ザ・レイド(The Raid) 2012年11月10日 角川シネマ有楽町 これはすごい! 今年観た映画の中ではピカイチかも。 ツッコミを入れようと思えば、いくらでも出てきそうだけど、そんなものぶっ飛んでしまうほど面白い。 私はてっきりタイの映画かと思っていたのだが、これ、インドネシアの映画なんだね。 麻薬王が牛耳る古いビルに、重火器で武装した警官隊20人が突入する。ビルは監視カメラが仕掛けられていて、最上階に陣取るボスには警官隊がやってきたのは筒抜け。このビルの住人のほとんどはボスの息のかかった連中。 最初のうちの下層階では、次々に敵の自由を確保しつつ進むが、敵も重火器を持って応戦。いきなりビルは市街戦の様相になってしまう。これは怖いよ。 重火器を使いつくしてしまうと、敵は大勢で牛刀やらナイフを持って襲ってくる。残り少なくなった警官隊の生き残りも、警棒やナイフで応戦。もう身柄の確保なんてもんじゃなく、相手を殺しまくる。 この闘いで傷だらけになった警官たちに襲ってくるのは、今度は格闘技。特にボスの片腕のマッドドッグなる男が強い、強い。 最近のハリウッド映画のような、細かいカット割りのアクションで構築してしまう、何をやっているのかわからないアクションとは大違い。これだよ、これ。 こういう映画が、香港でもタイでもなく、インドネシアから出てきたことに驚かされた。これからのアクション映画はインドネシアが旬になるかも。 ハリウッドでリメイクの話が進んでいるが、どうなんだろう。こんなに動ける役者、アメリカにはいないでしょ。仮にいたとしても、こんな、ほとんど受け身も取れないようなアクションが組合で許されるものかどうか。CGにしちゃったら元も子もないないわけだし。 それにこんな荒っぽいストーリーの作り方はできないんじゃないか? もう少し細かいところを詰めて整合性を保とうとすると、面白くなくなっちゃうんじゃないか。 ハリウッド・リメイクより、同時に進んでいるらしい続編の方に期待してしまうのだが。 11月11日記 静かなお喋り 11月10日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |