DTMFデコーダによるリモコン復調器
図はシャープのDTMFでコーダICであるLR4120を利用したDTMFデコーダ回路の一例。デコーダと言ってもDTMFボタンに相当した出力をRS-FFで保持しているだけの簡単な仕掛けである。
若干の説明を加えると、LR4102の出力は4Bitのバイナリィ出力で、これを4514で16Line出力に変換する(使用するのは12Line)。DiodeMTX1と4個のRS-FFは1〜4Lineの状態を保持するもので、任意のLineに信号が来るとその系統の出力SR-FFに保持する、と同時に他のSR-FFをクリアする言わばボタンの保持回路。DiodeMTX2はSHF-SW(TREE構成)の組み合わせに応じたMTXである。
5〜#Line出力は偶数/奇数の組み合わせでRS-FFを制御し状態を記憶/解除する。その一部はRS-FFからパワーTrをドライブしてパワーリレー制御を行いAC-100V出力を得る。
製作から既に10年以上経過したものだが、無線・有線問わず何らかの接点情報を送ったり電源のON/OFF制御する場合、最も手っ取り早く確実な方法であった。この回路は前述の様にTREE構成で組まれた4:1のSHFスイッチ(サーキュレータ)をDTMFでダイレクトに切り替える系統と、2系統のAC100VアウトレットON/OFF出力を持っている。
DTMFでコードICの出力は、送信側のDTMFボタン(プッシュホン等)を押している時のみHi値が出力されるので、これをRS-FFで保持又は解除する回路を構成している。有線の場合も、無線の場合もデュアルトーン制御であるためノイズに強い制御が出来る。なお無線の場合は十分なスケルチをかけておく。またそれでも心配の向きには、幾つかの数字の組み合わせを保持してANDをとり、最後に#キーなどでゲートするなどの多層構成にする手もある。