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客席放浪記

さらば青春の光単独ライブ
会心の一撃


2017年4月26日
あうるすぽっと

 さらば青春の光は『オンエアバトル』のころから観ていて好きだった。しかしナマで観たのは、去年、国立演芸場の『花形演芸会』が初めてだったと思う、あのときは『上司と部下』と『マジック』だった。
 次が去年10月の東洋館。あのときも『上司と部下』。
 そして今年になって『何かヘンなヘンな奴、来たぞ 王選手権』での『僕は君だよ』。
 そして今回、初めて単独ライブを観た。

『ボクシングジム』
 ボクシングジムのオーナー(森田)のところに、かつてこのジムに所属していた男(東口)が訪ねてくる。森田は、もう一度リングの上で練習をつけてやると、東口にグローブを渡す。すると・・・。
 シリアスなドラマと見せかけてストーンと落とし笑いに変えてしまう。この意外性に笑った。

『医学部』
 医学部の教授(森田)のところに生徒(東口)がやってきて、医学部を辞めると言い出す。人生の目的が変わったと言うのだが・・・。これも前のコントと同じで、シリアスな始まり方で、ストーンと落とす。そこからどんどんエスカレートしていく。ひとつのアイデアを引き延ばしていくのだが、それを観ていて飽きさせないのはさすが。

『気絶』
 バンドのマネージャー(森田)が、ライヴで失神して医務室に担ぎ込まれた女性ファン(東口)のところへ行く。やがて女性は意識を取り戻すが・・・。この女性がかなり異常な人物であることが判明してから、エスカレートしていく。

『小説家』
 喫茶店かなにかで、小説を書いている小説家(森田)。そこへ偶然隣の席に、このの小説家のファンだという男(東口)が座る。「あなたの小説のファンだという男だが・・・。
 これもワンアイデアを引っ張るコントだが、長くても飽きない。

『金メダリスト』
 オリンピックで金メダルを取ったアスリート(森田)にインタビュアー(東口)がマイクを向けるのだが・・・。
 ネタはほとんど森田が作っているらしく、前の4本とも、森田が引っ張っていく形だったが、東口がボケで森田はツッコミ。しかしこれは森田がボケに廻る。それでも喋りが多い側。彼らの場合、ネタによってボケ、ツッコミに関係なく、コントを引っ張っていく方を森田が担当するらしい。
 オリンピックの報奨金が日本の場合、金メダルで300万円。4年間頑張って年間75万円。月額62,500円。日割りしたら日給2,000円程度。掃除のオバちゃんより安い、というのが可笑しい。

(漫才)『ジャックと豆の木』
 イギリスの童話『ジャックと豆の木』は、けっこう残酷なところが出てくるお話。東口が語るこの童話がどこまで元の話どおりなのか、森田がツッコミを入れたらいいのかに迷ってしまうという漫才。
 M-1にも出るくらいで、この人たちは漫才も達者。

『予備校』
 これも森田がボケに廻る。予備校生を鼓舞しようと熱弁をふるう森田だが・・・。それまでのコントも森田が叫びっぱなしだったが、これは凄い。これもワンアイデアなのだが、どんどんエスカレートしていくので飽きない。

『居酒屋』
 客(森田)と店員(東口)。居酒屋コントなんて、もう出尽くしただろうと思ったが、まだこんな手が残っていたとは。今回一番笑って、印象の強かったネタ。オチも逆を突いていて可笑しい。

『葬式』
 葬式のあとの精進落としの食事会に、死んだ男の幽霊(東口)が出てきて、もっと陽気に送ってくれと言うが、この男は・・・。
 ブラックな笑いだが、これもこの幽霊に関する、あることがわかった瞬間から大笑いになる。、

 彼らは関西弁のコントだが、なぜか不思議と関西弁が聞いていて、くどくならない。むしろ関西弁が合っている気になる。
 『キング・オブ・コント』、5年連続決勝に残っている彼ら。今年こそ優勝できるといいな。

4月27日記

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