2009年9月5日深夜寄席(新宿末広亭) この日の深夜寄席も満員。「二人連れのお客さんも多いですねえ。男同士、女同士、中にはカップルまで」と話しだした瀧川鯉橋は、『厩火事』。働かないでゴロゴロしている亭主を持った女房が、仲人さんに相談にくる噺。仲人さん、「別れちまえ、別れちまえ。ついでに深夜寄席のカップルも別れちまえ」 何があったの? 鯉橋さん。 「イケメン落語家グランプリ、今年29歳以下の部は1位が春風亭昇々、2位が瀧川鯉斗、3位が春風亭昇吉。なんと芸協が1位から3位まで独占ですよ。他にも若い男の子がどんどん弟子入りしてきますからね、寄席の楽屋は私なんかホストクラブ状態。楽しくてしょうがない」と春風亭鹿の子。鯉橋とは真逆かあ? とはいえ、この日のネタは新作で嫁と姑の諍いを描いたもの。なんで? 「セプンイレブンが今、おでん全品70円セール中なんです。また、ファミリーマートも週末は全品70円セール。今、私の頭ん中は帰りに何を買おうかということでいっぱい。ファミリーマートのたこ串は200円なんですが、これを買って帰ろうかと」と春風亭笑松。あのね、笑松さん、たこ串はセール除外商品で、200円変わらずなんだよ。ネタは『壺算』。 トリは橘ノ圓満。「圓満という名前を名乗ったのは私の前にふたりおりまして」と、三遊亭と、橘家の圓満のことを語る。「どうやら、ふたりとも下手だったらしい。そのうちに地方に行きまして、行方知れず。先日、私も地方に来ないかと誘いわ受けまして・・・」 このマクラは受けるなあ。ネタは『猫の災難』。 この日の落語の内容をほとんど憶えていないのは、マナーの悪いお客さんが多かったから。『壺算』の最中で、瀬戸物屋の番頭が考え込んでいる場面で、「がんばれー」 「がんばれー」と何回も声をかける女性がいた。気になってしょうがない。そうかと思うと噺家さんの言ったことに、いちいち、うなづいたり手を叩いたりする人。自分が落語通だということを惹けらしたいのか、サゲを言いおったところで間髪入れず拍手する人。迷惑なんですけど。 9月21日記 このコーナーの表紙に戻る |