ハミングバード(Hummingbird) 2014年9月28日 新文芸坐 いやぁ〜、今回のジェイソン・ステイサムはブルースでした。もう、タイトルも『ハミングバード・ブルース』にすりゃあよかったんじゃないかっていう感じ。 ジェイスソンの最初の登場シーンからしてもう、いけてる。真冬のロンドン、ホームレスで酒瓶手にして街をうろついている。なんかね、事情があるんだろうなぁという感じ。ちょうど『Person of Interest 犯罪予知ユニット』の第一話で、リースが登場してきたのと似ている。 そんなときひょんなことから、10月まで空き家になっている家を見つけて、そこに住み込んでしまう。そこから酒を断ち、中華料理屋のコックとして真面目に生活を始める。それが店の中で騒いでいる客を、その腕っぷしの良さから撃退したという話がオーナーの耳に入り、こういう奴をコックにしておくのはもったいないと、かなりヤバイ仕事を貰うようになる。当然報酬も桁違い。 街頭で炊き出しをやっている修道女クリスティナ(アガタ・ブセク)に稼いだ500ポンドをそっくり渡しちゃう。修道院にそのお金を持ち帰ったクリスティナは、その金を自分がしてみたかったことに使えないだろうかと修道院長に打ち明け、その金でバレリーナの引退公演のチケットを買う。たったひとつだけ残っていたのは、10月1日の特別席のみ。それが500ポンド。この席は2人分の料金。500ポンドというと、今、9万円くらいか。高ぇーなぁ。それでも二人ならひとり4万5千円。ポール・マッカートニーが10万円、ローリング・ストーンズが8万円なんだから、決して今や高くはないのかも。 その後も、どんどんクリスティナに援助したりしているうちに、ジェイソンの親しくしていた少女が死体で見つかる。許せねぇっていうで、裏社会を利用して、その見返りにかなりヤバい仕事もして犯人を特定。アフリカに行く事にしたから、10月1日のバレエ、デートしてと言うクリスティナの約束を反故にしてでも、復讐に燃えて犯人を殺しに向かうジェイソン。 相手を始末した途端に、また酒浸り。オレは殺人兵器なんだ。この殺人兵器をダメにするには酒浸りになるしかないんだって、うお〜っ、ブルースですなぁ。 ジェイソン・ステイサムって、とにかくマッチョでタフってイメージで売って来たのに、清純な女の子にデレデレと寄りかかって泣き言を言う。これって、今までになかった役柄。な〜に弱音吐いてるのって思うけど、ラストはさっぱり吹っ切ったようで、やっぱりかっちょいいんだよね。 9月29日記 静かなお喋り 9月28日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |