May.31,2001 御朱印

        3月に金沢に行った人からお土産に貰ったお菓子が美味しかったので、私もまた買って帰ってきた。それが、これ。

        [御朱印]っていうお菓子なんですがね、まあ、ようするにチョコレート饅頭ですね。ウチで昼の忙しくなる前にティー・タイムがあるんですが、そこでいただきました。ちょうど9人いるので、ひとり一個づつ。でもね、真中のはどう考えても他のよりも大きい。それはもう当然、買ってきた私がいただきました。

        これ、金沢市内どの土産物屋を捜しても置いてなかった。どこで見つけたかというと、JR金沢駅のキオスク。何故? 何で? どうしてキオスクにしか置いてないの?


May.29,2001 豆板

        近江町市場を歩いていたら、「これは、ここにしか売っていないよ!」と言う声が聞こえてきた。けっこう人だかりが出来ている。健康のためにいいとかの口上につられて買ってしまった。ピッチリと包装されているセロハンを剥がして食べてみますとですね、う〜ん、やはり[豆]って感じですね。大豆を煮て固めたものっていう感じ。最初に思ってたのは、甘いお菓子のようなもだと思っていた。ところが食べてみると、まったく砂糖の甘さはない。微かな塩味がついている程度で、豆本来の味ですね。好き好きにもよるだろうけれど、口の中でなかなか飲みこめない。私は少し食べて飽きてしまって、缶の中にしまっておいたのだが、数日で黴が生えてしまった。保存料を使っていない証拠で、身体のためには本当に良さそう。


May.26,2001 お吸いもの最中[ひとひら]

        香林坊のデパートで、奥さんから頼まれたというお菓子を「はて、どれだったろうか?」と捜しまわる源ちゃん。小さな目を思いっきり大きくして歩き回っているが、なかなか見つからない。もう放っておけとばかり、ハルカさんが「井上さんは、これ」と、例の[お吸いもの最中]の売場に連れていってくれる。

        [お吸いもの最中]はデパートだけでなく、市内の土産物屋なら大抵置いてあった。この[お吸いもの最中]は[不室屋]というところが作っている商品で、詳しくはホームページを見ていただくと分るのだが、その種類の多いことにはびっくりした。はて、どれを買ったらいいだろう。目移りがしてしまう。ハルカさんに「どれがお薦め?」と訊いても、「そんなの分んない。全部買ってみたら?」 そう言われてもなあ。

        基本で買うなら、普通のお吸いものらしい[宝の麩]か[暫]なんだけど、[宝の麩]の味噌汁味というのも気になるし、コンソメスープ味の[扇]とか、中華スープ味の[桃華]というのも旨そうだ。迷いに迷って、結局手にしたのが、季節限定だという[ひとひら]

        この最中の皮の上に穴をあけて、お椀の中に入れる。その上から熱湯を注ぐだけ。まあ、いわゆるインスタントのお吸いものというわけなんですがね。溶け出すと、この皮の部分が餅みたいになりまして、ちょうど雑煮を食べているような感じ。桜の形をした花麩、桜の塩漬け、何だか分らない葉っぱ、それとあれは湯葉かなあ、そんなものが入っていました。これ、個人的にはすっごく気に入ってしまった。ああ、こんなことならハルカさんの言う通りに全種類買って来ればよかった。


May.24,2001 中あり丸干しイカ

        金沢の近江町市場で買った、中あり丸干しイカ。何が[中あり]なのかというと、イカ墨も残して丸干しにしたもの。かるくあぶって輪切りにして食べろというので、そのようにしてみましが、これがまた旨いのなんのって。ビールのツマミにもいいし、これならご飯何杯でも食べられちゃう。イカの塩辛が好きな人だったら、絶対に気に入るはず。イカをあぶることによって、香ばしさも出るし、イカのワタの風味まで味わえる。ただですねえ、ちょっと、しょっぱい。旨いので、ついつい跡を引いて食べてしまったのだけれど、塩分取りすぎちゃったろうなあ。成人病のことを考えると、ほどほどにしないと・・・。


May.21,2001 金沢の寿司屋

        忍者寺を出たら、もうお昼どき。帰りの飛行機の時間も迫っている。では昼メシでも一緒にして分れようということになる。またもやタクシーで近江町市場へ。運転手さん、「きょうは日曜だから、どこもやってないよ」の言葉どおり、どこもかしこもシャッターが下りたまま。期待の[しゃもじ屋]も電気が消えている。金沢という街は、徹底して日曜は休んでしまうみたい。

        結局、一軒だけ営業していた寿司屋に飛び込む。築地だとこんなはないのになあ。何軒かは日曜でも営業している。最近、年中無休24時間営業、しかも料金格安なんて店まで出来たんだよ!

        コースで1000円、2000円、3000円の3種類があるという。どれにしようと迷っていると、「アタシ、1000円のにしようかなあ」とハルカさん。「ええっ! 1000円のでいいの?」と私。「だって旅行に出たら、ケチになるのが鉄則でしょ?」 「本当? 私は旅行に出たときは散財しちゃうけどなあ」 で、結局全員が3000円のコースを注文。ビールを頼んで、最後のカンパーイ! アジ、サヨリ、ガンドウ(ブリの手前をこちらでは、そう呼ぶそうな)、スズキ、マグロ(赤身、中トロ)、甘エビ、白エビ、バイ貝、白貝、穴子、ホタルイカ、カニ、カニ味噌巻き。みんな旨い! これが3000円のコース。ところが、サバっ食いの源ちゃんが黙ってるわけ無い。サバも握ってもらう。うん、サバもバカ旨!

        いい気持ちになって、あとは最後のお土産をお買い物。それは、また次回。


May.16,2001 [村上]のあずきソフト

        香林坊裏手の武家屋敷街を歩いていたら、野村家武家屋敷跡に付随して、前日に入った和菓子の[村上]が支店を開いていた。ひょいと見ると、ソフトクリームを売っているではないか。前日に金沢市内引きまわしにあったというのに、また今度はひとりで金沢市内をウロウロして、さすがに疲れた。店先の椅子に座って、あずきソフトをいただく。なんだか旅行に行くと、アイスクリームばかり食べているでしょ。そうなんだよね、好きなんだなあ。

        あずきのツブツブが消えちゃって、見た目は普通のバニラソフトみたい。でも、しっかりとあずき餡の味でした。ヘンに着色料使われるよりいいやね。さすがに和菓子の店として、こだわり持っているとのことで、このあずきソフト、ちょっと一味違いました。甘さはグッと押さえられていて、あずきの風味が立っている。けっこうなお味でした。よおし、また元気が出てきたぞ。


May.11,2001 ザ・ばくだん

        アパホテル金沢駅前のベッドで目を醒ましたのは、いつもの生活どおり午前4時半。こんな日くらい寝坊すればいいものを、身体が動きだしてしまう。やたら早起きなんていうのは、老人にさしかかっている証拠ですかねえ。

        朝食を食べに行こうかと思ったけれど、まだ早すぎる。どこもまだ営業してないだろうなあ―――と思っているうちに思い出したのが、前日に近江町市場のパン屋で買ったパン。[ザ・ばくだん]と名づけられた揚げパンで、中に何が入っているのか分らない。何だろうという例によっての好奇心で買ってしまったのだった。そうだ、あのパンを朝食にしよう。

        バッグからパンの包みを取り出す。[ザ・ばくだん]なんて名前で爆発したりしないだろうなあ、少なくとも中から雑多なものが一度に飛び出したりはしないだろうなあ―――とこわごわと二つに割る。

        中には、ゆで卵がひとつ。へえー。でも何でこれが[ザ・ばくだん]なんだろう?

        このパンを売っていた店、実にヘンテコなパンを売っていた。そういえば、面白いので写真を撮っておいたのだった。今、見てみたら店主がこっちを見ている。何を写真なんて撮っているんだという顔をして。

ハンバーグ入り[レストバーグ]
コロッケ入り[千両ぱん]
ホクホクじゃがいも入り[ザ・北海道]

        なんだかネーミングも、意味わかんなーい。

        ハルカさんが、「是非買え」と言った[万福ぱん]はさすがに買う気にはなれなかった。だって、「うわさののびーるぱん 近江町名物 大福モチ入り」だよ! 

「ハルカさん、万福ぱん食べたことあるの?」
「あるわけ無いでしょ、そんな気色悪いの!」

        あのねえ、自分で食べたことも無いものを「是非買え」はないでしょ。金沢から撤退する前に、是非一度買って食べてね。そうしないと、一生後悔するよー。

        それとねえ、この写真アップにして見てみたら[五郎島]なるパンが写ってるの。[五郎島]って何? 

        ハルカさん、この2種類のパン、すごく気になる。是非食べて、おたくのホームページで紹介してね。きっとだよ!


May.7,2001 金沢の穴場中の穴場[たかむら]

        へたばっていた身体がアイスクリームのおかげで、シャキッとした。私にとってアイスクリームは万能薬だ。今夜は雨ノ森旦那が自分の足で見つけ出したという、金沢の穴場中の穴場[たかむら]に案内してくれるという。ガイドブックなどには載っていない絶対のお薦めだそうで、こういうのは土地の人でないと分らない。香林坊をあとに、雨の中を歩く歩く。旨いメシが待っているとなれば、もう辛くない。けっきょく、ふりだしの近江町市場近くまで歩く。おやおや、昼から今までかけて一周してきてしまったということか!

        奥の座敷に上がりこむと、まずはビールで喉を潤す。先付けは、ホタルイカ、フキ、そしてなぜかお団子。

        お造りがやってくる。イカ、サザエ、甘エビ、それに、おおっ! サヨリじゃないの! 旬とはいえ、これをお造りにするのは手間かかるだろうなあ。氷を敷いた皿の上にきれいに盛りつけてある。お造りが来ちゃあ、日本酒ですね。[名流手取川本醸造]。旨い魚に旨い酒。これがあれば、いつでも幸せ。

        加賀料理といえば、これ。治部煮がつぎに来る。

        鴨を使った治部煮で、実に上品に煮てある。鴨以外には、ナス、菜の花、椎茸、生麩だけ。材料をたくさん使えばいいというものじゃない。加賀料理の香辛料は何といってもワサビ。このワサビがうまく料理に合うんだ。

        鯛の笹蒸し

        鯛を笹の葉で包み蒸してある。鯛の下にはオカラ。正直、今までオカラがこんなに旨いと思ったことはない。いいなあ。

        サワラの焼物。上に竹の子と若布が乗っている。へえ、若竹がけねえ。芸があるねえ。

        白魚の天ぷら。塩でいただく。サクッと上手く揚がっている。

        さあ、またもや出ました。加賀料理の定番はす蒸しだ。

        すりおろしたハスを蒸したものだが、ふつう団子状に丸めると聞いていたのだが、[たかむら]ではそのまま蒸していた。下にはが隠れていた。もっちりとした粘りのあるハスと鰻が、ずばりマッチしている。ここでもワサビの香りがいい! 「ワサビが、ワサビが・・・旨いなあ」と言うと、ハルカさん「うるさいわね、黙って食べなさい!」。だって本当に旨いんだもん。

        シメは竹の子ご飯

        どうです、これ。分ります? 竹の子を縦に半分に切って、船のようにしたものの上に竹の子ご飯を乗せている。そのまわりを竹の皮で巻いていて食膳に乗せるという凝りよう。いやあ、感心しちゃいました。

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