2011年6月11日伊東四朗一座・熱海五郎一座合同公演『こんにちは赤ちゃん』(赤坂ACTシアター) 三宅裕司の還暦祝い公演ということで、三宅裕司コネクションによる東京喜劇のお祭り公演となった。『こんにちは赤ちゃん』というタイトルとは、まるで関係ないようなストーリーなのだが、最後の最後になって、付け足し(?)のようにタイトルがらみの展開になった。 入場者が激変して閉園の危機にある遊園地に、とうがたったアイドル・ユニットを売り込みに来る業者がやってくる。遊園地関係者は、このアイドルがUFOによって連れ去られたことにして話題作りをしようとするといった話。 伊東四朗のボケを三宅裕司が突っ込むという、この劇団のパターンをメインにして(もちろん歌いだしてしまうコントあり)、コント赤信号の三人が舞台に揃うと、懐かしい赤信号コントが始まってしまったりする。でも、昔の赤信号のネタを知らない人でもそれなりに楽しめたと思う。東貴博らによる小倉久寛いじりもいつもの楽しさ。春風亭昇太は前半にほとんど喋らせてもらえずに、後半に突然長台詞が待っている。このへんの脚本の妙も出演者をよく知ってのことだろう。 ゲストの真矢みきのボケもいい味をだしている。クライマックスで宝塚風のショウが始まるが、曲がテレビの主題歌やCMナンバーというのも御愛嬌。 関西の、我も我もといった笑いではなく、それぞれの持ち味を生かした笑いの舞台公演。下町喜劇ともまた違うのだけどね。関西の笑いを欲しがる人には物足りないかも知れないが、私はこういう、それぞれの分をわきまえた喜劇って好きですね。 6月24日記 このコーナーの表紙に戻る |