July.31,2005 ありがとうございます
本日、明治座千秋楽。今月は里見浩太朗座長公演『花かんざし』でした。里見浩太朗様、多岐川裕美様、淡島千景様、原田龍二様、新田純一様他の皆様から出前のご注文をいただき、楽屋までお届けさせていただきました。ありがとうごさいます。
July.31,2005 ヒゲ剃り
男に生まれて、毎朝ヒゲを剃らなければならないというのは、ほとほとやっかいな儀式だが、剃らないで外出すれば、世間的な評価が悪くなるのは目に見えている。
私の少年時代にはまだ電気剃刀(シェイバー)なんていう便利なものはなくて、世の大人たちはみんな剃刀でヒゲを剃っていた。安全剃刀はもう普及していたから、夜に銭湯に行くと、男風呂の大人たちはみんな安全剃刀を用意してくるか、番台で売っている使い捨ての剃刀でヒゲを剃っていたものだ。湯船でタオルにお湯を浸して顎のあたりを蒸してヒゲを柔らかくする。湯船から上がると洗い場の鏡の前に座り石鹸を顔に塗りたくる。髭剃りクリームなどというものもあったが、家に風呂が無い私らのような経済状態の家庭では石鹸で十分だという考えだったのだろう。風呂から上がると髭剃りあとのローションを顔にパンパンとつける。それでもヒゲの濃い人だと翌日の朝にはもう薄っすらとヒゲが伸びかけていた。
私が年頃になるころには、もうすっかりシェーバーが普及している時代になっていて、ヒゲ剃りは楽になった。毎朝歯を磨き、顔を洗うついでに短時間でヒゲ剃りを終わらせることができるようになった。朝剃るからその日一日はヒゲを気にする必要もない。いい時代に生まれたものだ。
シェーバーもどんどん改良が加えられ、まっすぐに生えていないクセのあるヒゲも剃れるようになってきたようだ。今私が使っているシェーバーはそんなに性能がよくないのか、ときどき剃り残しが出てしまうことがある。そんなときは小さなハサミでチョッキンと切る。これでほぼ完璧に顔からヒゲを退治できているはずなのだが、日中、ふと顔に手をやると剃り残したヒゲが手に触ることがある。おかしいなあ、完璧に剃ったはずなのに。鏡を覗くとそんなヒゲも見えないし・・・・・と、もう一度顔に手をやって鏡で確認すると・・・・・あった!見えないはずだ、白髪のヒゲなのである。年は取りたくないもので・・・・・。