コカ・コーラの本性に迫る!Back

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1.はじめに

現在、世界中の清涼飲料水の中で確固たる地位を築き上げた「コカ・コーラ」。
アメリカでは、国民一人あたり1週間で3.5リットルものコーラを飲むということです。
何かとうわさの多いこの飲料水、例えばコーラの香りの成分は、コカ・コーラ社のほんの一握り重役しか
知らないだとか、「コカ」はコカインを示していて、今でもジュースの中にひそかに入れてあるだとか・・。
ウソかホントか良く分からない情報がこのコカ・コーラについて飛び交っています。
今回は、このコカ・コーラの本性に迫りたいと思います。ちなみに、ここにかかれていることは、
僕が頑張って調べた情報から真実性の強いものを集めたもので、間違えなく正しいものではないということを、
予め断っておきます。
2.コカ・コーラの歴史  
                                  
コカコーラはある一人の薬剤師の強烈な意志から始まりました。その名はジョン・ぺンバートン(John Penberton)、彼は人類を救う究極の薬を作ることを夢見た人物でした。しかし、彼の人生は決して幸福なものではなかったようです。ペンバートンは1837年にジョージア州に生まれました。17歳で大学に入学。漢方医学を学んだ彼は、アトランタに薬局を開きます。しかし、商売が軌道に乗り始めたころ、南北戦争が勃発しました。愛国心にあふれた彼は、南軍に参加し、兵役義務が終わった後も、義勇軍を募り戦いに参戦したようです。しかし、戦闘中に受けた傷が原因でリウマチを患ってしまいます。

戦後、彼はアトランタで薬局を開きますが、あえなく破産。経営再建をはかるものの、相次ぐ火災で在庫のほとんどを焼いてしまいます。しかし、彼は79年に借金を返済、当時流行っていたコカに目をつけます。当時、ヨーロッパではワインにコカの葉エキスを含ませた飲料が大流行しており、ペンバートンはこの飲料にさらにカフェインを混ぜることにより、「フレンチ・ワイン・アンド・コカ」と呼ばれる飲料を作りました。「コカ」とは今で言う「コカイン」のことです、当時ではコカインに対する規制は無く、彼の行為は合法的なものでした。

コカ・コーラの原型でもあるこの飲料は、1週間で1000本近くも売れるという大ヒットとなります。そんな中、19世紀後半、全米で禁酒運動が高まります、禁酒法を施行する州も現れ、ペンバートンの「フレンチ・ワイン・アンド・コカ」も攻撃の対象となりました。困ったペンバートン。リウマチの悪化とモルヒネ中毒に苦しみながらも、ついに1886年コカ・コーラを作り出しました。これは、コカの葉とカフェインを含むコーラの実の成分、そして風味剤を炭酸水に混ぜたものでした。この新飲料誕生には、開発中に水と炭酸水を間違ったことが切っ掛けで出来た、という真しやかな話が伝わっていますが、事の真相は今となっては知る由もありません。その後、ぺンバートンはコカ・コーラの権利をE.G.キャンドラーという人物に売却し、1888年に その波乱の人生を終えました。

キャンドラーはその後現在のコカ・コーラ社を設立します。販売当初人々にとってコカ・コーラは「薬」でしたが、1900年代になると「飲料」というイメージが強くなっていったようです。キャンドラーはコカ・コーラをビン詰め販売し、コカ・コーラは全米で愛飲される飲料になりました。その後、コカ・コーラはその中身の成分を少しずつ変えながら現在に至っています。
 
  
※「コカ」は植物種名であり、コカインはコカの葉から抽出、精製した、薬理活性のある化学物質名である。したがって、厳密には
   「コカ」と「コカイン」は異なる。
3.7X(セブン・エックス)の秘密

コカコーラ販売当初ペンバートンは下のような広告を出しています。

    「うまい・さわやか・すっきり・さっぱり!−うるわしいコカの葉とコーラナッツの成分をブレンドしたソーダ
    泉水ドリンク新発売!」

見ても分かるように、その当時のコカコーラの主成分は、コカの葉(コカイン)とコーラナッツ(カフェインを含む)
でした。しかしながら、この二つの成分は現在どちらも入っていません(前者は入ってたら大変ですが)。
当然これらの成分だけでは、あのコカコーラの味は出ないわけで、その他に、色々な植物から抽出した
風味剤を混ぜたようです(あと、当然砂糖も)。この風味剤の処方をペンバートンはひたすら隠し、裁判所の
開示命令も拒絶したほどです。

現在でもコカ・コーラ社は、この風味剤の成分と調合法は2人の重役しか知らないと公言していますが、
残念ながらその正体は割れています。現在のコカコーラの主成分は、砂糖・カラメル・カフェイン・リン酸
(酸味料として記述してある)・ライム・バニラ(成分表示には香料となっている)です。
ちなみにコカの葉はすぐに処方から落ち、コーラナッツの抽出物の代わりに高純度のカフェインを用い、
酸味料は当初クエン酸でしたが、やがてずっと安価なリン酸に変わりました。

ペンバートンは他人に真似できない飲料を作ろうと、その他の風味剤も少しずつ加えました。
この処方は「7X」の暗号名で呼ばれ、最近まで大いなる秘密でした。しかし、1993年プレンダーガストという人物
が「神と国家とコカコーラに捧ぐ」という著書の中で、7Xの処方を公開しました。まあ、現在の分析技術を使えば
どんな微量物質でも分かってしまうので、コカ・コーラ社も多分血相は変えなかったでしょう。それによると、
ペンバートンの風味剤はレモン(120)・オレンジ(80)・ナツメグ(40)・シナモン(40)・ネロリ(40)・コエンドロ(20)
の抽出物をアルコールに入れて1晩おいたものが7Xだそうです。

これを見るに、処理にアルコールを使っています。禁酒令が出ていた当時、アルコールが入っていることを
ペンバートンは隠したかったのでしょう。現在は処理にアルコールを使用していないので、コカコーラにアルコール
は1滴も入っていません。

とまあ、これがコカコーラの成分です。まとめると、カフェイン、リン酸、カラメル、そして少量の植物抽出物を
含む砂糖炭酸水といったところでしょうか?ちなみに、これらの物質は全て自然界に存在する天然物です。
「コーラは人工の化学物質を大量に含んでいて危ない」というのは真っ赤なうそです。

4.体への影響
気になる体への影響の話をしましょう。

まず、分かっていてもらいたいのは、「ある物質の体に対する毒性は、体内に入るその物質の量に依存する」
ということです。どんなに猛毒でも、服用量が、体ですぐに分解(解毒)出来るほど微量なら、なんら問題はない
ということです。逆に、「どんなにいい薬(ビタミンなどの栄養でもよい)でも、大量に飲むとそれは毒である」とも言え
ます。頭痛のときによくお世話になる「バファリン」も、3日で30錠飲んでも平気ですが、一気に30錠飲むと命が危険
です(成人男性の場合)。俗っぽく言うと、「薬と毒は紙一重」と言ったところです。これは、天然物、人工物両方
に言える事です。そのことを踏まえた上で、もう一度コカコーラの成分を見てみましょう。

体に影響を及ぼしそうな物質をふるいにかけると、そもそも含まれている量自体が微量である、香料、色素などは
問題になりません。これらは、体内で速やかに分解されるからです。大量投与すれば毒性を示すでしょうけど。
酸味料であるリン酸も問題ないです。何かと嫌われる物質ですが、体内にはむしろ必順物質ですし、もし毒性が
あるにしてもコーラに含まれているくらいの量なら問題はありません。となると残りは、砂糖、カフェイン、
そして炭酸ということになります。特に、カフェインは生理活性が高く、コカコーラの成分なかで最も「利く」成分です。

コカコーラ1缶中にカフェインは40mg含まれます(お茶1杯とほぼ同じ量)。とはいっても、カフェインの致死量は5000mg(60kgの人間について)なので、コカーコーラで自殺するには、120杯以上も必要ということになります。少量のカフェインが体に入ると、排泄が促進される、覚醒感が生まれるなどの効能があります。中毒症状も少しあって、1日に500mg以上摂取していた人が急に摂取を止めると、頭痛、イライラ、吐き気などの禁断症状が出るそうです。カフェインは心臓に悪いという話が以前に挙がったことがありますが、心臓病の多いスコットランドでの大規模調査の結果により、あっさりと否定されました。結論としては、適量をとる限り、カフェインは気分が良くなるし(一部の不耐症の人を除く)問題が無いと言えるでしょう。

次に炭酸です。炭酸は骨を溶かすという話が世間一般に広まっていますが、体内で炭酸が骨(リン酸カルシウム)を溶かすことはありません。炭酸といっても、言い代えれば、二酸化炭素な訳で、私たちが呼吸した時に出てくるありふれた物質です。炭酸水中の二酸化炭素のほとんどは、ゲップかおならで(汚くて失礼)排泄され、ほんの一部は体内に取り込まれます。その量も、たかが知れているので炭酸飲料に含まれるほどの二酸化炭素で、体がおかしくなることは無いでしょう。

最後に砂糖です。砂糖といっても色々あって、多くの飲料には果糖とブドウ糖がくっついたショ糖という物質が使われています。これの毒性に関しては議論が余りなされていないのが現状で、はっきりと言及することは出来ません。ただ、人類が長い間付き合ってきた物質ですし、体に良いとされる果物にたくさん入っている物質なので、毒性に関しては余り心配する必要は無いと言えるでしょう。砂糖を大量に摂取した場合、その毒性よりもむしろ、糖尿病や、虫歯の方が怖いと思います。

また、砂糖の代わりにアスパルテームという人工甘味料を用いた、ダイエットコークも販売されています。コーラが好きで好きでたまらなくて、砂糖を取りたくない人は、こっちに切り替えても良いかもしれません。人工甘味料アスパルテームには様々なうわさが飛び交っていますが、おそらくは砂糖の取りすぎで糖尿病になるよりは怖くない物質でしょう。このページからも関連ページにリンクしておきますので、参考にしてください。

5.まとめ
これまで、コーラの安全性を主張するような文を書いてきましたが、僕は決してコカコーラ社の回し者ではない
ことを断っておくとともに、コカコーラを飲むことを奨励している訳でもないです。ただ、世間一般で怖がれている
ほどコカコーラは恐ろしい飲料でもないということを言っているだけです。

人はなぜ飲まないといけないのか、と考えた場合、水分の補給が第1の目的でしょう。効率的に水を取りた
ければ、他の物質がが溶けていない水を飲んだ方がいいわけで、わざわざお金を出してコーラを飲む必要も無い
という理屈がとおります。また、カフェインを取りたければ、お茶やコーヒーを飲んだ方がずっと安くつきます。
この場合も水と同じ理屈が通ります。それでも、コカコーラの味が楽しみたければ、買って飲んだら?っていう
感じでしょうか。

ただ、カフェインなどの化学物質は抵抗性の弱い幼児などには、少量でも体に大きな影響を及ぼす恐れが
あるので、子供は飲むのを控えた方が良いかもしれません。

食品やそれに含まれる化学物質には、色々な怖い話がついてきます。ただ、その話を闇雲に信じ込むのは
考え物です。自分の中で、その危険性や安全性についての情報をしっかりと吟味していく姿勢が大切である
と言えます。今日、様々な化学物質が体に悪い、発ガン性があるなどと、恐れられています。その根拠になって
いることは、その物質の真相の一かけらを表わしたものに過ぎず、真相からは程遠いものがほとんどです。
それらの情報をうまく取捨選択し、色々な噂に惑わされない、楽しい食生活が過ごせるよう努力することが現代
に生きる上で大切なことではないでしょうか。

ここまで読んで下さった方、有難うございます。長くて小難しい文章ですいません。
最後にこの特集を作る上で協力してくれた、後輩のN君に心から感謝いたします。