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DARUMASHI-KIKOU PRESENTS
TAHITI BORABORA 〜タヒチの海は碧かった〜
第7弾は「タヒチ島へ〜最後の夜」までのエピソードです。

タヒチ島へ
ボラボラ空港はすごくちっちゃい。船着場のすぐ目の前にチェックインカウンターと到着ゲート・出発ゲートがあって 「え?ここホントに空港?」と行きにも感じたが、帰りもまたそう思った。
チェックインを済ませるが、どうやら飛行機は遅れているようだ。「な〜んだぁ、アセって損した。あ!土産物屋だっ!」期待していなかったのだが、ボラボラの空港にもち〜っちゃいが土産物屋があったので覗いてみる。
ヒナノグッズ「あ!ヒナノグラスみ〜っけ!」レストランでヒナノビールを頼んだときに出てきたビールグラス、どこかに売ってないかなぁと思っていたら、こんなところにあるじゃないですか!今までの状況を考えると、次にどこでめぐり合えるか分からないので即ゲッチュ!
夫が欲しがっていたヒナノTシャツも色・サイズとも豊富に揃ってる!これまたゲッチュ!ステッカーも買っちゃえ〜!「ヒナノグッズ、こんなところにあったのねー。」思いがけず、欲しかったものが手に入ってホクホク気分であった。
時間もないので急いで買い物して、ベンチに座って飛行機が来るのを待つが一向にその気配がない。
空港には蚊がいっぱいいて、じっと座ってると足や腕を刺され放題だ。「かいーよ、まだかよー?」
結局、30分遅れで離陸。「まったく、最後の最後までアバウトな島だよ、ここは。」
後で聞いた話だが、前日日本人の多くを乗せてタヒチ島へ渡った便はエンジントラブルで1時間以上遅れていたそうだ。そのせいでそのまま成田に帰る人たちは、思い切り走ってギリギリセーフで国際線に間に合ったそうだ。っていうか、国際線が以前逆の立場で国内線に離陸を遅らせてもらった借りを返す意味で待ってくれていたらしい。乗り遅れたらいったいどうなってしまったんだろう?

あ、あなたは・・・
タヒチ島・パペーテのファアア空港に到着し、荷物を受け取ってサウスパシフィックツアーズの現地スタッフが待つ場所へ行くと、なんとそこには関空からの同じ便の飛行機に一人で乗っていたサーファー風のお兄ちゃんがいるではないか!? 「ぜーったい、そうだ!あの人だ!」と思いつつもその場はそ知らぬ顔でやり過ごした。
なぜかそのお兄ちゃんが乗ってきた車とは別に、呼んであったタクシーに乗せられホテルへ向かう。このタクシーの運転手はタヒチアンのおばちゃんで、運転席のシートはすっごく前に行ってるし、両手でしっかとハンドル握り締めてるしで、「だいじょうぶかよ・・・?」と思ってたら案の定エンストした。その時振り向いてニヤッと笑ったおばちゃんの笑顔はちょっとブキミだった。
なんとか無事『タヒチ・ビーチコンバー・パークロイヤル』に到着。 入り口には上半身裸、腰巻風パレオのタヒチアンにいちゃん(おっさん?)が数人いて、タヒチっぽさをかもし出している。ロビーもボラボラの時に比べれば豪華で、いかにも『ホテル』っぽい。
チェックインを済ませると、サウスパシフィックツアーズのお兄さんから「ルロットの送迎できますよ。」と言われ、ただでさえ短いタヒチ島での滞在時間、その上飛行機も遅れてしまったので半ばあきらめていたルロットに繰り出すことになった。もう1組、他のお客さんとの乗合なので二人で4,000CFP、高いような気もするが、このお兄さんが来てくれるようだし、タクシー使って行くのも同じぐらいか?と、『ルロットに行く』という当初の計画を達成させることを重視する。

これぞ『リゾート・ホテル』
室内部屋は3階の323号室、室内に期待はしていなかったがその通り、ビジネスホテルに毛が生えたぐらいのもんだった。ただこの部屋、悔しいくらいに写真写りが良いのである。帰国後、写真を見せた人みんなが「すごい良さそー!」と口を揃えて言った。たしかに、良さそー・・に見える。それと言うのも、窓から差し込む眩いばかりの夕日のおかげだろう。
ホテル全体の施設配置は凝った造りになっていて、夕日が映えて窓からの眺めは素晴らしかった。
テーブルの上にラッピングされた小ぶりな『ウェルカム・フルーツ』らしきものが置いてあったが、「これ食べていいの?食べたらお金取られたりして。」と手をつけることはなかった。
お迎えまで1時間半ほど時間があったのでホテル内を散策することにした。 ずらーっと並んだテーブルが圧巻の豪華なレストランを通り抜けると、まるで海とつながっているかのようなプールが目に飛び込んでくる。その向こうに、数は多くないが水上コテージが見える。ホテル棟は、高さは3階までだが横に長〜く伸びていて、それがかえって豪華さをかもしだしている。眺めは何だかすごく豪華で「これぞ、リゾートホテル!」って感じ。
でも、水上コテージの方まで行ってみたが、海の色は黒くてにごってて、プカプカゴミが浮いてたりして美しいとは言い難かった。
腰までプールのバー夕景『腰までプールに浸かって1杯やれるバー』があると聞いていたので探しに行ってみたが、敷地の一番端のほうにあったのでずいぶん歩いた。時間も時間なので、水着に着替えて1杯ひっかけるというワケにもいかなかったが、なかなかオツな雰囲気だった。
ここまで歩いてくるあいだに、すっかり夕暮れてしまった。対岸の小島に沈む夕日をいつまでもボーッと見ていたくなるような素晴らしい夕焼けだった。

あ、あなた達は・・・ ルロットに挑戦!
お迎えの時間が近づいたのでロビーで待っていると、さっきのお兄さんがやって来た。
案内された車に先に乗っていたもう1組のお客さんというのはナント!ボラボラでバンブーハウスのピックアップで散々待たされた時、お知り合いになった金沢の新婚さんだったのだ! 前日ボラボラ入りしてマエバ・ビーチに宿泊しているらしく、来る途中で私たちの名前を聞いて思い出してくれていたようで、顔を見るなり『感動の再会』って感じでご主人から握手を求められた。このご主人、お酒が入ってなくてもいいノリだ。 しかし、なんてすごい偶然なんだろう。
この時、このご主人から聞いて、やっぱりサウスパシフィックツアーズのお兄さんは関空から同じ便で来た人だと分かった。
このお兄さんに仕事を教えるために(?)もう一人車に乗っていたとっても元気でテキパキしたお姉さんから、ルロットで何を食べたいか聞かれた。私たちはピザ、金沢のご夫婦は中華で、それぞれオススメの美味しいお店を教えてもらった。ルロットの場合、大体どこでもハズレはないが、お客が店を覗いたらサッとメニューを差し出して「いらっしゃいませ、どうぞ。」と歓迎してくれるようなお店が良いお店、美味しいお店だとも言っていた。
ルロットの集まっている広場で車を降ろされ、40分後にまたその場所に迎えに来てくれるということだった。
私たちの目指すピザ屋『ベスビオ』は、屋台のてっぺんにキュートなお人形が乗っかっているお店だ。一方、金沢のご夫婦が教えてもらった中華屋は残念ながら今日は休みのようだった。お互いの健闘を祈りつつ、一旦お別れした。
ベスビオの近くへ行き、店を覗いてみるが満席状態。さっき教えてもらったみたいにメニューを差し出してもくれない。「どぉしよー・・・」途方に暮れて他の店を物色してみるが、良さそうな店はほぼ満席だ。
広場をウロウロしていると、金沢のご夫婦も同じように困った様子。「いっぱいですよねー。」「どうしますー?」そんなこと言ってても時間は40分しかない、迷ってる暇は無い!とベスビオに再チャレンジすることにした。
幸い今度は空席もあり、メニューも差し出してくれた。ホッと安堵のため息。でもメニューはフランス語。ちっちゃく英語で書いてあるトッピングから察して注文する。「どうせデカいんだろうなー。」と思っていたので、私はSサイズを注文するが、チャレンジャーなのか無謀なのか夫はMサイズをオーダーした。
先に座ってたお客さん、テイクアウトのお客さんなど順番どおりにきちんと待たされ、ようやく夕食にありつけた。 「ん、んまい〜!!」 ナイフが小さくてやや食べづらかったものの、薄くてパリパリした生地とコクのあるチーズ、1品1品主張してるトッピングがVery Good!なピザだった。「あのお姉さんの言うこと聞いといて良かった〜、あきらめないで良かった〜。」大満足のタヒチ・最後の晩餐であった。
お迎えまでまだ少し時間があったので、他の屋台をひやかしてみる。途中で見かけた金沢のご夫婦も、無事食事を終えられたようだった。
集合場所に行くと今度はお兄さん一人で迎えに来ていた。「一緒の飛行機で来たんですよねー?」と話し掛けてみると、自分のことについて色々教えてくれた。大阪でサラリーマンをやっていたけど、タヒチが好きで8回ぐらい旅行に来てて、仕事を辞めて就職活動して今回こっちで働けることになったそうだ。なんともうらやましい・・・。
さぁ帰ろうかという事になったが、ただでさえ狭い停車スペースにあっちからもこっちからも車が突っ込んできて出にくくなってしまった。まだタヒチで働き始めて3、4日のお兄さん、いくら旅行で何度も来ているからと言っても慣れない海外での運転、お客さんを乗せてるという緊張も手伝ってか悪戦苦闘。うちの夫や金沢のご主人が助言してやっとの思いで広場を脱出した。 ヒヤヒヤしたが、状況が分かってるだけに怒る気にはなれなかった。頑張れ、お兄さん!

ホントに最後の夜
ホテルに戻ってお風呂に入って、くつろぐ間もなく荷物をまとめる。明日の出発は早朝5時30分!バゲージ・ダウンは4時20分!! は、早ぇ〜よ・・・でも飛行機が7時40分の出発だからしょーがないっか。
最後の夜をしみじみ過ごすゆとりもなく、とりあえずビールだけ飲んでさっさと寝た。

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