風雲電影院

マーズ・アタック!(Mars Attacks)

2012年10月29日
三日月座BaseKOMシネマ倶楽部にて。

 1996年作品。封切り当時、映画館で観ている。

 私はどうもティム・バートンが苦手なのだが、例外がティム・バートン版のバットマン三部作と、この『マーズ・アタック!』。これだけふざけ倒してくれると爽快だ。

 なんといっても火星人の乗る宇宙船は、まさに空飛ぶ円盤だし、火星人も見るからに凶悪な顔をしている。地球人と友好的な関係を築こうなんて絶対に思ってない顔だ。それに対して、地球人類は及び腰。高度な文明を持つ星の宇宙人が友好的でないわけがないと思い込んでいる。ジャック・ニコルソンのアメリカ大統領も、もう地球侵略が始まっているというのに、何とか話し合いで納めようとしている。

 そして地球人類もパニックに陥っているわけでもないのが可笑しい。

 最初に観たときには気が付かないで見過ごしてしまったが、認知症のおばあさんが出てくる。この人物が大きな役割を果たすことになるのだが、ちょっとドキッとしてしまった。シャレで済まないおそれがありそうなので、よくぞこういうキャラクターをおふざけの中で登場させたものだと。

 かなり凶暴な火星人だが、妙にマンガチックでもあり、オモチャみたいな形でありながら強力な光線銃を持っている。でも地球の通常兵器でもやつらは倒せそう。

以下、ネタバレ。

 弱点はたくさんありそうな火星人だが、大きな弱点が見つかる。カントリーの名曲『インディアン・ラヴ・コール』を聴くと爆発して死んでしまうというもの。これ、日本でいうと何だろう。例えば美空ひばりの『愛燦燦』とか『川の流れのように』を聴くと爆発してしまうといったものか? 日本人だったら怒り出すかもなあ。

 アメリカ人は寛容なのかしら。だったらいっそのこと、この映画の中で茶化されながらもIt's Not Unusealを歌っているトム・ジョーンズが、この曲を歌うと、火星人が爆発してしまうという方が面白いと思うのだがどうだろう? でもそれだとギャグに取ってくれない人がいそうだ。なら、すごく音痴な人がトム・ジョーンズの曲を歌うというのはどう?
 するとトム・ジョーンズが、「オレに歌わせろ」とマイクを奪って歌いだす。そしたら火星人が元気になってしまったりして、トム・ジョーンズはみんなに袋だたきっていうのも考えたんだけどな。

10月30日記

静かなお喋り 10月29日

静かなお喋り

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