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2009年9月20日 古典的小宮(代々木能舞台)

 小宮孝泰が落語二席と狂言を披露する会。これに柳家喬太郎がゲストで落語二席という豪華な催し。会場はオペラシティの近くにある能楽堂。

 オペラシティに行く時は、いつもは新宿で降りて、ひと駅歩いて初台まで行く。だって120円余計に電車賃がかかるんだもん。しかし、今回は初めて行く能楽堂ということもあって、道に迷う恐れがあり初台まで電車で行くことにした。地図を頼りに代々木能舞台を目指すと、会場はすぐにわかった。

 どうも古い建物のよう。表に表札がないと普通の民家のようにも見える。能の舞台の前に畳敷きの空間があり、そこに座布団がズラリと並べられている。舞台の上に高座。

 前座さんもちゃんといる。柳亭市也で『金明竹』。市馬師匠のお弟子さんはみんなしっかりした芸を身につけている。市也も例外でない。 これからが楽しみだ。頑張ってね。

 小宮孝泰の一席目は『つる』。私が聴くのは二回目。ぐんぐん良くなってきている。以前よりも昇太色が強くなったかな。こういう笑わせて笑わせてお客さんを引こうという噺は、やはり昇太色が一番なのだろう。

 柳家喬太郎一席目は『寝床』。「○○さんはどうした?」 「へい、インフルエンザにかかりまして、学級閉鎖」 「学級閉鎖?」 「ええ、ひとり学級閉鎖」 「小宮孝泰はどうした?」 「もう狂言に夢中でして」 「のりぴーはどうした?」 「別荘が全焼しました」 そう、この日勝浦の別荘が焼けたのだ。

 小宮孝泰の狂言『盆山』。共演は吉住講。盆栽を盗みに入った男が持ち主に見つかってしまう。持ち主はわかっているのだが、盗みに入った男はバレてないと思い込んでいる。そこで持ち主が男にいたずらを仕掛けるという噺。笑いが多くて可笑しい。狂言も観てみたくなってきた。

 仲入り後は、小舞い『七つ子』。これも楽しい。

 柳家喬太郎の二席目は『午後の保健室』だ。どうもこの日のお客さん、落語好きのお客さんというより、小宮孝泰が好きでやってきたという人が多かったようだ。喬太郎世界に爆笑が湧く。

 トリが小宮孝泰『幇間腹』。こちらも着実に自分のものになってきた感じ。小宮版は本来のサゲのあとに、まだ続きがある。本来のサゲを知らない人も多いような反応が感じられた。本当にいいお客さんばかり。客席が暖かい。

 終演後、ウチアゲに参加させていただいた。小宮孝泰さん、柳家喬太郎師匠と、いろいろな話をする。内容はインターネットには書けないけれどね。

9月26日記

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