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2010年4月10日 落語大将軍’10春の変 古今亭今輔ひとり会(なかの芸能小劇場)

 開口一番は瀧川鯉ちゃ『金明竹』。今輔とは大学の落研で先輩後輩の関係とか。ええっ! 方や真打。で、鯉ちゃはまだ前座。落語界に入ったのが遅かったんだなあ。これから大変だろうけど、頑張ってね。

 古今亭今輔の新作ネタおろし一席目は『吊り橋効果』。電車内で13時間閉じ込められたという経験から作りだした噺だというが、ふーん、そういった経験がこういう噺になるとは予想もつかなかった。揺れる吊り橋の上で出会った男女と、揺れない橋で出会った男女では、吊り橋で出会った男女の方が恋愛関係に発展しやすいという理論を知った女性。彼女は付き合っている相手がどうも煮え切らないことに悩んでいた。そこで彼を誘拐して山の吊り橋に誘い出す。凄い肉食女の登場だ。このあとアクションもあり、いかにも今輔ワールド。

 古典は『胴斬り』。今輔自身は古典をいじるのは好きじゃないとのことで、あまりいじらずに演っているが、それでも今輔らしいギャグがところどころに入っている。このほどのよさが好感が持てる。今輔はやっぱり侍が出てくる噺がいい。

 新作ネタおろし二席目『札ー1グランプリ』。お札に使われる肖像画をめぐって、次期候補として、太宰治、坂本龍馬らが選ばれ、それらの人物が審査会場に現れるという奇想天外な噺。こういう発想は凄いな。

5月4日記

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