March.20.2009 自動ドア

        おそらく、こんなに自動ドアが普及している国は日本以外にないと思う。こんなものに電力を使うのは省エネ上思わしくないと昔から思っていたので自動ドアには反対の立場を取っていた。実際、14年前に店の改装をする前の店舗は自動ドアではなく手動式だった。それが改装後に取り付けたドアが問題だった。やたらと重い戸なのだった。一日に何回もお客さんが開け閉めしているうちに、レールが磨り減って開け閉めがうまくいかなくなってしまった。大工さんに相談すると、戸を吊り下げる自動ドアにしたらどうだということになった。それ以来10年、自動ドアにしている。

        その自動ドアが故障してしまった。途中まで開いて止まってしまうのである。ドアを吊り下げているレールに手を突っ込んでみたら配線の電気コードが垂れ下がってしまい、それにドアが引っかかってしまっているのがわかった。それでコードを上に押し上げてやったらまた動くようになった。ところが、その押し上げておいたコードがまた落ちてきて、今度はコードをドアが引き込んでしまい、まったく動かなくなってしまった。業者を呼んで直してもらって、自動ドアは復活した。

        できることなら、自動ドアなんて嫌なのだ。電気代無駄でしょ。しかし日本では今や自動ドアは普及しすぎている。自動ドアでないとお客さんはかえって戸惑うらしい。手動式ドアだったころ、自動だと思ってドアの前で立ち尽くすお客さんが何人もいた。また、手動で入ってきたお客さんが多人数だと最後に入ってきた人が自動だろうと思い込んでいるらしくドアを閉めず入ってきて、ドアが開きっぱなしなんてこともよくあった。これも自動ドアと手動ドアがいまだに両方とも存在しているからなのだ。

        どうなんだろう。いっそのこと自動ドア一斉廃止なんてことにしたら、かなりの省エネになると思うのだけど。それならウチももっと軽いドアに付け替えて手動にしてもいいんだけど。


March.1,2009 どきっ!

        地下鉄半蔵門線半蔵門駅を降りて、国立演芸場へ向って歩いていると、反対側の歩道に男の子と女の子がビルのガレージ脇にある水槽を覗き込んでいるのが見えた。あれー? 何やってんだろう。しばらく見ていたのだが、いつまでたっても、この子たち微動だにしない。もしやと思って車道を渡ってみると。



        人形ですな、これ。でも、びっくりしたなあ、もう。


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