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5T31/450THリニアアンプのプレート電源の平滑回路に使っていたRubicon社の470μF/450Vのケミコン10個のうちの一つを分解してみた。倍電圧整流回路の平滑回路でコールド側ばかり発熱・膨張した5個のうちの一つで、容量を測定すると178μまで低下していた。どうしてコールド側だけでこうした現象になるかははっきりした原因をつかめないでいる。昔のケミコンやブロックケミコンは筺体のアルミケース自身がマイナス端子に接続されている物があったが、最近は浮かせた物が多いようだ。正常なときは電解液が充填されているはずだが、これは発熱・膨張で液が気化してしまい、分解する前に振ってみたらカラカラと音を立てた。他の4つも同じ様にカラカラと音を立てたが容量は470μF前後あり正常だった。ここではトラブルの考察ではなく、単にケミコンの内部の様子をしらしめるための目的で掲示した。写真の中央がケミコン本体と端子、アルミの筒はケース、チューブは容量やメーカー名が印刷された外皮。しかしこんなに小型(高さ50mm)で450Vで500μF近いケミコンが作れるなんて、管球式無線機が全盛の1970年代には考えられなかった事である。
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