2009年9月22日 畳一畳もよおし座 落語芝居(よござんす) 大門にある居酒屋[よござんす]で行われる落語芝居へ行ってきた。地図を見ながら大門の街を歩くと、ところどころに道案内の立て札が立っている。路地を入ったところにある間口の狭い店。はたして、こんなところで芝居なんてやっているのだろうかと不安になる。 「靴を脱いで、二階に上がってください」と言われて奥の階段を上ると、そこは結構広い空間。案内された席に着く。料金3990円。ワンドリンクと、あとで弁当が出ると言う。カンパリソーダを貰って開演を待つ。店のテーブルをひとつ取っ払い、そこが舞台になるようだ。 今回の出演者のひとり、マーサ☆リノイエさんに誘われての観劇。そのマーサが開演前の前説。三味線を弾きながら、本日の注意事項などを歌にする。それも、さのさ、都都逸、端唄、新内などで楽しく。本日は観客参加型の芝居とのことで、『寝床』では観客も全員寝てしまうというタイミングと、その稽古。うふふ、楽しそう。 第一部が『寝床』。さあ、義太夫が始まるというところで弁当が出る。なるほどね。落語だと、旦那が義太夫を語っている描写は無いが、芝居だから当然、義太夫を語っている旦那と、長屋の連中両者が見られる。これは新鮮。三味線の合図で、お客さんもバタバタと寝込む。それに気が付いた旦那がお客わ起こして回る。私も手で起こされた。勝手なことを言っている長屋の連中に、旦那が「言いたいことがあるなら、ここに出ていいなさい!」という台詞があって、思わず起き上がって、「旦那ー、でも私は3990円払っているんですけどー」と言ったらどうだろうかと思う。観客参加型だというからさあ。でも、やらなかったけどね。そうしたら、どうアドリブで返してくれたろうか。 第二部が、『厩火事』と『子は鎹』。『厩火事』の夫婦が後日談として『子は鎹』の夫婦としても出てくるという設定は、いささか無理がある。だって、『厩火事』の女房は髪結いさん。それが『子は鎹』では近所の繕い物をしているって、変でしょ。 面白いと思ったのは、うなぎ屋の場面。本当に階段を使うっていうのは、ここでしか出来ないだろう。 終演後、マーサと呑む。なんだか酒ばっかり飲んでいるシルバー・ウイーク。 9月27日記 このコーナーの表紙に戻る |