanなど実際にはもう放送されていない局が収録されているなど間違いも散見される。(WORIG 10/9)
◎VOAのアフガニスタン向残存放送も完全に終了
ウクライナのAlexander
Miatlikov氏によると、わずかに残っていたVOA系のアフガニスタン向放送(Ashna
Radio)が、米国政府の全面予算執行停止で2025年10月1日以降停止されている。その前日までは火-土曜の01:30-02:00に972kHz(Tajikistan中継)と11575kHz(Kuwait中継)でDari語とPashto語の放送が行われていた。(WORIG
10/9) USAGMのKuwait中継局は命脈を保っていた模様です。
◎カナダTrentonボルメット局
米国フロリダ州のHarr Frey氏によると、カナダのTrenton
Volmet(コールCHR)が時々15034kHzUSBで07:20頃に受信できる。Calgary、Cold
Lake、Winnipeg、Edmonton等の気象通報が放送されている。(WORIG 10/9)
◎英国RAF Londonボルメット局
米国のRon Trotto氏はイリノイ州で英国ぼRAF(Royal Air Force) London
Volmet局(コールMVU)の航空気象情報を直接5450kHzUSBで11:23頃に受信した。(WORIG 10/6)
◎Massive Dance Radioが5940kHzで出現
英国のDavid Kernick氏によると、オランダのMassive Dance
Radioが2025年10月12日の01:30に5940kHzで受信された。放送は英語。URLはhttps://www.massivedance.com。しかしのURLはオーストラリアで登録されたものである。どうもオーストラリアで制作された番組をオランダのRadio
Piepzenderは中継しているらしい。(WORIG 10/13)

◎B25からのWavescan放送予定
インドのJose Jacob氏によると、Reach Beyond
AustraliaからのDX番組「Wavescan](英語)はB25では以下のスケジュールで放送される。
日曜 22:30-23:00 15540 インド向
月曜 07:30-08:00 17650 日本向
(WORIG 10/11)
◎Radio Republik Indonesia 7205kHzのロケーション判明
オーストラリアのDavid Foster氏らによると、新たに開始されたRadio Republik
Indonesiaの7205kHzはJakarta市南部のKebayoran Baruから送信されていることが判明した。元RRI社長のMohammad
Rohanudin氏からの情報によるとアンテナは同地にあるRRI教育訓練研究センター近くのRRIの所有する建物の屋上にある2素子の八木アンテナで、送信機は同局の技術者が制作したPEP出力600Wのものである。送信方向は東のパプア方面である。この地区はインドネシア独立時にはRRIの前身である「自由インドネシアの声」が送信されたところで、独立後2005年まではRRIの中波送信所が、また2019年からはFM送信所が設置されていた。正式にはJl.
Dalam Radio Raya 4という番地である。(ARDXC ADXN Oct.2025 via WWDXC TP 1631)
◎Voice of Indonesiaの9690kHzの詳細も判明
オーストラリアのDavid Foster氏らによると、新たに使用開始されたVoice of
Indonesiaの9690kHzは西ジャワ州Depok市のCimanggisから送信されていることが判明した。回転式対数周期ダイポールアレイアンテナから送出されており、4755kHzの送信施設と同じ地域にある。この地域のVOIの建物はスタイリッシュなものが新設されており、住所はJl.
Umum No.2 RT.1/RW.1, Cisalak, Kec. Sukmajaya,
Depokである。近くにはCimanggis発電所、RRIマルチプラットフォーム放送センターがある。フィンランドのMauno
Ritola氏によれば、9690kHzの出力は公称1kW、実質400Wと言われている。なお4755kHzは公称10kW、実質3kW、Palangkaraから送信の3325kHzは公称30-40kWで実質はもっと低いとされている。(ARDXC
ADXN Oct.2025 via WWDXC TP 1631)
◎HFCCリストB25に掲載されていないオランダ短波局
ドイツのLesley
Illingworth氏によると、HFCCのB25リストに未掲載のオランダ短波局は以下の通りである。 Radio Europe
Netherlands 6130kHz 現在アクティブ
Radio Casanova International 6020/6060kHz
また最近Ankumから出てきた新局Radio Horizonも掲載されていない。(WORIG 10/14)
◎B25のDWついにこれだけに!
インドのAlokesh Gupta氏によると、Deutche
WelleのB25スケジュールでは短波放送は週2回のアラビア語放送のみになり、しかも期限は2025年12月31日までとされている。
水曜 21:15-22:00 15390 17570 Issoudun 250kW 133°
木曜 03:30-04:15 11830 15275 Nauen 250kW 150°
(WORIG 10/15)
◎福建東南広播の中波放送一時停止
福建東南広播の中波放送585kHz(福建省第107送信所)は送信設備の大規模なメンテナンスのために休止中であり、2025年11月13日以降正常放送に戻る予定である。オンライン放送は正常に行われている。(小林放送局10/5-11)
正式には中国東南広播公司といい、台湾向の放送です。第107送信所は福州市平潭県にあり、中波585kHzは出力400kW。オンライン放送はhttps://radio.fjtv.net/am585/で行われています。放送時間は06:55-01:00。
◎NHKのEテレ全国一律コールサインに
Yahooニュースによると、2025年10月6日よりNHKのEテレ(教育テレビ)のコールサインが全国一律で、東京局と同一のJOAB-DTVに統一された。従来放送局により仙台局JOHB-DTV、盛岡局JOQC-DTV。松江局JOTB-DTVなどと個別のコールサインを称していたところもあった。X上の情報では特に松江局は放送開始時に独自のコールサインと背景、「NHK松江教育デジタルテレビジョン」の画像を表示しており、10月5日でこれも見納めになったとBCLの間では話題となっている。NHKによればラジオ第二放送の廃止には関係ないとのこと。正式発表は行われていない。(赤林)

◎新短波放送スケジュールデータベース「Shortwave.Live」始動
米国のJoe
Hanlon氏は、局名、時間、周波数、言語などをキーに検索可能な新たな短波放送データベース「Shortwave.Live」を構築した。Eibispace、Aoki、HFCC等のデータがいち早く検索可能で、「今放送中の局」などを見つけることができる。https://share.google/k97j4yT9pxhVzyiNI。(WORIG
10/15)
◎Wavescanの「Philippine DX Report」が独自のeQSL発行
ロシアのAnatoly Klepov氏によると、Reach Beyond
Australiaより放送されているWavescanの中で毎月第二日曜とその翌日に行われている「Philippine DX
Report」はこの部分の受信報告に対してeQSLを発行している。宛先は<pilipinasdx @ gmail.com>。(RUS-DX #1364 via
WORIG 10/18) 日本向は月曜07:30 17650kHz。
◎Radio Free Europe設立75周年記念限定版EPレコード発売
英国のRichard Langley氏によると、Radio Free
Europeの設立75周年を記念した限定版EP(45回転のドーナツ盤)レコード「Radio Free Europe
2025」が2025年10月17日よりインディーレコードより発売された。Jacknife Leeのアレンジによる未発表の5曲に載せてRadio Free
Europeの実績や意義が説明されている。レコードの売上はRFE/RL及びWorld Press
Freedomdayの支援に寄付される。内容はhttps://www.youtube.com/watch?v=f_rshoUeixkを参照のこと。(WORIG
10/20) Jacknife
Leeはアイルランドの音楽プロデューサー。詳しくはhttps://www.musiclifeclub.com/news/20250507_07.htmlを参照のこと。

◎2340kHzにCGTNの英語番組が出現
オーストラリアのGreag
Seager氏が2025年10月3日の19:54に確認したところでは、2340kHzのCGTN
Radio(CRI)の英語放送は2340kHzで確認できた。19:57頃s/offした。別の日も同じであった。この周波数は福建PBSが数年前まで長年使ってきていたが、CRIの番組が中継されたことは今までなかった。(WWDXC
TP 1632)
◎La Voz de Concienciaが6010kHzで復活・試験送信
コロンビアのRafael Rodríguez氏によると、同国のLa Voz de
Concienciaが6010kHzで復活し、試験送信を行っている。送信出力は3.8-4kWである。送信時間は07:00-19:00頃である。(WORIG
10/21)
◎Bible Voiceが欧州向のUdmurt語サービスを新設
ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、カナダBible
Voiceは欧州向のUdmurt語サービスをB25より、毎週日曜日03:30-04:00に7520kHz(Tashkent送信所 100kW
301°)で実施する。この言語はウラル山脈の西側にあるロシアのウドムルト共和国やカザフスタンの一部で話されているウラルアルタイ系言語で、2011年まではFEBCがSaipanのKFBSから放送していたことがあった。(WORIG
10/22)
◎NATOフォネティックコードの解説
英国のJohn Faulkner氏によると、NATOフォネティックコード(phonetic
alphabet;A:Alfa, B: Bravo
....Z:Zulu)の由来や解説が23分のビデオにまとまえられている。https://youtu.be/UAT-eOzeY4M。(WORIG 10/23)
1956年にNATOで考案され、その後世界的に使用されるようになりました。
◎台湾の中央広播電台(RTI)公式サイトを改竄
台湾の中央広播電台(RTI)公式サイトの公式サイトが2025年9月11日改竄されロゴが中華人民共和国の五星紅旗に入れ替えられた。捜査の結果内部の一部従業員が外部業者と結託して実施したことが明らかになった。検察当局は中央広播電台のwebサイト管理技術担当の呉、その上司の岳、外部業者の黄に対して事情聴取を行い呉が主犯であると認定した。呉は27万台湾元、黄は17万台湾元の保釈金で釈放され、岳はそのまま帰宅した。局は中国が関与したものではないとしている。(小林放送局
10/11-18)
◎フランス通販サイトから日本のQSL本
フランスの通販サイトMAMAMAより英語による日本のQSL本「QSL cards from
Japan(1945-1988)」が発行・発売されている。日本の民放no[QSLカード及びアマチュア無線の交信証が掲載されている。B6版、144ページ。価格は約\3,900(変動)。見本はhttps://mamama-paris.com/products/qsl-cards-from-japanを参照のこと。(東京都
平原哲也氏) 他に「QSL cards from Belgium/Netherlands」、「QSL cards from Germany」、「QSL
cards from USA」が発行されています。

◎旧「太平洋放送」用短波鉄塔は2023年に撤去
ソ連の時代にVladivostokから太平洋・北極海で操業するロシア漁船向けに短波で送信していた「太平洋放送」(Радиостанция
Тихий Океан)に使用されていた巨大な短波用SGD-RAアンテナ群が2023年に撤去されていたことが分かった。この放送はソ連時代の1963年に開始されロシアになった2001年に終了した。その後送信再開の試みもあったがうまく行かず、送信所は2008年以降完全に放棄されていた。撤去前の写真がhttps://dzen.ru/a/aO-I03zjoSBwNpnxに保存されている。(RUS-DX
#1365 via WORIG 10/25) Razdolnoye送信所?
◎Razdolnoye送信所の巨大なジャミング用アンテナ「Zarya」の2023年に撤去
ロシア沿海州内陸部の中露国境近くにあるRazdolnoye送信所にはプロパガンダ放送とジャミングの送信両用の巨大なアンテナ「Malaya Zarya」(Малая
Заря<小さな夜明け> 長さ1200m)2基と「Bolshaya Zarya」(Большая
Заря<大きな夜明け>
長さ2000m)1基がソ連時代の1960年より設置・運用されていた。特にしかしロシアになって2008年にこれらが廃止された後は廃墟となっていたが、2023年に土地の再利用のために撤去されたことが分かった。撤去前の写真がhttps://dzen.ru/a/aO-Jo3ZMdGVqWZ1yに保存されている。(RUS-DX
#1365 via WORIG 10/25)
◎Tavrichanka送信所の極東最大出力ジャミングアンテナ2023年に撤去
ロシア沿海州Vladivostokの北西58kmにあるTavrichanka送信所に設置されていた極東最大出力を誇ったジャミング用アンテナ群(第421設備、コールサインRVS-1)が2023年に撤去されたことが明らかになった。この送信設備は1940年に沿海州をラジオ放送でカバーするために囚人によって建設された。戦後米国との冷戦が活発化した1955年からは出力を強化してVOA向ジャミング用に使用され、ついに500kWと極東第一の出力を出すジャミング用アンテナとなった。ソ連崩壊後は地元の民間局等が一時利用していたが、AM放送廃止後は送信所全体が使用されなくなっていた。撤去前の写真がhttps://dzen.ru/a/aPNSMDjSOCfwsWJ4に保存されている。
◎NHK World Radio Japanロシア語短波・中波放送B25スケジュール
NHK World Radio
Japan発行のB25スケジュールによると、ロシア語短波・中波放送のB25スケジュール次のようになっている。
12:30-12:50 17560 八俣 300kW 305°極東地区向 1386 Viešintos
75kW 欧州地区向
13:30-13:50 6165 Nauen 125kW 85°欧州地区向
14:40-15:00 7375 八俣 300kW 290°極東地区向
19:30-19:50 7430 八俣 300kW 290°極東地区向
00:00-00:15(日・月 00:20) 1386 Viešintos 75kW 欧州地区向
(赤林)World Radio
Network中継の廃止が誤って伝わり2025年9月30日で短波放送が廃止されるとの誤報が伝わりましたが、B25でもほぼ同じスケジュールで放送されています。
◎BDXCよりB25版DX Guides発行
Birish DX ClubはB25改訂版のDX
Guidesを発行しpdf版を無料で提供している。すべてhttps://bdxc.org.uk/articles.htmlよりダウンロードすることができる。
短波版(SW)は、Africa on SW (22p)、Asia on SW (48p)、Europe
on SW (40p)、Latin America & Carribean on SW (11p)、North America on SW
(15p)、Middle East on SW (9p)、Pacific on SW (11p)の7冊。
中波(MW)・長波(LW)版は(MW)はAfrican on MW (18p)、Europe on MW
(29p)、Middle East on MW (11p)、External Services on MW (周波数表)、Long Wave - now and
then (13p)、X-Band in the Americas 1610-1700kHz (周波数表)の7冊。
他にUK Medium & Longwave stations (3p)、Radio Station of
Republic of Ireland (9p)などがある。(赤林)WRTHが高価で入手しずらくなった現在良い参考資料となります。
◎Trans World Radio B25でアジア向DRM送信を続行
カナダのTony Pavick氏がTrans World
Radioから受け取った情報によると、Tashkent送信所のDRM送信機の修理・稼働試験が終了したため、B25からは次のスケジュールでアジア向DRM送信を続行する。
土曜 21:00-21:30 12105DRM 50kW 中国向中国語
土曜 21:30-22:00 12105DRM 50kW 日本向日本語
土曜 23:45-24:05 9975DRM 50KW インド・東南アジア向英語
(WORIG 10/25)
◎中国国家広播電視総局が新版放送機関リストを発表
中国国家広播電視総局は2025年10月20日に、同年9月30日現在の最新放送機関リストを発表した。それによると、多くの局でTVチャンネルが廃止されており、新規開設TVチャンネルはない。また一括削除などによる文字誤りが随所(「都市」が「都」だけ、「城市」が「城」だけなど)に見られる。各リストのダウンロード先は以下の通り。
地方都市以上:https://www.nrta.gov.cn/art/2025/10/20/art_69_71774.html;
県レベル:https://www.nrta.gov.cn/art/2025/10/20/art_69_71775.html;
教育放送:https://www.nrta.gov.cn/art/2025/10/20/art_69_71776.html;
有料チャンネル:https://www.nrta.gov.cn/art/2025/10/20/art_70_71777.html;
モバイルチャンネル:https://www.nrta.gov.cn/art/2025/10/20/art_71_71778.htm
(小林放送局 10/19-26)
◎中国ラジオ放送の改廃
・中国河北省の石家庄経済広播(FM
100.9MHz)は2025年10月2日の01:00で放送を終了した。全日の09:55に終了予告が放送された。(小林放送局 9/28-10/4)
・2025年10月24日以降新疆ウイグル自治区の伊犁州漢語経済広播(FM89.1MHz)がTVの漢語経済チャンエルとともに放送を終了した。
・2025年11月1日以降安徽省の池州交通旅游广播(FM96.6MHz)がTVの文旅生活チャンネルともに放送を終了することになった。
・河北省の「献県人民広播電台」(FM91.0MHz)は名称を「献県融媒体(メディア)中心綜合広播」と変更した。
(小林放送局 10/19-26)
◎米国沿岸警備隊の短波ハリケーン情報
英国のMike
Cooper氏によると、米国沿岸警備隊(USCG)および他の政府機関は、米国が管轄する様々な海域で、船舶がハリケーンに関する情報を受信できるよう、多様な無線システムを用いて異なる種類の海上安全警報を放送している。VHFおよびMF無線電話による放送を除く全ての放送はコンピュータによって行われる。詳しくはhttps://www.navcen.uscg.gov/marine-safety-information-broadcasts、https://www.weather.gov/marine/uscg_broadcastsを参照のこと。
ハリケーンに関する警報は時報局WWV及びWWVHからは「海上暴風警報」として、大西洋、太平洋、メキシコ湾向けに放送される。大西洋に関する警報はWWVで毎時8分と9分に、太平洋に関する警報は毎時10分に放送される。またWWVHでは太平洋に関する警報を毎時48分、49分、50分、51分に放送される。何れも簡単は音声メッセージで提供される。また暴風警報はWWVで14:00、20:00、02:00、08:00、WWVHで09:00、15:00、21:00、03:00に放送される。典型的な暴風警報のメッセージは「North
Atlantic weather West of 35 West at 1700 UTC; Hurricane Donna, intensifying, 24
North, 60 West, moving northwest, 20 knots, winds 75 knots; storm, 65 North, 35
West, moving east, 10 knots; winds 50 knots, seas 15 feet.」のように放送される。
少し古い情報になるが、ハリケーン関連の短波周波数はhttps://ominous-valve.com/hurricne.txtに掲載されている。(WORIG
10/26)
◎福建省上抗に短波送信所を建設
Franz
Bleeker氏によると、中国福建省龍岩市の上抗(Shanghang)に中国政府は90万元の費用で2025年9月30日から短波送信アンテナを設置する予定で入札を実施した。(Shortwave
Bulletin 10/26 via WORIG 10/26) 厦門の北西約100kmの内陸ですが、台湾には近い地点です。
◎ザンビアのVoice of Hope短波放送が中断中
インドのJose
Jacob氏が2025年10月26日放送のWavescanの情報として伝えたところによると、ザンビアのVoice of
Hopeの短波放送が10月末現在2カ月に渡って出ていない。放送番組は制作されており、インターネットのstreeming放送は継続して出ている。短波放送はこのまま出なくなるのか?(WORIG
10/26)
この局の短波送信機は1994年Continental社製418F(100kW、2基)です。かつてオーストラリアのDarwin送信所で使用されていたもので、耐用期限は切れています。

◎World Music Radioの現状
英国のMike Barraclough氏がデンマークWorld Music
Radioのfacebookから得た情報では、同局の各送信機の最新運用状況は以下の通りである。
5930kHz: Ishøj, Copenhagen 毎日24時間放送中
15700kHz: Randers 2025年10月26日より毎日17:00-01:00に放送中
25800kHz: Mårslet, Aarhus 毎日24時間放送中
(WORIG 10/26)
デンマークWorld Music RadioのStig Hartvig
Nielsen氏によると、同局は2025年10月29日の22:00より、新周波数3965kHzの使用を開始した。送信は以前927kHzで使用されていたHvidovre送信所からで、出力は600Wである。(WORIG
10/30)
◎英国Radio Carolineが太陽光発電による送信達成
英国のMike Terry氏が、Radio
Todayの報道として伝えたところによると、BBCは現在自然エネルギーによる送信を研究・検討中だが、これに先んじて旧海賊局系の同国中波局Radio
Carolineは太陽光発電による送信を達成した。同局はSuffolk海岸沿いのOrfordnessにある。海沿いなので風力発電も考えられたが、送信所がバードサンクチュアリの近くに位置するためこれは見送り、太陽光発電に絞ることにした。そこでCaplor
Energy社より2.5万ポンドの資金で太陽光発電システムを調達した。資金はリスナーからの寄付で行い、寄付者は自分の寄付がどのような分野に使われているかを知ることができるようにした。当初最大20kWの発電能力のシステムが導入され、AM放送の電力用に使い余剰分は送信地の敷地所有者に供給した。更に後日供給出力は30kWに増力された。太陽光発電だけで648kHz-4kWの中波送信出力は充分まかなえるようになったため、生来は国家送電網に余剰電力を売電することを考えている。原記事はhttps://radiotoday.co.uk/2025/10/radio-caroline-powers-its-am-broadcasts-using-solar-energy/。(WORIG
10/27)
同局のHPに記載された現在の太陽光発電での送信出力(通常は4kW)

◎アルメニアYerevan Gavar送信所のビデオ公開
ロシアのAnatoly Klepov氏によると、アルメニアNoratusのSavan湖沿いにあるYerevan
Gavar送信所はソ連時代の1965年10月18日に送信を開始したので2025年で送信開始60周年を迎える。この送信所の60周年記念ビデオ(10分31秒)が公開されている。https://vk.com/wall-158109176_4010またはhttps:\\vk.com/public158109176?z=video-158109176_456239604%2F8cdae964b273aefcb8%2Fpl_wall_-158109176を参照のこと。
当時のソ連ラジオ工学の粋ともいえる機器が現在でもそのままこの送信所では使われている。例えば「Боб」(ボブ)と呼ばれる送信機が当時ソ連各地で使用されていたが現在ではここだけに残っている。この送信所では物を壊す習慣はなく、不要になった設備もそのままの状態で保存されており、ソ連当時の送信所の面影を最も残している。(RUS-DX
#1365 via WWDXC TP 1633)

◎DWD Pinnesbergは6180kHzのみ使用
ドイツのSebastian Schlueter氏によると、Hamburg気象局DWD(Deutcher Wetterdienst)
の海上気象放送はPinneberg送信所より、5905kHzと6180kHzで出ていることになっていたが、最近では6180kHzでのみ出ている。この件についてフィンランドのMauno
Rotola氏が同局に問い合わせたところ、2025年末には5905kHzを復活させたいとのことであった。(WWDXC TP 1633)
送信スケジュールは15:00-15:30、21:00-21:30、01:00-01:30、05:00-05:30。
◎Music For JoyのB25 DRM送信スケジュール
米国のGlenn Hauser氏らによると、Media BroadcastのNauen送信所からDRMで行われている電子音楽放送「Music
For Joy」(M4J)のB25スケジュールは次の通りである。
火・木曜 22:00-23:00 13650 100kW 62°
水・金曜 03:00-04:00 13370 100kW 158°
水・金曜 03:30-04:30 7225 100kW 113°
水・金曜 05:00-06:00 9810 100kW 213°
この放送には一切アナウンスが出ないため、誰がどんな目的で行っているかは依然として不明である。
(WWDXC TP 1633) 火・木曜の23:00からの放送が極東向です。10/30の放送は波形が見えるもののメッセージさえ復調不能でした。
◎インドAkashvani海外向放送のB25スケジュール
インドのAlokesh Gupta氏は同国Akashvani海外向放送のB25スケジュールを以下の様に公開している。
時間別 https://qsl.net/vu2jos/es/time.htm
言語別 https:\\qsl.net/vu2jos/es/Language.htm
(WWDXC TP 1633)
◎RFA 10月末でニュース配信全面停止
英国のMike Cooper氏がWashington Postの報道として伝えたところによると、Radio Free
Asiaは米国政府の運用資金停止が続く中、最後に残っていたビルマ語、クメール語、韓国語、中国語(北京語)、ベトナム語でのオンラインニュース廃止を10月末で全面停止する。同局には3月現在は常勤職員400人、非常勤職員460人がいたが、解雇を繰り返した結果10月末で残存する常勤職員をほとんど解雇し、最後に残った30人弱で今後の運営再開に備える。Bay
Fang社長は今回の資金停止について、USAGM暫定長官Kari
Lake氏からは何の説明もないばかりか、面談さえしておらず、RFAの役割について何の興味もないと批判している。RFAの機能停止についえ、カンボジアのフン・セン元首相はトランプ大統領に謝意を表しており、また中国は対外メディアCGTN用の使用周波数を増加する措置をとっている。原記事はhttps://www.washingtonpost.com:443/business/2025/10/29/radio-free-asia-funding-crisis/。(WORIG
10/29)
◎WBCQが6160kHzで24時間放送
米国のGlenn Hauser氏によると、同国WBCQが2025年10月31日より、音楽放送「Radio
Angela」の放送枠を復活し、6160kHzで24時間いつでも借用できるようにした。最低週に4時間放送する条件で一時間当たり$25と破格の価格で送信時間を借用できる。(WORIG
10/31) 出ている訳ではありません。HFCCにはB25で50kW、245°24時間放送と登録されています。
◎WRTH2026冊子版直接予約期限を3日間延長
ドイツRadio Data
Centerによれば従来10月31日までとされていたWRTH2026最終冊子版の予約期限が3日間延長されて2025年11月4日08:59迄となった。https://shop.radiodatacenter.net/product/wrth-2026-book-pre-order/よりこの期限まで一冊€59.90+送料(約$19)で直接オンライン予約が可能である。日本ではJSWCの他Apex社でも予約代行を行っていたが双方とも10月30日で終了している。(赤林)
◎中間周波数は何故455kHzなのか?
BCLの多くはスーパーヘテロダイン方式で中間周波数が455kHzの受信機とともに育ったが、何故455kHzが中間周波数になったのであろうか? Dave
Tweed氏が次のような考察を行っている。
この中間周波数が決められた20世紀初期の制約条件ととして以下の点が上げられる。
①中間周波数は高いほどイメージ除去には有利だがこの頃の増幅器は500kHz以下しか安定した増幅ができなかった。②米国では中波の周波数が530kHzからと決まっていたため、530kHz以上の中間周波数は避ける必要があった。③局部発信器は受信周波数+中間周波数の発信を行うが、その発信周波数が放送局の周波数と同じや近くになることは避ける必要があった。④中波の周波数は米国では10kHzおきだが、欧州等では9kHzおきであり、どちらの場合も最大限に③の影響を避ける必要があった。⑤500kHzは緊急船舶通信用に使用されており避ける必要があった。
結局400kHz台が候補となり、10kHz間隔の場合は495kHz、485kHz、....、405kHz等々複数考えられるが、9kHz間隔でも両立する周波数は445kHzと455kHzとなる。周波数はイメージ除去上高い方が良いために455kHzに決まったという訳である。原資料はhttps://electronics.stackexchange.com/users/11683/dave-tweedを参照のこと。(Medium
Wave News 71 via WORIG
9/30) 直接A/D変換してしまうSDRでは関係ない話となりました。455kHzだとIFT(中間周波トランス)が製造し易い(445kHzより巻き線の長さが有利)、選択度が適当にとれるとのメリットもあったようです。
1950-60年代前半の高1中2受信機に使用されたトリオT11 IFT(455kHz3本組、-60dB/10kHz、3kHz/10dB)

出典略称
WORIG : World of Radio io
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