July.15,2002 中年男キラー、カリーナ・リン

        『男人四十』で、40男の教師役ジャッキー・チョンをたぶらかした女子校生役のカレーナ・リンだが、どうもその暗さが気になって仕方なかった。もっともその暗さが男にとっては妙に魅力的なんだけどね。なんとかしてあげたい、守ってあげたいという感じになる。中年男キラーって感じなのだ。

        そのカレーナ・リン、次の『異度空間』でも、レスリー・チャンを虜にしてしまう。



        カレーナ・リンは幽霊を見るという少女。それで、精神科医のレスリー・チャンのところに通うというわけだけれど、レスリーはもちろん幽霊なんて信じていない。それでも献身的に彼女の悩みについて相談に乗ってあげるものだから、カレーナ・リンは愛情と勘違いして、どんどんとレスリーに接近してしまうというわけ。当初はそんな彼女に戸惑いながら距離を置いているレスリーなのだが、彼自身が自分の中で封印していた暗い過去があって、その記憶が甦ってくるに従って、カレーナ・リンに接近していくといったストーリー。

        精神分析医自身が自分の中に封印した記憶があるというよくある話で、いささか辛い。それでも映画館で見たらば、結構怖い映画だろうなあ。こっちは輸入DVDで見たから、それほど怖くなかった。音の使い方などが、結構映画館などではさぞかし効果的に違いない。

        それにしても、カレーナ・リンだ。ストレート・ヘアで暗いイメージ。今時の明るい女の子とは正反対な、心の中に何か暗い闇を持っている感じがたまらないのだ。何とかしてあげたい、助けてあげたいという男の本能を刺激する魅力がある。まあ、一方で、あまり関わり合いになりたくないという気持ちもあるのだが、こんな子が近くにいたらやはり、なんとかしてあげなくちゃという気になっちゃうだろうなあ。例えば、アニタ・ユンが『つきせぬ想い』 『君さえいれば 金枝玉葉』で明るく出てきたときとは違った意味で気になる存在。我ながらしょーもないと思うのだが、このところどうもカレーナ・リンちゃんが頭の隅に浮かんでならない。男ってダメだね。


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