他人の時間
仕事がら電話中に相手を待たせることがしばしばある。
「お調べしますので、少々お待ちいただいて宜しいでしょうか?」と電話の相手に了承を取る。
快く「良いですよ」と言ってくれる人もいるけど、「どのくらいかかるの?」と聞き返してくる人も多い。
「少し」とか「少々」という曖昧な表現じゃ納得してくれない人達だ。
考えてみればもっともだと思う。僕もそうだ、自分の時間は大事だ。
僕の場合、やりたいことが目の前にとっ散らかっている。
一生を3回くらい生きてもやり終えるかどうか分からないくらい沢山有る。
その中から出きるだけ沢山のことを選んで、実現させていきたい。
だから曖昧なまま待たされるのがとても気に入らない。
人と約束をすると、僕はいつも時間を決めようとする。
でも人によっては「また電話するから」という。
約束の当日になって、相手に電話をかけると「後で電話するから」と返ってくる。
「何時くらいになる?」と僕が聞くと、「うーん、とにかく電話するから」。
こういう時が一番困る時だ。
何時になるか分からないけど約束の日だから、時間は空けておかないといけない。
僕は、映画を作ったりする中で、人に色々なことをお願いする。
当然「どのくらいで終わる?」という質問が返ってくる。
映画の撮影は、はっきりと時間が見えない。とにかく終わるまではやらないといけない。
それで、何度か仲間と衝突をしたことがあった。
この時から、僕が相手に予定を告げる時は「目安」の時間を提示するように心がけている。
「だいたい何時くらいになる」とか「早ければ何時、遅くても何時までには」と言うようにしている。
そうすれば、相手もその時間帯まではある程度自由に時間を使えるようになる。
約束の日になって、「とにかく後で電話するから」というと、待たせているから「電話しなきゃ」と言う気持ちが常に付きまとって、それまでの用事も気が散ってしまう。
「だいたい何時くらいになる」と伝えておけば、それまでは今の用事にめいっぱい集中できる。
他人の時間を大切にすることで、自分の時間も大切に出来るんだね。
|