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2010年2月27日第一回大手町落語会(日経ホール)

 日経ホールには初めて入った。きれいな会場。座り心地よい椅子。キャパシティ約600席。広い。その会場の後ろから二番目の席。高座までの距離が遠い。最初はオペラグラスを使って観ていたが、そのうちにそれには疲れてしまった。音声も後ろの席では伝わりにくく、やがて眠くなって、ほとんど寝てしまった。前日までの疲れもあったのだけどね。

 柳家小権太は、噺家がよく話題にする学校寄席のマクラから。珍しや、進学校編。ネタは『金明竹』

 三遊亭白鳥は、最近作ったという『初めてのフライト』。小学生のイチローくんの様子が描かれていくのだが、そのうちに場面が一転。大人になったイチローくんは、民主党の幹事長になっている。小学生時代の描写が、後の話の仕込みになっているところがいくつもあって、最近の白鳥らしい手の込んだ噺になっていた。観客参加型落語の場面があって、サゲを言って去って行ったのだが。

 次に上がった柳家喬太郎が高座に座るや、「今の白鳥の噺のサゲ、わかった人、おそらくこの会場にひとりもいないと思います」と言うや、どうやら、下座ですれ違った白鳥にサゲの意味を訊いたのだろう。そのココロを披露してくれた。これでようやくサゲの意味がわかったが、なるほどこれはあまりに苦しい。しかし、この噺、賞味期限が、ここ数カ月だけという気がするのだが。その喬太郎は『ハンバーグができるまで』。こちらのハンバーグは賞味期限無いかも。

 「中学のときの英語の試験でHolidayを和訳しろという問題が出たんです。私は金曜って書いた。そのころ地元の浜松では金曜の夜に『シャボン玉ホリデー』を放送してたんですね。そしたら英語の教師が、『このまま一生静岡を出ないなら正解』って」瀧川鯉昇『長屋の花見』。ウイスキーの瓶が出てくるのが鯉昇版。

 トリは柳家権太楼『御神酒徳利』。この噺、よく出来ているとは思うのだが、私は聴いていて途中でダレちゃうことが多い。この日もこっちの体調もあってかぐったり。小さん系だから神奈川宿まで。大阪までは辛かったから、ちょうどいい。

3月18日記

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