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客席放浪記

落語と平和

2014年8月17日
阿佐ヶ谷・地域区民センター

 最近、テーマを決めた会を始めた川柳つくし。前回のダイエット体験談が面白かったので、今回も行くことにした。八月ということで平和についてのトークと落語。

 落語は、三題噺から生まれた落語二席。

 『やんなっちゃったハウス』は、牧伸二が自殺したころに、お題の一つとして出されて出来た噺らしい。日本人の自殺者は年間三万人と言われるが、それは遺書を残して自殺した人の数。変死した人の数は十五万人なんだそうで、その中にも自殺と思われるものが多いらしい。それを加えるともっと多いということをマクラにして噺に入る。何もかもやんなっちゃった牧伸二の家に、ほかにもやんなっちゃった芸能人や政治家が集まって来るといった噺。やがてその場のミュージシャン三人がバンドを作ろうという事になる。なんちゃってオチの、ほのぼのとした落語。暗い事なんて考えないで楽しく生きようよという気になってくる。

 もう一席の『キンモクセイの道』は、3.11原発事故の直後の三題噺だったとのこと。放射能で汚染されて外にも遊びに出られない地域に住む男の子。噺はその子供とおかあさんの会話で進んで行く。そして子供は将来大きくなったら放射能を無害にする発明をするべく、研究家になろうと決心する。そしてその子供が大きくなったとき・・・。こちらも、前半で不安を掻き立てておいて、平和な気持ちになるラストへ。落語って、やっぱりあまりにブラックなラストにしない方がいいんだよね。

 エンディングはウクレレ・コーナー。やっぱり平和っていいな。

8月18日記

静かなお喋り 8月17日

静かなお喋り

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