プロフェッショナル(The Professionals) 2014年5月19日 三日月座BaseKOMシネマ倶楽部 1966年作品。これはどこで観たんだったけなぁ。やはりどっかの二本立てか三本立てだったんだと思う。すごく面白かったという印象は残っている。でも改めて観直すと、なんだか釈然としない映画ではあるんだ。 ネタバレが嫌いな人は読まないでください。 テキサスの油田王の妻クラウディア・カルデナーレが、メキシコ革命の革命家に誘拐されてしまう。それで油田王は4人の男を雇って妻を誘拐犯の手から取り戻してもらおうとする。集められたのは、リー・マーヴィン、ロバート・ライアン、ウディ・ストロード、バート・ランカスター。 もうだいぶ前に観た映画でストーリーを忘れていたのだが、先の展開は容易に読めてしまう。本来あるべきの、石油王の妻の誘拐シーンが冒頭に無い。「あっ、これは何か裏にあるな」と、映画を観なれた者なら見当がつくはずだ。 4人は敵の首領がいるメキシコを目指す。するとそこで、政府軍に守られた汽車が通り、それを革命軍が襲うところに遭遇する。なんとか助けようと思うのだが、革命軍の圧勝。革命のためだか何だか知らないが、武器を奪い、捕らえた兵士を全員射殺。革命家というより無法者の群れ。そのあとも、4人の前に現れる革命家たちも、まったくのならず者じゃん。 敵地を襲い、クラウディア・カルデナーレを奪還するも、実は革命軍の首領ジャック・パランスと彼女はデキていて、夫から身代金をせしめようという計画。これだとこいつらが一方的に悪いのだが、このあと、ふたりは幼なじみで、カルデナーレをみそめた石油王が無理矢理彼女と結婚したということがわかってくるのだが、どうなんだろう。だからって身代金をせしめようとするか? こいつら一味の蛮行を含めて、とうてい彼らに肩入れなんて出来ないんだよ。 それでまあ、嫌がるカルデナーレを連れて、馬に乗ってメキシコを抜けてアメリカへ帰ろうとする。追いかけてくる首領たち。ここでアクシデントが起こる。乗っていた馬の一頭が足を故障して走れなくなってしまう。ひとりだけは馬に乗れない。迫ってくる追跡者たち。ここで自ら志願して残り、追跡者と闘うのはバート・ランカスター。なんか一番いい役を貰った感じ。 このバート・ランカスター対ジャック・パランスの闘いのシーンが一番好き。ランカスターひとりで相手と闘うのだが、圧倒的不利の状況で、相手を一人ずつ倒していく。ここで注目なのは敵の女兵士チキータ(マリー・ゴメス)。女好きという設定のランカスターが、偵察のときに「いい兵士だ」と絶賛してた女。また「でもダンスはヘタだ」もご愛嬌。なんとなくこのチキータ、首領にホレてるんじゃないかという気もするが、ボスとして尊敬しているんだろうね。でも映画で見る限り、碌でもないボスなんだけど。それに彼女がホレてたりしたり、映画の展開としてはカルデナーレを含めた三角関係の泥沼だけどね。 ランカスターは彼女を殺さずに逃がすんじゃないかと思ったのだが、闘いとなると非情さが出る。なんせプロフェッショナルだもの。このシーン、いいんだなぁ。 結局、4人は自ら最後の最後でカルデナーレに肩入れしてしてしまって、一銭にもならず。ジャック・パランスとバート・ランカスターとの会話「金のために死ぬ奴はバカだ」「女のために死ぬ奴はもっとバカだ」ってなんだっんだろうって終わり方。一銭にもならないまま死にそうになった4人。女のために死にそうになっただけじゃなく仲間が大勢死んだ首領。一番貧乏くじを引いたのは、死んでいった革命軍の部下だったのに、な〜んか彼らって浮かばれないよなぁ。とくにチキータちゃん。グラマーで強くて、かっこいい戦士だったのに〜。可哀そう・・・。 5月20日記 静かなお喋り 5月19日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |