一 : さて、主役機、味方機、敵移動砲台っていうメインキャラはできたけど、これでモデリングが終わったわけじゃないのよ。
風 : まだ何か作らなきゃいけないんですか?
一 : とりあえず発信シーンを例にとって説明していくわね。
一 : 第二回で作った絵コンテを見てみましょう。いくつかのカット(コマ)で構成されています。
風 : えっと・・・格納庫、カタパルト、コックピット、空母・・・の4カットあります。
一 : それじゃ、まず格納庫のカットに必要なものは?
風 : 主役機と味方機です!
一 : 全然足りない!まず格納庫自体が必要でしょ!
風 : え〜?そんなものも作らなきゃいけないんですか?
一 : そう!映画や舞台でも様々なセットを組むでしょ?
それと同じで、3DCGアニメでも舞台セットを組む必要があるわけ。
ま、宇宙空間でのドッグファイトっていうのなら必要ないかもしれないけど。
風 : はぁ・・・面倒・・・
一 : そこ!溜息をつかない!
舞台セットにしてもDoGAだったら簡単に作れるから大丈夫よ!
あと、雰囲気を出すための小物も簡単に作っちゃいましょう。
風 : 小物って?
一 : 例えば格納庫内を走るタンク車とか作業用のクレーンとかよ。
風 : そんなにも作るんですかぁ?
一 : そういう小物は短いカットの中でも一瞬しか出てこなかったりするから、それらしい感じさえ出てればいいの。
タンク車だったら4個のパーツだけでこの程度ので十分よ。
一 : では、格納庫を作っていくわね。まずはパーツリストの中から「背景」を開いてみて。
風 : 板とか筒とかが並んでます〜!
一 : その中から適当に選んで、床と壁を作ります。壁は板を回転させれば・・・ってこれは出来るわよね?
風 : ・・・あの・・・床と壁と天井を作ったら中がぜんぜん見えないんですけど・・・
一 : あのね・・・(頭、痛い)・・・まずは床と壁2枚だけでいいの。
その状態なら作業しやすいわよ。
それから、カメラに写らないところまで作ってもしょうがないから、手を抜けるところは抜くことが大切ね。
風 : じゃ、こっち側の壁なんかは必要ないから作らなくてもいいんですか?
一 : まあ、そういうことね。
風 : でも床と壁だけじゃ寂しいです・・・でもどうすればいいのかなぁ・・・
一 : そういうときにはいろいろなパーツを中に配置すればいいの。
格納庫や工場の資料写真なんかがあるといいんだけど、マスターは「適当に作っても雰囲気が出てればOK!」って言ってるから、まあ、適当にパーツを追加してみましょう。
風 : 適当っていっても・・・
一 : そうね・・・例えば壁にパイプや足場を配置するとか、隅の方に骨組みみたいなパーツを置いてみたり・・・
風 : なんだか雰囲気が出てきました〜♪
一 : あと、絵コンテには「主役機がエレベータで上がっていく」ってあるから、エレベータのレールを壁に配置して天井を塞いだら、これで格納庫はOKね。
風 : 格納庫は・・・ってことは、まだ何か・・・
一 : ええ、ちょっとしたテクニックなんだけど。
エレベータで主役機を上げるとき、エレベータと主役機の動きを別々に設定するのは面倒なの。
だからエレベータと主役機を一つにまとめたものを作って別名で保存しておくと、モーションの設定が簡単にできるのよ。
風 : へぇ・・・なるほど〜!さすがは先輩!
一 : まぁ、マスターに「手を抜けるとこはドンドン抜くべし!」って言われてるしね。
風 : これで必要なものは揃った・・・んですよね?ね?先輩?
一 : そうね。格納庫のカットに必要なものはこれでそろったみたいね。
風 : じゃ、じゃ、次回はついにモーションの設定ですね!うわぁ〜これが動くんだぁ〜!
一 : ・・・ま、難しくはないけどそれなりに大変だから覚悟しといてね。