伊香保の石段 2017年11月8日 伊香保温泉に泊ったのは初めてだけれど、30年以上前に一度、オートバイで日帰りで来たことがある。あのときは伊香保温泉に関する知識がまったくなくて、走っているうちに「露天風呂」と書かれた看板を目にして、そっちの方に向かう道路を走って行ってしまった。確かにそこは公共の大露天風呂で、開放感があって気持ちがよかったけど、風呂から出てそのまままたオートバイに乗って帰ってきてしまった。伊香保には、伊香保神社に向かって高く伸びる石段があって、その参道に当たる石段の脇にはいろいろなお店があるなんていうことは、あとから知った。伊香保まで行って石段も見ずに帰ってきてしまったことに長年後悔していたので、今回はどうしても石段を見に行くぞと決意していた。 ところが名物の石段がどこにあるのかわからない。昨日下車した「見晴下」バス停にいた観光客の人に訊いたら、この道をまっすぐと教えてくれた。歩いて行ったら、結構な距離があった。 まだ朝も早いということもあるのか、人もまばら。 石段を一歩一歩踏みしめて登る。石段の左右の土産物屋や射的場、旅館は、まだ閉まっているところも多い。 上までずーっと石段が連続しているわけでもなく、ところどころに踊り場のようなものがあるのは助かる。そういうところで立ち止まって息を整える。 石段の幅は上に行くほど狭くなっていく。さすがに上の方は手すりに掴まって登った。 やがて鳥居が見えてきた。伊香保神社だ。 登り切ったところが365段目。 まだ手すりに掴まりながらなら登れるが、もっと年を取ったらこの長くて急な石段は無理かもしれない。 伊香保神社にお参りしたあと、その先の遊歩道を行くとロープウェイの山頂駅に行けるそうなので歩き出す。 これがまた想像していたよりキツイ上り坂。途中で後悔したものの、汗びっしょのりになりながら登る。 しかしこの上り坂の黄葉のきれいなこと。苦労して登る価値はあった。 20分ほどでロープウェイ山頂駅。 このまま元来た道を下りようかとも思ったが、もう脚が嫌がっている。帰りはお金を払ってロープウェイ。片道490円。4分間の空中の旅。上から見るとずいぶんと高いところまで歩いて登って来たものだ。 11月11日記 |