2009年9月12日giee寄席 秋葉原からJRに乗ったら、荻窪で人身事故があったとかで電車が遅れている。中央線もところどころで数分間停車がある。国分寺のライブハウス[giee]で毎月行われている落語会。初めて観に行くのだが、はたして開演時間に間に合うのか心配になる。 国分寺に到着して、インターネットで調べた地図を頼りに歩くと、ほどなくgieeは見つかった。ビルの地下にあるライブハウスだった。楽屋が無いらしく、本日の出演者、三遊亭遊喜と雷門花助が着物姿のまま入口に立っている。花助さんには11月に出演してもらう予定があるのでねそのチラシを渡し、「よろしく」と挨拶。 木戸銭800円。さらにワンドリンク・オーダーというシステム。ソフトドリンクが200円。ビールが400円というのは良心的。オレンジジュースを注文して席に着く。 三遊亭遊喜はこの秋に真打昇進する。酒井ノリピーの時事ネタで笑いを取って『金明竹』へ。さすがに真打を目前としているだけあって安定した話し方だし、独自のクスグリもいいアクセントになっている。がんばれよ、新真打! 「携帯電話には迷惑メールが入ってきたりしますが、私のところによく入ってくるのが、『今、屋形船で余興の仕事中。高校野球、大相撲、インフルエンザで謎かけを考えてください。瀧川鯉橋』なんてのが入ってくる」 雷門花助は大喜利が得意だから、ついついつ頼まれるんだろうな。また花助という噺家は、あまり人が演らない噺を演りたがる人で、この日の演目ときたら『七度狐』! 上方ではポピュラーな噺だが、東京で演る人は少ない。おそらく東京でよくこの噺を演ったのは桂小南だろう。もちろん小南だから上方言葉。花助はそれを誰かが江戸言葉に直したものを教わったのだろうが、見事に江戸落語にしている。 トリは再び三遊亭遊喜で『幇間腹』。短いマクラからスッと入った。この人は間がいい。気持ちよく噺が耳に入ってくるのと、クスグリがけっこう散りばめられてい飽きがこないのだ。 三席で1時間30分。これでこの値段は安い。私にとっては国分寺という場所はやや遠いのが難だけど。 9月23日記 このコーナーの表紙に戻る |