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蕎麦湯ぶれいく

旅庭 群来

2016年7月6日

 予約した江差の宿は、[旅庭 群来(くき)]。地図で場所を探し当てて建物に近づいてみれば、なにやらコンクリートの壁に囲まれたなかにある。「どこから入ればいいんだ?」と入口を探してコンクリートの壁伝いに一周回ってみる。まったくどこも壁。刑務所? もうここしかないだろうと思われるところを覗けば、迷路のような壁の先は行き止まりっぽい。ええーっ! だけどここしかないだろ。ずんずんとなかに進んでいくと左に折れるようになっていた。90度折れてみたら、そこに扉が! 近づくと自動ドアになっていて扉が横に開いた。その先にも、もうひとつドア。それも自動ドアで横に開く。まさらダンジョンのよう。入ったところがロビーでソファーなどが置かれている。ソファーに案内されて、ウェルカムドリンクのシソジュースと江差羊羹のサービスを受けて宿泊カードへ記入。簡単な説明を受けた後に部屋へ案内された。

 部屋は全部で七室。平屋建ての建物で、そのまわりを石をゴロゴロと敷き詰めた庭が囲んでいる。石とコンクリートで作られたなかに、木材を基調とした建物というコントラストの斬新なデザイン。これが妙に落ち着くんだから面白い。なんとなくオーナーのこだわりの石、いや、意思を感じる宿だ。

 大浴場はなく、各部屋に源泉かけ流しの内湯が付いている。これが人ひとり入るのに、のひのびとできる大きさ。リラックスできる。温泉の色は茶色の濁り湯。宿泊中に何度となく入った。

 ここの料金には、滞在中の飲み物代がすべて含まれている。内線電話を入れればいくらでも持ってきてくれるが、冷蔵庫に入っている缶ビール、サッポロクラシックでいいや。風呂上がりのビールはおいしい。

 もちろん夕食時の飲み物も、好きなだけ飲めた。ついつい調子に乗って赤ワイン、日本酒、じゅがいも焼酎、さつまいも焼酎、それにリンゴのブランデーまで。飲みすぎですね。

 料理は、食前酒のまたたび酒と前菜に始まって、うに汁、お造り(雲丹、平目、北寄貝、牡丹海老)、ラム肉のステーキ、海老と玉子の燻製、鮑の酒蒸し、ラム肉のロールキャベツ、紅ずわい蟹の浜ゆで。〆の食事は鮭茶漬け。デザートの玉子プリンと苺アイスクリームまでしっかりいただいて満腹。「夜食におにぎりを」という申し入れには、お断りをさせていただいた。

 23時ごろまで起きていたが、もうすっかり酔いが回ってしまって沈没。

7月9日記





















静かなお喋り 7月6日

静かなお喋り

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