風雲電影院

影なきリベンジャー 極限探偵C+(The Detective C+偵探)

2014年5月9日
シネマート六本木

 2007年、香港映画。

 シネマート六本木、パン兄弟作品4本連続上映、初夏のパン祭。その一本目。

 観始めて、「あれっ? これは以前、見たことがあるぞ」と気が付いた。そうだ、輸入DVDで買って、英語字幕で観たんだった。なんだか、かったるい映画で、観ていて嫌になってしまって、途中下車しちゃったんだっけ。

 なんでかったるかったというと、話がいつまでたっても見えてこないのに苛立っちゃったんだね。英語が苦手ということもあるけど、なんだかよくわからなかったというのが本音。今回日本語字幕で観て、ようやく話はわかった。でも、それでもかったるいんだ、これは。引っ張るだけ引っ張るから。

 バンコクの街で私立探偵をやっているアーロン・クォック。ある日、男から、自分はある女から命を狙われている。捜しだして相手を説得して欲しいと、その女の写っている写真を渡される。捜査を始めると女は見つからないが、行く先々で殺人事件が起こる。

 日本語字幕で観ても、これはかったるかった。アーロン・クォックの探偵の前に次から次へと殺人事件が起こるわけで、これはどう考えても、捜している女が犯人と思える。しかしその女性はまったくみつからない。ということは、観ている方としては、女は実は関係なくて、別の誰かによって何事かがなされているんじゃないかと思うわけですよ。実際、現場から立ち去る男がいたりしてね。

 それで1時間49分ある映画の大半が終る頃になって、ようやく真相が判明する。ええーっ! そっ、そういう話なの、これ! それでこういう日本語タイトルなのか。そのままじゃんってこと。そりゃないんじゃないの、このタイトル。

 なんかなぁ。そういう目的のためにバンコク市内でドタバタと騒動が起こる。市内の人気者の象さんまでひき殺しちゃって! なんだかなぁ。

 それでもアーロン・クォックの探偵さんが実にいいんだ。このあとさらにシリーズとして2本製作されただけあって、実にいい佇まいの探偵。あのくそ暑いバンコクの街を歩き回る感じが、たまらなくいい。常にポロシャツやTシャツ姿。毎日シャツを着替えるらしくて、いつも違うシャツを着ている。そりゃそうだ、あの街に住んでりゃ毎日シャツだけは変えないと。あの探偵さん、いったい何枚シャツを持っているのかな? 探偵さんが大量のシャツを洗濯するシーンなんか入れたら、もっと面白くなったかも。

5月11日記

静かなお喋り 5月9日

静かなお喋り

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