皇帝の正しくないチェス

第3回−自動車に気をつけろ(2002年10月21日記)


写真−3.1
【写真−3.1 Arniko Highway(注:高速道路ではない)】

 カトマンズは車が多い。ついでにバイクも多い。
 写真−3.1が、ホテル近くの幹線道路の写真です。

 トヨタや日産といった日本車は多く走っていますし、ついでにバイクもヤマハだのホンダだのが走っています。
 まぁ、僕は車は詳しくないので、アレなんですが

 我々も、ホテルから事務所までの通勤は自動車です。勿論、自分で運転できるはずもないですから、運転手付き。昼食も自動車に乗って出かけます。

 さて、カトマンズの交通事情ですが、基本ルールとしては

・信号はそれなりにしか守らない
・車線もいい加減

 驚くなかれ、本当の話です。
 ネパールにも信号は多少なりとも(というか、少しだけ)あるのですが、何となくしか守られていません。
 基本的に、安全が確認できれば赤信号でもOKなのです。

 ということで、写真−3.2を見て頂きましょう。

写真−2.1
【写真−3.2 カトマンズの交差点】

 信号を見ればわかるのですが、現在の状況は大通りの右折車のみ通行可、という状況です。
 しかし、直進車は突っ込み、なおかつ大通りを渡る人々も多いという状況です(笑)。

 特に、歩行者は全くと言って良いほど、信号を守りません。また、どんな大通りであっても堂々と横断してきます。これは怖い。

 写真−3.2の真ん中やや左に、制服姿の警官の背中が写っています(白い看板の下、青い上着に黒いズボン)。
 警官は、少なくとも歩行者には全く注意しないですね。

 次に車線についてですが、基本的に左側通行です。また、部分的には中央分離帯のようなものもあり、一方通行の周回道路のようなものもあります。
 さすがに一方通行を逆走する車は無いようですが、車線についてはメチャクチャです。

 写真−3.1を見ると、道路の真ん中に白線が引かれており、一応その車線を境に上下線になっていますが、その片側が何車線なのかがわかりません(笑)。
 小さい車だと、3台が平行に(先を争って)走っていたりします。

 となると、どのようになるかですが、

・追い越しは自由
・道路は自動車,バイク,自転車までもが入り乱れる

ということにになりますね。これ、けっこう怖いです。

 自転車は、日本では歩行者に近い扱いですが、ネパールではほとんど車と同じです。道路のど真ん中を走ります。
 ですから、自転車の運転手は、我々が小学校の安全教育で習ったような「手ウィンカー」を駆使して車道を堂々と走っていきます。
 確かに、それくらいしてくれきゃ、危ないっての。

 また、反対車線にはみ出ようが(厳密な区分はないし)、そんなことは関係ありません。

 ですから、

・クラクションは鳴らし放題

ですね。
 日本なら、本当に危険な場合しかクラクションを鳴らさないのが基本ですし、私自身もクラクションを鳴らすことなどほとんどありません。

 ネパールでは、何も無いとき(?)でもクラクションを鳴らします。別段、危険な場合でなくとも、自分自身の存在をアピールするかのようにクラクションを鳴らします。

 普通に「プー」と鳴るクラクションだけなら良いのですが、暴走族ばりに「パラリラパラリラ」なんていうクラクションもあるのでビックリしますね。
 しかも、そのクラクションの主が路線バスだったりする時もあるので、余計にビックリです。

 もう一つ、

・ディーゼル車が多い
・その一方で電気自動車(バッテリーで走る)もある

のも特徴といえましょう。

 カトマンズはとても埃っぽく、街を歩いていても、砂塵と排気ガスでエライ目に遭います。最近では、環境問題に配慮して(?)電気自動車も増えているようですが、それでも空気の汚れは酷いようです。

 ともあれ、カトマンズの交通事情は危険がいっぱいなのです。