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蕎麦湯ぶれいく

第13回伊豆急全線ウォーク
第12区 河津駅→蓮台寺駅 16.6km


2017年5月12日

 この12区は、伊豆急全線ウォークのなかでも最大の難所だと思う。
 距離が長い。キツイ山越え。ほとんどが歩道もガードレールもない自動車が通る国道。道沿いに飲食店が見あたらないどころか、休憩できる場所もまったく無ない。さらには公衆トイレも無い。私はここを「地獄の12区」と呼んでいる。

 今年のルートは、ルートマップを見ると、河津駅からすぐに河津川を渡って、坂を登り始めるようになっているが、泊まった宿は河津駅からだいぶ離れた位置にある。ここからだと、去年の豊泉橋を渡ったあたりから歩き出した方がよさそう。それで河津駅には行かず、ここから出発することにした。

 上り始めの場所を見失い、近くをウロウロしてしまって少々時間をロスしてしまってから、クルマも通る国道414号線を登り出す。ここはキツイ上り坂だ。途中、紛らわしい横の道に入って行ってしまうというロスまであって、いつまでも続く上り道に文句のひとつも言ってみたくなる。朝から暑く汗びっしょり。なにしろ一旦歩き出してしまったら16.6km先の蓮台寺駅までトイレが無いから、朝食はカフェインの入っているコーヒーやお茶は制限してきてしまった。それがこの大量の発汗で、尿意なんてまったく起こりゃしない。これだったら、宿でコーヒーを飲んでくるんだったなと後悔。

 それでもなんとか峰山トンネルを通過。ここを抜ければ、あとは下り坂になる。
 去年同じように、この先を右に入って、穏やかな下り坂。クルマも入ってこないのんびりした風景が続く道を歩く。12区で唯一、気持ちよく歩ける場所だ。
 田圃では、田植えの準備が始まっている。いよいよこの辺りでも田植えの季節か。

 しかしこの気持ちのいい道も、それほど長くは続かない。バイパス道路工事をやっているので、また国道414に戻ることになる。このバイパスさえできれば、今度は国道414の交通量は減って、歩きやすくなりそうなのだが、この工事、去年からまだあまり進んでなさそう。開通は何年先になるのやら。

 汗をたっぷりかいたので自販機でジュースを買って水分補給。
 横をクルマが通っていく嫌な道を歩く。やがて、あずさ気まぐれ売店通過。このあたりは歩道があって、やや歩きやすいが、そろそろ疲れを感じ始める。と、私の横を早足で抜き去って行くひとりの男性。その格好から、やはり伊豆急全線ウォークをやっている人らしい。それももう何回も歩いているのだろう。慣れた様子でスタスタと先を急ぐ。そのなんともストイックな姿がカッコいい。こっちはもう足が嫌がり始めているというのに。

 道は再び歩道が無くなり、クルマが走る横を歩く形に。ここでもう嫌になってきてしまった。なんでこんな道を歩かなきゃいけないのだ。こんな道を歩くなら、なにも伊豆急全線ウォークは、すべてを歩く必要なんてないじゃないか。来年はもう河津まで歩いて、あとは省略にしようか。そんな思いが頭を過る。

 12区が去年と変わったのは、河津からの歩き始めと、蓮台寺駅近くになってからのルート。去年は川と伊豆急の線路を越えた向こう側を歩いたが、今年のルートは国道414と川との間の道を歩くというもの。これがまたクルマも通らない、実に気持ちがいい道。この道を歩いていると、さっきまで「もう来年は12区は省略だ」という考えが消えていき、「来年もまた歩こうか」と思えてくる。

 蓮台寺駅ゴール。ざっと5時間、休憩もなしで歩いたことになる。疲れた〜。駅のトイレを借り、自販機で缶コーヒーを買って飲む。私は糖分の入った缶コーヒーって滅多に買うことはないが、今まで甘い缶コーヒーが、こんなにおいしいと感じたことはないだろう。

 さあて、残るはあと第13区を残すだけ。

5月15日記


国道414号線、これから山を登って行く


長い急坂が続いて峰山トンネル、上りはここまで


つかの間の幸せ。気持ちのいい道


この道がずーっと続けばいいのだけど・・・


いよいよ田植えのようです


また国道3\414。自販機がポツンと見えます


自販機でジュース購入。水分補給は大切


そろそろ歩くのが、うんざりしてきた


蓮台寺駅手前で国道から離れた川沿いの道へ


着いた〜!


第13区 蓮台寺駅→伊豆急下田駅


静かなお喋り 5月12日

静かなお喋り

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