February.20,2005 名無しの泥棒夫妻

        ジョニー・トー監督で、香港の二大俳優、アンディ・ラウ、サミー・チェンというトリオといえば、『Needing You』 『痩身男女』をすぐに思い出す。ジョニー・トーは、他にもアンディ・ラウの映画、サミー・チェンの映画も数多く撮っているものの、よく考えると、ふたりの共演作というのは、意外にも今回の『龍鳳門』(Yestaday Once More)が3本目ということになる。



        『Needing You』ではオフィス恋愛、一転して『痩身男女』では日本を舞台にしたダイエットをテーマに持ち込んだ、これまたふたりの恋愛映画、そして今回の『龍鳳門』は大人の恋愛映画とでもいうのでしょうか? 英語字幕で見ていると、ふたりの役名が出てこない。解説を見ると、ふたりの役名はMr.ThiefとMrs.Thief。ふたりはかつては夫婦の宝石泥棒だったのだが、アンディ・ラウからの一方的な申し入れで、離婚している。サミー・チェンは、大金持ちのボンボンからプロポーズを受けているが、あまり気乗りがしていない。この大金持ちの母親の持っている高価なネックレスを貰えるならと話を持ち出すと、このボンボンは母親に相談する。銀行に預けていたネックレスを持ち出すその日、アンディ・ラウ、サミー・チェンは、それぞれ、このネックレスを持ち出したところを襲撃する計画を立てる。同じような襲撃計画だったが、サミー・チェン・チームが辛くもネックレスを奪うことに成功した・・・・・と思った瞬間に逆転でアンディ・ラウがさらってしまう。ところがこのネックレスは贋物。保険金を騙し取ろうとする母親の計略でもあった。アンディ・ラウとサミー・チェンは別れても、お互いにゲームを仕掛けて楽しんでいる。それでも常にアンディ・ラウの方が一歩上。なぜアンディ・ラウはサミー・チェンと離婚したのかという理由がやがて、ひょんなことからわかってくる。それが最初は冗談だと思っていたのに、マジなのでサミー・チェンは落ち込んでいく。観ているこちら側もやや辛い。

        ふと、昔観たスティーヴ・マックイーン、フェイ・ダナウェイの『華麗なる賭け』を思い出した。いい意味での大人の泥棒恋愛映画ってところかな。


February.11,2005 ご利用は計画的に

        『見鬼・アイ』(The EYe)、『救命』(Koma)の、あの目の綺麗な女優さんアンジェリカ・リーが出ているサスペンスものらしいので、うれしくなって買ってしまった、『A-1頭條』なる作品。



        今度はホラーではない。なんと珍しい新聞記者もの。リン(アンジェリカ・リー)はファッション欄の記者。最近まで付きあっていた同じ新聞社の社会部の記者ピーターと別れたばかりだ。ところがそのピーターが不審な交通事故で死んでしまう。ピーターは死の直前、何か政治的なスキャンダルのスクープを追っていたことがわかる。リンは、ピーターは事故死ではなく、事故に見せかけて殺されたのではないかと思い始める。

        リンは同僚のカメラマン・ケイ(エディソン・チャン)と、生前にピーターが何を掴んでいたかを調べ始める。そこへやってきたのが、借金取りのフェイ(アンソニー・ウォン)とマ(エリック・コット)。リンはファッション記事を書くためなら最新流行の小物を買うことに糸目をつけない性格。ほとんどカード破産状態で、ヤクザ同然のフェイたちに付きまとわれている・・・・・って、社会スキャンダルを追う前に自分のことを何とかしろよという気にさせられるのだけどね。もっともフェイもこれまた借金の取立て稼業をしていながら自分も借金を抱えているっていうんだから、どうなっちゃってるんだこの映画の登場人物たちは!!

        リンは、かつて刑事でもあったフェイにも協力を依頼して、事件を追い始める。そこへ現れる新聞社の編集長ツァン(レオン・カーファイ)の動き。彼は敵なのか味方なのか?

        思わせぶりな演出で、最後まで持っていく手腕は見事なのだが、なんとなく物足りない形で終わってしまう、社会派サスペンス映画。まっ、アンジェリカ・リーのホラー以外の一面が観られて、私は満足でしたけどね。それにしても綺麗な女優さんだよなあ。

        主要登場人物がみんな借金抱えているというのが、なんだか妙に可笑しい。ご利用は計画的に。映画のまとめ方も計画的に。


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