January.29,2002 ありがとうございました

        本日明治座千秋楽。今月は里見浩太朗座長公演『長七郎天下ご免!』でした。里見浩太朗様、野川由美子様、大山克巳様、鈴木瑞穂様、山田まりや様、東千晃様、丹波貞仁様他の皆様から注文をいただき、楽屋まで出前させていただきました。ありがとうございました。


January.27,2002 塩胡椒ミル

        今年の初めに見た『バンデッツ』という映画には不愉快な気分にさせられたが、映画を見ていてハッと思ったのは、ブルース・ウィリスが脱獄して他人の家で食事をするシーン。食卓に置いてある調味料を使うのだが、その調味料容器、なんと私が使っているのとおんなじなのだ。ひょっとしたら日本でもあるのかも知れないが、これは外国でのお土産としてもらったもの。こんな形をしている。



        上に塩、下に胡椒が入っている。塩を使いたいときは、そのまま逆さにすれば塩が出てくる。胡椒を使いたいときには右側の黒い部分をカチッカチッと押すと、下のボックスに入っている胡椒が砕かれて出てくるというわけ。結構重宝しております。調理のときも従来は胡椒ミルを使うと両手を使ってカリカリやらなければならなかったのだが、これなら片手で出来るから使いやすい。日本人だと絶対にこんなごっついデザインにはしないだろうと思うのだけど、なかなか機能的で便利です。


January.11,2002 液体絆創膏

        冬になって乾燥してくると、まず踵にアカギレが出来た。パックリと割れて痛くてしかたがない。それが数年前から米発酵エキスの入浴剤を使うようになってこれがパタリと止まった。体の痒みもなくなった。手の甲のガサガサもなくなった。

        ところがです。歳のせいもあるのですが、なにせ水仕事をしているので、今度は手の指先にアカギレができるようになってしまった。パックリと割れて痛くて痛くて仕事にならない。バンドエイドをして仕事をしていたのだが、指先が思うように使えないので不自由だ。困ったなあと思っていたのですが、世の中、凄いものがあるんですね。

        [液体絆創膏・コロスキン]という商品なんですがね、これチューブ状の容器に入っていて、これをアカギレしてパックリ開いた個所に塗るだけで傷口が塞がってしまうんです。風呂に入って、これを塗って一晩寝ると、あら不思議、痛みが無くなっている。いままでのバンドエイドみたいに傷口を保護するというよりは、傷口を塞いでしまうという感じなんです。皮膚と皮膚をくっつけてしまうというのでしょうか、そう、セメダインみたいに。それでね、色も無色透明だし、匂いを嗅いでみるとこれまたセメダインにそっくり。

        アカギレだけじゃなく切り傷にも有効だというから、これからは包丁傷などもこれにしようかな。


January.1,2002 博愛座

        [NHKアジア・フィルム・フェスティバル]に行って、『美麗時光』なる台湾映画を見た。今書いているこのコーナーは映画のコーナーではないし、この映画自体もあまり私には面白くなかったのだが、やけに気になるものが映っていた。主人公にあたるチンピラふたりが電車に乗っているシーンだ。電車の中に日本でもみかけるイラストがあった。こんなやつ。



        そう、優先席。シルバー・シート。このデザインはどこの誰が描いたものだか知らないが、おそらく日本人でしょうね。このデザインそのままのものが台湾でも使われているのだった。ただし、この席の名前は[博愛座]。台湾の交通局のような機関が、日本のこのデザインを使わせてくれなんて頼み込んできたのかどうかは知らない。しかし日本で見なれたこのイラストが台湾でも使われているとは驚きじゃないですか。

        今では私は海外旅行というものをしなくなってしまったが、以前は趣味でよく出かけていた。台湾も台北だけだが合計3回訪れている。もちろんそれらの時に、[博愛座]などというものを見た記憶はない。ただ、台湾の人はお年寄りが乗ってくると積極的に席を譲る。いや、台湾だけではない。どこの国でもお年寄りや体の不自由な人に席を譲るのは当然で、お年寄りが乗ってきても知らん顔をしているのは今や日本だけなのではないだろうか? このことはもう私も何回か書いているので、またかとお思いの人もいるだろうが、本当にどうなってしまったのだろう、この国は。私の両親はもうふたりとも70代、どう見ても老人だろう。本人たちは老人に見られたくないらしいのだが、さすがに体力の衰えは感じているらしい。両親と出かけて電車に乗っても、まず席を替わろうなんていう人は皆無といっていい。

        台湾にもこんな席ができたということは、台湾でも席を替わろうとしない人が増えてきたということだろうか? どうも私にはこのシルバー・シートなるものを作ったことが逆効果だったような気がしてならないのだ。「老人や体の不自由な人はシルバー・シートに行けばいいじゃないか」という考えを持った人が出てきてしまったとしか思えないのだ。

        よくこのデザインを見てみよう。右からいくと、ケガをした人(あるいは体の不自由な人)、老人、子供連れ、妊娠している人・・・誰だあ、くれぐれもこれは妊婦ですからね。中年太りして、お腹の出た人だからオレは座ってもいいなんて言うなよな。


このコーナーの表紙に戻る


ふりだしに戻る