再処理工場の危険性


●六ヶ所再処理工場計画を

    今、止めよう!

 六ヶ所再処理工場は、一年間に約8トンものプルトニウムを生産します。使用済み燃料を貯蔵するための巨大なプール(3000トン)がすでに完成し、日本中の原発から燃料が輸送されています。
工場本体は2005年7月竣工の予定ですが、すでに工程の機能試験が開始されています。まだ放射性物質は使用されていませんが、2003年7月からはウランを、さらに使用済み燃料を実際に使った試験が予定されています。工程内に放射性物質が入れば、工程だけではなく工場全体が放射能に汚染されてしまいます。必要のないプルトニウム生産工場にストップをかける、それも工場が汚染される前に止めることが緊急の課題です。


●再処理工場位置関係図


●再処理工場は、
 プルトニウム生産工場です!

 再処理工場は、原子力発電所(原発)で一度燃やした核燃料の中から、プルトニウムを取り出すための工場です。日本では、このプルトニウムを再び核燃料として利用する「核燃料サイクル」政策が進められてきました。そのため、青森県六ヶ所村で再処理工場が建設中です。しかしプルトニウムを燃料とする高速増殖炉もんじゅは1995年に大事故を起こし停止し、急きょ普通の原発での利用(プルサーマル)が計画されましたが、高浜原発、福島第一原発、柏崎刈羽原発では地元の反対の声によってストップしています。プルトニウムの消費は進まず、海外の再処理工場で取り出されたプルトニウムもほとんど余剰となっている現状では、六ヶ所再処理工場建設の必要性はまったくありません。


●膨らみ続ける工場建設費、
 最終的費用は10兆円以上?

 六ヶ所再処理工場計画の費用の全体は、現在でも明らかになっていません。当初は工場建設費のみ公表され、事業申請時(1989年)は7600億円でした。しかし96年には施設の大幅な削減を行いながらも建設費は当初費用の2.5倍の1兆8800億円、99年には約3倍の2兆1400億円へと異常な高騰を続けています。建設費に加えて今後は、施設修繕費・人件費等の運転費用、施設の解体・撤去費用、発生する超ウラン廃棄物の処理費用などが必要になり、計画の総額は10兆円以上にのぼると電気事業連合会は試算(2002年)しています。そのため原発を推進する人々からも、六ヶ所工場計画凍結を求める声が上がっています。計画がこのまま進めば、これらの費用はすべて電気料金の形で市民一人ひとりの負担になります。


●再処理は廃棄物を増やす!
 政府や電力会社は、「再処理によって廃棄物の量が減る」と宣伝しています。これは大きなウソです。確かに高レベルの使用済み燃料はガラス固化体にすれば小さくなりますが、それと同時に膨大な低レベルの放射性廃棄物が発生します。その量はフランスのラアーグ再処理工場では元の使用済み燃料に比べて約15倍、日本の東海再処理工場では約40倍となっています。六ヶ所再処理工場でも、事業申請書から試算すると約7倍の放射性廃棄物の発生が見込まれています。また廃棄物とは見なされない大気や海への日常的な放射能の垂れ流しもあります。さらに工場の操業後は、施設全体が放射性廃棄物となってしまいます。これらを含めると再処理工場は、元の使用済み燃料に比べて約200倍もの廃棄物を生み出すという試算値もあります。これらはすべて、再処理を行わなければ発生しない廃棄物なのです。



●再処理工場は「原発1年分の放射能を1日で出す」

使用済み燃料は膨大な放射能の塊で、人間が近づけば即死してしまうような非常に強力な放射線と高い熱を出し続けます。(写真は再処理後の放射性廃棄物をガラスに混ぜた固化体を運ぶトレーラです。港で待機中に氷雨が降り、自らの発熱のために湯気を上げながら走っています)

再処理工場はこんな危険な使用済み燃料をブツ切りにし、大量の化学薬品を使ってプルトニウム、燃え残りのウラン、死の灰(核分裂生成物)に分離する巨大な化学工場です。そのためたとえ事故でなくても、日常的に大量の放射能を放出しながら運転されます。

再処理工場と原発の放出放射能管理値(年間)
放射能の種類 東海第二原発 六ヶ所再処理工場
気体(希ガス) 1400 330000
気体(トリチウム) - 2000
液体(トリチウム以外) 0.037 0.7
液体(トリチウム) - 18000
プルトニウムなど
アルファ放射体
- 0.0096
             単位:兆ベクレル

上の表は東海第二原発と六ヶ所再処理工場の放出放射能の年間管理値を比べたものです。決して安全とはいえない原発と比べても、再処理工場が桁違いの膨大な放射能を合法的に垂れ流すことが明らかです。

巨大な排気筒からは、クリプトンをはじめとしてトリチウム、ヨウ素、炭素などの気体状放射能が大気中に放出されます。
六ヶ所村の沖合の海洋放出管の放出口からは、トリチウム、ヨウ素、コバルト、ストロンチウム、セシウム、プルトニウムなど、あらゆる種類の放射能が廃液に混ざって海に捨てられます(六ヶ所工場の当初計画ではクリプトンとトリチウムの除去が予定されていましたが、経済的な理由から放棄され全量が放出されてしまいます)。


英・仏の再処理工場周辺で小児白血病が多発
 すでに再処理工場が30年以上運転されているヨーロッパからは、膨大な放射能放出による環境汚染、人体への影響が報告されています。フランスのラアーグ再処理工場周辺では、小児白血病の発症率がフランス平均の約3倍にのぼるというレポートが発表され、再処理工場の運転や放射能放出を規制する動きが出ています。イギリスのセラフィールド再処理工場からの放射能によって汚染されたアイリッシュ海をめぐっては対岸のアイルランド政府がイギリス政府を訴える事態に発展しています。
ヨーロッパ西部の多くの国の政府は、これ以上の放射能汚染を防ぐために英・仏の再処理工場の運転を停止するよう求めています。
 青森県でも六ヶ所再処理工場周辺での環境汚染および人体への影響が懸念され、1999年から「青森県小児ガン等のガン調査」が実施されています。県は調査の目的を県民の不安解消のためとしていますが、再処理工場計画を中止することが本当に不安を取り除く対策です。


このページの作成には原子力資料情報室が制作された
パンフレット資料を使わせて貰っています。


止めよう再処理百万人署名



トップページ へ リンク集
核燃サイクルとは 原告団とは 裁判 行動・集会 要請・抗議文
学習コーナー 書籍紹介 資料集 反核燃の主張 メール