第14回  手放しで喜べない政権交代
 8月30日は、まさに、日本の政治に大激震が訪れた一日である。
 選挙前まで野党に甘んじていた民主党が過半数を裕に超える勢いで議席を獲得、郵政選挙で300議席超を有していた自民党は、3桁もおぼつかない情勢となり、ほぼ民主党の完全勝利が確定しそうである。

 さて、私は、常日頃から、民主党のマニュフェストには懐疑的であった。そもそも『財源』すなわち資金の出所がどこからなのかを明示していない、そればかりか、各番組の討論では、出てくる数字に一貫性がないのである。確かに政府の中に一度も入ったことがないから良くわからない、という理由も『そうかもな』と思えるもっともらしい理由なのだが、よくよく考えると『無駄づかいが多い』ということはわかっているのだから、全く予算の全貌を知らないということにはならない。詳細を聞かれると答えられないのは、いつものことらしいのだが、政権をとろうとしている党にしてはつめが甘すぎるのである。
 そして、最も危惧すべき点は、マニフェストにない文言の数々である。特に「外国人参政権」は、書くと必ず反発を招くと考えてかかれていない。沖縄ビジョンなど、沖縄の人が聞いたら、腰を抜かすような事柄も勿論ない。→沖縄ビジョンについてはこちらに詳しい。僕も読んで「こいつらに政権渡せない」と感じたものである。

 実は、民主党にとって具合の悪いこれらの事柄はほとんどと言っていいほど報道されていない(ニコ動の「日本列島」云々発言すら、ほとんどのマスコミが黙殺している)。おそらくこれからもそのような事態が続くものと見られる。高速無料化にしても、利用しないひとにまで税負担を要求しているのと同じで、しかも期間限定ではないので莫大な予算がつぎ込まれる。高速道路会社職員の処遇も気になるところだ。

 色々かいてみたが、これで世間が良くなる、というのなら問題はない。だが、そもそもが左よりの政党で、なおかつ、代表はじめ首脳部たちが親中・媚中派ぞろい。確かに中国になびくことは国益にかなうという見方もできなくはないが、日本が日本国民のものでなくなる日は、意外と早くに訪れてしまいそうな気がする。

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