蕎麦湯ぶれいく明智平

蕎麦湯ぶれいく

明智平

２０１８年５月１５日

　路線バスを明智平で下りる。今までにも日光へは何回も来ているし、華厳の滝も何回も見ているが、この明智平からロープウェイに乗っていく展望台から華厳の滝を眺めるということは一度もしたことが無かった。今日の最大の目的はここ明智平に行くこと。
　ロープウェイ乗り場で往復キップを買う。往復って、ここから歩いて展望台に行けるのだろうかと思ったが、どうも歩いて登る道はなさそう。でも片道キップもあるらしい。「どうして？」と思ったが、あとから調べてみたら、展望台駅からは、茶ノ木平、半月山、半月峠を経て中禅寺湖へ下るルートがあるらしい。

　ロープウェイはそれほど待たされずに乗れた。展望台駅までは３分ほど。
　ロープウェイを下りて、奥の方へと続く道と上り階段のどっちへ行けばいいのか迷っていると、何回か来ているらしい人に「そっち(道)へ行くと山ン中入って行ってしまうよ」と声かけられて階段を上る。今から思えば、あれが中禅寺湖へ至るルートだったんだな。
　明智平からの眺めは、テレビの旅番組で何回か目にしているので、いまさらと言う感じだったが、それでも、右に男体山、左に中禅寺湖。そこから流れ落ちる華厳の滝と白雲の滝という絶景はテレビ画面では伝わってこなかったもの。写真は撮ったけれど、もちろん写真からもその素晴らしさは伝わりにくい。
　景色を眺めなから、東武日光駅で買ってきたパンを食べる。駅の待合室で日光の駅弁を食べてはきたが、やはり外でいい景色を眺めながら食べるのって、また格別。

　しぱらく眺めた後、またロープウェイで明智平まで下り、ハス停へ。
　やってきた湯元方面行バスは、さっき私が乗ってきたバスと違って混んでいた。
　そのバスで竜頭の滝まで。

　前回戦場ヶ原を歩いたのは、2014年11月。あのときは湯元からこの竜頭の滝まで歩いた。今回はその逆コースを行く。
　前回のゴール地点の［竜頭之茶屋］では、あのとき雑煮を食べたんだった。揚げた餅もおいしかったけれど、いい出汁のつゆだった。そばも売っていて、おそらくつゆは雑煮と共通だと思われる。食べたいが駅弁とパンを食べてしまったので、もう入らない。

　竜頭の滝横の遊歩道を、滝を眺めながら上る。ここを下ったのは２回あるが、上るのは初めて。滝を上からとか下からとか眺めることは多いが、滝沿いに横から眺めて行くというのは、そんなに経験できない。

　竜頭の滝が流れ落ちる地点から、川を遡って歩く。この川の水が、このあと竜頭の滝、やがて中禅寺湖、そして華厳の滝に繋がるのだろうけど、ここは緩やかで穏やかな流れだ。
　やがて石楠花橋(しゃくなげばし)。
　
　そこからさらに先に進むと、小学校の団体とすれ違った。みんな元気に「こんにちは」と挨拶してくる。それにひとりひとり声を返してあげるのにたいへん。

　分岐。左に行けば小田代ヶ原コース。右へ行けば湯元へ抜けるコース。右へ折れる。
　湯元へ向かう戦場ヶ原への湿地帯へ入る前に赤沼に寄り、トイレ休憩。
　向いの［赤沼茶屋］は今日は定休日のようだ。去年６月に来たときはあまりの寒さに、店に唯一置いてあった派手なピンク色のウインドブレイカーを買った。今日は暑いくらいの陽気。わからないものだ。

　道を戻り戦場ヶ原へ。
　やたら小学生の団体とすれ違う。どうやら今は学校の遠足シーズンらしく、たくさんの小学校がバスで戦場ヶ原を歩きに来ているようだ。
　小学生だけではない。以前11月に来た時よりも人が多い。やはり今はハイシーズンなのだろう。
　大きな望遠レンズに三脚という人の姿をたくさん見かけた。どうやらバードウォッチングが趣味な人たちらしい。

　泉門池で休憩。小学生たちで一杯だったが、ちょうど出発するところだったらしく、ほどなくいなくなった。
　ここには真夏でも鴨がいる場所だが、今回は一羽も見当たらなかった。小学生の騒がしさに隠れてしまったのかもしれない。
　小学校の遠足、思い出すな～。バスに乗るっていうのが楽しくて、歩くのが楽しくて、それから途中で弁当を広げて・・・って今も大して変わらず遠足みたいな旅行をしているけど。
　しぱらくベンチで休んでいたら、今度はまた別の小学生の遠足が休憩にやってきたので退散。先を進むことにする。

　湯川沿いに湯滝を目指す。戦場ヶ原散策の人たちは、どうやら泉門池で引き返す人が多いらしく、この先は小学生もいないし、人の姿も疎ら。静かな遊歩道だ。道幅も狭くて擦れ違うのがやっとだし、下手すると川に落ちる危険がある。小学生には来させないようにしているのかもしれない。

　湯滝まで出たら、また小学生でいっぱいだった。湯滝をバックに遠足の小学生が５人単位で記念撮影の真っ最中。騒々しいったらない。
　湯滝の上に出ると湯ノ湖だ。そこにも小学生の遠足の一団がいた。引率の先生によると、これから湯ノ湖西岸を通って湯元まで行くという。小学生が全員出発してしばらくたってから私も出発。
　ここを歩くのも、これで３回目だが静かで気持ちがいい湖畔の遊歩道だ。
　道には今の時期、芍薬の花がきれいに咲いていた。

５月１７日記