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客席放浪記

2012年2月4日第31回つくしのシークレット落語会(阿佐ヶ谷・地域区民センター第三和室)

 川柳つくしの秘密クラブ。今月のシークレット・トークは、バレンタインデイ。川柳師匠にチョコレートを初めてあげたときのこと他、シークレットな話題が聞けるのは、ここの楽しみ。

 一席目は、川柳師匠から三つ目に教わった噺『からぬけ』。ちなみに最初は『八九升』、二つ目が『金明竹』。一度聞いて憶えてしまったそうで、与太郎ネタでは一番短くて、よく受ける噺。つくしさんのは、サゲの部分がカワイクできている。

 二席目は、柳家花緑師匠から教わったという『平林』。この主人公は定吉。やや与太郎が入っている性格だが、この定吉、女性という設定でもおかしくない。アニメだったら間違いなく女性が吹き替えているだろう。そんなアニメ・キャラっぽいところが、つくしさんはうまく出せている。

 恒例10分で考える三題噺は、「インフルエンザ」「猫」「立春」とお題が決まって仲入り。

 納期が迫っている工場。忙しい中、社員のひとりカトウさんがインフルエンザにかかってしまい出社できない。もう間に合わないと思いきや、カトウさんがいない方が能率が上がり、間に合ってしまう。ということは、カトウさんはいらないのではないかという噺。どこにもいそうだね、そういう人。

 次のコーナーは、お題拝借。お客さんから持ち物をいくつか借りて、それを使って洒落を即席で作る。本来は数人でやる芸だけど、つくしさんひとりで奮闘。

 トリになるのは、新作落語『会社へ行こう』。男性社員も制服を着た方がいいという意見から、男性社員が全員学生服姿に。それで業績が上がり、女性社員はセーラー服。やがて会社は学校みたいになっていく。持ち時間によっていくらでも長くも短くも出来る、うまい噺だ。

2月5日記

静かなお喋り 2月4日

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