Fu-Ken's Room

人体モデル第一号実験体(通称「一実」)再生計画

1.企画

1.はじめに

このサイトは趣味の3DCGをテーマにしている。
3DCGといっても様々なジャンルがあり、このサイトでも様々なものを製作してきた。
それらの中には人体モデルもあり、最終的に完成したものは二体ある。
完成した人体モデルの内、最初のモデルが第一号実験体、通称「一実(かずみ)」である。
今回の計画は、この「一実」を完全に作り直し、新たな人体モデルを作り上げることを目的としている。

2.現在までのモデル

3DCGを始めた頃のデータはほとんど残っていない。
そのモデルは、あまりにも人間ではない顔に挫折して廃棄処分となったからである。

人体モデルとして初めて完成させたものが「一実」である。

一実全身

首から下に関しては、美術関連の参考書からスキャンした人体イラストを下絵にしてモデリングした。
モデリングはメタセコイアで行っていたが、当時はmikotoに慣れていなかったため、ポーズ付けはすべて手作業という効率の悪い方法であった。
顔については、単純なアニメ顔にすることにより「リアル系失敗バケモノ顔」で挫折することを回避した。
アニメ顔が必ずかわいい物になるというわけではないが、もともとデフォルメされているため、少々おかしくても許容範囲内におさまると考えたためである。

一実顔

次に完成させたものが「風子」である。

風子全身

「風子」は「風のように軽やかに動いて欲しい」と考えて命名した。
「動く」、つまり風子はアニメーションを考えて作成したモデルであった。(実際にはアニメ化していない)
そのため、DoGAシリーズでの使用を前提に、風子の体は各パーツごとに分割されている。※1

風子パーツ

顔に関しては基本的にデフォルメ系アニメ顔であるが、下絵に写真を用いたり眼球を別パーツとするなど、少しずつリアル系への移行を考えていた。

風子顔

以上の二体がこれまでに製作したモデルである。
風子の完了からすでに一年以上が経過しており、その間、人体モデルの製作は行っていない。※2

※1 DoGA用の人体パーツ(試作)が公開されたので、そちらを使用したほうが効率がよい
※2 手や唇といったパーツは作品内のオブジェとして製作している。

距離毒

3.基本方針

新「一実」は以前のデータを使用せず一から作り直す。
モデリングに関しては、六角大王Super3の人体作成機能によりベースを作成し、メタセコイアで調整する。
ポーズに関しては六角大王Super3の骨組み変形機能を利用する。
レンダリングに関してはPOV-Rayを使用するが、六角大王Super3のアニメ調表示機能の使用も考えている。
メタセコイアを中心とした下のような構成も考えられるが、使用ツールが多くなりデータのやりとりが煩雑になると思われる。

メタセコイア

そこで今回はシンプルに六角大王Super3を中心に、メタセコイアはモデリングの補助という構成で製作することとする。

六角大王

4.人体作成機能の利用

初心者がゼロから人体モデルを作り上げるのは非常に困難である。
特に顔のモデリングには数え切れない試行錯誤や無数の失敗を乗り越えても、かわいいものを作り上げることが出来るとは限らない。
手足に関しても、ボーンを組み込んで変形させることを前提にモデリングするにはある程度の経験が必要と思われる。
そこで今回は六角大王Super3の人体作成機能を利用することにより、簡単に人体モデルを製作することを考えている。
このような機能を使用して作成したモデルをオリジナル作品であるということに抵抗を感じる人や否定的な意見を持つ人がいるかもしれない。
確かに、市販のモデルデータや無料のモデルデータをそのまま利用して、それをオリジナル作品であるというのはさすがに納得できるものではない。
しかしこの人体作成機能を直方体や球、円柱、円錐などと同じプリミティブの一種であると考え、自動作成されたモデルにさらに手を加えて完成度を高めたものであれば、十分オリジナル作品であると言えるのではないだろうか。

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