第11回  失策、で済ませることができるのか・・・

 今年、東京駅は開業100周年を迎えたそうである。→東京駅の歴史 のwikipediaはこちら
 いろいろなイベントが組まれていたことはJR東日本のHPでも確認できるのだが、開業日でもある、12月20日に、とんでもない"事件"が起こってしまったのである。
 →ニュース記事がこちら
 ニュースにもなり、いわゆる撮り鉄の罵声なんかもかわいいと思えるような修羅場が、日本の玄関駅でもある東京駅で展開されたというのも驚きであると同時に、当然これらの動画やニュースは世界にも配信されるところとなるはずであり、号泣会見並の驚愕を持って受け入れられることになるであろう。
 この騒動を受けたJR東日本の謝罪文がこちら

 だいたいにおいて、今回の騒動の"主犯"はJR東である。首都東京でわずか15000枚という限定発行数が及ぼす影響をどこまで事前にリサーチしていたのか…。それも事前申し込み/抽選というハードルを高めてあるのならまだしも、先着順という前時代的な手法で買わせるとは…。すべてにおいて、手抜かりがあったとしか言いようがない。

 そもそも15000枚という設定数量も謎である。開業100周年なのだから、当初から10万枚程度にしておけば、または、1万枚にして完全抽選スタイルにしておけば、売れてからの価格どうこうより、ここまでの混乱には至っていなかったであろう。3枚をあわよくば高く売りつけようとする転売屋の出番もなくなっていたはずである。

 売り切ってしまわずに途中で販売を止めたあたりにも、不手際感が満ち溢れている。そんなことをすれば現場が荒れることになるのは必定。駅構内という閉鎖空間で執り行ったのも災いしたとみる。

 とにもかくにも、今回のイベントの大失敗は、せっかくの100周年を台無しにしたものだと認識している。本来の趣旨から逸脱した守銭奴の跳梁跋扈を許したJR側には、猛省を促したいと同時に、このような、プレミアムが付きそうな数量でしか出せないのなら、最初から企画しない、という方向性も大事だと老婆心ながら助言申し上げたい。

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