September.19,2006 ラストシーンでせっかくのホラーが・・・・・
スパニッシュ・ホラー・プロジェクト5本目『リアル・フレンド』。ホラー小説やホラー映画が大好きな女の子。友達と遊ぶわけではなく、ひとり空想の中にひたって生きている。自分の周りには空想で出現させたテキサスチェーンソーやら、オペラ座の怪人が出没している。そんなある日、自分が想像していたオートバイに乗った吸血鬼が現れる・・・・・。イントロから吸血鬼を追っている刑事を登場させたりして、引っ張るだけ引っ張る。かなりよく出来ているホラーなのだが、この吸血鬼の正体が明らかになった時点で、今まで見えていたものがガラッと変わってしまう。いや、これはこれで面白い展開となっているのだが、困ったのはラスト・シーン。そりゃないだろという終わり方なのだ。もう99.9%まで楽しめたのに、あのラストはいただけませんなあ。あれさえなければ結構な作品だったのにぃ〜。
September.8,2006 これは拾い物のホラー
WOWOWスパニッシュ・ホラー・プロジェクト4本目『悪魔の管理人』。これは凄い! もうB級ホラーとして理屈ぬきに面白い。赤ちゃん誕生を前にした夫婦が、引越し先を考えている。郵便受に入っていたチラシから、好条件と思われる物件を見つけ、行ってみる事にする。かなり郊外までドライブすることになるが、目的の物件に到着。ミソは奥さんの方が夜勤明けだったということ。クルマの中で眠り込んでしまっていた。女性の管理人に導かれて建物に入る。かなり大きなマンションで各階ごとに一組の住人が入っているようだ。ところが建物が古すぎて奥さんは気に入らない。適当に説明だけ聞いて帰ろうとふたりでコソコソと相談しているそのとき、この管理人が旦那さんの背後から忍び寄って洗面器のようもので殴りつけ、気絶させてしまう。慌てて逃げだす奥さん。隣の部屋に飛び込み家具で扉をブロックし、携帯電話で警察に通報する。とーこーろが、ここで伏線が生きてくるのだが、クルマの中で寝てしまったので、ここがどこだかわからない。警察も場所がわからなければ対処のしようがないというわけだ。場所なんて携帯電話から出ている電波で位置がわかるじゃないかという突っ込みはしないでおこう(笑)。最近の携帯にはナビ機能もあるなんていう突っ込みも無しね(笑)。
70分ほどの短い映画だが、管理人が正体をさらすのが20分ほど過ぎたところ。ここからがノンストップ・ホラー。廃屋に近いマンションの中で犠牲者たちと管理人の攻防が描かれる。犠牲者たちとは、主人公の夫婦者、そしてもう一組、縛られている夫婦者らしき住人とその赤ん坊。途中、スプラッターもある。ハリウツドのようにきれいな結末にならないのも面白い。いったいなんで管理人は監禁しようとしているのかという説明も一応あるのだがちょっと信じられない理由。まあ、気が狂っているんだといわれれば、それで納得するしかない。まあ、プロットは単純で、追っかけてくる怪物のような管理人に逃げ惑うヒロインって構図をたっぷり楽しめる、これは拾い物だった。