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2010年4月11日『博覧會〜世界は二人のために〜』(グローブ座)

 オープニングが楽しい。いわばプロローグに当たる部分で、のちのちの布石になるのだが、このテンションが続いていれば、さぞや賑やかな芝居になっていただろう。観ていて疲れたろうけどね。

 話は一転、戦時下の台湾。日本からやってきた劇団の楽屋。話があれよあれよとメロドラマになっていく。こんな因果話なんだこの芝居。博覧會というタイトルもなんでこんなタイトルにしたのかよくわからないまま、一座の人間関係が明らかになっていく。

 話はどうみてもなんだか古臭いメロドラマなのだが、やはり演出が小劇団なのと役者が役者なので、飽きさせずに観せていく。篠井英介はもともとこういう演技が上手い人でもあるのだが、まさに壺。それでいて新しさを感じさせる力量に舌を巻いた。そして荒川良々。この人はどこまでがシリアスな演技なのかコミカルを狙っているのかわからないのだが、それがまた魅力的なんだなあ。

 個人的にはスイカの皮の煮物は受けたなあ。

5月5日記

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