しとしととした細かい雨が降り続き、肌寒い1日であったが香取市与田浦周辺の水田にこの時期に入るシギ、チドリの群れを調査を兼ねて観察した。この場所では4月中には殆ど姿を見せず、5月に入ると日を追うにつれて数を増し、個体数のピークが7日〜13日の約1週間で、多い時は総数が2000羽に達することもあった。その後はまた急激に数を減らし、5月末には全く見られなくなる。隣接する茨城県稲敷市の蓮田地帯とは全く様子が異なる様相を示す。しかし稲敷市ではあっても水田地帯では香取市程ではないが同じような状況が出現するのである。多くの場合最大200羽程の混群として観察され、構成種はムナグロ、チュウシャクシギ、キアシシギ、キョウジョシギ、トウネン、ハマシギなどで、これに少数のウズラシギ、時にはサルハマシギ、オオソリハシシギ、ヒレアシシギ類などが混じることがある。今日は珍しくソリハシシギが1羽観察された。このような混群があちらこちらに見られ、時には分裂し、時には合流しながら活発に採餌しているのだ。今日のカウント総数は約1000羽、ここ3年ほどでは多い方ではないかと思われる。3月下旬から続いた遠征のために久しくご無沙汰していた稲敷市の蓮田地帯も探索する予定であったが時間がなく、諦めざるを得なかった。
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