追撃の森(The Bodies Left Behind) ジェフリー・ディーヴァー 文春文庫 途中まで読んだところで、一度なぜか途中下車してしまって、年末にまた最初から読み直したら、一気に読めてしまった。 ジェフリー・ディーヴァーのシリーズものではない単発長編。リンカーン・ライムものでもキャサリン・ダンスものでもないので、お馴染みのキャラクターがいないから、ディーヴァーを読んでいるという安心感が無いまま読んでいくことになる。 二人組の殺人者に追われて、夜中の大森林地帯を、武器を持たない女性ふたりが逃げるというサスペンス。面白いとは思ったが、途中下車してしまった理由である、やや長いかなぁと、そろそろ退屈しはじめたころに、例によって、あらあらあらあらの展開になる。なんのことない、この小説もカメレオンがいっぱい。 450ページくらいある第一章が終り、その時点でも十分にカメレオンだらけだったのに、まだ100ページ残した第二章がある。もういつものディーヴァーのお約束。まだいるんだよなぁ、カメレオンが。 ディーヴァーって主人公の名前の付け方が面白い。インパクトの強い名前にして記憶に残そうとするのかもしれない。リンカーン・ライムにキャサリン・ダンスだもんなぁ。今回の主人公の女性保安官補の名前は、プリン・マッケンジー。案外、実はこのあともシリーズ化する気があるのかもしれない。再婚相手の庭師や息子との関係が、「このあとどうなるんだろう」と気がかりを残しているからね。続きを読んでみたい気がする。 2013年1月2日記 静かなお喋り 1月1日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |