再び出会えぬ愛しき君に
 
 
 

シャンクス・サンジ
 
 
 
 
 

6
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

サンジはシャンクスを睨むと、
ドアの戸を閉めた。
分かってる。
ここに来るってことが、どういうことかぐらい。
あの男。
ジジイを陥れようとしている。
どうせ・・・。
アイツとヤるんだ。
どってことねえはずだ。
オレの体なんてたいした値うちもねえ。

ジジイを、
バラティエを守るためなら、
オレは何だってする。
この体が役にたてば安いもんだ。

体が重い。
どうしてだ。
嵐だからか。

シャンクスの所まで、
遠いな。
どうしてだろ。
狭い部屋のはずなのに。
 
 
 
 
 
 
 
 

シャンクスはのろのろと近付いてくるサンジをずっと待った。
・・・止めとけ。
のどまで出かかった言葉。

コイツは自分の値うちを知らない。
多分、説明しても分からない。
そういう子供だ。

何も知らない子供。
誰かが壊すなら・・・。
・・・せめてオレの手で壊してやろう。
他の誰かの手にかかる前に。

お前、自分がどんな風だか分かってるのか?
追い詰められた動物が毛を逆立てて自分を守る、
そんなことをずっとしている。

それは・・・。
かわいらしいが、
・・・あわれだ。
どうして、そこまでするのか。

オレはお前を罰したいわけじゃねえ。
今のこいつを動かしてるのは、
「オトナになりたい」
という思いだけ。

真っ白な体と真っ白な心。
変わらないまま止めておけないのなら、
せめてオレの色をつけてやる。
忘れられないくらいに。
 
 
 
 
 

シャンクスは濡れたサンジの服をゆっくりと脱がしていった。
まだ成熟していない細い体。
少し力を入れたら折れてしまいそうな細い首。
二度と出会えない、
真っ白な体。
二度と出会えない、
真っ白な心。

オレがもらう。

それがコイツの望みだから。
 
 
 
 
 

7



厨房裏