クリード チャンプを継ぐ男(Creed) 2016年1月3日 TOHOシネマズ日本橋 すでに6本も撮った『ロッキー』シリーズの最新作。一作目が1976年だから、驚くことにもう40年も続くシリーズということになる。シルヴェスター・スタローンも、もう今年は70歳になることになる。70じゃあ、もちろん『ランボー』は無理だから、金が稼げるものといえば『ロッキー』なんだろうけれど、もちろん『ロッキー』だって、もうボクシングはできない。それでうまいこと考えたなというのが、この映画。 ロッキーの宿敵アポロには隠し子がいて、その子供アドニスは問題児として施設を転々としていた。そこで本妻が彼を引き取る。やがて青年になった彼は、やはりボクシングの才能に恵まれているらしく、ボクサーになりたがる。そしてロッキーのもとに現れ、トレーナーになってくれと頼み込む。 なるほどね。そういう筋立てできたか。もちろん歳をとったスタローンは走れないし、ミットを持って相手をすることもできない。指示してトレーニングを積ませるだけなんだが、パンチングボールを叩いてみせるなんていうシーンもあって、「昔取った杵柄、このくらいならまだできるよ」というポーズも忘れない。 今回はロッキーではなくアドニスの物語で、ロッキーは関係ないだろと思っていると、トレーニングが進むにつれ、それまでヒップホップが中心だった音楽が変わって行って、次第に『ロッキー』で使われた楽曲が増え始め、ついにGonna Fly Now がかかったときにはジーンとしてまった。 そしてですね、ラストシーンときたら、あのフィラデルフィア美術館の前のの階段をロッキーとアドニスが歩いて登る。ロッキーが途中で息をついてしまって、「誰か段を増やしたやつがいる」なんて軽口をたたいたりして、これがまたいい。 映像や音も40年前とは大きく進歩しているし、何より映画館の設備みよくなった。音が格段に良くなって迫力がすごい。あのパンチを食らったらひとたまりもないなという感じになるもの。 さて、これでさすがに『ロッキー』は終わりだろうと思うけど・・・ロッキーは病気を抱えていることが判明したし・・・でも案外、それをネタにもう一本作るという手もあるのかなぁ。 1月4日記 静かなお喋り 1月3日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |