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2010年2月20日RUN&GUN『僕らのチカラで世界があと何回救えたか』(紀伊國屋ホール)

 RUN&GUNは、よしもとのイケメン四人組パフォーマンス・グループ。まったく興味がなかったのだが、演出がグリングの青木豪。出演者にナイロン100℃の藤田秀世フットボールアワーの岩尾望がいるとなると、ただものならない。

 教育実習のために、母校の中学校に帰ってきた四人が主人公。

 観ているうちに、自分の中学時代を思い出していた。すっかりを忘れ去っていたのだが、あのころ、私は確かに殺してやりたいと思う人間が何人かいたのを思い出した。実際、そんなことはしなかったけれど、今から考えると怖ろしいことなのだが、ふとしたと弾みに殺してしまっていたかもしれない。この芝居で触れられているような酒鬼薔薇聖人事件のような心境ではなく、本当に憎いと思っていた奴がいたのである。

 今から思うに、やっぱりあのころは成長の途中だったのだろう。中学生って、やっぱり大人にはほど遠く、まだまだ精神が安定していない時期なんだろうな。

 この芝居に出てくる四人の大学生も、中学時代に殺意を持っていた男の物語。今や、そんな気持ちは無くなっている。そうなんだよな。いつの間にか、殺意を抱いていたなんてことも、大人になると忘れているんだよな。

3月10日記

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